有価証券報告書-第45期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
1.経営成績等の概要
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染症の影響を受け、輸出・生産等の減少や諸外国の貿易摩擦による通商問題等の懸念により、極めて厳しい環境となりました。また、全国緊急事態宣言の解除後は個人消費や輸出に持ち直しの動きが見られたものの、11月以降には当該感染症の再拡大による不要不急の外出自粛要請が発令されるなど、収束の見通しは未だ立たない状況にあり、不透明な経済環境は長期化することが想定されます。
当社が主力に展開している小売業界については、自家需要ニーズは引き続き高く、コンビニ・スーパーを含む飲食料品店やドラッグストア等の医薬・化粧品店、ECの販売額は前年同期比で堅調に推移いたしました。一方で、百貨店、ショッピングセンター等の販売額は前年同期比で減少が続き、依然として厳しい状況となっています。
海外情勢については、7月下旬よりビジネス目的での入国が限定的に再開されたものの、観光目的での入国は未だ認められず、当連結会計年度(1月~12月)における訪日外国人は4,115,900人(推計)と前年同期比87.1%減の大幅減少となりました。
当社グループにおいては、このような厳しい環境を強固な経営基盤を確立するための好機と捉え、「抜本的な収益構造改革」と「新たな収益源の創造」を推進いたしました。「抜本的な収益構造改革」については、店舗集客の減少や一時休業の影響を受けて、店舗事業の採算性の見直しによる徹底したコスト圧縮や在庫削減によるキャッシュ・フローの改善など収益体質の改善に取り組みました。また、Withコロナ時代のビジネススタイルの変化に対応すべく、組織機能の強化と効率化、グループシナジーの最大化に向けた組織構造改革を行いました。
「新たな収益源の創造」については、当社グループにおいて、豊かで多様なライフスタイル“グローバルライフスタイル”の提案とその進化・創造の支援を企業方針とし、日本国内外の方々に対して様々な価値ある商品やサービスをお届けする取り組みを継続しております。こうした方針のもと新たな取り組みとして、海外向け事業では、越境ECおよび輸出貿易の拡大を目指し、ダブルイレブン等をはじめとした大型セールスイベントの強化やライブコマースでの販売を行ったほか、カルフール中国への卸売りおよび新規出店、業務提携による日本企業の海外進出支援を行う新サービス「中国販路拡大パッケージ」の提供を開始いたしました。国内向け事業では、6月に当社グループの新たなビジネスモデル店舗として、国籍を問わずお客様に楽しんでいただける旗艦店「Laox道頓堀店」をオープンしたほか、その他既存店舗においても、そのエリアのお客様のニーズにお応えした商品拡充およびリニューアルを進めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の連結業績は、新型コロナウイルスの影響により店舗の一時休業や集客の苦戦を余儀なくされたインバウンド事業および生活ファッション事業の大幅な減収を受けて、売上高は82,988百万円(前年同期比35.9%減)となりました。損益面は、一部において収益改善の効果が表れましたものの、営業損失3,359百万円(前年同期は3,103百万円の損失)、経常損失3,444百万円(前年同期は3,684百万円の損失)の損失計上となりました。なお、インバウンド事業および生活ファッション事業において、当該感染症による事業環境の激変を受け、店舗固定資産の減損損失および棚卸資産評価損、店舗撤退に係る諸費用等を構造改革損失として10,234百万円を特別損失に計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は16,641百万円(前年同期は7,872百万円の損失)となりました。
(インバウンド事業)
インバウンド事業では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、2月以降の訪日外国人の大幅な減少等に加えて、全国緊急事態宣言の発令による一時休業等で甚大な影響を受けました。また、当該感染症を契機としたビジネス環境の変化に対応すべく一部店舗の閉店および都市部への店舗集約を実施するなど、大規模な構造改革を実施いたしました。
一方で、6月には「Laox道頓堀店」をグランドオープンさせ、世界各地から多彩な商品を提案し、国籍を問わずお買い物を楽しんでいただける売り場を展開する新たなビジネスモデル店舗として、メディア注目のなか好調なスタートを切りました。7月以降は一時休業していた店舗を順次再開し、セールによる余剰在庫の処分を進めるとともに、秋葉原本店やデックス東京ビーチ台場店等の既存店舗において、そのエリアのお客様のニーズにお応えした商品拡充およびリニューアルを進めてまいりました。さらに、9月以降は、中国およびタイ・ベトナムに向けたライブコマース配信を本格的に開始するなど、訪日が難しい状況の中でも海外のお客様に商品を届ける新たな取り組みを実施いたしました。
以上の結果、新店舗モデルへの取組みおよび既存店舗のリニューアル等により、新たな国内のお客様は着実に増えつつあるものの、新型コロナウイルスによる訪日客の減少等の影響により、当連結会計年度の売上高は5,939百万円(前年同期比86.0%減)と減収となりました。また、損益面は不採算店舗の見直しや家賃の減免交渉等の抜本的なコスト圧縮をより一層推進し、厳しい環境下においても利益が創出できる収益体質へと確実な変化が表れつつありますが、減収による影響は大きく、1,582百万円の営業損失(前年同期は1,724百万円の利益)となりました。
