有価証券報告書-第61期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、国内における消費活動は依然として厳しい状況にあるだけでなく、感染が再拡大するなど先行きも不透明な状況にあります。
当外食産業におきましては、2020年4月に発出された緊急事態宣言の解除以降、消費活動は回復の兆しが見られていたものの、2021年1月には11都府県において再度緊急事態宣言が発出されたことにより、外出自粛要請や営業時間短縮要請を受けるなど引き続き厳しい事業環境が続いておりますが、テイクアウトやデリバリーにおきましては、消費者の外出自粛に伴う需要の増加によって堅調に推移しております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、お客様の満足度向上に努めるべく、既存ブランドの成長による更なる事業基盤の強化と、お客様や従業員の安全を考慮した店舗運営に注力しました。既存ブランドの成長につきましては、当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーン展開や業態別にターゲットを明確にした販売戦略、スマホアプリ等を活用したデジタルマーケティングやデリバリーサービス導入店舗の拡大等によって店頭売上の拡大に取り組むとともに、引き続きFC化の推進に注力しました。また、店舗運営につきましては、ほっともっとでは、電子マネーの全店舗導入や決済ブランドの拡充、ネット注文の増加など、非接触型へのオペレーションの改善を進めました。やよい軒ではテイクアウトメニューの拡大や客席への飛沫感染防止用パーテーションの設置、「ごはんおかわりロボ」の導入など、お客様が安全に食事をしていただける環境づくりを推進しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の全世界における感染拡大の影響により、世界各国で入出国禁止等の渡航制限や外出制限などの措置が行われただけでなく、国内におきましても、二度の緊急事態宣言の発出により、政府及び各自治体からの外出自粛要請や営業時間短縮要請を受けるなど当外食産業は多大な影響を受けました。
国内におきましては、ほっともっとの当連結会計年度の既存店売上高は前年同期比で3.6%増と好調に推移しましたが、やよい軒やMKレストランは当連結会計年度に新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を再度受けたことにより、やよい軒22.1%減、MKレストラン16.8%減と減少する結果となりました。
[国内における既存店売上高の前年同期比]
また、海外におきましては、一部の国や地域によっては政府の要請により休業を余儀なくされるなど影響は大きく、加えて、それ以外の国や地域でも時短営業やデリバリーのみで営業をせざるを得ないといった制約を受けるなど厳しい事業環境が続きました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,405億9百万円(前期比6.1%減)、営業利益は9億2百万円(前期比159.0%増)、経常利益は20億37百万円(前期比179.4%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は25億45百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失29億34百万円)となりました。売上高につきましては、ほっともっとの既存店売上高が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるやよい軒やMKレストランの既存店売上高の減少や、前連結会計年度に実施したほっともっと直営店190店舗の退店が要因で前年同期実績を下回りました。利益面につきましては、やよい軒やMKレストランの既存店売上高の減少があったものの、商材の粗利改善やほっともっとの既存店売上高の増加、前連結会計年度の退店効果によって前年同期実績を上回りました。また、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、店舗等の固定資産に係る減損損失を計上したことが主な要因であります。
[国内における店舗展開の状況]
[海外における店舗展開の状況]
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
[ほっともっと事業]
持ち帰り弁当のトップブランドとして、安心・安全な品質管理体制のもと、おいしいごはんにこだわり、厳選した高品質の国産米を使用し、店内調理によるできたてのお弁当を提供することを基本に、当社グループ工場の活用によって商品の品質向上やボリュームアップを行うなど、付加価値の高い商品の提供によってお客様満足度の向上を目指しました。また、人気商品を最大100円引きの特別価格で提供する『感謝還元祭』の実施や、『博多明太マヨから揚弁当』や『ツナマヨ塩こんぶのり弁当』などのライトユーザーである若年層をターゲットとした商品の販売で継続的な来店を促進しました。さらに、デリバリーサービス実施店舗の拡大や『ほっともっと公式アプリ』の開始、QRコード決済や電子マネーの全店舗導入による非接触型決済の拡充を行い、引き続きお客様の幅広いニーズへの対応を図りました。
以上の結果、売上高は1,044億92百万円(前期比1.4%減)、営業利益は44億24百万円(前期は、営業利益3億2百万円)となりました。売上高につきましては、既存店売上高の増加(前期比3.6%増)があったものの、前連結会計年度の直営店190店舗退店の影響があったことが要因で前期実績を下回りました。営業利益につきましては、既存店売上高の増加や前連結会計年度の直営店190店舗退店効果等によって前期実績を上回りました。
