有価証券報告書-第23期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中に将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における株式市場は、4月に18千円ほどであった日経平均株価は9月まではほぼ横ばいで推移したものの10月以降は上昇傾向にあり、2月には30千円台を回復するなど、強含みの推移となり新型コロナウイルスの影響を受けながらも、年度末には29千円台を維持しておりますが、引き続き新型コロナウイルスの影響が懸念され、先行きは不透明な状況です。
一方で、新規上場市場においては、当連結会計年度における新規上場社数が99社で、前年同期の99社と同水準となったものの、新型コロナウイルス等の影響を受けて8社が上場を中止または延期するという状況となり、新規上場を目指す企業群にとっては引き続き厳しい環境が続くものと思われます。
このような環境の中、当社では新規上場に依存しないビジネスモデルを形成するために、事業領域の拡大及び安定収入の獲得に向けた取り組みを進めております。
安定収入かつ将来のキャピタルゲイン獲得に結びつく新規ファンドの設立については、CVCファンドとして、2014年に設立したブリッジベンチャーファンド2014の後継ファンドとして投資事業有限責任組合ブリッジベンチャーファンド2020を設立、テーマファンドとして、鎌倉投信株式会社他と共同で創発の莟1号投資事業有限責任組合を設立、また地方創生ファンドとして、株式会社豊和銀行と共同でほうわ創業・事業承継支援投資事業有限責任組合を設立、京都信用金庫、京都中央信用金庫と共同で、京都市、日本政策金融公庫、京都リサーチパーク株式会社の連携・協力を得て京都市スタートアップ支援2号投資事業有限責任組合を設立いたしました。当ファンドは、2016年に設立した京都市スタートアップ支援ファンドの後継ファンドとして、地域活性化に資する事業者を積極的に支援してまいります。また、当社の連結子会社であるFVC Tohoku株式会社は、もりおか起業投資事業有限責任組合の後継ファンドとして盛岡信用金庫他と共同でSDGsの17のゴール及び社会課題の解決を投資テーマにもりおかSDGs投資事業有限責任組合を設立いたしました。
これにより、運用中のファンド総額は20,703百万円と、前連結会計年度から3,261百万円増加いたしました。投資業務においては、国内スタートアップへの投資、事業承継支援のための投資を中心に行い、投資残高は298社、7,012百万円と、前連結会計年度から47社、1,570百万円増加いたしました。
当連結会計年度における経営成績を見てまいりますと、運用中のファンドから上場した投資先企業は2社となり、キャピタルゲインの発生、当該キャピタルゲインに対する成功報酬を獲得いたしました。また、未上場の投資先企業についても種類株式による取得請求など、多様なEXITによるキャピタルゲインの発生、及び、成功報酬を獲得いたしました。
さらに2017年11月に持分法適用会社となった株式会社デジアラホールディングスの業績が好調に推移したことで、営業外収益で計上している持分法による投資利益が増加し、収益の安定化に貢献いたしました。
コスト面においては、効率的なファンド運営体制の構築による原価改善を進め、1ファンド当たりの運営コストの削減に努めました。一方、当社から直接投資した個別の投資先企業で減損が発生し、赤字幅は縮小したものの、営業損失となりました。
また、当社は、これまで、ファンドから受領する管理報酬を中心とした安定的収入により固定的経費を賄うことができるよう、事業モデルの転換を進めてまいりましたが、第3四半期連結会計期間において安定的収入で固定的経費を賄うことができるようになり、新規上場のみに依存しないビジネスモデルを確立いたしました。
その結果、当連結会計年度における、売上高は860百万円(前連結会計年度454百万円)と増収、営業損失は14百万円(同102百万円)と赤字幅が縮小、経常利益は94百万円(同14百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は20百万円(同37百万円の当期純損失)と、黒字に転換いたしました。
① 売上高の分析
当連結会計年度における営業投資有価証券売上高は、上場、及び、未上場の営業投資有価証券の売却が前年同期に比べて増加したことにより、前年同期の24百万円から増加して231百万円となりました。投資事業組合管理収入は、ファンドの新規設立、及び、キャピタルゲインに対する成功報酬の獲得により、前年同期の331百万円から増加して544百万円となりました。コンサルティング収入による売上高は、前年同期の44百万円から減少して36百万円となりました。また、コワーキング収入による売上高は、前年同期の47百万円から減少して41百万円となりました。
