有価証券報告書-第26期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、国際情勢の不安定さや米国新政権の政治動向による悪影響が懸念されましたが、好調な企業収益を背景に緩やかな回復傾向となりました。
当社グループの属する医療業界におきましては、2017年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」(いわゆる骨太方針2017)において、世界に冠たる国民皆保険・皆年金を維持し、これを次世代に引き継ぐために、高齢化を上回る医療費・介護費の伸びを抑制する方向が示されました。2018年4月の診療報酬・介護報酬のダブル改定においても、こうした政府の方向性を踏まえた改定となりました。
このような経済状況の下、当社グループにおきましては、トータルパックプロデュース事業においてプロジェクト案件が順調に推移し、下期からは機器更新需要が回復いたしました。メディカルサプライ事業におきましては、SPD施設における安定稼働とコスト削減により業績は堅調に推移いたしました。また、継続的なカイゼン活動がグループ各社に浸透し効果を発揮するとともに、ライフケア事業における入居率の改善や調剤薬局事業における収益力向上等も寄与し、業績は期初計画を達成いたしました。さらに、国際法務総合センターの運営PFI事業の開始、重粒子線治療施設の外来診察の開始(治療開始は10月を予定)、バングラデシュにおける病院建設の進捗等、将来の更なる成長のための事業基盤作りも予定通り進捗いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は425,566百万円(前連結会計年度比4.2%増)、営業利益は18,259百万円(前連結会計年度比13.7%増)、経常利益は18,935百万円(前連結会計年度比14.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,350百万円(前連結会計年度比10.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a トータルパックプロデュース事業
トータルパックプロデュース事業におきましては、プロジェクト案件が順調に推移するとともに、既存施設における機器更新の需要も堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は98,064百万円(前連結会計年度比3.0%増)、セグメント利益(営業利益)は10,150百万円(前連結会計年度比2.6%増)となりました。
b メディカルサプライ事業
メディカルサプライ事業におきましては、新規SPD施設の立ち上げが順調に推移し、下期より機器更新需要が回復したこと等により、業績が堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は274,058百万円(前連結会計年度比4.0%増)、セグメント利益(営業利益)は4,161百万円(前連結会計年度比25.4%増)となりました。
c ライフケア事業
ライフケア事業におきましては、入居率が改善することにより新規開設から間もない施設の業績が改善したこと、全国施設の一体型経営がさらに進んだこと等により大幅に収益が改善いたしました。
以上の結果、売上高は22,724百万円(前連結会計年度比7.4%増)、セグメント利益(営業利益)は955百万円(前連結会計年度比50.5%増)となりました。
d 調剤薬局事業
調剤薬局事業におきましては、継続的な業務改善の結果、経営効率が向上したことや、M&Aが奏功し、業績は順調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は25,789百万円(前連結会計年度比6.9%増)、セグメント利益(営業利益)は2,826百万円(前連結会計年度比23.7%増)となりました。
e その他
その他におきましては、動物病院事業が計画通り進捗するとともに、セキュリティサポート会社の業績が堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は4,929百万円(前連結会計年度比11.7%増)、セグメント利益(営業利益)は303百万円(前連結会計年度比292.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高の48,661百万円から10,126百万円増加し、58,787百万円となっております。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは 20,204百万円の収入(前連結会計年度比4,893百万円収入増)となりました。これは主に、法人税等を6,971百万円支払い、売上債権が3,927百万円増加した一方、税金等調整前当期純利益を17,413百万円計上し、仕入債務が7,466百万円増加、のれん償却額を1,671百万円計上したこと等によるものであります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは 6,640百万円の支出(前連結会計年度比930百万円支出増)となりました。これは主に、関係会社の清算による収入が442百万円あった一方、有形固定資産の取得による支出が5,706百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,914百万円あったこと等によるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは 3,347百万円の支出(前連結会計年度比6,890百万円支出増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が10,521百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が9,925百万円、配当金の支払額が3,035百万円、社債の償還による支出が2,050百万円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| トータルパックプロデュース事業 | 18,371 | +3.7 |
| メディカルサプライ事業 | - | - |
| ライフケア事業 | - | - |
| 調剤薬局事業 | - | - |
| その他 | - | - |
| 合計 | 18,371 | +3.7 |
