有価証券報告書-第115期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当企業グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益や雇用情勢が改善し、特に人手不足を背景とした省力化投資や半導体需要増加へ対応する設備投資が活発化するなど、緩やかながら着実な回復基調で推移いたしました。また、海外においても、中国を中心とするアジア新興国経済が底堅く推移いたしました。このような状況下にあって、当企業グループでは、国内外において積極的な受注・販売活動に注力してまいりました。
この結果、受注高、売上高は前年同期を大幅に上回る結果となり、これにつれて利益面においても前年同期を大きく上回り、受注高、売上高、各利益ともに過去最高額を更新いたしました。
| 売上高 | 986億45百万円 | (前期比 111.0%) |
| 営業利益 | 34億14百万円 | (前期比 133.5%) |
| 経常利益 | 36億93百万円 | (前期比 132.9%) |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 24億21百万円 | (前期比 111.3%) |
となりました。
報告セグメントの概況は次のとおりであります。
(東日本本部)
北海道・東北・甲信越・関東地区が担当エリアであり、全体の売上高の約37%を占めております。
当年度は、半導体、食品、物流、自動車関連業界の設備投資需要に寄与したことで、その売上高は、367億57百万円(前年同期比105.8%)となりました。
(西日本本部)
東海・北陸・関西・中国・四国・九州地区が担当エリアであり、全体の売上高の約47%を占めております。
当年度は、重工業向けのパワトラ部品に加え、液晶画面製造装置などの売上を順調に計上していることなどで、その売上高は、458億22百万円(前年同期比119.5%)となりました。
(開発戦略本部)
当企業グループ全体の海外ビジネスやマテリアルビジネスを担当し、それらビジネスの拡大や、制御・センシングビジネスに向けた新商品の開発にも取り組んでいる部門で、その売上高は全体の約16%を占めております。
当年度は、海外ビジネスについては、アジア新興国における設備投資需要は依然として盛り上がりを欠いており、海外連結子会社の売上高は前年同期に比べ若干減少いたしました。一方、マテリアルビジネスについては、介護・衛生関連商品や紅茶包装機等の売上が拡大しております。制御・センシングビジネスについても、着実に売上実績を増加させております。これらを合計した売上高は、160億65百万円(前年同期比101.7%)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、732億0百万円であり、前連結会計年度末の567億1百万円に比べ、164億99百万円増加いたしました。このうち、流動資産は前連結会計年度末に比べ、163億11百万円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金が79億37百万円増加、受取手形及び売掛金が41億76百万円増加、電子記録債権が21億93百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、515億7百万円であり、前連結会計年度末の366億68百万円に比べ、148億38百万円増加いたしました。このうち、流動負債は前連結会計年度末に比べ、147億24百万円増加いたしました。その主な要因は、支払手形及び買掛金ならびに電子記録債務の合計額が、103億88百万円増加したこと等であります。
なお、当連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、期末日満期手形、電子記録債権及び電子記録債務が、当連結会計年度末残高に含まれております。
当連結会計年度末の純資産合計は、216億93百万円であり、前連結会計年度末の200億32百万円に比べ、16億60百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を24億21百万円計上したこと、配当金の支払6億4百万円を実施したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、140億70百万円となり、前連結会計年度末より79億37百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ61億31百万円多い89億75百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が36億96百万円となり前連結会計年度に比べ10億86百万円増加したこと、仕入債務の増加額103億70百万円等となり前連結会計年度に比べ102億25百万円増加したこと等の資金の増加があった一方、売上債権の増加額63億54百万円となり前連結会計年度に比べ65億79百万円増加したこと等の資金の減少によるものであります。
なお、売上債権の増加額及び仕入債務の増加額には当連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響によるものが含まれております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ44百万円少ない1億60百万円となりました。
これは主に、投資有価証券の取得による支出が22百万円となり前連結会計年度に比べ66百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ4億46百万円多い9億2百万円となりました。
これは主に、自己株式取得による支出が2億89百万円となり前連結会計年度に比べ2億87百万円増加したこと、親会社による配当金の支払額が6億4百万円となり前連結会計年度に比べ1億90百万増加したこと等によるものであります。
④ 受注、販売及び仕入の状況
a.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期 増減比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期 増減比(%) |
| 東日本本部 | 39,197 | +7.9 | 12,746 | +22.1 |
| 西日本本部 | 55,651 | +29.2 | 26,242 | +55.5 |
| 開発戦略本部 | 17,489 | △3.2 | 5,459 | +11.1 |
| 調整額 | △2,189 | ― | △1,714 | ― |
| 合計 | 110,149 | +14.8 | 42,733 | +36.8 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の西日本本部に於ける、受注高及び受注残高の増加の主な要因は、「第2事業の状況 4 経営上の重要な契約等」にあります、昆山之奇美材料科技有限公司(中国)からの偏光板生産設備の納入契約によるものであります。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期 増減比(%) |
| 東日本本部 | 36,889 | +5.4 |