[やよい軒事業]
素材や手作り感にこだわった定食メニューをお手頃な価格で提供することを基本に、従来のヘビーユーザー向け商品施策に加え、国産黒毛和牛を使用した『黒毛和牛すき焼き定食』や多彩な和のおかずを少しずつ盛りつけた『やよい御膳』などのミドル・ライトユーザー向け商品を販売し、お客様の来店促進に注力しました。また、デリバリーサービス実施店舗の拡大に加え、6月にテイクアウトメニューの拡大や客席への飛沫感染防止用パーテーションの設置、9月末には「ごはんおかわりロボ」の導入など、お客様が安全に食事をしていただける環境づくりを推進しました。
以上の結果、売上高は244億79百万円(前期比19.7%減)、営業損失は26億83百万円(前期は、営業利益8億96百万円)となりました。売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による既存店売上高の減少(前期比22.1%減)が要因で前期実績を下回りました。利益面につきましては、既存店売上高の減少が要因で前期実績を下回りました。
[MKレストラン事業]
豊富な具材と個性豊かなスープが選べるしゃぶしゃぶに、九州に馴染み深い甘みのある濃口醤油に鰹の旨みと魚醤を加えた、にんにくが香る期間限定の『もつ鍋醤油スープ』に加え、特選具材や飲茶メニューを取り揃えるなど商品力を強化しました。また、ファミリー層をターゲットとした販促施策の定期的な実施により、お客様の来店の促進に努めました。さらに、不採算店舗7店舗の退店を行い、収益性の改善を図りました。
以上の結果、売上高は21億53百万円(前期比34.9%減)、営業損失は3億86百万円(前期は、営業損失3億32百万円)となりました。売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による既存店売上高の減少(前期比16.8%減)や店舗の一時休業、不採算店舗の退店により前期実績を下回りました。利益面につきましては、不採算店舗の退店効果があったものの、既存店売上高の減少が要因で前期実績を下回りました。
[海外事業]
海外事業につきましては、マーケットに応じた売上向上施策や食材の現地化による店舗原価低減等により既存店の収益力を強化し、事業の黒字化を目指しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、一部の国や地域によっては政府の要請により休業を余儀なくされるなど影響は大きく、加えて、それ以外の国や地域でも時短営業やデリバリーのみで営業をせざるを得ないといった制約を受けるなど厳しい状況が続きました。
以上の結果、売上高は29億9百万円(前期比28.1%減)、営業損失は6億88百万円(前期は、営業損失5億68百万円)となりました。
[その他]
㈱エムエスエフは、調味料・加工食品のOEM(相手先ブランド名製造)を主な事業としており、既存取引先への新商品提案を積極的に行うとともに、新規取引先獲得のための営業活動を実施しました。また、当社グループ店舗で使用する調味料等の開発も行っており、商品数の拡大にも注力しました。
以上の結果、売上高は64億74百万円(前期比11.4%増)となりました。利益面につきましては、のれんの償却があったものの、生産量が増加したことによって営業利益は2億85百万円(前期比189.8%増)となりました。
b.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ57億90百万円減少し、803億89百万円となりました。内訳は、流動資産4億74百万円の増加、固定資産62億65百万円の減少であります。流動資産の増加は、現金及び預金4億42百万円の増加、受取手形及び売掛金3億64百万円の増加、商品及び製品5億58百万円の減少などによるものです。また、固定資産の減少は、有形固定資産51億9百万円の減少、無形固定資産11億2百万円の減少などによるものです。有形固定資産の減少は、減損損失29億円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ21億65百万円減少し、285億22百万円となりました。内訳は、流動負債25億78百万円の減少、固定負債4億13百万円の増加であります。流動負債の減少は、流動負債のその他に含まれる未払消費税等10億47百万円の減少、加盟店預り金12億73百万円の減少などによるものです。固定負債の増加は、リース債務4億70百万円の増加などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ36億24百万円減少し、518億67百万円となりました。内訳は、利益剰余金36億95百万円の減少などであります。利益剰余金の減少は、親会社株主に帰属する当期純損失25億45百万円の計上、配当支払による11億49百万円の減少などによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億71百万円増加し、104億91百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、47億26百万円(前連結会計年度に得られた資金は92億84百万円)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純損失18億78百万円、減価償却費59億55百万円、減損損失29億円、未払消費税等の減少額10億16百万円、預り金の減少額12億24百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、27億29百万円(前連結会計年度に使用した資金は46億12百万円)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出30億79百万円、差入保証金の回収による収入4億45百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、13億17百万円(前連結会計年度に使用した資金は20億89百万円)となりました。主な内訳は、短期借入れによる収入13億30百万円及び短期借入金の返済による支出14億63百万円、配当金の支払による支出11億48百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記金額は、内部取引額を含む販売金額であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込生産によっておりますので、受注高及び受注残高について記載すべき
