有価証券報告書-第60期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

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2020/05/26 15:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の激化や海外経済の減速傾向から輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかな回復基調が続きました。当外食産業におきましては、原材料価格や物流費、人手不足に伴う人件費の上昇に加え、大型台風の上陸による天候不順の影響や、消費税率の引き上げによる消費マインドの変化など、引き続き厳しい事業環境が続きました。
このような状況の中、当社グループにおきましては、お客様の満足度向上に努めるべく、商品力や店舗販売力の強化を目指すと共に、中長期での安定的な成長を見据え、FC化の推進や海外事業の強化と同時に、当社グループ工場の活用による内製化の推進によって、さらなる事業基盤の強化に注力しました。また、ほっともっと事業におきましては、人件費等の店舗運営コスト上昇により売上を伸ばしても加盟店への移管が見込めない直営店190店舗の退店を行い、収益の改善を図りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,495億72百万円(前期比2.8%減)、営業利益は3億48百万円(前期は、営業損失5億1百万円)、経常利益は7億29百万円(前期比409.3%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は29億34百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失29億26百万円)となりました。売上高につきましては、前述の退店や既存店売上高が前期実績を下回ったことが要因で前期実績を下回りました。利益面につきましては、前述の影響があったものの効率的なプロモーション展開や店舗諸経費の改善等によって、営業利益は黒字に転換し、経常利益は前期実績を上回りました。また、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、店舗の固定資産に係る減損損失を計上したことが主な要因であります。
[国内における店舗展開の状況]
前連結会計
年度末
新規出店退店当連結会計
年度末
改装・移転
ほっともっと2,748店7店228店2,527店82店
やよい軒377店7店2店382店9店
MKレストラン36店2店6店32店8店
合計3,161店16店236店2,941店99店

[海外における店舗展開の状況]
展開エリア前連結会計
年度末
新規出店退店当連結会計
年度末
ほっともっと中国2店1店-3店
韓国15店2店7店10店
オーストラリア1店-1店-
シンガポール-1店-1店
やよい軒タイ187店13店2店198店
シンガポール8店2店-10店
オーストラリア4店2店-6店
台湾18店3店-21店
アメリカ3店--3店
フィリピン3店2店-5店
マレーシア1店1店-2店
合計-242店27店10店259店

セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、当社の連結子会社であった株式会社フーディフレーバーを消滅会社、同じく当社の連結子会社である宮島醤油フレーバー株式会社を存続会社とする吸収合併により、事業セグメントの利益又は損失の区分の変更を行っております。以下の前期比較については、変更後の区分に基づき算出した前期の数値を用いて比較しております。
[ほっともっと事業]
持ち帰り弁当のトップブランドとして、おいしいごはんにこだわり、厳選した高品質の国産米を使用し、店内調理によるできたてのお弁当を提供することを基本に、当社グループ工場の活用によって商品の品質向上やボリュームアップを行うなど、付加価値の高い商品の提供によってお客様満足度の向上を目指しました。また、『かつ丼フェア』や『新春初夢ごちそうフェア』など当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーンの実施や、1日に必要とされる野菜量の1/3を摂ることができる『中華あんかけごはん』を販売するなど、付加価値を高めた商品でのプロモーション展開や店舗販売力の強化で、お客様の更なる満足度向上に注力するとともに、人件費等の店舗運営コスト上昇により売上を伸ばしても加盟店への移管が見込めない直営店190店舗の退店を行い、収益の改善を図りました。
以上の結果、売上高は1,059億34百万円(前期比3.7%減)、営業利益は3億2百万円(前期は、営業損失8億86百万円)となりました。売上高につきましては、前述の影響や既存店売上高の減少(前期比0.4%減)が要因で、前期実績を下回りました。営業利益につきましては、前述の影響があったものの、効率的なプロモーション展開や店舗諸経費の改善等によって黒字に転換しました。
[やよい軒事業]
素材や手作り感にこだわった定食メニューをお手頃な価格で提供することを基本に、『すき焼き定食牛肉増量キャンペーン』など当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーンの実施や、痺れる辛さがクセになる『四川麻婆豆腐とから揚の定食』を提供することで、引き続きお客様の幅広いニーズへの対応を図りました。また、「ユニットFC制度」を利用して新規オーナーの獲得を積極的に行うなど、FC化の推進に取り組みました。
以上の結果、売上高は304億73百万円(前期比2.2%減)、営業利益は8億96百万円(前期比30.8%減)となりました。売上高につきましては、既存店売上高の減少(前期比3.8%減)が要因で、前期実績を下回りました。営業利益につきましては、店舗諸経費の改善に取り組んだものの、既存店売上高の減少や原価率の上昇等によって前期実績を下回りました。
[MKレストラン事業]
豊富な具材と個性豊かなスープが選べるしゃぶしゃぶに、季節限定の『もつ鍋用味噌スープ』や特選具材を取り揃えるなど、商品力の強化に努めました。また、「タイフェスティバル」等のキャンペーンの実施や、九州エリアのメニューのリニューアルを行うなど、売上の拡大や店舗収益の向上に努めました。また、広島県や東京都の不採算店舗6店舗の退店を行い、収益性の改善を図りました。
以上の結果、売上高は33億8百万円(前期比3.8%減)、営業損失は3億32百万円(前期は、営業損失55百万円)となりました。売上高につきましては、既存店売上高の減少(前期比5.2%減)により、前期実績を下回りました。利益面につきましては、前述の影響やリブランディングやキャンペーンに伴う販売促進費の増加等によって、前期実績を下回りました。
[海外事業]
海外事業につきましては、マーケットに応じた売上向上施策の実行、食材の現地化による店舗原価低減、出店の推進等により、事業の黒字化を目指しました。
以上の結果、売上高は40億45百万円(前期比5.9%増)、営業損失は5億68百万円(前期は、営業損失6億78百万円)となりました。
[その他]
宮島醤油フレーバー株式会社は、調味料・加工食品のOEM(相手先ブランド名製造)を主な事業としており、既存顧客への新商品提案を積極的に行うと共に、新規顧客獲得のための営業活動を実施しました。また、当社グループ店舗で使用する調味料等の開発も行っており、商品数の拡大にも注力しました。
以上の結果、売上高は58億9百万円(前期比6.6%増)となりました。利益面につきましては、のれん代の償却があったものの、生産量が増加したことによって、結果としては営業利益98百万円(前期は、営業損失1億25百万円)となりました。なお、宮島醤油フレーバー株式会社は、2019年10月1日に連結子会社の株式会社フーディフレーバーを吸収合併しております。また、宮島醤油フレーバー株式会社は、2020年3月1日をもって株式会社エムエスエフに商号変更いたしました。
b.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ12億7百万円減少し、861億79百万円となりました。内訳は、流動資産32億69百万円の増加、固定資産44億76百万円の減少であります。流動資産の増加は、現金及び預金26億29百万円の増加などによるものです。また、固定資産の減少は、有形固定資産46億5百万円の減少、無形固定資産1億9百万円の増加などによるものです。有形固定資産の減少は、減損損失32億91百万円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ39億24百万円増加し、306億88百万円となりました。内訳は、流動負債25億27百万円の増加、固定負債13億96百万円の増加であります。流動負債の増加は、流動負債のその他に含まれる未払金5億97百万円の増加、未払消費税13億46百万円の増加、短期借入金3億76百万円の増加などによるものです。固定負債の増加は、資産除去債務15億20百万円の増加などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ51億31百万円減少し、554億91百万円となりました。内訳は、利益剰余金52億33百万円の減少などであります。利益剰余金の減少は、配当支払による22億98百万円の減少、親会社株主に帰属する当期純損失による29億34百万円の減少などによるものです。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25億99百万円増加し、98億20百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、92億84百万円(前連結会計年度に得られた資金は61億14百万円)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純損失29億35百万円、減価償却費72億44百万円、減損損失32億91百万円、未払消費税等の増加額13億12百万円、法人税等の支払額7億14百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、46億12百万円(前連結会計年度に使用した資金は91億70百万円)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出40億88百万円、有形固定資産の除却による支出6億78百万円、無形固定資産の取得による支出6億53百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、20億89百万円(前連結会計年度に使用した資金は9億45百万円)となりました。主な内訳は、短期借入れによる収入4億11百万円及び短期借入金の返済による支出1億94百万円、配当金の支払いによる支出23億2百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年3月1日
至 2020年2月29日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
ほっともっと事業23,932113.6
やよい軒事業3,718124.2
MKレストラン事業10331.4
海外事業1029.0
その他--
合計27,766113.6

(注)1 上記金額は、内部取引額を含む販売金額であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込生産によっておりますので、受注高及び受注残高について記載すべき
事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年3月1日
至 2020年2月29日)
前年同期比(%)
金額(百万円)
ほっともっと事業105,93496.3
やよい軒事業30,47397.8
MKレストラン事業3,30896.2
海外事業4,045105.9
その他5,809106.6
合計149,57297.2

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの主たる運転資金及び設備投資資金につきましては、主に営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としております。また、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を目指してまいります。
⑤経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
○出店数
2020年2月期までの出店数は、国内16店舗、海外27店舗、合計43店舗となり経営目標を下回る結果となりました。国内におきまして、ほっともっと直営店190店の退店を行うなど経営資源をFC化の推進に注力したことや、既存ブランドの新モデルや都市部ニーズに対応した新業態店舗のモデル構築に取り組んだことによるものです。
回次56期57期58期59期60期
決算年月2016年2月2017年2月2018年2月2019年2月2020年2月
ほっともっと67店71店97店54店7店
やよい軒25店38店27店28店7店
MKレストラン-2店2店3店2店
国内出店数92店111店126店85店16店
ほっともっと2店7店7店4店4店
やよい軒17店26店23店31店23店
海外出店数19店33店30店35店27店
合計111店144店156店120店43店

