有価証券報告書-第85期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 17:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(連結業績)
・グループ総取扱高は2兆9,192億円(前年比+1%)となりました。新型コロナウイルスの感染拡大への対応により2カ月近く店舗を休業したことや消費者行動の変化などにより上半期は取扱高が減少しましたが、下半期は前年比+5%と伸長し、累計では前年を上回りました。
・第4四半期において、利息返還損失引当金繰入額を194億円追加計上したことなどにより、営業利益は153億円(前年比△63%)12期ぶりの減益となりました。休業した店舗の固定費については、臨時性のある費用と判断し73億円を販管費等から特別損失へ振替えています。
・また、雇用調整助成金収入を営業外収益に6億円、特別利益に9億円を計上したことや、特別損失に上記の固定費などを「感染症関連費用」として77億円計上したことなどにより、当期利益は23億円(前年比△91%)10期ぶりの減益となりました。
・当期を最終年度とする中期経営計画は、前期まで順調に推移していたものの、上記の結果、KPIであるEPS、ROE、ROICはすべて計画未達成となりました。
※「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」において、億円単位で記載している金額は億円未満を四捨五入しています。
□ 連結業績

新型コロナウイルスの感染拡大への対応と影響および営業利益増減の主な特殊要因
・マルイ・モディ店舗においては、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、お客さま、お取引先さま、社員の健康と安全を最優先に考え感染拡大を防止するため、2020年4月から5月の緊急事態宣言期間中は食料品売場および一部テナントを除き全店舗を休業しました。宣言が解除された後は、感染防止対策を講じたうえで順次営業を再開しました。
・この未曾有の危機を店舗に出店しているお取引先さまとともに乗り越えるため、休業期間中の家賃・共益費の免除などの施策を実施しました。これにより売上収益が42億円減少しています。
・店舗休業中の固定費については、小売セグメントで67億円、フィンテックセグメントで5億円を特別損失に振替えています。
・上記に加えて、小売セグメントでは定借変動収入や商品荒利の減少などにより、営業利益が推定で約73億円減少し、フィンテックセグメントではカードキャッシングの取扱高が減少したことなどにより、営業利益が約26億円減少しました。
・カードキャッシングの利息返還に備えるため、利息返還損失引当金繰入額232億円(前年差+187億円)を計上したことにより、営業利益が187億円減少しました。
□ 営業利益増減要因

※コロナ影響:今期が、前期のコロナ前(2019年4月~2020年2月)の基調で推移したと仮定した場合との差
□ 新型コロナウイルスの感染拡大による営業利益と特別損失への影響

※ 「感染症関連費用」には固定費の振替額のほか、その他の対応費用4億円を計上しています。
(セグメント別の状況)
・小売セグメントの営業利益は15億円(前年比△85%)、前年を85億円下回りました。
・フィンテックセグメントの営業利益は203億円(前年比△47%)、前年を181億円下回り、9期ぶりの減益となりました。
□ セグメント営業利益

<小売セグメント>・ショッピングセンター型店舗への転換による収益改善および利益の安定化に続く新たな戦略として、モノを売る店から体験価値を提供する店への転換を進めています。D2C(ダイレクトトゥコンシューマー)ブランドやコンテンツ、サブスクリプションなどのテナント導入を拡大し、体験やエンゲージメントなどアフターデジタル時代のリアル店舗ならではの価値を提供する「売らない店」をめざしています。
・4月期、5月期については新型コロナウイルスの感染拡大にともなう店舗休業や外出自粛などにより取扱高が大きく減少しました。その後は、郊外店を中心に回復傾向にあるものの、年間の累計では減収減益となりました。
<フィンテックセグメント>・エポスカードのご利用客数の拡大に向け、マルイ・モディ店舗やネット・サービス領域での新規入会の促進を強化するとともに、アニメコンテンツのコラボレーションカードの発行や、全国の商業施設との提携カードの発行を進め、提携施設数は33施設(前年差+3施設)に拡大しました。また、利用率・利用額のさらなる向上に向けて、家賃保証やリカーリングなどに取り組み、家計消費におけるシェア最大化をめざしています。
・取扱高については、新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛などにより伸びは鈍化したものの、ショッピングクレジットは2兆1,860億円(前年比+1%)と前年を上回りました。ECの利用は前年比33%増と伸長しましたが、トラベル・エンターテインメントの利用が前年比46%減と大きく減少しました。家賃保証などのサービス取扱高は4,609億円(前年比+30%)と引き続き大きく拡大しました。
・カード会員数は709万人(前年比△2%)となりました。プラチナ・ゴールド会員は、独自の家族カード「エポスファミリーゴールド」の会員増加など、お得意さまづくりを着実に進めたことにより、270万人(前年比+8%)と伸長しました。
□ フィンテックセグメントの状況

