有価証券報告書-第38期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)

【提出】
2019/05/29 14:56
【資料】
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【項目】
55項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2018年3月1日~2019年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続いているものの、小売業界におきましては、業態を超えた競争環境の激化や消費者の低価格志向の継続、店舗や物流における人手不足等の影響もあり、厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社グループは小売事業モデルの改革に努める一方、「社会・生活インフラ」として消費者の生活に欠かすことのできない存在となることを目指しております。
これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、営業収益は6,171億7千4百万円(前連結会計年度比3.1%減)、事業利益は515億5千3百万円(同23.7%増)、税引前利益は42億2千5百万円(同28.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は453億7千万円(同34.8%増)となりました。
②財政状態の状況
資産合計は、前連結会計年度末より3,596億6千9百万円減少し1兆3,721億1千7百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が増加した一方で、総合小売事業においてユニー株式会社及び同社の子会社の売却に伴い資産が減少したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末より3,607億4千8百万円減少し7,823億8千万円となりました。これは主として、総合小売事業においてユニー株式会社及び同社の子会社の売却に伴い負債が減少したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末より10億7千9百万円増加し5,897億3千7百万円となりました。これは主として、総合小売事業においてユニー株式会社及び同社の子会社の売却に伴い非支配持分が減少した一方で、利益剰余金が増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,597億4千2百万円となり、前連結会計年度に比べ70億1千3百万円増加しております。これは主に、預り金の減少額が前年同期に対して増加した一方、営業債権及びその他の債権が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は1,092億5千7百万円となりました(前連結会計年度は495億2百万円の資金使用)。これは主に、非継続事業に分類したユニー株式会社及び同社の子会社に係る投資活動キャッシュ・フローが、貸付金の回収により増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,562億3千4百万円となり、前連結会計年度に比べ1,183億5千8百万円増加しております。これは主に、借入金の返済による支出が増加したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ1,003億2千4百万円増加し、3,534億9千8百万円となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.セグメントごとの営業収益
当連結会計年度
(2018年3月1日~2019年2月28日)
金額(百万円)前期比(%)構成比(%)
報告セグメント
コンビニエンスストア事業524,17393.884.9
総合小売事業638,20089.1103.4
報告セグメント合計1,162,37391.1188.3
非継続事業へ振替△545,20885.4△88.3
その他の調整額(注)39-0.0
合計617,17496.9100.0

(注)1.上記金額にはセグメント間の内部営業収益及び消費税等は含まれておりません。
2.「その他の調整額」の前期比(%)については、1,000.0%を超えるため「-」で表示しております。
3.総合小売事業におけるユニー株式会社及び同社の子会社の営業収益を「非継続事業へ振替」において組替を行っております。
b.総合小売事業の仕入高
当連結会計年度(2018年3月1日~2019年2月28日)
金額(百万円)前期比(%)
総合小売事業364,85985.2
その他4,307102.7
小計369,16685.3
非継続事業へ振替(注)2△363,97587.2
合計5,19134.4

