有価証券報告書-第43期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 15:53
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前年より5大陸すべてに拡散し、その後変異株を派生しつつ爆発的流行を続ける新型コロナウイルスの影響により、2回にわたる緊急事態宣言とまん延防止等の経済抑止措置の実行を強いられ、個人消費の低迷や企業収益の悪化など厳しい状況で推移いたしました。
このような厳しい環境の中、持ち帰り弁当事業では、ビジネスの中心に据えている『食に対する安心・安全への「こだわり」』を従業員に対して徹底する一方、積極的な商品開発、デジタルプラットフォームの利用及び不採算店や販管費の見直し等を推し進めて、企業価値の一層の向上を目指してまいりました。また店舗委託事業においては積極的な新規出店、優良物件の仕入れ及び不採算店の解約等による利益の向上を、店舗管理事業においては収益機会の拡大に注力してまいりました。
しかしながら、やはり緊急事態宣言等の影響は甚大で、持ち帰り弁当事業の既存店売上高こそ前年同程度を維持いたしましたが、その他持ち帰り弁当事業のイベント外販、店舗委託事業、店舗管理事業、仕出料理事業及びフレッシュベーカリー関連事業の売上減少は避けることができず、売上高に関しては前年実績を下回ることとなりました。
その一方で、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた仕出料理事業やフレッシュベーカリー関連事業において多額の営業損失を計上したにもかかわらず、各事業会社の適切かつ迅速なコスト削減への取組みによって、グループ全体では一定水準の営業利益及び経常利益を確保することができました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益に関しては、フレッシュベーカリー関連事業の売却損、新型コロナウイルスの影響による収益低下で繰延税金資産の取崩しを行ったこと及び一部固定資産の減損を行ったことにより前年実績を下回ることとなりました。
当連結会計年度の業績は、売上高351億26百万円(前年同期比25.9%減)、営業利益4億0百万円(同57.7%減)、経常利益9億12百万円(同26.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益70百万円(同94.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお当連結会計年度から、従前「その他」に含まれていた「物流食品加工事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。また「持ち帰り弁当事業」に含まれていた「仕出料理事業」については事業区分の見直しのため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
一方で「フレッシュベーカリー事業」については量的な重要性が乏しくなったため当連結会計年度から「その他」に含めて表示しております。これに伴い以下記載の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
持ち帰り弁当事業
持ち帰り弁当事業、『元祖テイクアウト・元祖のり弁当』でおなじみ「ほっかほっか亭」においては、食のインフラ『わたしの街の台所』として地域の皆様の豊かな食生活に貢献することを目指し、『お店で手づくり、できたてのあたたかいお弁当』でお客様に安心・安全をお届けすることを追求しております。装いも新たに発売した「新春海老天丼」や、特製の味噌だれとシャキシャキキャベツの相性にこだわった本格中華「回鍋肉シリーズ」が大変ご好評いただきました。またたっぷりサラダ、えびフライ、ゆでたまごが一緒になった新しいタイプのお弁当「ハンバーグプレート」「しょうが焼プレート」を発売し、健康に気を遣われているお客様からの高い評価を得ております。さらに『スマホで注文!待たずに受け取り!』と銘打った公式モバイルオーダーを本格導入し、「楽天ポイント」との連携や、決済方法の充実で、早くも多くのお客様にご利用いただいております。加えて公式ツイッターやインスタグラムなどのSNS施策の強化や各種プレゼント企画等で「ほっかほっか亭」ブランドの強化にも努めております。
これら積極的な商品開発とデジタルプラットフォームを利用した販売促進施策の効果もあり、店舗売上は前年同程度を維持いたしましたが、やはり新型コロナウイルスによる影響は大きく、イベント外販受注が大きく低迷いたしました。また不採算店の閉鎖による店舗数の減少の影響もあり、全体の売上高はやや減少しております。一方で不採算店の閉鎖や販管費の見直しを強力に推し進めた結果、営業利益は大きく改善いたしました。
持ち帰り弁当事業は、売上高161億91百万円(前年同期比6.7%減)、営業利益12億16百万円(同15.5%増)となりました。
店舗委託事業