(LTVの安定性を表す指標)
当社グループの収益構造はこれまでのビジネスモデルの転換にともない、店舗の不動産賃貸収入やカード手数料をはじめとする「リカーリングレベニュー(継続的収入)」(非監査情報)が拡大し、売上・利益に占める構成が大きくなりました。お客さま・お取引先さまとの契約に基づく継続的収入であるリカーリングレベニューからは、翌期以降の将来収益を「成約済み繰延収益」(非監査情報)としてとらえることが可能であり、収益の安定性を測る指標として使用できます。これらは、LTV(生涯利益)を重視した当社グループの長期視点の経営において重要な要素であると考えています。
・当期のリカーリングレベニュー(売上総利益ベース)は店舗休業中にテナントの家賃・共益費を免除したことなどにより、1,236億円(前年比△6%)となり、売上総利益に占める割合は67.7%(前年差+2.4%)まで高まりました。
・成約済み繰延収益の算出は、不動産賃貸収入は契約残年数、リボ・分割手数料やカードキャッシング手数料は返済期間、加盟店手数料(リカーリング分)はカード有効期間、家賃保証は保証期間をもとに行っています。
・当期末の成約済み繰延収益は3,340億円(前年比△5%)となり、当期の売上総利益の約1.8倍の将来収益が見込まれます。
□ LTV経営の指標

(注)売上総利益ベースのリカーリングレベニュー、およびその構成を算出する際の売上総利益には、販管費戻り(お取引先さまから継続的にいただく経費)を含めています。
(財政状態)
・営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)は、109億円減少し5,447億円となりました。投資有価証券が時価の上昇等にともない148億円増加したことなどにより、総資産は151億円増加し9,011億円となりました。
・有利子負債(リース債務、預り金を除く。)は、47億円増加し4,846億円となり、営業債権に対する有利子負債の比率は89.0%(前期末差+2.6%)となりました。
・自己資本は、4億円増加し2,902億円となり、自己資本比率は32.2%(前期末差△0.5%)となりました。
・当期を最終年度とする中期経営計画では、グループの事業構造に見合った「めざすべきバランスシート」の構築を掲げ、有利子負債は営業債権の9割程度での調達、営業債権の25%程度の計画的な債権流動化などの資本政策を通じて、目標としていた総資産1兆円以内、自己資本比率30%前後の最適資本構成を達成しました。

□ バランスシートの状況

※1 流動化比率=債権流動化額/(営業債権+債権流動化額)
※2 営業債権比=有利子負債/営業債権
(キャッシュ・フローの状況)
・営業キャッシュ・フローは、222億円の収入(前期は399億円の収入)となりました。営業キャッシュ・フローから営業債権の増減等を除いた基礎営業キャッシュ・フローは、税引前利益の減少などにより、前期より184億円減少し、206億円の収入となりました。
・投資キャッシュ・フローは、固定資産の取得104億円、投資有価証券の取得66億円などにより162億円の支出(前期は203億円の支出)となりました。
・財務キャッシュ・フローは、有利子負債の増加による46億円の収入や配当金の支払101億円などにより56億円の支出(前期は255億円の支出)となりました。
□ キャッシュ・フローの状況

(注) 当社グループでは営業キャッシュ・フローから営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)等の増減を控除した「基礎営業キャッシュ・フロー」を収益性・健全性の指標としています。
(生産、受注及び販売の状況)
① 生産の状況
連結財務諸表提出会社および関係会社において、該当事項はありません。
② 受注の状況
小売およびフィンテックの一部において受注による営業を行っており、当連結会計年度の受注額は7,496百万円(前年同期比61.0%)、当連結会計年度末の受注残高は1,985百万円(同63.8%)です。
(注) 上記の金額には消費税等を含めていません。
③ 販売の状況
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)
小売
定期借家テナント収入等33,13078.0
商品売上高27,54176.1
消化仕入売上高(純額)5,06868.9
関連事業収入19,76579.3
小売計85,50577.1
フィンテック135,32699.1
合計220,83289.2

(注) 1 上記の金額には消費税等を含めていません。
2 上記の金額は、外部顧客に対する売上収益を示しています。
④ 仕入の状況
当連結会計年度における商品仕入実績は次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)
小売17,16875.2

(注) 上記の金額には消費税等を含めていません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
② 経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの状況の分析
「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しています。
資本の財源および資金の流動性については「2 事業等のリスク」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」に記載しています。

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