有価証券報告書-第35期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 9:22
【資料】
PDFをみる
【項目】
153項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、天候不順・自然災害といった一時的な要因はあったものの、概して手元キャッシュ・フローが潤沢な企業による設備投資を牽引役として緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、直近では、米国との貿易摩擦の影響を受ける中国をはじめ、欧州など海外において景気の減速感が強まっているほか、朝鮮半島・中東などにおける地政学リスク、欧米の政治的な混乱、また、人手不足の深刻化による一部業種における供給制約の発生といった要因による景気下振れリスクが懸念される状況であります。
加えて、雇用情勢の改善は継続し個人消費は緩やかに持ち直しているものの、個人所得の伸びは引き続き企業業績の拡大に比して力強さを欠くため、生鮮食品をはじめ食品全般の低価格志向や日常的支出における節約志向は依然として根強いものがあります。
一方、水産業界におきましては、国内での魚離れの進行、多くの大衆魚の不漁、海外における魚食の拡がりによる仕入価格の上昇など、当社を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。
このような経営環境の中、当社グループにおきましては、新たに策定いたしました中期経営計画(2018-2020年度)の下、経営目標として「魚力の賑わい、繁盛の復活」を掲げ、営業・仕入、新規事業、人材、財務といった各事業分野における基本戦略に取り組んでまいりました。
この間、筋肉体質の店舗網の構築を目指し、小売事業での6店舗の出店、4店舗の退店、飲食事業での2店舗の出店、3店舗の退店により、当連結会計年度末の営業店舗数は89店舗となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は291億83百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は9億85百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
一方、清算手続きを進めている持分法適用関連会社であるウオリキ・フレッシュ・インクにおいて、在庫商品の売却や社屋のリース契約の譲渡が進み、同社の見積清算費用が前期末より減少したことにより持分法による投資利益を計上し、経常利益は14億79百万円(前年同期は1億19百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億75百万円(前年同期比813.3%増)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
<小売事業>小売事業では、各地の漁港と連携した「産地直送フェア」などのイベントにより販売促進を図りました。更に、仕入・営業が緊密に連携し全店を挙げて本まぐろをはじめとする拡販に取り組みました。この結果、第2四半期において酷暑や度重なる台風の影響を受ける局面もありましたが、年末商戦で踏ん張り、当連結会計年度における既存店舗の売上高は対前年同期比100%を確保いたしました。
新店は、2018年4月にJR大宮駅に隣接する「ルミネ大宮ルミネ1」内に「大宮ルミネ1店」(埼玉県さいたま市)、6月にJR千葉駅に隣接する「ペリエ千葉」内に「千葉店」(千葉県千葉市)、11月にJR北千住駅に隣接する「ルミネ北千住」内に「北千住ルミネ店」(東京都足立区)、JR西船橋駅に隣接する「グリーン・デリ・新鮮館西船橋店」内に「魚力市場西船橋店」(千葉県船橋市)、JR松戸駅に隣接する「アトレ松戸」内に「松戸店」(千葉県松戸市)、2019年3月にJR立川駅に隣接する「グランデュオ立川」内に「最上鮮魚グランデュオ立川店」(東京都立川市)を開店しております。
一方、2018年6月にディベロッパーの営業終了により「名古屋丸栄店」(愛知県名古屋市)、限られた経営資源の効率的な活用を図るため8月に「大泉学園店」(東京都練馬区)、9月に「かげん船橋店」(千葉県船橋市)、2019年2月に「海老名店」(神奈川県海老名市)を退店しております。
この結果、売上高は266億48百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益は11億19百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
<飲食事業>飲食事業では、低価格志向の新業態店や競合店の参入など厳しい環境の中、売上高は新店の増収効果により増加し、また、当連結会計年度に出店した新店を含め、効率的な店舗運営に努めました。今後は、新業態「魚力食堂」の展開を図る考えであります。
新店は、2018年10月にJR中央線八王子駅に隣接する商業施設「セレオ八王子北館」内に「築地魚力八王子店」(東京都八王子市)、東武スカイツリーライン草加駅に隣接する商業施設「草加ヴァリエ」内に「魚力食堂草加店」(埼玉県草加市)を開店しております。
一方、限られた経営資源の効率的な活用を図るため2018年8月に「築地魚力銀座店」(東京都中央区)、10月に上記と同様の理由により「海浜幕張店」(千葉県千葉市)、11月に契約満了に伴い「練馬駅店」(東京都練馬区)を退店しております。
この結果、売上高は8億98百万円(前年同期比8.2%増)、営業損失は8百万円(前年同期は営業利益7百万円)となりました。
<卸売事業>卸売事業では、子会社の魚力商事株式会社が外食チェーンを中心とした取引先に加え、当社が行っていた国内スーパーマーケットへの卸売を担うよう、当期より営業体制を集約いたしましたが、他社との競合により取引環境が厳しさを増しております。このような中、新規・既存取引先への営業強化に加え、深夜作業を伴う業務を中止するなど業務の更なる効率化を図っております。
この結果、グループ全体の卸売事業の売上高は15億71百万円(前年同期比26.5%増)、営業損失は6百万円(前年同期は営業損失2百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ12億41百万円減少(前年同期比23.3%減)し、当連結会計年度末には40億82百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、9億91百万円の収入(前年同期比53.2%増)となりました。主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益16億25百万円(前年同期比13億83百万円増)であり、主なマイナス要因は、固定資産売却損益△3億42百万円(前年同期比2億87百万円減)、持分法による投資損益△3億26百万円(前年同期比12億53百万円減)であります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、17億82百万円の支出(前年同期は17億41百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、定期預金の払戻による収入12億5百万円(前年同期比8億70百万円減)であり、主なマイナス要因は、投資有価証券の取得による支出25億78百万円(前年同期比19億38百万円増)であります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、4億85百万円の支出(前年同期は5億51百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払額4億95百万円(前年同期比27百万円減)であります。