また、最近2連結会計年度の主な相手先別の連結売上高及び当該連結売上高に対する割合は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 売上原価の分析
当連結会計年度における売上原価は、678百万円(前連結会計年度339百万円)となりました。
売上原価の内訳は、上場、及び、未上場株式の売却原価76百万円(同0百万円)、営業投資有価証券の減損等302百万円(同0百万円)、投資損失引当金繰入額4百万円(同繰入額1百万円)、その他売上原価295百万円(同336百万円)となっております。
③ 販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、196百万円(前連結会計年度217百万円)となりました。
当該減少は、投資管理業務の効率化による経費削減努力等によるものであります。
<ベンチャーキャピタル事業>a.営業投資関連損益の状況
(単位:百万円)
(注) 当連結会計年度末における営業投資有価証券に対する投資損失引当金の割合は、7.0%(前連結会計年度末0.6%)となりました。
b.投資損失引当金の状況
当社は、投資先企業の経営成績及び財務状況を個別に精査し、さらに投資実行の主体である各ファンドの解散時期を勘案した上で、それぞれの営業投資有価証券を四半期ごとに評価し、償却処理又は投資損失引当金を計上しております。なお、新型コロナウイルスの感染拡大による投資先企業への影響など、昨今の急激な外部環境の変化が投資先企業に及ぼす影響も、極力タイムリーに反映した評価を行っております。
当連結会計年度においては、投資損失引当金繰入額は4百万円(前連結会計年度は繰入額1百万円)、当連結会計年度末における投資損失引当金残高は7百万円(前連結会計年度末2百万円)となりました。なお、投資損失引当金の戻入額と繰入額は相殺し、純額表示しております。
また、当連結会計年度末における営業投資有価証券に対する投資損失引当金の割合は、7.0%(前連結会計年度末0.6%)となりました。
c.投資の状況
当連結会計年度における当社の投資実行の状況は、83社、1,896百万円(前連結会計年度88社、2,045百万円)となり前連結会計年度に比べ5社、148百万円減少しております。また、当連結会計年度末における投資残高は298社、7,012百万円(前連結会計年度末251社、5,441百万円)となりました。
① 証券種類別投資実行額
(注)1.投資企業数の合計値は、株式、社債等双方に投資している重複社数を調整しております。
2.金額及び投資企業数は、連結グループ間の取引及び持分法適用の投資事業組合によるものを含めております。
② 証券種類別投資残高
(注)1.投資企業数の合計値は、株式、社債等双方に投資している重複社数を調整しております。
2.金額及び投資企業数は、連結グループ間の取引及び持分法適用の投資事業組合によるものを含めております。
d.投資先企業の上場状況
当連結会計年度において上場した投資先企業は以下の2社であります。
e.投資事業組合の状況
(注) 「投資事業組合出資金総額」は、コミットメント総額であります。
① 出資金総額が増加した投資事業組合
当連結会計年度において出資金総額が増加した投資事業組合は、以下の9組合であります。
② 出資金総額が減少した投資事業組合
当連結会計年度において出資金総額が減少した投資事業組合はありません。
(2)財政状態
資産、負債及び純資産の分析
総資産額については、当連結会計年度末は、3,199百万円(前連結会計年度末3,046百万円)となりました。その内訳は流動資産2,335百万円(同2,284百万円)、固定資産863百万円(同762百万円)です。
負債額については、当連結会計年度末は、398百万円(同315百万円)となりました。
また、純資産額については、親会社株主に帰属する当期純利益20百万円を計上したこと、非支配株主持分が48百万円増加したこと等により、2,801百万円(同2,731百万円)となりました。なお、純資産にはファンドの組合員の持分である非支配株主持分等が含まれるため、これらを控除して算出した自己資本は2,620百万円(同2,597百万円)であることから、自己資本比率は81.9%(同85.3%)となっています。
(3)キャッシュ・フロー