(グローバル事業)
グローバル事業では、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、ヘルスケア用品や化粧品、家電製品における中国国内のニーズは減退することはなく、販売は順調に推移いたしました。また、主力カテゴリである理美容家電メーカーとの取引拡大によって海外での販売数が増加するとともに、毎年11月に開催される中国最大級のECセールスイベント「ダブルイレブン」においては、日本の大手家電メーカー等との連携による販売拡大により、総売上は過去最高を記録し、業績に大きく貢献いたしました。
当連結会計年度における新たな取り組みの経過については、6月より開始した華東地域(上海市、江蘇省、浙江省を含む7都市の地域)の大型スーパーマーケット・カルフールへの卸売りおよび出店する「カルフール上海古北店」の売上が堅調に推移したほか、中国向けのライブコマースにおいては、特に企業のトップが出演する「中日BOSS LIVE」が人気を博し、認知度や取引先の着実な増加とともに国内外のメディアからも注目を集めました。また、7月より提供を開始したアライドアーキテクツ株式会社との協業サービス「中国販路拡大パッケージ」についても引き合いは増加しているほか、新規出店した東南アジア最大級のECサイトLazadaについても着実に商品数を拡充し、運営は堅調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は20,599百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は298百万円(前年同期は9百万円の損失)と増収増益となりました。
(生活ファッション事業)
ギフト販売事業では、新型コロナウイルスの感染拡大によりブライダル・セレモニーを始めとする各種儀礼の中止・延期、ならびに主要販売チャネルである全国販売店の一時休業等の影響を受けるなど厳しい事業環境となりました。当該事業会社の主力商戦の一つである中元・歳暮については、帰省に代わる贈り物として需要が増加し、一定規模のギフト需要を獲得いたしました。また、自宅時間の増加や対面での接触を控える傾向にある背景から、自家需要商品やカジュアルギフト(誕生日プレゼントやシーズンギフト)のニーズは堅調に推移しており、当該事業会社の強みであるオリジナル商品や人気商品をアソート化したギフトやスイーツ、冷凍食品やお取り寄せグルメ等の商品を強化いたしました。しかしながら、当該感染症の影響を受け、お客様が実店舗での購入を控える傾向にあったことから、売上高は前年を下回る実績となりました。
当該感染症による業績への影響は大きく、売上高は前年同期比で減収となりましたが、物流改革や不採算事業の整理等の構造改革および、販促費等の販売管理費の徹底的なコスト削減が功を奏し、損益面は大幅に改善し、営業利益は前年同期比で増益となりました。
靴事業では、新型コロナウイルスの影響により、主要販売チャネルである百貨店の休業があったほか、営業再開後においても当該感染症の再拡大や消費マインドの冷え込みから集客に苦戦するなど事業環境は厳しい状況が続く一方で、ECの強化および催事、ファミリーセール等での積極的な販売等を行ってまいりました。また、新たな取り組みとして次期を見据えた30代女性向けの新ブランドの立ち上げや、お客さまの適切な足形にあった提案が可能な新たなフィッティングサービス「3D計測」の導入に向けた準備を進めてまいりました。
売上高は前年同期比減収となった一方で、損益面については、これまで取り組んできた不採算店舗および仕入の見直しや在庫の圧縮等のコスト削減に取り組んだ結果、損失額は縮小いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は新型コロナウイルスの影響による集客の減少により50,645百万円(前年同期比22.9%減)、営業利益は徹底したコスト削減と収益構造改革により158百万円(前年同期は1,694百万円の損失)と大幅に改善いたしました。
(エンターテインメント事業)
エンターテインメント事業では、既存運営施設の効率化およびグループ遊休不動産の売却による収益改善に取り組んでまいりました。運営する商業施設およびその他飲食店においては、リピーターのお客様を中心に一定数の集客を確保したものの、新型コロナウイルスの感染拡大により、一時休業や営業時間の短縮、GOTOキャンペーンの停止による集客の減少等の影響が及びました。一方で、中国で展開する高級日本料理店「くろぎ上海」では7月に過去最高の来店客数を記録して以降も運営は堅調に推移いたしました。
不動産売買および仲介事業では、当該感染症の影響により、各種交渉の一時的な中断がありましたものの、大型物件を含む複数件の不動産売却や仲介案件の成約により、収益面において大きく寄与いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,804百万円(前年同期比144.5%増)、営業損失は1,043百万円(前年同期は1,475百万円の損失)となり、大幅な増収ならびに損失額の縮小となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、63,523百万円(前連結会計年度末85,327百万円)となりました。総資産の減少は、主に、現金及び預金が1,618百万円、受取手形及び売掛金が2,681百万円、たな卸資産が9,011百万円、有形固定資産が4,796百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債合計は、35,947百万円(前連結会計年度末41,105百万円)となりました。