事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に係る当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
a.固定資産の減損損失
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、固定資産の減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定に際して用いられる将来キャッシュ・フローを、経営環境などの外部要因に関する情報や、事業計画、予算等に基づき合理的な仮定を置いて計算しております。事業計画の未達や市場環境の変化などにより、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の計上額に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当金を設定し、適切な繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は、決算時点で入手可能な情報や資料に基づいた将来の課税所得の見積り等を踏まえて合理的に判断しておりますが、予測しえない経営環境の変化等、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産に対する評価性引当金を追加で設定する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの主たる運転資金及び設備投資資金につきましては、主に営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としております。また、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を目指してまいります。
⑤経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
a.出店数
2021年2月期までの出店数は、国内15店舗、海外9店舗、合計24店舗となり経営目標を下回る結果となりました。新型コロナウイルス感染症の影響の拡大や長期化により出店計画を見直したことや、国内におきまして、都市部ニーズに対応した新業態店舗のモデル構築に取り組んだことによるものです。
b.国内の既存店売上高前年比
国内の既存店売上高前年比は、ほっともっと103.6%、やよい軒77.9%、MKレストラン83.2%となりました。
ほっともっとは、当社グループ工場の活用によって商品の品質向上やボリュームアップを行うなど、付加価値の高い商品の提供によってお客様満足度の向上を目指しました。また、若年層をターゲットとした商品の販売による継続的な来店を促進しました。さらに、デリバリーサービス実施店舗の拡大や『ほっともっと公式アプリ』の開始、非接触型決済の拡充を行い、引き続きお客様の幅広いニーズへの対応を図りました。
やよい軒は、従来のヘビーユーザー向け商品施策に加え、ミドル・ライトユーザー向け商品の販売や、当社グループ工場を活用した商品によるキャンペーンの実施など、お客様の来店促進に注力しました。また、デリバリーサービス実施店舗の拡大に加え、テイクアウトメニューの拡大や飛沫感染防止用パーテーションの設置、「ごはんおかわりロボ」の導入など、お客様が安全に食事をしていただける環境づくりを推進しました。
MKレストランは、季節限定のスープに加え、特撰具材や飲茶メニューを取り揃えるなど商品力を強化しました。また、ファミリー層をターゲットとした販促施策の定期的な実施により、お客様の来店の促進に努めました。
しかしながら、ほっともっとは経営目標を上回ったものの、やよい軒やMKレストランは新型コロナウイルス感染症の感染拡大や長期化の影響を受けるなど、経営目標を下回る結果となりました。
なお、海外の既存店売上高前年比は店舗数が少なく当社グループへの影響が小さいため開示しておりません。
c.連結ROE(自己資本利益率)
連結ROEは△4.82%となり、目標を下回る結果となりました。主な要因は、財務レバレッジが前年よりも上回ったものの、売上高当期純利益率がマイナスとなったことによるものであります。売上高当期純利益率につきましては、粗利改善やほっともっとの既存店売上高の増加、前期のほっともっと直営店190店舗の退店効果があったものの、店舗の固定資産等に係る減損損失を計上したことによるものです。総資産回転率につきましては、売上高の減少(前期比6.1%減)や有形固定資産51億9百万円の減少によるものです。財務レバレッジにつきましては、主に利益剰余金36億95百万円の減少によるものです。
d.今期の見通し
