有価証券報告書-第32期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループは、「すべての人に最高の余暇を」という企業理念を掲げています。この実現に向けて、人々の心を豊かにする商品やサービスの企画、開発、提供に努め、持続的成長を目指しています。
当期(2019年4月‐2020年3月)においては、前期に引き続き、4つの中核企業を中心とした運営体制による大規模な経営改革を進めました。あわせて、最適コストでの経営の実現に向けて、様々なコスト削減を強力に実行しました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
資産の部
流動資産は、50,580百万円と前連結会計年度末比3,195百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金が減少したものの、売上債権が増加したことによるものです。
有形固定資産は、4,734百万円と前連結会計年度末比1,430百万円の減少となりました。これは主に工具、器具及び備品の減少によるものです。
無形固定資産は、2,992百万円と前連結会計年度末比178百万円の減少となりました。これは主にのれんの減少によるものです。
投資その他の資産は、6,008百万円と前連結会計年度末比4,719百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券の減少によるものです。
以上の結果、資産の部は64,317百万円と前連結会計年度末比3,132百万円の減少となりました。
負債の部
流動負債は、17,996百万円と前連結会計年度末比3,477百万円の減少となりました。これは主に仕入債務及び1年内返済予定の長期借入金が増加したものの、短期借入金が減少したことによるものです。
固定負債は、12,040百万円と前連結会計年度末比703百万円の増加となりました。これは主に長期借入金の増加によるものです。
以上の結果、負債の部は30,037百万円と前連結会計年度末比2,774百万円の減少となりました。
純資産の部
純資産の部は、34,279百万円と前連結会計年度末比358百万円の減少となりました。これは主に利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金が減少したことによるものです。
②経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、66,587百万円と前年同期比31.2%増となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、51,777百万円と前年同期比38.2%増となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、14,095百万円と前年同期比6.9%減となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ134百万円減少し、437百万円となりました。
また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ392百万円減少し、211百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は35百万円となりました。
また、当連結会計年度の特別損失は307百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却損212百万円によるものです。
これらの結果、当連結会計年度の営業利益は713百万円(前年同期は営業損失1,832百万円)、経常利益は939百万円(同経常損失1,864百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は490百万円(同親会社株主に帰属する当期純損失614百万円)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,081百万円減少し、24,725百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、2,427百万円(前年同期は2,178百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益667百万円、売上債権の増加8,537百万円、仕入債務の増加1,402百万円、減価償却費1,346百万円、未払消費税等の増加832百万円、出資金償却774百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、876百万円(前年同期は3,217百万円の収入)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入3,623百万円、固定資産の取得による支出2,276百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,537百万円(前年同期は962百万円の支出)となりました。これは主に長期借入れによる収入8,250百万円、長期借入金の返済による支出4,656百万円、短期借入金の減少5,760百万円、配当金の支払331百万円などによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けて記載していません。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次の通りです。
| 区分 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| グループ全社 | 8,828 | △29.4 |
| 合計 | 8,828 | △29.4 |
(注) 1.金額は、製造原価によっています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは主に連結子会社におけるPS開発事業の生産高減少によるものです。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次の通りです。
| 区分 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| グループ全社 | 8,830 | 36.7 | 1,650 | 15.2 |
| 合計 | 8,830 | 36.7 | 1,650 | 15.2 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは主に連結子会社における映像事業及びPS開発事業の受注高増加によるものです。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次の通りです。
| 区分 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| グループ全社 | 66,587 | 31.2 |
| 合計 | 66,587 | 31.2 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しています。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主にPS流通事業における遊技機販売の増加によるものです。
d. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は、次の通りです。
| 区分 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) |
| グループ全社 | 37,986 | 88.1 |
| 合計 | 37,986 | 88.1 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3.当連結会計年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは主にPS流通事業における遊技機販売の増加によるものです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2016年度および2017年度に2期連続で赤字決算となりました。これを受けて、2018年度より、経営基盤の整備・強化に着手いたしました。まず、クロスメディア事業を再構築するとともに、事業全体を、フィールズ(株)を中核とする遊技機流通部門、(株)BOOOMを中核とする遊技機開発部門、(株)円谷プロダクションのIP&MD部門、(株)デジタル・フロンティアの映像部門へと、4つの部門に集約し、それぞれ収益力向上に取り組んでまいりました。また、遊技機部門では、提携メーカーとの連携や、流通・開発部門間の連携を強め、商品力を向上する取り組みに注力してまいりました。さらに、最適コストでの経営の実現に向けて、様々なコスト削減を強力に実行し、連結販管費を240.7億円から140.9億円へと約100億円減少させました。
当期の連結業績については、2020年2月14日付「業績予想の修正に関するお知らせ」により、営業利益100百万円、経常利益300百万円、当期純損失100百万円としていましたが、その後3月にかけての遊技機の販売が想定を超え、修正業績予想を上回る結果となりました。
以上のとおり、過去2年間のさまざまな経営改革の取り組みが実を結び、4期ぶりの黒字決算となりました。
当社グループのパチンコ・パチスロ事業の当期は、新規則下の市場ニーズを踏まえて開発した商品を、保通協型式試験の申請から適合に至るリードタイムを十分に考慮した適切な販売時期を見極めて順次市場に投入し、当期の主力販売機種を予定通り販売いたしました。この結果、当期のパチンコ・パチスロ売上計上台数は前期を上回る19.1万台(前年同期比5.3万台増)となりました。
(株)円谷プロダクションの当期は、映画・TVの収益化および中国・アジア向け海外事業の基盤づくりに注力しました。大型映画作品『シン・ウルトラマン』の2021年公開に向けた制作を開始、また、NETFLIX等でグローバルに配信中の3DCGアニメーション『ULTRAMAN』のシーズン2の制作も開始しました。海外においては、玩具等の販売が中国で好調に推移し、新型コロナウイルス感染症の影響収束後の消費回復を見据え、中国のみならず東南アジア全体に展開する準備も進めました。
(株)デジタル・フロンティアの当期は、旺盛な国内ゲーム会社のニーズに応えて、ゲーム映像を中心にCG映像制作の受託をいたしました。
以上の結果、当期の連結業績は、売上高66,587百万円(前年同期比31.2%増)、営業利益713百万円(同2,546百万円の増加)、経常利益939百万円(同2,804百万円の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益490百万円(同1,105百万円の増加)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
当社グループの主な資金需要は、運転資金及び設備投資資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしています。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。また、突発的な資金需要に対しては、当座貸越契約を締結し、流動性リスクに備えています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えています。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大に伴い、その収束時期が現時点では見通せないことに加えて、国内外の経済活動や消費活動への影響等、様々な不確定要素が懸念されますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証を行っています。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(のれんの減損処理)
当社グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しています。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。