負債の減少は、主に、流動負債その他が1,222百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が1,187百万円、短期借入金が1,978百万円、一年内返済予定の長期借入金1,273百万円、リース債務が2,352百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産合計は、27,575百万円(前連結会計年度末44,221百万円)となりました。純資産の減少は、主に、親会社株主に帰属する当期純損失16,641百万円を計上したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,584百万円減少し、12,100百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,424百万円の収入(前連結会計年度は2,879百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失16,756百万円があったものの、減価償却費1,685百万円、減損損失939百万円、構造改革損失10,234百万円、売上債権の減少2,716百万円、たな卸資産の減少2,320百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、78百万円の収入(前連結会計年度は159百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,192百万円、無形固定資産の取得による支出1,574百万円があったものの、有形固定資産売却による収入1,578百万円、敷金及び保証金の回収による収入1,267百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、3,037百万円の支出(前連結会計年度は11,684百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金返済による支出2,005百万円、長期借入金の返済による支出1,223百万円があったことによるものです
(4)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
連結子会社において、生産を行っておりますが、連結全体における重要性が低いため、生産実績については記載しておりません。
②受注状況
該当事項はありません。
③仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。
④販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性がございます。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては一定の会計基準の範囲内で見積りがなされ、たな卸資産の評価、引当金の計上等の数値に反映されております。これらの見積りについては、必要に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
売上高は、前連結会計年度に比べて、46,531百万円減少し82,988百万円となりました。売上高の内訳の詳細については、「1.経営成績等の概要(1)経営成績の分析」をご参照ください。
②売上原価
売上原価は、前期比28,783百万円減少の63,699百万円となりました。また、売上原価率は76.8%(前期比5.4ポイント増加)となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、前期比17,294百万円減少の22,648百万円となりました。また、売上高に対する比率は、31.0%から27.3%へと3.7ポイント減少しました。
④損益の状況
営業利益は、販売費及び一般管理費率の改善はあったものの、売上高の減収や原価率の悪化等により、3,359百万円の営業損失(前年同期は3,103百万円の営業損失)となりました。経常利益は、持分法による投資損失を計上したこと等により、3,444百万円の経常損失(前年同期は3,684百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、構造改革損失10,234百万円や店舗休業損失1,152百万円を計上したこと等により、16,641百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前年同期は7,872百万円の当期純損失)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが事業を展開していくうえで、経営成績に重要な影響を与える要因については、「2.事業等のリスク」に記載しておりますので、ご参照ください。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、人件費、店舗家賃および物流費などの営業費用によるものです。また、設備投資資金需要のうち主なものは、新規出店および既存店の改装などによる有形固定資産投資、敷金や保証金の差し入れ等によるものです。
これらの資金需要は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としております。当連結会計年度末においては、取引銀行3行と当座借越契約を締結しております。
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染症の影響を受け、輸出・生産等の減少や諸外国の貿易摩擦による通商問題等の懸念により、極めて厳しい環境となりました。また、全国緊急事態宣言の解除後は個人消費や輸出に持ち直しの動きが見られたものの、11月以降には当該感染症の再拡大による不要不急の外出自粛要請が発令されるなど、収束の見通しは未だ立たない状況にあり、不透明な経済環境は長期化することが想定されます。