(注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。
2.総合小売事業におけるユニー株式会社及び同社の子会社の仕入高を「非継続事業へ振替」において組替を行っております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の判断及び見積り」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度より198億4千万円減少(前連結会計年度比3.1%減)し6,171億7千4百万円となりました。
事業利益は、販売費及び一般管理費の減少により前連結会計年度より98億8千2百万円増加(同23.7%増)し515億5千3百万円となりました。
税引前利益は、店舗資産やのれんに係る減損損失等の計上により前連結会計年度より16億5千万円減少(同28.1%減)し42億2千5百万円となりました。
これから税金費用を控除し、非継続事業からの当期利益を加算した結果、当期利益は、前連結会計年度より207億6千3百万円増加(同56.8%増)し573億1千6百万円となりました。
非支配株主利益を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度より117億1千3百万円増加(同34.8%増)し453億7千万円となりました。
セグメントごとの業績は、以下のとおりであります。
a.コンビニエンスストア事業
株式会社ファミリーマートにおいては、より競争力のある強いチェーンとなるために、『ブランド統合』を最優先事項としながら、既存店の「質」の向上を目的とした『商品力の強化』『店舗運営の効率化』『店舗基盤の強化(ブランド統合・B&S(ビルド&スクラップ)推進・既存店改装・地域密着販促)』を推進してまいりました。
『ブランド統合』では、2018年11月30日付にて国内全てのサークルK店及びサンクス店の営業が終了し、ファミリーマート店へのブランド統合が完了いたしました。2016年9月より全社一丸となり進めてきたこのブランド転換は累計5,003店となり、転換店の日商・客数は、前年を上回り推移しております。統合完了後も、国内16,000店強の店舗ネットワークを活用し、中食を初めとした商品づくりや物流の効率化等、統合効果の更なる発揮を目指してまいります。
『商品力の強化』では、中食の基本価値向上やマーケット変化に合わせた品揃えを実現するため、挽き立てコーヒーや惣菜等の刷新を年間通じ行いました。挽き立てコーヒーの「FAMIMA CAFÉ」では、2018年10月より新型コーヒーマシンの導入を開始、メニューの多様化に加え、コーヒーやミルクの味わいを更に引き立てたことで、多くのお客さまにご好評頂いております。また、2017年9月に販売開始した惣菜シリーズの「お母さん食堂」では、発売1周年を機に、食卓に特に並ぶ機会の多い魚系総菜の品揃えを拡充したほか、テレビCMや売場スペースの拡大、販促企画等マーケティング面の強化を併せ実施したことで、販売は前年を大きく上回り推移しております。
『店舗運営の効率化』では、人手不足に対応した店舗スタッフの業務効率化と業務軽減を目指した抜本的な改革を推進しております。2018年度は、納品時の作業時間短縮を目的とした数量確認省略(検品レス)の開始に加え、レジ周りの作業時間短縮を目的とした「セルフレジ」の導入店舗数拡大や「現金カウンター」の新規導入、また、業務負荷軽減を目的とした引出し棚等の省力化什器の導入を行いました。2018年度に行った加盟店へのアンケート調査においても、「作業量が減少した」と感じる加盟店が大きく伸長しております。
『店舗基盤の強化』では、行政単位での店舗配置の再構築(タウンレイアウト)に基づくB&S(ビルド&スクラップ)を推進し、高質な店舗網の構築に努めております。また、2019年2月には、コンビニエンスストアとの新たな相互送客を目指し、ファミリーマートが展開する24時間フィットネス「Fit&GO」とコインランドリー「Famima Laundry」を、「ファミリーマート仲六郷第一京浜店」の同敷地内に開店いたしました。
「サービス面」では、決済手段の多様化を目的に、スマートフォンを活用したバーコード決済サービス「d払い」「LINE Pay」「PayPay」「楽天ペイ(アプリ決済)」を2018年11月以降順次開始したほか、2019年1月には、訪日外国人観光客の更なる利便性向上を目的に、「Alipay(支付宝)」「WeChat Pay(微信支付)」の導入拡大をいたしました。
「CSR活動の推進」では、地域交流及び未来を担うこどもたちを応援する取組みとして、「ファミマこども食堂」を関東地方の5店舗で開催いたしました。店舗スペースを活用して地域のこどもたちや保護者が食事やコミュニケーションを楽しむ機会を提供するほか、店舗のバックヤード探検やレジ打ち体験等を通じて、ファミリーマートへの理解を深める取組みも併せ実施いたしました。
「ダイバーシティの推進」では、多様な価値観を持つ社員が自分の強みを活かして新しい価値を生み出すための取組みを行いました。2018年6月には、店舗建設に関わる当社女性社員が、女性ならではの視点や工夫を多数取り入れた店舗を北陸地方に2店開店したほか、2019年2月には、四国地方の当社女性社員と店舗女性スタッフが、共同で発案した地産地消のパン「鳴門金時のうずうず塩デニッシュ」を発売いたしました。加えて、障がい者雇用に継続して取組むとともに、店舗や農場、また2019年2月に移転した新本社等、障がいを持つ社員が活躍できる場を多方面に設けることで、誰でも働き甲斐のある職場環境の整備に努めてまいります。
当連結会計年度末の国内店舗数は16,430店(国内エリアフランチャイザー3社計917店を含む)となりました。海外事業では、台湾、タイ、中国、ベトナム、インドネシア、フィリピン及びマレーシアにおいて7,384店となり、国内外合わせた全店舗数は23,814店となりました。
これらの結果、当連結会計年度の全店平均日商は530千円、差益率(サービス除く)は30.9%となり、コンビニエンスストア事業の営業収益は5,277億1千9百万円(前連結会計年度比5.9%減)、セグメント利益(事業利益)は535億5千万円(同24.7%増)、セグメント損失(親会社の所有者に帰属する当期損失)は42億8千万円(前連結会計年度は親会社の所有者に帰属する当期損失12億8千5百万円)となりました。
b.総合小売事業
当連結会計年度において、当社が保有するユニー株式会社の全株式を株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに譲渡しており、総合小売事業セグメントのうち、ユニー株式会社及び同社の子会社の事業を非継続事業に分類しております。
総合小売事業の営業収益は6,401億4千万円(前連結会計年度比10.9%減)、セグメント利益(事業利益)は294億4千4百万円(同25.1%増)、セグメント利益(親会社の所有者に帰属する当期利益)は112億9千1百万円(同36.2%減)となりました。なお、連結損益計算書においては「非継続事業からの当期利益」として表示組替を行っており、その詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。
③資本の財源及び資金の流動性に関する情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、設備資金需要としましては、コンビニエンスストア事業における新規出店、既存店改装及び什器・システム機器等の店舗投資によるものであります。
c.財政政策
当社グループは現在、運転資金につきましては自己資金により充当し、設備資金につきましては、自己資金のほか設備資金計画に基づく調達計画を作成することにより対応しております。自己資金に不足が生じる場合、リース、借入金又は社債等による調達を行うこととしております。
なお、海外子会社につきましては、運転資金、設備資金とも、原則として直接現地法人により調達を行っておりますが、必要に応じ、当社が保証を差入れております。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は以下のとおりであります。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、償却年数を見積り、その年数にわたり償却しておりましたが、IFRSでは、移行日以降の償却を停止しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が前連結会計年度において8,696百万円、当連結会計年度において8,812百万円減少しております。
(退職給付にかかる費用)
日本基準では、発生した数理計算上の差異および過去勤務費用をその他の包括利益として認識した後に一定期間にわたり償却しておりました。IFRSでは、数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えております。また、過去勤務費用は発生時に損益として認識しております。
利息の計算において、日本基準では退職給付債務に割引率を乗じて算定した利息費用と、年金資産に長期期待運用収益率を乗じて算定した期待運用収益を使用しておりましたが、IFRSでは確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額に割引率を乗じて算定した利息純額を使用しております。
これらの影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が前連結会計年度において1,740百万円、当連結会計年度において1,455百万円増加しております。
(固定資産税)
日本基準では、日本国内で賦課される固定資産税について、納税した連結会計年度にわたって費用処理しておりましたが、IFRSでは賦課基準日において一括して負債計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が前連結会計年度において171百万円、当連結会計年度において4,209百万円減少しております。

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