有価証券報告書-第117期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 10:56
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【項目】
153項目
当連結会計年度における当企業グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度における我が国の経済は、第3四半期までは全体として緩やかに回復基調を見せておりましたが、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症の拡大が世界中に及んだため、先行きは全く不透明なものになってしまいました。
このような状況下にあって、当企業グループでは、年度末近くまでは営業活動が比較的順調であったために、前連結会計年度の水準にはわずかに及ばなかったものの、連結売上高1,000億円超えを2期連続して達成することができ、各利益も順調に計上することができました。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)
受注高112,64495,43984.7
売上高107,450104,93997.7
営業利益5,6825,29393.1
経常利益6,0195,62993.5
親会社株主に帰属する当期純利益4,1053,74091.1

自己資本利益率(ROE)(%)18.115.5
売上高経常利益率(%)5.65.4
総資産経常利益率(%)8.17.9

売上高は、前連結会計年度に比べ2.3%減収の1,049億39百万円となりました。営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ52億93百万円(前期比93.1%)、56億29百万円(前期比93.5%)、37億40百万円(前期比91.1%)となり、前連結会計年度に比べ若干の減収減益となりました。
この経営成績の主な要因は、年度末近くまでは、国内経済が人手不足を背景とした省力化への設備投資需要や部品交換需要がありましたものの、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症拡大が世界中に及び、受注獲得を含めた営業活動が大幅に制限されたことに大きく起因いたします。このことから、受注高も954億39百万円(前期比84.7%)と減額しております。また、この受注高減少には、前期まで2期にわたり成約いたしました中国向け大型偏光板製造設備の大型案件に比する案件が当期はプロジェクトが終了したために、減額幅が大きくなっております。また、海外市場におきましても、アジア新興国は新型コロナウイルス感染症による都市封鎖の影響により、営業活動が大きく制約を受けたことにより、年度末にかけて業績を拡大することができませんでした。
経営指標による連結経営成績の状況は、上記の状況の結果、受注高の前期比成長率が84.7%、売上高の前期比成長率が97.7%、営業利益の前期比成長率が93.1%、経常利益の前期比成長率が93.5%、親会社株主に帰属する当期純利益の前期比成長率が91.1%となりました。売上高経常利益率は5.4%、総資産経常利益率が7.9%、ROEが15.5%となり、前連結会計年度に比べ若干の減少となりました。これは、前連結会計年度が、大幅な経常利益増額による指標の増加があったことに比し、当期は経常利益額が若干減額したことが主な原因であります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響が、実態経済に大きく及んでいる状況下、今後の当企業グループの企業活動は、大きく制約されたものにならざるを得ませんが、テレワーク等を活用し、出来る範囲で企業活動を継続し、客先をはじめとするステークホルダーへの貢献や社会的責任を果たしたいと考えております。
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
[販売実績]
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)
東日本本部38,03335,39593.1
西日本本部52,55153,390101.6
開発戦略本部19,72718,33092.9
調整額△2,862△2,177
合計107,450104,93997.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
[受注実績]
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)
東日本本部40,68235,65487.6
西日本本部54,98544,60881.1
開発戦略本部19,96417,11885.7
調整額△2,988△1,941
合計112,64495,43984.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
[受注残高実績]
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度末当連結会計年度末前期比(%)
東日本本部15,39515,654101.7
西日本本部28,67619,89469.4
開発戦略本部5,6954,48378.7
調整額△1,841△1,605
合計47,92738,42780.2

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
[仕入実績]
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度前期比(%)
東日本本部32,94430,19191.6
西日本本部44,01145,068102.4
開発戦略本部17,01615,63591.9
調整額△2,862△2,177
合計91,11088,71897.4