当社が主力に展開している小売業界については、自家需要ニーズは引き続き高く、コンビニ・スーパーを含む飲食料品店やドラッグストア等の医薬・化粧品店、ECの販売額は前年同期比で堅調に推移いたしました。一方で、百貨店、ショッピングセンター等の販売額は前年同期比で減少が続き、依然として厳しい状況となっています。
海外情勢については、7月下旬よりビジネス目的での入国が限定的に再開されたものの、観光目的での入国は未だ認められず、当連結会計年度(1月~12月)における訪日外国人は4,115,900人(推計)と前年同期比87.1%減の大幅減少となりました。
当社グループにおいては、このような厳しい環境を強固な経営基盤を確立するための好機と捉え、「抜本的な収益構造改革」と「新たな収益源の創造」を推進いたしました。「抜本的な収益構造改革」については、店舗集客の減少や一時休業の影響を受けて、店舗事業の採算性の見直しによる徹底したコスト圧縮や在庫削減によるキャッシュ・フローの改善など収益体質の改善に取り組みました。また、Withコロナ時代のビジネススタイルの変化に対応すべく、組織機能の強化と効率化、グループシナジーの最大化に向けた組織構造改革を行いました。
「新たな収益源の創造」については、当社グループにおいて、豊かで多様なライフスタイル“グローバルライフスタイル”の提案とその進化・創造の支援を企業方針とし、日本国内外の方々に対して様々な価値ある商品やサービスをお届けする取り組みを継続しております。こうした方針のもと新たな取り組みとして、海外向け事業では、越境ECおよび輸出貿易の拡大を目指し、ダブルイレブン等をはじめとした大型セールスイベントの強化やライブコマースでの販売を行ったほか、カルフール中国への卸売りおよび新規出店、業務提携による日本企業の海外進出支援を行う新サービス「中国販路拡大パッケージ」の提供を開始いたしました。国内向け事業では、6月に当社グループの新たなビジネスモデル店舗として、国籍を問わずお客様に楽しんでいただける旗艦店「Laox道頓堀店」をオープンしたほか、その他既存店舗においても、そのエリアのお客様のニーズにお応えした商品拡充およびリニューアルを進めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の連結業績は、新型コロナウイルスの影響により店舗の一時休業や集客の苦戦を余儀なくされたインバウンド事業および生活ファッション事業の大幅な減収を受けて、売上高は82,988百万円(前年同期比35.9%減)となりました。損益面は、一部において収益改善の効果が表れましたものの、営業損失3,359百万円(前年同期は3,103百万円の損失)、経常損失3,444百万円(前年同期は3,684百万円の損失)の損失計上となりました。なお、インバウンド事業および生活ファッション事業において、当該感染症による事業環境の激変を受け、店舗固定資産の減損損失および棚卸資産評価損、店舗撤退に係る諸費用等を構造改革損失として10,234百万円を特別損失に計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は16,641百万円(前年同期は7,872百万円の損失)となりました。
(インバウンド事業)
インバウンド事業では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、2月以降の訪日外国人の大幅な減少等に加えて、全国緊急事態宣言の発令による一時休業等で甚大な影響を受けました。また、当該感染症を契機としたビジネス環境の変化に対応すべく一部店舗の閉店および都市部への店舗集約を実施するなど、大規模な構造改革を実施いたしました。
一方で、6月には「Laox道頓堀店」をグランドオープンさせ、世界各地から多彩な商品を提案し、国籍を問わずお買い物を楽しんでいただける売り場を展開する新たなビジネスモデル店舗として、メディア注目のなか好調なスタートを切りました。7月以降は一時休業していた店舗を順次再開し、セールによる余剰在庫の処分を進めるとともに、秋葉原本店やデックス東京ビーチ台場店等の既存店舗において、そのエリアのお客様のニーズにお応えした商品拡充およびリニューアルを進めてまいりました。さらに、9月以降は、中国およびタイ・ベトナムに向けたライブコマース配信を本格的に開始するなど、訪日が難しい状況の中でも海外のお客様に商品を届ける新たな取り組みを実施いたしました。
以上の結果、新店舗モデルへの取組みおよび既存店舗のリニューアル等により、新たな国内のお客様は着実に増えつつあるものの、新型コロナウイルスによる訪日客の減少等の影響により、当連結会計年度の売上高は5,939百万円(前年同期比86.0%減)と減収となりました。また、損益面は不採算店舗の見直しや家賃の減免交渉等の抜本的なコスト圧縮をより一層推進し、厳しい環境下においても利益が創出できる収益体質へと確実な変化が表れつつありますが、減収による影響は大きく、1,582百万円の営業損失(前年同期は1,724百万円の利益)となりました。
(グローバル事業)
グローバル事業では、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、ヘルスケア用品や化粧品、家電製品における中国国内のニーズは減退することはなく、販売は順調に推移いたしました。また、主力カテゴリである理美容家電メーカーとの取引拡大によって海外での販売数が増加するとともに、毎年11月に開催される中国最大級のECセールスイベント「ダブルイレブン」においては、日本の大手家電メーカー等との連携による販売拡大により、総売上は過去最高を記録し、業績に大きく貢献いたしました。
