有価証券報告書-第34期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 10:12
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【項目】
106項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、アジア・米国などに向けた輸出の伸びや、概して手元キャッシュ・フローが潤沢な企業による設備投資の拡大を牽引役として緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、朝鮮半島・中東情勢の緊迫化などの地政学リスク、米国の保護主義的な動き、中国の景気失速懸念など不透明な海外情勢、また、人手不足の深刻化による一部業種における供給制約の発生といった景気下振れリスクが懸念される状況であります。
加えて、雇用情勢の改善は継続し個人消費は緩やかに持ち直しているものの、個人所得の伸びは引き続き企業業績の拡大に比して力強さを欠くため、生鮮食品をはじめ食品全般の低価格志向や日常的支出における節約志向は依然として根強いものがあります。
一方、水産業界におきましては、国内での魚離れの進行、多くの大衆魚の不漁、海外における魚食の拡がりによる仕入価格の上昇など、当社を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。
このような厳しい経営環境の中、当社グループにおきましては、経営目標として「“魚力ブランド”確立への挑戦」を掲げ、強い魚力の復活に向けて、各事業分野における基本戦略に取り組んでまいりました。
この間、小売事業で14店舗を出店する一方、経営資源の効率化を図るため2店舗を退店いたしました。また、飲食事業で1店舗を出店した結果、当連結会計年度末の営業店舗数は88店舗となりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は275億17百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益は9億28百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
一方、伊藤忠商事株式会社と連携し米国で鮮魚卸売事業を行ってまいりました持分法適用関連会社であるウオリキ・フレッシュ・インクは、収益性に懸念が生じており今後の収益改善による安定した黒字化は困難であるとの見通しから、平成30年4月6日同社の臨時株主総会において解散が決議されております。これに伴い、持分法による投資損失9億27百万円を計上したため、経常利益は1億19百万円(前年同期比88.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億17百万円(前年同期比84.2%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<小売事業>小売事業では、上半期中心にアニサキス食中毒に関する報道の影響を強く受けました。その後も、サンマなど旬の生魚が不漁となるケースが多くなっていることなどから苦戦を強いられていましたが、11月以降、本まぐろなどの拡販が奏功し、また、クリスマスから歳末にかけての商戦も概して堅調に推移したことなどにより盛り返した結果、当連結会計年度における既存店舗の売上高は対前年同期比2.1%の減少にとどまりました。
新店は、平成29年4月にJR総武線本八幡駅に隣接する「シャポー本八幡」内に「本八幡店」(千葉県市川市)、国道16号線ロードサイドに立地する「島忠ホームズ相模原店」1階「スマイルワン・生鮮館相模原古淵店」内に「魚力市場相模原店」(神奈川県相模原市)、9月に名古屋市中心部、納屋橋エリアの複合施設「テラッセ納屋橋」の食品スーパー「ラ フーズコア納屋橋」内に「名古屋納屋橋店」(愛知県名古屋市)、10月に新宿駅に隣接する「小田急百貨店」内に「寿司ランド新宿店」(東京都新宿区)、JR総武線津田沼駅に隣接する「津田沼パルコ」内に「津田沼パルコ店」(千葉県船橋市)、JR外房線鎌取駅に隣接する「ゆみ~る鎌取ショッピングセンター」内に「鎌取店」(千葉県千葉市)、JR京浜東北線大森駅に隣接する「アトレ大森」地階「東急ストア」内に「海鮮魚力大森店」(東京都大田区)、11月にJR中央線国分寺駅に隣接する「セレオ国分寺」地階「国分寺マルイ」内に「海鮮魚力国分寺店」(東京都国分寺市)、平成30年1月に「魚力市場浦和店」(埼玉県さいたま市)、「魚力市場久喜店」(埼玉県久喜市)、「魚力市場北本店」(埼玉県北本市)をいずれもディスカウントスーパー「ロヂャース」各店内に、2月にJR川崎駅「アトレ川崎エキナカ」内に「海鮮魚力川崎店」(神奈川県川崎市)、3月に西武線所沢駅に隣接する「グランエミオ所沢」内に「グランエミオ所沢店」(埼玉県所沢市)、県道50号線ロードサイドに立地する「イオンモール座間」内に「座間店」(神奈川県座間市)を開店しております。
一方、経営資源の効率化を図るため、平成29年10月に「Sushi力蔵舞浜店」(千葉県浦安市)、12月に「魚力市場四街道店」(千葉県四街道市)を退店しております。
この結果、売上高は253億79百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は10億37百万円(前年同期比6.3%減)となりました。
<飲食事業>飲食事業では、売上高は前期新店の増収効果により増加いたしました。また、効率的な店舗運営に努めました。
新店として、平成30年3月にJR浦和駅に隣接する「アトレ浦和 West Area」内に「築地魚力浦和店」(埼玉県さいたま市)を開店しております。
この結果、売上高は8億30百万円(前年同期比18.6%増)、営業利益は7百万円(前年同期は営業損失2百万円)となりました。
<卸売事業>卸売事業では、子会社の株式会社大田魚力は外食チェーンを中心とした取引先を専門とし売上高は6億39百万円、当社は前期より国内スーパーマーケットへの卸売事業を大田魚力から引き継いでおり、売上高は6億28百万円となりました。
平成28年4月に設立した合弁会社の株式会社シーフードワークスは、高鮮度凍結魚の販売をはじめ事業を継続し、売上高は5億1百万円となりました。
しかしながら、他社との競合により取引環境は厳しさを増しており、この結果、グループ全体の卸売事業の売上高は12億42百万円(前年同期比0.4%減)、営業損失は2百万円(前年同期は営業利益16百万円)となりました。