店舗委託事業においては、新型コロナウイルスの影響を受け、飲食店を中心とする委託店舗の売上高は、4月の緊急事態宣言以降大幅に減少いたしました。このような環境の下、委託店舗オーナー及びビルオーナーとの連携を緊密にして空室の抑制に努めるとともに、低採算店舗の選別による物件稼働率の向上に注力し、キャッシュ・フロー重視の経営で事業の安定化を図ってまいりました。結果、売上高の減少に合わせて速やかにコストを低減させることに成功し、新型コロナウイルスの影響を最小限とすることができました。また、従来からの取組みである自社運営Webメディア「店通(てんつう)」を通じた情報発信で、ブランドの浸透とサービス向上に注力するとともに、コーポレートサイトの一新で、スマートフォンからのアクセスユーザビリティを改善し、お客様への訴求力の向上にも努めてまいりました。
店舗委託事業は、売上高149億82百万円(前年同期比40.5%減)、営業利益7億35百万円(同14.7%減)となりました。
店舗管理事業
店舗管理事業においても緊急事態宣言等の影響を受けておりますが、資産価値を維持向上するための運用提案やその他施策を積極展開し、これらの影響を最小限にとどめております。一方で成長戦略の一つである不動産ファンドサービスにおいては、複数の商業ビルを購入するなど、積極的に投資を継続しているほか、専門人材の増強と第二種金融商品取引業のライセンス取得で、今後のさらなる成長に備えております。
店舗管理事業は、売上高7億28百万円(前年同期比8.5%減)、営業利益2億18百万円(同41.0%減)となりました。
物流食品加工事業
物流食品加工事業においては、カミッサリー第2工場が稼働を開始したことで、増産と半加工品の製造が可能になり、 商品開発力・提案力も格段に向上いたしました。特に下半期はこれら商品開発力を武器に順調に業績を回復してまいりました。しかしながら緊急事態宣言の発令によって上半期の営業活動が制限された影響は大きく、残念ながら全体の売上高に関しては前年を下回ることとなりました。一方で収益率の改善により営業利益に関しては前年以上を確保することができました。
物流食品加工事業は、売上高23億50百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益71百万円(同21.3%増)となりました。
仕出料理事業
仕出料理事業においては、新たな取組みとして、弁当・惣菜の催事出店等の百貨店催事展開を行い、好評をいただきました。一方で新型コロナウイルス拡大に伴い、仕出サービス、ケータリングサービスともに売上高は低調に推移いたしました。しかしながら緊急事態宣言の解除後はその都度確実に力強い売上拡大傾向を見せており、ワクチン普及後は確実に事業再拡大できるものと確信しております。
仕出料理事業は、売上高1億49百万円(前年同期比65.7%減)、営業損失3億5百万円(前年同期は営業損失14百万円)となりました。
その他
フレッシュベーカリー関連事業の事業性については再評価を行い、様々な選択肢を検討した結果、アルヘイム株式会社の事業すべてを譲渡いたしました。これにより当期は事業分離における移転損失が発生いたしましたが、不採算事業の切り離しによって今後はグループの財務基盤の一層の安定化を見込んでおります。さらなる事業の選択と集中を進め、グループ全体の競争力の強化に注力してまいります。
その他の事業は、売上高7億25百万円(前年同期比40.4%減)、営業損失1億80百万円(前年同期は営業損失50百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ24億45百万円減少して51億8百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は21億49百万円となりました。これは主に、法人税等の支払額6億67百万円、たな卸資産の増加額21億91百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は21億95百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出30億89百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は18億98百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入25億40百万円、長期借入金の返済による支出13億5百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
持ち帰り弁当事業9,01690.9
物流食品加工事業3,71693.9
合計12,73291.8

(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
持ち帰り弁当事業16,19193.3
店舗委託事業14,98259.5
店舗管理事業72891.5
物流食品加工事業2,35097.6
仕出料理事業14934.3
その他72559.6
合計35,12674.1