○国内の既存店売上高前年比
国内の既存店売上高前年比は、ほっともっと99.6%、やよい軒96.2%、MKレストラン94.8%となりました。ほっともっとは、当社グループ工場の活用によって商品の品質向上やボリュームアップを行うなど、付加価値の高い商品の提供や、当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーンの実施によってお客様満足度向上に注力しました。やよい軒は、当社グループ工場で製造した商品を活用したキャンペーンの実施や、お客様の幅広いニーズへの対応を図りました。MKレストランは、季節限定のスープや特撰具材を取り揃えるなど商品力強化に取り組みました。しかしながら、経営目標を下回る結果となりました。
なお、海外の既存店売上高前年比は店舗数が少なく当社グループへの影響が小さいため開示しておりません。
回次56期57期58期59期60期
決算年月2016年2月2017年2月2018年2月2019年2月2020年2月
ほっともっと96.0%95.8%97.2%101.6%99.6%
やよい軒98.8%100.4%97.9%100.6%96.2%
MKレストラン105.4%99.3%97.5%97.1%94.8%

○連結ROE(自己資本利益率)
連結ROEは△5.12%となり、目標を下回る結果となりました。主な要因は、財務レバレッジが前年よりも上回ったものの、売上高当期純利益率や総資産回転率が前年よりも下回ったことによるものであります。売上高当期純利益率につきましては、効率的なプロモーション展開や店舗諸経費等の改善があったものの、店舗の固定資産に係る減損損失を計上したことによるものです。総資産回転率につきましては、売上高の減少(前年同期比2.8%減)や有形固定資産46億5百万円の減少によるものです。財務レバレッジにつきましては、おもに利益剰余金52億33百万円の減少によるものです。
回次56期57期58期59期60期
決算年月2016年2月2017年2月2018年2月2019年2月2020年2月
ROE5.73%6.22%3.59%△4.67%△5.12%
売上高当期純利益率2.49%2.86%1.61%△1.90%△1.96%
総資産回転率1.631.521.591.761.74
財務レバレッジ1.411.431.401.391.50

○今期の見通し
当社グループは既存ブランドの成長と新市場のシェア獲得を成長戦略として継続的な企業価値の向上を目指してまいります。既存ブランドの成長につきましては、当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーン展開や業態別にターゲットを明確にした販売戦略、スマホアプリ等を活用したデジタルマーケティングによって店頭売上の拡大に取り組むとともに、引き続きFC化を推進することで事業構造の転換に取り組んでまいります。新市場のシェア獲得につきましては、従来の「ほっともっと」の魅力に新ジャンルのグリルメニューを追加し、女性層や若年層の獲得を目指す「ほっともっとグリル」や自動調理器の導入によって従来よりも高い生産性を実現した都市型タイプの「やよい軒」など、既存ブランドの新規モデル店舗での出店や、低価格、高回転のメニューを導入した新規事業「アゲルヤ」の事業モデルを構築し、都市部のマーケット獲得のための基盤づくりを進めてまいります。
また、クルーの採用や育成に注力し従業員満足度向上を図ることにより店舗の販売力を強化するとともに、新規厨房機器やシステムへの投資を積極的に推進することで店舗オペレーションを改善し、店舗販売力を強化してまいります。さらに、「ほっともっと」では、デリバリーサービス導入店舗の拡大やおまとめ注文への対応強化、キャッシュレス決済の導入を進めるなど多様化するニーズに対応することでお客様の満足度向上に努めてまいります。
新規出店につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大・長期化する中での積極的な投資はリスクが高く、出店を推進できる時期に向けて既存店舗の体制強化に努めてまいります。国内におきましては、出店数16店舗を計画しております。既存ブランドの新モデル店舗や都市部ニーズに対応した新業態店舗を中心とした出店戦略を推進すると同時に、フランチャイズ展開も推進してまいります。また、海外におきまして、前述の影響により既存店の収益力強化に集中するため、出店数1店舗を計画しております。
また、当社グループ工場におきましては、製造商材数や製造量が着実に増加するなど、安定的に稼働しております。内製化商材を活用したキャンペーンの実施など、商材原価低減による更なる収益性の向上にむけて、当社グループ工場の積極的な活用による稼働率の向上及び安定稼働を目指してまいります。
なお、海外事業につきましては、引き続きマーケットに応じた売上向上のための施策の実行、食材の現地化による店舗原価低減、出店の推進等により、事業の黒字化を目指してまいります。

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