今後の経済情勢につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、国内における消費活動は依然として厳しい状況にあるだけでなく、感染が再拡大するなど先行きも不透明な状況にあります。また、当外食産業におきましては、原材料価格や物流費、人手不足に伴う人件費の上昇等による利益への圧迫や、消費動向の多様化が進む中で、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続くものと想定されます。
このような状況の中、当社グループはチェーン全体の売上規模拡大と店舗収益の改善を成長戦略として継続的な企業価値の向上を目指してまいります。
ほっともっとにつきましては、引き続き当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーン展開やターゲットを明確にした販売戦略の実行とともに、ネット注文やデリバリーサービス、キャッシュレス決済の強化や、ファミリー層をターゲットとした商品投入による新しい顧客層の獲得施策など、お客様の幅広いニーズへの対応で既存店売上高の増加を目指してまいります。
やよい軒につきましては、「ごはんにこだわった定食」の魅力を継続発信することでのブランディング強化や大規模なキャンペーンに加え、テイクアウト、デリバリー需要や朝食メニュー需要などの新ニーズへの対応で既存店売上高の回復を目指してまいります。
MKレストランにつきましては、デジタルマーケティングや競合との差別化が図れる独自商品の強化、各種客単価アップ施策に加え、テイクアウトやデリバリー需要への対応によって事業の収益改善を目指してまいります。
新規出店につきましては、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響のもと、国内・海外ともに出店を推進できる時期に向けた既存店舗の体制強化に努めるため、国内22店舗、海外で24店舗を計画しております。なお、国内におきましては、堅調なテイクアウト市場における更なる成長を目指すため、ほっともっとを中心とした出店を推進するとともにフランチャイズ展開を推進することでチェーン売上規模の拡大やグループ工場の活用による当社グループの更なる成長を目指してまいります。
また、当社グループ工場につきましては、製造商材数や製造量が着実に増加し安定的に稼働しております。商材原価低減による更なる収益性の向上に向けて、内製化商材を活用したキャンペーンの実施や新規商材の開発など当社グループ工場の積極的な活用による稼働率の向上及び安定稼働を目指してまいります。
なお、海外事業につきましては、テイクアウトやデリバリーの強化などマーケットに応じた売上向上施策やコストコントロールによって事業の黒字化を目指すとともに、出店拡大に向けた新規モデルの構築を目指してまいります。
以上のことから、次期の連結業績につきましては、売上高1,452億30百万円(前期比3.4%増)、営業利益54億円(前期比498.1%増)、経常利益60億40百万円(前期比196.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億10百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失25億45百万円)を見込んでおります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、国内における消費活動は依然として厳しい状況にあるだけでなく、感染が再拡大するなど先行きも不透明な状況にあります。
当外食産業におきましては、2020年4月に発出された緊急事態宣言の解除以降、消費活動は回復の兆しが見られていたものの、2021年1月には11都府県において再度緊急事態宣言が発出されたことにより、外出自粛要請や営業時間短縮要請を受けるなど引き続き厳しい事業環境が続いておりますが、テイクアウトやデリバリーにおきましては、消費者の外出自粛に伴う需要の増加によって堅調に推移しております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、お客様の満足度向上に努めるべく、既存ブランドの成長による更なる事業基盤の強化と、お客様や従業員の安全を考慮した店舗運営に注力しました。既存ブランドの成長につきましては、当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーン展開や業態別にターゲットを明確にした販売戦略、スマホアプリ等を活用したデジタルマーケティングやデリバリーサービス導入店舗の拡大等によって店頭売上の拡大に取り組むとともに、引き続きFC化の推進に注力しました。また、店舗運営につきましては、ほっともっとでは、電子マネーの全店舗導入や決済ブランドの拡充、ネット注文の増加など、非接触型へのオペレーションの改善を進めました。やよい軒ではテイクアウトメニューの拡大や客席への飛沫感染防止用パーテーションの設置、「ごはんおかわりロボ」の導入など、お客様が安全に食事をしていただける環境づくりを推進しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の全世界における感染拡大の影響により、世界各国で入出国禁止等の渡航制限や外出制限などの措置が行われただけでなく、国内におきましても、二度の緊急事態宣言の発出により、政府及び各自治体からの外出自粛要請や営業時間短縮要請を受けるなど当外食産業は多大な影響を受けました。
国内におきましては、ほっともっとの当連結会計年度の既存店売上高は前年同期比で3.6%増と好調に推移しましたが、やよい軒やMKレストランは当連結会計年度に新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を再度受けたことにより、やよい軒22.1%減、MKレストラン16.8%減と減少する結果となりました。