(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、採用した重要な会計方針や見積りの評価等に関しましては、「第5経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
持ち帰り弁当事業においては、新型コロナウイルスによる影響は大きく、既存店舗売上高に関しては前年同程度を維持するものの、イベント関連の受注の低迷や不採算店舗の閉鎖による店舗数減少で、全体の売上高はやや減少することとなりました。一方で、不採算店の閉鎖や販管費の見直しで事業全般の効率化を強力に推し進めた結果、営業利益に関しては大きく改善いたしました。本点に関しては、商品原材料価格が比較的安定していたこと及び、新型コロナウイルスの拡大とともに人手不足の問題が解消したことの影響もあったと考えております。ただし新型コロナウイルスの収束後は世界的な市場回復が予測されることから、これら食材の安定的な確保と人手不足の問題に関しては、引き続き対策を講じていく必要があると認識しております。
店舗委託事業においては、緊急事態宣言等の発令を受け、委託店舗の売上高は大幅に減少いたしましたが、速やかにコストダウンを行うことで利益を確保することができました。特に売上高が40%以上も低下する非常に厳しい状況下にあって、営業利益の低減率を14.7%に抑えている点、コロナ禍の環境対応としては適切かつ迅速であったと高く評価しております。また店舗委託事業の店舗数に関しては当然ながら相応に減少しておりますが、その中において郊外の個人運営店舗に関しては、助成金や補助金等の政府の助けを受けながら、ほとんどの店舗が閉店を免れており、生活エリアに根差した個人運営店舗の強さを再確認できた一年となりました。新型コロナウイルスが落ち着いたのちも、この傾向は続くと判断しておりますので、従前の都心店舗に加えこれら都心からやや離れたサバブ型の店舗に関しても積極的に拡大を進めてまいります。
店舗管理事業においても緊急事態宣言等の影響を受けておりますが、資産価値を維持向上するための運用提案やその他施策を積極展開し、これらの影響を最小限にとどめております。また成長戦略の一つである不動産ファンドサービスにおいては、積極的な投資を継続しており、今後業績への寄与も拡大していくものと期待しております。
物流食品加工事業に関しては、巣籠り消費に支えられて、スーパー等の量販店向けの食品加工の受託が好調に推移致しました。取引先からも品質について高評価を得ており、巣籠り需要が落ち着いた後も取引拡大が可能と判断しております。またカミッサリー第⒉工場も稼働率を高めており、今後成長を維持できるものと期待しております。
仕出料理事業に関してはオリンピックの順延や新型コロナウイルス拡大の影響を大きく受け、営業損失を計上することとなりました。当期におきましてはこの逆境を成長の機会ととらえ、組織の無駄を排し筋肉質な体制構築に努めてまいりました。新型コロナ収束後の市場回復期においては、これらの取組みが実を結び、いち早く利益確保ができるものと考えております。また新規事業である百貨店催事販売事業に関しても、お客様より高い評価を得ており、今後仕出料理サービス、ケータリングサービスに続く第三の柱として成長するものと期待しております。
その他につきましては、フレッシュベーカリー関連事業の事業性について再評価を行い、様々な選択肢を検討した結果事業全てを譲渡いたしました。これにより当期は売却損が発生いたしましたが、不採算事業の切り離しによって今後はグループの財務基盤の一層の安定化を見込んでおります。
当社グループにとって当連結会計年度は、他の外食、中食事業者と同様に、新型コロナウイルスの発生拡大の影響により、厳しい判断を迫られた一年となりました。そのような状況の中、当社グループはコロナ禍によってあらわになったそれぞれの事業の強み弱みに直面し、生き残りをかけてそれぞれの課題の掘り下げを行い、ポートフォリオの適正化を進めてまいりました。また、この激しい環境変化を生き残るためには「生産性の向上」が必要不可欠であると再認識し、各事業の効率追求を進め筋肉質な体制構築にも注力してまいりました。今後の新型コロナウイルス収束による市場回復期においても、引き続きこれら生産性向上への取組みを継続し、企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当社グループが属する「食」の分野での外食・中食をはじめとする他業種他業態との競争が激化したほか、消費者の節約志向が見られるなど、依然として厳しい事業環境が続いております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、運転資金需要のうち主なものは、店舗物件の購入費用及び新装・改装工事費用のほか、仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
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