(注) 上記の金額は、仕入金額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(東日本本部)
北海道・東北・甲信越・関東地区が担当エリアであり、全体の売上高の約33%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、353億95百万円(前期比93.1%)となりました。当年度は、食品、物流関連業界等への設備投資需要に寄与したものの、客先への納期が遅れ気味となり、売上時期が翌期にずれ込んだものも発生しました。これにより、営業利益も減額し、17億16百万円(対前期1億56百万円減)となりました。受注高につきましては356億54百万円(前期比87.6%)と、減額いたしました。しかしながら、受注残高が前期に比べ増加しておりますので、これが前年度以上に次期売上に寄与していくものと考えております。
(西日本本部)
東海・北陸・関西・中国・四国・九州地区が担当エリアであり、全体の売上高の約50%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、533億90百万円(前期比101.6%)となりました。当年度は、液晶画面関連製造装置の大口設備装置が工事進行基準により順調に売上計上していることに加え、他の設備装置案件等の売上が寄与いたしました。このため、年度末の厳しい状況にもかかわらず売上額が増額いたしました。営業利益は、41億82百万円(対前期52百万円減)となりました。これは、前期に比べ、売上総利益が若干減額し、販売管理費が若干増額したことによるものであります。受注高につきましては446億8百万円(前期比81.1%)と、大きく減額いたしました。これは、前期の受注高及び受注残高に、中国向けの大口受注である液晶画面関連製造装置の金額が含まれているために当期の減額幅が大きくなったことが原因です。
(開発戦略本部)
当企業グループ全体の海外ビジネスやマテリアルビジネスを担当し、それらビジネスの拡大や、制御・センシ
ングビジネスに向けた新商品の開発にも取り組んでいる部門で、その売上高は全体の約17%を占めております。
当連結会計年度の売上高は、183億30百万円(前期比92.9%)となりました。当年度は、海外子会社については、売上高が若干減少した地域もあるものの、概ね前期同様の水準を維持することができました。一方、マテリアルビジネスについては、紅茶包装機につきまして需要が一巡したために減収となったものの、介護・衛生関連商品にかかる不織布等の売上は堅調でありました。また、制御・センシングビジネスについては前期に比べ着実に売上高を増加させております。この結果、営業利益は6億18百万円(対前期11百万円減)となりました。新型コロナ感染症拡大のため、海外マーケットを中心とした当本部の受注活動が満足に行えず、受注高については171億18百万円(前期比85.7%)と、減額いたしました。
(2) 財政状態の分析
(単位:百万円)
前連結会計年度末当連結会計年度末増減額
流動資産63,21454,921△8,292
固定資産12,52511,048△1,477
資産合計75,73965,969△9,770
流動負債49,35938,877△10,482
固定負債2,2902,35362
負債合計51,65041,231△10,419
純資産合計24,08924,738648

自己資本比率(%)31.537.1

当連結会計年度末の資産合計は659億69百万円であり、前連結会計年度末の757億39百万円に比べ、97億70百万円減少いたしました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ、82億92百万円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金が17億2百万円減少、受取手形及び売掛金と電子記録債権が合計で64億62百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ、14億77百万円減少いたしました。主な要因は、投資有価証券が主に時価の下落により前連結会計年度末に比べ28億5百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は412億31百万円であり、前連結会計年度末の516億50百万円に比べ、104億19百万円減少いたしました。このうち流動負債は、前連結会計年度末に比べ、104億82百万円減少いたしました。主な要因は、支払手形及び買掛金と電子記録債務が合計で71億95百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ、62百万円増加いたしました。主な要因は、退職給付に係る負債が72百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は247億38百万円であり、前連結会計年度末の240億89百万円に比べ、6億48百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を37億40百万円計上したこと、投資有価証券の時価が前連結会計年度末に比べ減少したことに伴い、その他有価証券評価差額金が21億96百万円減少したこと、配当金の支払9億39百万円を実施したこと等によるものであります。
なお、前連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、期末日満期手形、電子記録債権及び電子記録債務が、前連結会計年度末残高に含まれており、それらの決済額が当期に含まれております。
(3)キャッシュ・フローの分析
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー5,401190△5,211
投資活動によるキャッシュ・フロー△699△943△244
財務活動によるキャッシュ・フロー△639△960△321
現金及び現金同等物の期末残高18,11516,412△1,702