当連結会計年度における新たな取り組みの経過については、6月より開始した華東地域(上海市、江蘇省、浙江省を含む7都市の地域)の大型スーパーマーケット・カルフールへの卸売りおよび出店する「カルフール上海古北店」の売上が堅調に推移したほか、中国向けのライブコマースにおいては、特に企業のトップが出演する「中日BOSS LIVE」が人気を博し、認知度や取引先の着実な増加とともに国内外のメディアからも注目を集めました。また、7月より提供を開始したアライドアーキテクツ株式会社との協業サービス「中国販路拡大パッケージ」についても引き合いは増加しているほか、新規出店した東南アジア最大級のECサイトLazadaについても着実に商品数を拡充し、運営は堅調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は20,599百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は298百万円(前年同期は9百万円の損失)と増収増益となりました。
(生活ファッション事業)
ギフト販売事業では、新型コロナウイルスの感染拡大によりブライダル・セレモニーを始めとする各種儀礼の中止・延期、ならびに主要販売チャネルである全国販売店の一時休業等の影響を受けるなど厳しい事業環境となりました。当該事業会社の主力商戦の一つである中元・歳暮については、帰省に代わる贈り物として需要が増加し、一定規模のギフト需要を獲得いたしました。また、自宅時間の増加や対面での接触を控える傾向にある背景から、自家需要商品やカジュアルギフト(誕生日プレゼントやシーズンギフト)のニーズは堅調に推移しており、当該事業会社の強みであるオリジナル商品や人気商品をアソート化したギフトやスイーツ、冷凍食品やお取り寄せグルメ等の商品を強化いたしました。しかしながら、当該感染症の影響を受け、お客様が実店舗での購入を控える傾向にあったことから、売上高は前年を下回る実績となりました。
当該感染症による業績への影響は大きく、売上高は前年同期比で減収となりましたが、物流改革や不採算事業の整理等の構造改革および、販促費等の販売管理費の徹底的なコスト削減が功を奏し、損益面は大幅に改善し、営業利益は前年同期比で増益となりました。
靴事業では、新型コロナウイルスの影響により、主要販売チャネルである百貨店の休業があったほか、営業再開後においても当該感染症の再拡大や消費マインドの冷え込みから集客に苦戦するなど事業環境は厳しい状況が続く一方で、ECの強化および催事、ファミリーセール等での積極的な販売等を行ってまいりました。また、新たな取り組みとして次期を見据えた30代女性向けの新ブランドの立ち上げや、お客さまの適切な足形にあった提案が可能な新たなフィッティングサービス「3D計測」の導入に向けた準備を進めてまいりました。
売上高は前年同期比減収となった一方で、損益面については、これまで取り組んできた不採算店舗および仕入の見直しや在庫の圧縮等のコスト削減に取り組んだ結果、損失額は縮小いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は新型コロナウイルスの影響による集客の減少により50,645百万円(前年同期比22.9%減)、営業利益は徹底したコスト削減と収益構造改革により158百万円(前年同期は1,694百万円の損失)と大幅に改善いたしました。
(エンターテインメント事業)
エンターテインメント事業では、既存運営施設の効率化およびグループ遊休不動産の売却による収益改善に取り組んでまいりました。運営する商業施設およびその他飲食店においては、リピーターのお客様を中心に一定数の集客を確保したものの、新型コロナウイルスの感染拡大により、一時休業や営業時間の短縮、GOTOキャンペーンの停止による集客の減少等の影響が及びました。一方で、中国で展開する高級日本料理店「くろぎ上海」では7月に過去最高の来店客数を記録して以降も運営は堅調に推移いたしました。
不動産売買および仲介事業では、当該感染症の影響により、各種交渉の一時的な中断がありましたものの、大型物件を含む複数件の不動産売却や仲介案件の成約により、収益面において大きく寄与いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,804百万円(前年同期比144.5%増)、営業損失は1,043百万円(前年同期は1,475百万円の損失)となり、大幅な増収ならびに損失額の縮小となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、63,523百万円(前連結会計年度末85,327百万円)となりました。総資産の減少は、主に、現金及び預金が1,618百万円、受取手形及び売掛金が2,681百万円、たな卸資産が9,011百万円、有形固定資産が4,796百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債合計は、35,947百万円(前連結会計年度末41,105百万円)となりました。負債の減少は、主に、流動負債その他が1,222百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が1,187百万円、短期借入金が1,978百万円、一年内返済予定の長期借入金1,273百万円、リース債務が2,352百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産合計は、27,575百万円(前連結会計年度末44,221百万円)となりました。