当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の人件費、営業費用、管理費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、ファンドへの投資資金、M&A等による関係会社株式の取得等によるものであります。当社及び当社が管理運営するファンドが保有する株式及び社債は、ベンチャーキャピタルの特質上、そのほとんどが未上場の株式及び社債であり、時価もなく流動性が極めて限定されています。そのため、自己資本の充実と安定的な収益を確保することに努めております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入及び資本による資金調達を基本としております。当社グループは、調達コストとリスク分散の観点から、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高はなく、手元資金により賄われております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「キャッシュ」という。)は、前連結会計年度末より245百万円増加し、2,040百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは277百万円のキャッシュインフロー(前連結会計年度290百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは、投資先企業の売却によるキャピタルゲインの発生や当該キャピタルゲインに対する成功報酬による収入、新規設立ファンドが増加したことによる管理報酬を中心とした安定的収入が増加したことによるものであります。主に、税金等調整前当期純利益94百万円、持分法による投資利益107百万円、営業投資有価証券の減少350百万円、売掛金の増加168百万円、前受金の増加38百万円、未払消費税等の増加25百万円、利息及び配当金の受取額40百万円となっております。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは12百万円のキャッシュアウトフロー(前連結会計年度9百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に、多数あるファンドの投資情報を効率的に管理するためのシステム構築を行ったことによるものであります。主に、有形及び無形固定資産の取得による支出14百万円となっております。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは19百万円のキャッシュアウトフロー(前連結会計年度64百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に、非支配株主に対する分配金の支払によるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響については不確実性が大きく、投資先企業の業績や資
金繰りの悪化による投資損失引当金や減損損失が増加する可能性があります。今後の事業に対する影響につきまし
ては、注視していく必要があるものと考えております。
(1)経営成績
当連結会計年度における株式市場は、4月に18千円ほどであった日経平均株価は9月まではほぼ横ばいで推移したものの10月以降は上昇傾向にあり、2月には30千円台を回復するなど、強含みの推移となり新型コロナウイルスの影響を受けながらも、年度末には29千円台を維持しておりますが、引き続き新型コロナウイルスの影響が懸念され、先行きは不透明な状況です。
一方で、新規上場市場においては、当連結会計年度における新規上場社数が99社で、前年同期の99社と同水準となったものの、新型コロナウイルス等の影響を受けて8社が上場を中止または延期するという状況となり、新規上場を目指す企業群にとっては引き続き厳しい環境が続くものと思われます。
このような環境の中、当社では新規上場に依存しないビジネスモデルを形成するために、事業領域の拡大及び安定収入の獲得に向けた取り組みを進めております。
安定収入かつ将来のキャピタルゲイン獲得に結びつく新規ファンドの設立については、CVCファンドとして、2014年に設立したブリッジベンチャーファンド2014の後継ファンドとして投資事業有限責任組合ブリッジベンチャーファンド2020を設立、テーマファンドとして、鎌倉投信株式会社他と共同で創発の莟1号投資事業有限責任組合を設立、また地方創生ファンドとして、株式会社豊和銀行と共同でほうわ創業・事業承継支援投資事業有限責任組合を設立、京都信用金庫、京都中央信用金庫と共同で、京都市、日本政策金融公庫、京都リサーチパーク株式会社の連携・協力を得て京都市スタートアップ支援2号投資事業有限責任組合を設立いたしました。当ファンドは、2016年に設立した京都市スタートアップ支援ファンドの後継ファンドとして、地域活性化に資する事業者を積極的に支援してまいります。また、当社の連結子会社であるFVC Tohoku株式会社は、もりおか起業投資事業有限責任組合の後継ファンドとして盛岡信用金庫他と共同でSDGsの17のゴール及び社会課題の解決を投資テーマにもりおかSDGs投資事業有限責任組合を設立いたしました。