なお、当社は平成30年3月、株式会社フードワークスが保有する株式会社シーフードワークス株式を買い取り同社を100%出資子会社としております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ18億円増加(前年同期比51.1%増)し、当連結会計年度末には53億23百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、6億47百万円の収入(前年同期比40.9%減)となりました。主なプラス要因は、持分法による投資損益9億27百万円(前年同期比8億79百万円増)であり、主なマイナス要因は、法人税等の支払額4億42百万円(前年同期比1億29百万円増)であります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、17億41百万円の収入(前年同期は10億50百万円の支出)となりました。主なプラス要因は、定期預金の払戻しによる収入20億75百万円(前年同期比8億75百万円増)であり、主なマイナス要因は、定期預金の預入れによる支出12億5百万円(前年同期比6億29百万円減)であります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、5億51百万円の支出(前年同期比35.9%減)となりました。主な要因は、配当金の支払額5億22百万円(前年同期比32百万円減)であります。
③仕入及び販売の実績
イ.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)15,135,465103.5
飲食事業(千円)284,163122.6
卸売事業(千円)1,167,426260.0
報告セグメント計(千円)16,587,056108.4
その他(千円)--
合計(千円)16,587,056108.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
小売事業(千円)25,379,120102.5
飲食事業(千円)830,617118.6
卸売事業(千円)1,242,17399.6
報告セグメント計(千円)27,451,911102.8
その他(千円)65,752101.3
合計(千円)27,517,664102.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に際し、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループはこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高は、小売事業において計画を超える新規出店を行ったものの、既存店売上高前年比は計画比下振れたため、当初公表した通期業績予想値を下回りました。一方、当初計画を上回る粗利益率を確保し、また、人件費などの管理費の削減に努めました。これらの結果、営業利益は前年度を下回ったものの、当初公表した通期業績予想値を上回りました。
当社では鮮魚等の小売事業が売上高、営業利益において重要な部分を占めておりますが、各店舗への集客が経営成績に重要な影響を与えます。人口の減少・少子高齢化の進行などによる魚食の減少、魚資源の枯渇化の進行、海外における魚食普及に伴う魚価の高騰など、経営環境は厳しさを増しております。このような中、店舗運営力を強化し集客を図ることが重要であります。また、パート・アルバイト社員はじめ人手不足の深刻化から際限なく出店を行える環境ではないため、出店先との交渉、既存店舗からの退店を含め、限られた経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオ(筋肉体質の店舗網)の構築が重要であります。
伊藤忠商事株式会社と連携し米国で鮮魚卸売事業を行ってまいりました持分法適用関連会社であるウオリキ・フレッシュ・インク(以下、UF社)について、平成30年4月に解散が決議されたことに伴い、持分法による投資損失を営業外費用に計上いたしました。当該投資損失は多額に上りましたが、平成31年度以降に影響は残らないと考えております。UF社は平成28年5月以降、新たな体制により更なる業容の拡大を目指し取り組んでまいりましたが、新規取引先の獲得が思うように進まず先行投資に係る負担が重くなる中、既往取引先との取引が縮小する懸念が大きくなったため解散するとの判断に至ったものでありますが、当地の主要販売先等から当社に対する期待がなお強くあり、米国での事業継続に取り組んでまいりたいと考えております。
当社グループにおける重要な資本的支出は新規出店及び既存店改装に関する設備投資であるところ、当社の出店は主にターミナル駅近隣の商業施設へのテナント出店であるため、通常、営業キャッシュ・フローにより対応することが可能であります。更なる成長力獲得のためのM&Aや資本業務提携を行う場合などには、内部留保を活用する考えであります。
セグメントごとの分析・検討内容は次のとおりであります。
<小売事業>小売事業に関する分析・検討内容は上述のとおりでありますが、平成30年10月に予定される東京都中央卸売市場の豊洲移転への対応が喫緊の課題であり、グループとしての新しい物流システムを構築してまいります。
<飲食事業>飲食事業では、効率的な店舗運営に努めた結果、販管費率が低下し営業利益がプラスに転じました。店舗運営改善努力を継続するとともに、店舗開発・プロデュース・運営等のノウハウを備えた事業パートナーとの連携を含め新規出店を図ってまいります。
<卸売事業>卸売事業では、販管費率が上昇し営業利益がマイナスとなりました。平成30年度からは、卸売事業を大田魚力に集約し収益性の向上に取り組んでまいります。海外卸売事業では、米国における持分法適用関連会社であるUF社については解散が決議されておりますが、当地の主要販売先等から目利き・ノウハウを含め当社に対する期待が強く寄せられていることなどから、米国での事業継続に取り組んでまいりたいと考えております。なお、UF社が解散を余儀なくされたことの反省から、米国において大きな設備投資は行わず、日本国内からの輸出による取り組みを考えております。
③資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ販売商品の購入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。
営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用(テナント経費・水道光熱費・販売促進費等)であります。
設備資金需要のうち主なものは、小売事業、飲食事業の新規店舗・改装店舗に関わる店舗内装・空調・衛生厨房設備等の販売拠点の拡充・整備によるものと、全社的なIT活用推進を図るための、本社・店舗間のネットワーク構築やセキュリティ対策等のシステム投資であります。
(財務政策)
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金でまかなう事を基本方針としております。
従いまして、無借金経営政策を継続しておりますが、借入枠につきましては、金融機関2行との間に合計6億円の当座貸越契約を締結し、不測の事態に備えております。
当社グループは、健全な財務状態を継続しつつ、営業活動により得られるキャッシュ・フローから、成長を維持するための将来必要な資金を調達することが可能と考えております。

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