純資産の減少は、主に、親会社株主に帰属する当期純損失16,641百万円を計上したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,584百万円減少し、12,100百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,424百万円の収入(前連結会計年度は2,879百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失16,756百万円があったものの、減価償却費1,685百万円、減損損失939百万円、構造改革損失10,234百万円、売上債権の減少2,716百万円、たな卸資産の減少2,320百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、78百万円の収入(前連結会計年度は159百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,192百万円、無形固定資産の取得による支出1,574百万円があったものの、有形固定資産売却による収入1,578百万円、敷金及び保証金の回収による収入1,267百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、3,037百万円の支出(前連結会計年度は11,684百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金返済による支出2,005百万円、長期借入金の返済による支出1,223百万円があったことによるものです
(4)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
連結子会社において、生産を行っておりますが、連結全体における重要性が低いため、生産実績については記載しておりません。
②受注状況
該当事項はありません。
③仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| インバウンド事業 | 1,735 | 6.8 |
| グローバル事業 | 20,268 | 111.6 |
| 生活ファッション事業 | 35,753 | 82.2 |
| エンターテインメント事業 | 199 | 35.8 |
| 合計 | 57,957 | 66.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。
④販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| インバウンド事業 | 5,939 | 14.0 |
| グローバル事業 | 20,599 | 108.7 |
| 生活ファッション事業 | 50,645 | 77.1 |
| エンターテインメント事業 | 5,804 | 244.5 |
| 合計 | 82,988 | 64.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性がございます。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては一定の会計基準の範囲内で見積りがなされ、たな卸資産の評価、引当金の計上等の数値に反映されております。これらの見積りについては、必要に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
売上高は、前連結会計年度に比べて、46,531百万円減少し82,988百万円となりました。売上高の内訳の詳細については、「1.経営成績等の概要(1)経営成績の分析」をご参照ください。
②売上原価
売上原価は、前期比28,783百万円減少の63,699百万円となりました。また、売上原価率は76.8%(前期比5.4ポイント増加)となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、前期比17,294百万円減少の22,648百万円となりました。また、売上高に対する比率は、31.0%から27.3%へと3.7ポイント減少しました。
④損益の状況
営業利益は、販売費及び一般管理費率の改善はあったものの、売上高の減収や原価率の悪化等により、3,359百万円の営業損失(前年同期は3,103百万円の営業損失)となりました。経常利益は、持分法による投資損失を計上したこと等により、3,444百万円の経常損失(前年同期は3,684百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、構造改革損失10,234百万円や店舗休業損失1,152百万円を計上したこと等により、16,641百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前年同期は7,872百万円の当期純損失)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが事業を展開していくうえで、経営成績に重要な影響を与える要因については、「2.事業等のリスク」に記載しておりますので、ご参照ください。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、人件費、店舗家賃および物流費などの営業費用によるものです。また、設備投資資金需要のうち主なものは、新規出店および既存店の改装などによる有形固定資産投資、敷金や保証金の差し入れ等によるものです。
これらの資金需要は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としております。当連結会計年度末においては、取引銀行3行と当座借越契約を締結しております。