[国内における既存店売上高の前年同期比]
| 第1四半期 連結会計期間 (3~5月) | 第2四半期 連結会計期間 (6~8月) | 第3四半期 連結会計期間 (9~11月) | 第4四半期 連結会計期間 (12~2月) | 通期 当連結会計年度 (3~2月) | |
| ほっともっと | +2.4% | +4.1% | +3.3% | +4.3% | +3.6% |
| やよい軒 | △35.8% | △20.9% | △5.0% | △24.2% | △22.1% |
| MKレストラン | △23.8% | △10.7% | △2.7% | △30.9% | △16.8% |
また、海外におきましては、一部の国や地域によっては政府の要請により休業を余儀なくされるなど影響は大きく、加えて、それ以外の国や地域でも時短営業やデリバリーのみで営業をせざるを得ないといった制約を受けるなど厳しい事業環境が続きました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,405億9百万円(前期比6.1%減)、営業利益は9億2百万円(前期比159.0%増)、経常利益は20億37百万円(前期比179.4%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は25億45百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失29億34百万円)となりました。売上高につきましては、ほっともっとの既存店売上高が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるやよい軒やMKレストランの既存店売上高の減少や、前連結会計年度に実施したほっともっと直営店190店舗の退店が要因で前年同期実績を下回りました。利益面につきましては、やよい軒やMKレストランの既存店売上高の減少があったものの、商材の粗利改善やほっともっとの既存店売上高の増加、前連結会計年度の退店効果によって前年同期実績を上回りました。また、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、店舗等の固定資産に係る減損損失を計上したことが主な要因であります。
[国内における店舗展開の状況]
| 前連結会計 年度末 | 新規出店 | 退店 | 当連結会計 年度末 | 改装・移転 | |
| ほっともっと | 2,527店 | 5店 | 39店 | 2,493店 | 31店 |
| やよい軒 | 382店 | 9店 | 19店 | 372店 | 13店 |
| MKレストラン | 32店 | 1店 | 7店 | 26店 | - |
| 合計 | 2,941店 | 15店 | 65店 | 2,891店 | 44店 |
[海外における店舗展開の状況]
| 展開エリア | 前連結会計 年度末 | 新規出店 | 退店 | 当連結会計 年度末 | |
| ほっともっと | 中国 | 3店 | - | 1店 | 2店 |
| 韓国 | 10店 | 1店 | - | 11店 | |
| シンガポール | 1店 | - | - | 1店 | |
| やよい軒 | タイ | 198店 | 1店 | 5店 | 194店 |
| シンガポール | 10店 | 1店 | 2店 | 9店 | |
| オーストラリア | 6店 | - | - | 6店 | |
| 台湾 | 21店 | 2店 | 2店 | 21店 | |
| アメリカ | 3店 | 1店 | - | 4店 | |
| フィリピン | 5店 | 1店 | - | 6店 | |
| マレーシア | 2店 | 2店 | - | 4店 | |
| 合計 | - | 259店 | 9店 | 10店 | 258店 |
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
[ほっともっと事業]
持ち帰り弁当のトップブランドとして、安心・安全な品質管理体制のもと、おいしいごはんにこだわり、厳選した高品質の国産米を使用し、店内調理によるできたてのお弁当を提供することを基本に、当社グループ工場の活用によって商品の品質向上やボリュームアップを行うなど、付加価値の高い商品の提供によってお客様満足度の向上を目指しました。また、人気商品を最大100円引きの特別価格で提供する『感謝還元祭』の実施や、『博多明太マヨから揚弁当』や『ツナマヨ塩こんぶのり弁当』などのライトユーザーである若年層をターゲットとした商品の販売で継続的な来店を促進しました。さらに、デリバリーサービス実施店舗の拡大や『ほっともっと公式アプリ』の開始、QRコード決済や電子マネーの全店舗導入による非接触型決済の拡充を行い、引き続きお客様の幅広いニーズへの対応を図りました。
以上の結果、売上高は1,044億92百万円(前期比1.4%減)、営業利益は44億24百万円(前期は、営業利益3億2百万円)となりました。売上高につきましては、既存店売上高の増加(前期比3.6%増)があったものの、前連結会計年度の直営店190店舗退店の影響があったことが要因で前期実績を下回りました。営業利益につきましては、既存店売上高の増加や前連結会計年度の直営店190店舗退店効果等によって前期実績を上回りました。
[やよい軒事業]
素材や手作り感にこだわった定食メニューをお手頃な価格で提供することを基本に、従来のヘビーユーザー向け商品施策に加え、国産黒毛和牛を使用した『黒毛和牛すき焼き定食』や多彩な和のおかずを少しずつ盛りつけた『やよい御膳』などのミドル・ライトユーザー向け商品を販売し、お客様の来店促進に注力しました。また、デリバリーサービス実施店舗の拡大に加え、6月にテイクアウトメニューの拡大や客席への飛沫感染防止用パーテーションの設置、9月末には「ごはんおかわりロボ」の導入など、お客様が安全に食事をしていただける環境づくりを推進しました。