| 西日本本部 | 46,282 | +19.6 |
| 開発戦略本部 | 16,943 | +1.1 |
| 調整額 | △1,469 | ― |
| 合計 | 98,645 | +11.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前年同期 増減比(%) |
| 東日本本部 | 32,014 | +5.9 |
| 西日本本部 | 39,662 | +19.5 |
| 開発戦略本部 | 15,223 | +6.8 |
| 調整額 | △1,469 | ― |
| 合計 | 85,431 | +12.2 |
(注) 上記の金額は、仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の項目に記載の通りであります。重要な見積りについては、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り・予測・判断が必要となり、当企業グループでは過去の実績値や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、継続的に見積り・予測・判断を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
2018年の世界経済は、米国政権の保護主義的政策や中国経済の構造転換(環境規制や企業の量から質への政策転換)などのリスクが燻っているものの、世界経済は、先進国・新興国を問わず、凡そ全ての地域で景気回復が見らます。
日本経済も、同上の世界経済拡大による輸出増の恩恵に加え、2020年の東京オリンピック・東京パラリンピックの建設需要等が加わり、堅調な内需が続くものと予想されます。「適温経済」とされる状態も、国際政治のリスクが大きく表面化しなければ堅調な好景気が続くと思われます。
又、企業の海外投資は、グローバル化対応の方向性は変らないものの、国内投資とのバランスを取りながら、アジア新興国への展開で活路を見出していく戦略に変更は無いと思われます。
このような情勢の中で、当企業グループは、2019年度までの3ヵ年に渡る「第10次 中期経営計画」の方針に沿い、業績の向上を目指すと同時に、企業体質の強化にも努めて参ります。社是にもある 「常に怠りなき商品の開発」 と 「たゆみなき販路の開拓」 を心に刻み、ATOM(=Advanced Technology for OptimumMachinary)を掲げ、経営の効率化と業績の拡大を図ると共に、株主重視・人材重視を目指して参ります。
a.経営成績等の状況と要因
当企業グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高が前連結会計年度に比べ11.0%増収の986億45百万円となりました。営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ34億14百万円(前期比133.5%)、36億93百万円(前期比132.9%)、24億21百万円(前期比111.3%)となり、前連結会計年度に比べ増収・増益となりました。
この経営成績の主な要因は、国内経済が人手不足を背景とした省力化への設備投資を中心に着実な回復基調であり、海外市場においてもアジア新興国経済が底固く推移している状況下で、当企業グループが国内外において積極的な受注・販売活動に注力したこと、また大口案件での採算管理を徹底したこと等によるものであります。
なお、包括利益については、親会社株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度に比べ2億46百万円増加したものの、投資有価証券の時価の上昇が落ち着きを取り戻したことにより、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度に比べ15億60百万円減少したこと等により、前連結会計年度に比べ11億91百万円減少の25億53百万円となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性
資金需要につきましては、売上原価又はたな卸資産に該当する仕入高、並びに販売費及び一般管理費の営業費用が、当企業グループの運転資金として要する主なものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費及び出張旅費を主体とする旅費交通費、事務所家賃を主体とする地代家賃であります。
財務政策につきましては、当企業グループでは事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、必要運転資金を内部資金より充当することとしており、加えて効率的に資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、前述の「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、当連結会計年度におきましては、営業活動の結果得た資金が前連結会計年度に比べ大幅に増加したことが大きく影響し、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、140億70百万となりました。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態につきましては、各セグメントのビジネスモデル、ビジネス環境がほぼ同様であることから、当企業グループ全体の資本の財源と資金の流動性の状況が各セグメントにおいてもあてはまります。したがって、当連結会計年度におきましては、税金等調整前当期純利益の増加、および当連結会計年度末日が金融機関の休日であったことが主に影響しまして、各セグメントの資産が増加しております。
なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、前述の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況」、および「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
d.その他
当企業グループにおいて、重要な取引先として株式会社椿本チエイン及びそのグループ会社があります。その取引内容につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 関連当事者情報」の事項に記載の通りでありますが、株式会社椿本チエイングループの製品は当企業グループの事業戦略展開上の重要なコアの一つであり、従来から販売面のみならず、商品開発面及び相互間の業務処理の効率化といった面から継続的な協力・協働を進めてきておりますが、同グループ製品群に係る市場でのコスト面、品質面での競争は激化しており、製・販一体となった更なる販売力・商品力の強化が求められております。
このような状況を踏まえ、当企業グループは、株式会社椿本チエイングループと共に統一した営業戦略の下での協力・協働関係を更に強化することとし、ターゲットとした事業領域・商品領域については、両者によるワーキングチームの編成等、一歩進めた共同営業の展開により同グループ製品の販売拡大を計って行くと共に、IT化により、相互間の事業処理面でも効率化を更に進めていくこととしております。