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| トータルパックプロデュース事業 | 96,759 | △0.2 | 10,338 | △11.2 |
| メディカルサプライ事業 | 274,058 | +4.0 | - | - |
| ライフケア事業 | 22,724 | +7.4 | - | - |
| 調剤薬局事業 | 25,789 | +6.9 | - | - |
| その他 | 4,929 | +11.7 | - | - |
| 合計 | 424,261 | +3.4 | 10,338 | △11.2 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| トータルパックプロデュース事業 | 77,341 | +0.3 |
| メディカルサプライ事業 | 255,579 | +5.4 |
| ライフケア事業 | 2,867 | +18.1 |
| 調剤薬局事業 | 19,187 | +7.2 |
| その他 | 1,402 | △1.3 |
| 合計 | 356,379 | +4.4 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| トータルパックプロデュース事業 | 98,064 | +3.0 |
| メディカルサプライ事業 | 274,058 | +4.0 |
| ライフケア事業 | 22,724 | +7.4 |
| 調剤薬局事業 | 25,789 | +6.9 |
| その他 | 4,929 | +11.7 |
| 合計 | 425,566 | +4.2 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、193,488百万円(前連結会計年度末残高は174,430百万円)となり、前連結会計年度末に比べ19,058百万円増加いたしました。
その主な要因は、現金及び預金が10,200百万円、受取手形及び売掛金が3,432百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、91,949百万円(前連結会計年度末残高は89,093百万円)となり、前連結会計年度末に比べ2,855百万円増加いたしました。
その主な要因は、建設仮勘定が1,288百万円減少した一方、建物及び構築物が4,675百万円、投資有価証券が1,080百万円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、137,928百万円(前連結会計年度末残高は126,377百万円)となり、前連結会計年度末に比べ11,550百万円増加いたしました。
その主な要因は、電子記録債務が5,593百万円、支払手形及び買掛金が2,409百万円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、45,154百万円(前連結会計年度末残高は43,530百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,624百万円増加いたしました。
その主な要因は、長期借入金が618百万円、繰延税金負債が490百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、102,354百万円(前連結会計年度末残高は93,632百万円)となり、前連結会計年度末に比べ8,722百万円増加いたしました。
その主な要因は、配当金の支払により利益剰余金が3,035百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が10,350百万円、その他有価証券評価差額金が1,137百万円増加したこと等によるものであります。
b 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は425,566百万円、売上総利益は47,082百万円、営業利益は18,259百万円、経常利益は18,935百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10,350百万円となりました。
売上高の構成は、トータルパックプロデュース事業が98,064百万円で全体の23.0%、メディカルサプライ事業が274,058百万円で全体の64.4%、ライフケア事業が22,724百万円で全体の5.3%、調剤薬局事業が25,789百万円で全体の6.1%、その他が4,929百万円で全体の1.2%となりました。また、営業利益につきましては、消去または全社費用控除前でトータルパックプロデュース事業が10,150百万円、メディカルサプライ事業が4,161百万円、ライフケア事業が955百万円、調剤薬局事業が2,826百万円、その他が303百万円となりました。(セグメント別の内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」の項目をご参照下さい。)
営業外損益につきましては、金融収支(受取利息配当金と支払利息の純額)が171百万円の収入となっております。また、負ののれん償却額を232百万円計上しております。
特別損失につきましては、減損損失を851百万円計上しておりますが、これは連結子会社であるグリーンファーマシー株式会社所有の事業資産等について減損損失を認識したことによるものであります。
c キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照下さい。
d 今後の事業戦略と財政状態及び経営成績への影響について
トータルパックプロデュース事業につきましては、大学病院を始めとした地域中核病院における新築移転・増改築の中長期的なニーズに的確に対応していくともに、海外、特に新興国において高度化する医療ニーズに応えるためのノウハウを蓄積してまいります。また、メーカー系子会社による新製品開発や新システムの構築を進めて、さらなる経営資源の有効活用を進めてまいります。
メディカルサプライ事業につきましては、SPDシステムや専門領域の特定診療材料の取り扱い拡大による棚卸資産の増加、適正な在庫管理を行うとともに、償還価格改定に備えた販売価格と仕入価格交渉を継続して、安定した収益の確保を進めてまいります。
ライフケア事業につきましては、社員教育を徹底し入居率・利用率向上に注力するとともに、施設の効果的な新規開設を実践してまいります。
調剤薬局事業につきましては、訪問調剤などによる既存店舗の運営効率化を図るとともに、新店舗開発による取り扱い数量を確保し、仕入効率化を図ってまいります。