以上の結果、売上高は244億79百万円(前期比19.7%減)、営業損失は26億83百万円(前期は、営業利益8億96百万円)となりました。売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による既存店売上高の減少(前期比22.1%減)が要因で前期実績を下回りました。利益面につきましては、既存店売上高の減少が要因で前期実績を下回りました。
[MKレストラン事業]
豊富な具材と個性豊かなスープが選べるしゃぶしゃぶに、九州に馴染み深い甘みのある濃口醤油に鰹の旨みと魚醤を加えた、にんにくが香る期間限定の『もつ鍋醤油スープ』に加え、特選具材や飲茶メニューを取り揃えるなど商品力を強化しました。また、ファミリー層をターゲットとした販促施策の定期的な実施により、お客様の来店の促進に努めました。さらに、不採算店舗7店舗の退店を行い、収益性の改善を図りました。
以上の結果、売上高は21億53百万円(前期比34.9%減)、営業損失は3億86百万円(前期は、営業損失3億32百万円)となりました。売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による既存店売上高の減少(前期比16.8%減)や店舗の一時休業、不採算店舗の退店により前期実績を下回りました。利益面につきましては、不採算店舗の退店効果があったものの、既存店売上高の減少が要因で前期実績を下回りました。
[海外事業]
海外事業につきましては、マーケットに応じた売上向上施策や食材の現地化による店舗原価低減等により既存店の収益力を強化し、事業の黒字化を目指しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、一部の国や地域によっては政府の要請により休業を余儀なくされるなど影響は大きく、加えて、それ以外の国や地域でも時短営業やデリバリーのみで営業をせざるを得ないといった制約を受けるなど厳しい状況が続きました。
以上の結果、売上高は29億9百万円(前期比28.1%減)、営業損失は6億88百万円(前期は、営業損失5億68百万円)となりました。
[その他]
㈱エムエスエフは、調味料・加工食品のOEM(相手先ブランド名製造)を主な事業としており、既存取引先への新商品提案を積極的に行うとともに、新規取引先獲得のための営業活動を実施しました。また、当社グループ店舗で使用する調味料等の開発も行っており、商品数の拡大にも注力しました。
以上の結果、売上高は64億74百万円(前期比11.4%増)となりました。利益面につきましては、のれんの償却があったものの、生産量が増加したことによって営業利益は2億85百万円(前期比189.8%増)となりました。
b.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ57億90百万円減少し、803億89百万円となりました。内訳は、流動資産4億74百万円の増加、固定資産62億65百万円の減少であります。流動資産の増加は、現金及び預金4億42百万円の増加、受取手形及び売掛金3億64百万円の増加、商品及び製品5億58百万円の減少などによるものです。また、固定資産の減少は、有形固定資産51億9百万円の減少、無形固定資産11億2百万円の減少などによるものです。有形固定資産の減少は、減損損失29億円などによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ21億65百万円減少し、285億22百万円となりました。内訳は、流動負債25億78百万円の減少、固定負債4億13百万円の増加であります。流動負債の減少は、流動負債のその他に含まれる未払消費税等10億47百万円の減少、加盟店預り金12億73百万円の減少などによるものです。固定負債の増加は、リース債務4億70百万円の増加などによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ36億24百万円減少し、518億67百万円となりました。内訳は、利益剰余金36億95百万円の減少などであります。利益剰余金の減少は、親会社株主に帰属する当期純損失25億45百万円の計上、配当支払による11億49百万円の減少などによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億71百万円増加し、104億91百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、47億26百万円(前連結会計年度に得られた資金は92億84百万円)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純損失18億78百万円、減価償却費59億55百万円、減損損失29億円、未払消費税等の減少額10億16百万円、預り金の減少額12億24百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、27億29百万円(前連結会計年度に使用した資金は46億12百万円)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出30億79百万円、差入保証金の回収による収入4億45百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、13億17百万円(前連結会計年度に使用した資金は20億89百万円)となりました。主な内訳は、短期借入れによる収入13億30百万円及び短期借入金の返済による支出14億63百万円、配当金の支払による支出11億48百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | 前年同期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| ほっともっと事業 | 29,581 | 123.6 |