③仕入及び販売の実績
イ.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)15,667,564103.5
飲食事業(千円)305,606107.5
卸売事業(千円)1,708,460146.3
報告セグメント計(千円)17,681,631106.6
その他(千円)--
合計(千円)17,681,631106.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)26,648,702105.0
飲食事業(千円)898,787108.2
卸売事業(千円)1,571,708126.5
報告セグメント計(千円)29,119,198106.1
その他(千円)64,71598.4
合計(千円)29,183,913106.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に際し、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループはこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高は、既存店売上高が概ね当初計画に沿って推移したことなどから、概ね当初公表した通期業績予想値(2019年1月修正後も同じ)で着地いたしました。粗利益率は当初計画をやや下回る一方、経費の抑制に努めました。これらの結果、営業利益は前年度実績及び2019年1月修正後の通期業績予想値を上回りました。
当社では鮮魚等の小売事業が売上高、営業利益において重要な部分を占めておりますが、各店舗への集客が経営成績に重要な影響を与えます。人口の減少・少子高齢化の進行などによる魚食の減少、魚資源の枯渇化の進行、海外における魚食普及に伴う魚価の高騰など、経営環境は厳しさを増しております。このような中、店舗運営力を強化し集客を図ることが重要であります。また、パート・アルバイト社員はじめ人手不足の深刻化から際限なく出店を行える環境ではないため、出店先との交渉、既存店舗からの退店を含め、限られた経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオ(筋肉体質の店舗網)の構築が重要であります。当連結会計年度において、8店舗を出店する一方、経営資源の効率的な活用を図るためなど7店舗を退店し、筋肉体質の店舗網の構築に取り組みました。
伊藤忠商事株式会社と連携し米国で鮮魚卸売事業を行ってまいりました持分法適用関連会社であるウオリキ・フレッシュ・インク(以下、UF社)について、2018年4月に解散が決議されたことに伴い、前連結会計年度において持分法による投資損失を営業外費用に計上いたしましたが、手続きの進捗により会社清算に伴い発生する損失の金額が減少すると見込まれたため、当連結会計年度において持分法による投資利益を営業外収益に計上いたしました。今後の海外卸売事業については、米国東海岸に設立いたしました卸売事業会社を通じ慎重に取り組んでまいります。
当社グループにおける重要な資本的支出は新規出店及び既存店改装に関する設備投資であるところ、当社の出店は主にターミナル駅近隣の商業施設へのテナント出店であるため、通常、営業キャッシュ・フローにより対応することが可能であります。更なる成長力獲得のためのM&Aや資本業務提携を行う場合などには、内部留保を活用する考えであります。
セグメントごとの分析・検討内容は次のとおりであります。
<小売事業>小売事業に関する分析・検討内容は上述のとおりでありますが、これらの事業を円滑かつ効率的に推進するため、2018年10月に開場した豊洲市場を新たな物流拠点と定め、グループとして物流の効率化に取り組んでまいります。また、併せてグループ情報システムのレベルアップを図ってまいります。
<飲食事業>飲食事業では、前連結会計年度に比べ売上高は伸びましたが、販管費率が上昇し営業利益がマイナスとなりました。既存店の事業構造の再構築を図るとともに、近接する鮮魚店と連携しこだわりの食材をリーズナブルな価格で提供する新業態「魚力食堂」のチェーン化を進めてまいります。
<卸売事業>卸売事業では、前連結会計年度に比べ売上高は伸びましたが、販管費率が上昇し営業利益がマイナスとなりました。2019年度は、卸売事業が集約された魚力商事において国内外新規販売先の開拓及び業務の効率化に取り組んでまいります。海外卸売事業では、米国における持分法適用関連会社であるUF社については解散が決議されておりますが、当地の主要販売先等から目利き・ノウハウを含め当社に対する期待が強く寄せられていることなどから、米国東海岸に卸売事業会社を設立いたしました。UF社が解散を余儀なくされたことの反省から、米国において大きな設備投資は行わず、日本国内からの輸出により取り組んでまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ販売商品の購入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。
営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用(テナント経費・水道光熱費・販売促進費等)であります。
設備資金需要のうち主なものは、小売事業、飲食事業の新規店舗・改装店舗に関わる店舗内装・空調・衛生厨房設備等の販売拠点の拡充・整備によるものと、全社的なIT活用推進を図るための、本社・店舗間のネットワーク構築やセキュリティ対策等のシステム投資であります。
(財務政策)
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金でまかなう事を基本方針としております。
従いまして、無借金経営政策を継続しておりますが、借入枠につきましては、金融機関2行との間に合計6億円の当座貸越契約を締結し、不測の事態に備えております。
当社グループは、健全な財務状態を継続しつつ、営業活動により得られるキャッシュ・フローから、成長を維持するための将来必要な資金を調達することが可能と考えております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。