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金)は、164億12百万円となり、前連結会計年度末より17億2百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ52億11百万円少ない1億90百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益56億30百万円、売上債権の減少額64億69百万円、利息及び配当金の受取額3億5百万円等の資金の増加があった一方、仕入債務の減少額72億0百万円、前受金の減少額27億22百万円、法人税等の支払額21億22百万円等の資金の減少によるものであります。
なお、前連結会計年度末日が金融機関の休日であったため、期末日満期手形、電子記録債権及び電子記録債務が、前連結会計年度末残高に含まれており、それらの決済額が当期に含まれております。このため、前連結会計年度には大幅な資金の増加があったものの、その反動が当連結会計年度に現れているといった状況となっております。これにより、当年度の資金の減少額が多額となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ2億44百万円多い9億43百万円となりました。
これは主に、固定資産の取得による支出5億74百万円、投資有価証券の取得による支出2億76百万円等の資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によって使用した資金は、前連結会計年度に比べ3億21百万円少ない9億60百万円となりました。
これは主に、配当金の支払額9億39百万円等の資金の減少によるものであります。
(4)重要な会計方針及び見積り
当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針については「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の項目に記載の通りであります。重要な見積りについては、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り・予測・判断が必要となり、当企業グループでは過去の実績値や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、継続的に見積り・予測・判断を行っております。しかしながら、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当企業グループにおける重要な見積りとして、繰延税金資産の計上に関する事項が考えられます。
(繰延税金資産の計上)
繰延税金資産の計上については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額によっております。この繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存いたします。将来の課税所得の見積りは、経営者により承認された事業計画等に基づき算定され、経営者による主観的な判断や仮定を前提としております。従って、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用を計上する可能性があります。
(新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積り)
当企業グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少なくとも一定期間続くとの仮定のもと会計上の見積りを行い、翌年度の連結財務諸表に与える影響は軽微であると考えております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、感染が再拡大した場合は翌連結会計年度の当企業グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
①財務戦略の基本的な考え方
当企業グループは、強固な財務体質と資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。このため、中期経営計画の中でも、自己資本比率の水準を30%以上に維持するという目標を掲げております。当連結会計年度末の自己資本比率は37.1%でありました。また、短期・長期借入金を可能な限りゼロとし、増加運転資金には手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。一方、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストを低減できる様に努めております。
②経営資源の配分に関する考え方
当企業グループでは、適正な手元現預金の水準について目安を持っており、概ね年間売上高の1か月分が安定的な経営に必要な手元資金水準と考えております。この水準を大きく超えるものについては、企業価値向上に資する経営資源として適正に配分できるように努めております。
③資金需要及び資金調達
資金需要につきましては、売上原価又はたな卸資産に該当する仕入高、並びに販売費及び一般管理費の営業費用が、当企業グループの運転資金として要する主なものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費、出張旅費を主体とする旅費交通費、及び事務所家賃を主体とする地代家賃であります。
また今後、当企業グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、新規事業や海外事業について子会社の新設やM&Aも含めた投資の検討を行ってまいります。
資金調達につきましては、手元資金を効率的に運用することで対応しており、加えて、万一に備えての資金調達が行えるよう金融機関と貸出コミットメント契約を締結しております。
近時の新型コロナウイルス感染症拡大に直面し、当面の事業運転資金は手元資金により十分に確保しており、加えて、貸出コミットメント契約の他、銀行借入枠の確保等により、資金調達には万全を期しております。
(6)その他
当企業グループにおいて、重要な取引先として株式会社椿本チエイン及びそのグループ会社があります。その取引内容につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 関連当事者情報」の事項に記載の通りでありますが、株式会社椿本チエイングループの製品は当企業グループの事業戦略展開上の重要なコアの一つであり、従来から販売面のみならず、商品開発面及び相互間の業務処理の効率化といった面から継続的な協力・協働を進めてきております。同グループ製品群に係る市場でのコスト面、品質面での競争は激化しており、製・販一体となった更なる販売力・商品力の強化が求められております。
このような状況を踏まえ、当企業グループは、株式会社椿本チエイングループと共に統一した営業戦略の下での協力・協働関係を更に強化することとし、ターゲットとした事業領域・商品領域については、両者によるワーキングチームの編成等、一歩進めた共同営業の展開により同グループ製品の販売拡大を図って行くと共に、IT化により、相互間の事業処理面でも効率化を更に進めていくこととしております。

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