| やよい軒事業 | 4,103 | 110.4 |
| MKレストラン事業 | 23 | 22.5 |
| 海外事業 | 5 | 46.7 |
| その他 | 377 | - |
| 合計 | 34,091 | 122.8 |
(注)1 上記金額は、内部取引額を含む販売金額であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込生産によっておりますので、受注高及び受注残高について記載すべき
事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | 前年同期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| ほっともっと事業 | 104,492 | 98.6 |
| やよい軒事業 | 24,479 | 80.3 |
| MKレストラン事業 | 2,153 | 65.1 |
| 海外事業 | 2,909 | 71.9 |
| その他 | 6,474 | 111.4 |
| 合計 | 140,509 | 93.9 |
(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に係る当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
a.固定資産の減損損失
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、固定資産の減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定に際して用いられる将来キャッシュ・フローを、経営環境などの外部要因に関する情報や、事業計画、予算等に基づき合理的な仮定を置いて計算しております。事業計画の未達や市場環境の変化などにより、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の計上額に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当金を設定し、適切な繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は、決算時点で入手可能な情報や資料に基づいた将来の課税所得の見積り等を踏まえて合理的に判断しておりますが、予測しえない経営環境の変化等、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産に対する評価性引当金を追加で設定する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの主たる運転資金及び設備投資資金につきましては、主に営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としております。また、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を目指してまいります。
⑤経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
a.出店数
2021年2月期までの出店数は、国内15店舗、海外9店舗、合計24店舗となり経営目標を下回る結果となりました。新型コロナウイルス感染症の影響の拡大や長期化により出店計画を見直したことや、国内におきまして、都市部ニーズに対応した新業態店舗のモデル構築に取り組んだことによるものです。
| 回次 | 57期 | 58期 | 59期 | 60期 | 61期 |
| 決算年月 | 2017年2月 | 2018年2月 | 2019年2月 | 2020年2月 | 2021年2月 |
| ほっともっと | 71店 | 97店 | 54店 | 7店 | 5店 |
| やよい軒 | 38店 | 27店 | 28店 | 7店 | 9店 |
| MKレストラン | 2店 | 2店 | 3店 | 2店 | 1店 |
| 国内出店数 | 111店 | 126店 | 85店 | 16店 | 15店 |
| ほっともっと | 7店 | 7店 | 4店 | 4店 | 1店 |
| やよい軒 | 26店 | 23店 | 31店 | 23店 | 8店 |
| 海外出店数 | 33店 | 30店 | 35店 | 27店 | 9店 |
| 合計 | 144店 | 156店 | 120店 | 43店 | 24店 |
b.国内の既存店売上高前年比
国内の既存店売上高前年比は、ほっともっと103.6%、やよい軒77.9%、MKレストラン83.2%となりました。
ほっともっとは、当社グループ工場の活用によって商品の品質向上やボリュームアップを行うなど、付加価値の高い商品の提供によってお客様満足度の向上を目指しました。また、若年層をターゲットとした商品の販売による継続的な来店を促進しました。さらに、デリバリーサービス実施店舗の拡大や『ほっともっと公式アプリ』の開始、非接触型決済の拡充を行い、引き続きお客様の幅広いニーズへの対応を図りました。
やよい軒は、従来のヘビーユーザー向け商品施策に加え、ミドル・ライトユーザー向け商品の販売や、当社グループ工場を活用した商品によるキャンペーンの実施など、お客様の来店促進に注力しました。また、デリバリーサービス実施店舗の拡大に加え、テイクアウトメニューの拡大や飛沫感染防止用パーテーションの設置、「ごはんおかわりロボ」の導入など、お客様が安全に食事をしていただける環境づくりを推進しました。
MKレストランは、季節限定のスープに加え、特撰具材や飲茶メニューを取り揃えるなど商品力を強化しました。また、ファミリー層をターゲットとした販促施策の定期的な実施により、お客様の来店の促進に努めました。
しかしながら、ほっともっとは経営目標を上回ったものの、やよい軒やMKレストランは新型コロナウイルス感染症の感染拡大や長期化の影響を受けるなど、経営目標を下回る結果となりました。
なお、海外の既存店売上高前年比は店舗数が少なく当社グループへの影響が小さいため開示しておりません。
| 回次 | 57期 | 58期 | 59期 | 60期 | 61期 |
| 決算年月 | 2017年2月 | 2018年2月 | 2019年2月 | 2020年2月 | 2021年2月 |
| ほっともっと | 95.8% | 97.2% | 101.6% | 99.6% | 103.6% |
| やよい軒 | 100.4% | 97.9% | 100.6% | 96.2% | 77.9% |
| MKレストラン | 99.3% | 97.5% | 97.1% | 94.8% | 83.2% |
c.連結ROE(自己資本利益率)
連結ROEは△4.82%となり、目標を下回る結果となりました。主な要因は、財務レバレッジが前年よりも上回ったものの、売上高当期純利益率がマイナスとなったことによるものであります。売上高当期純利益率につきましては、粗利改善やほっともっとの既存店売上高の増加、前期のほっともっと直営店190店舗の退店効果があったものの、店舗の固定資産等に係る減損損失を計上したことによるものです。総資産回転率につきましては、売上高の減少(前期比6.1%減)や有形固定資産51億9百万円の減少によるものです。財務レバレッジにつきましては、主に利益剰余金36億95百万円の減少によるものです。
| 回次 | 57期 | 58期 | 59期 | 60期 | 61期 |
| 決算年月 | 2017年2月 | 2018年2月 | 2019年2月 | 2020年2月 | 2021年2月 |
| ROE | 6.22% | 3.59% | △4.67% | △5.12% | △4.82% |
| 売上高当期純利益率 | 2.86% | 1.61% | △1.90% | △1.96% | △1.81% |
| 総資産回転率 | 1.52 | 1.59 | 1.76 | 1.74 | 1.75 |
| 財務レバレッジ | 1.43 | 1.40 | 1.39 | 1.50 | 1.52 |
d.今期の見通し
今後の経済情勢につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、国内における消費活動は依然として厳しい状況にあるだけでなく、感染が再拡大するなど先行きも不透明な状況にあります。また、当外食産業におきましては、原材料価格や物流費、人手不足に伴う人件費の上昇等による利益への圧迫や、消費動向の多様化が進む中で、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続くものと想定されます。
このような状況の中、当社グループはチェーン全体の売上規模拡大と店舗収益の改善を成長戦略として継続的な企業価値の向上を目指してまいります。
ほっともっとにつきましては、引き続き当社グループ工場で製造した商材を活用したキャンペーン展開やターゲットを明確にした販売戦略の実行とともに、ネット注文やデリバリーサービス、キャッシュレス決済の強化や、ファミリー層をターゲットとした商品投入による新しい顧客層の獲得施策など、お客様の幅広いニーズへの対応で既存店売上高の増加を目指してまいります。
やよい軒につきましては、「ごはんにこだわった定食」の魅力を継続発信することでのブランディング強化や大規模なキャンペーンに加え、テイクアウト、デリバリー需要や朝食メニュー需要などの新ニーズへの対応で既存店売上高の回復を目指してまいります。
MKレストランにつきましては、デジタルマーケティングや競合との差別化が図れる独自商品の強化、各種客単価アップ施策に加え、テイクアウトやデリバリー需要への対応によって事業の収益改善を目指してまいります。
新規出店につきましては、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響のもと、国内・海外ともに出店を推進できる時期に向けた既存店舗の体制強化に努めるため、国内22店舗、海外で24店舗を計画しております。なお、国内におきましては、堅調なテイクアウト市場における更なる成長を目指すため、ほっともっとを中心とした出店を推進するとともにフランチャイズ展開を推進することでチェーン売上規模の拡大やグループ工場の活用による当社グループの更なる成長を目指してまいります。
また、当社グループ工場につきましては、製造商材数や製造量が着実に増加し安定的に稼働しております。商材原価低減による更なる収益性の向上に向けて、内製化商材を活用したキャンペーンの実施や新規商材の開発など当社グループ工場の積極的な活用による稼働率の向上及び安定稼働を目指してまいります。
なお、海外事業につきましては、テイクアウトやデリバリーの強化などマーケットに応じた売上向上施策やコストコントロールによって事業の黒字化を目指すとともに、出店拡大に向けた新規モデルの構築を目指してまいります。
以上のことから、次期の連結業績につきましては、売上高1,452億30百万円(前期比3.4%増)、営業利益54億円(前期比498.1%増)、経常利益60億40百万円(前期比196.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億10百万円(前期は、親会社株主に帰属する当期純損失25億45百万円)を見込んでおります。