これにより、運用中のファンド総額は20,703百万円と、前連結会計年度から3,261百万円増加いたしました。投資業務においては、国内スタートアップへの投資、事業承継支援のための投資を中心に行い、投資残高は298社、7,012百万円と、前連結会計年度から47社、1,570百万円増加いたしました。
当連結会計年度における経営成績を見てまいりますと、運用中のファンドから上場した投資先企業は2社となり、キャピタルゲインの発生、当該キャピタルゲインに対する成功報酬を獲得いたしました。また、未上場の投資先企業についても種類株式による取得請求など、多様なEXITによるキャピタルゲインの発生、及び、成功報酬を獲得いたしました。
さらに2017年11月に持分法適用会社となった株式会社デジアラホールディングスの業績が好調に推移したことで、営業外収益で計上している持分法による投資利益が増加し、収益の安定化に貢献いたしました。
コスト面においては、効率的なファンド運営体制の構築による原価改善を進め、1ファンド当たりの運営コストの削減に努めました。一方、当社から直接投資した個別の投資先企業で減損が発生し、赤字幅は縮小したものの、営業損失となりました。
また、当社は、これまで、ファンドから受領する管理報酬を中心とした安定的収入により固定的経費を賄うことができるよう、事業モデルの転換を進めてまいりましたが、第3四半期連結会計期間において安定的収入で固定的経費を賄うことができるようになり、新規上場のみに依存しないビジネスモデルを確立いたしました。
その結果、当連結会計年度における、売上高は860百万円(前連結会計年度454百万円)と増収、営業損失は14百万円(同102百万円)と赤字幅が縮小、経常利益は94百万円(同14百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は20百万円(同37百万円の当期純損失)と、黒字に転換いたしました。
① 売上高の分析
当連結会計年度における営業投資有価証券売上高は、上場、及び、未上場の営業投資有価証券の売却が前年同期に比べて増加したことにより、前年同期の24百万円から増加して231百万円となりました。投資事業組合管理収入は、ファンドの新規設立、及び、キャピタルゲインに対する成功報酬の獲得により、前年同期の331百万円から増加して544百万円となりました。コンサルティング収入による売上高は、前年同期の44百万円から減少して36百万円となりました。また、コワーキング収入による売上高は、前年同期の47百万円から減少して41百万円となりました。
また、最近2連結会計年度の主な相手先別の連結売上高及び当該連結売上高に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| エネルギープロダクト株式会社 | 21 | 4.8 | 169 | 19.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 売上原価の分析
当連結会計年度における売上原価は、678百万円(前連結会計年度339百万円)となりました。
売上原価の内訳は、上場、及び、未上場株式の売却原価76百万円(同0百万円)、営業投資有価証券の減損等302百万円(同0百万円)、投資損失引当金繰入額4百万円(同繰入額1百万円)、その他売上原価295百万円(同336百万円)となっております。
③ 販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、196百万円(前連結会計年度217百万円)となりました。
当該減少は、投資管理業務の効率化による経費削減努力等によるものであります。
<ベンチャーキャピタル事業>a.営業投資関連損益の状況
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 | ||
| 営業投資有価証券売上高 | 24 | 231 | 207 | |
| 営業投資有価証券売却額 (上場) | - | 11 | 11 | |
| 営業投資有価証券売却額 (未上場) | 1 | 204 | 202 | |
| 営業投資有価証券利息・配当金 | 22 | 16 | △6 | |
| 営業投資有価証券売上原価 | 1 | 378 | 376 | |
| 営業投資有価証券売却原価 (上場) | - | 1 | 1 | |
| 営業投資有価証券売却原価(未上場) | 0 | 74 | 73 | |
| 営業投資有価証券減損額 | 0 | 302 | 301 | |
| 投資損失引当金繰入額 | 1 | 4 | 3 | |
| 投資損失引当金繰入額 | 1 | 5 | 3 | |
| 売却に係る投資損失引当金戻入額(△) | - | △0 | △0 | |
| 減損に係る投資損失引当金戻入額(△) | △0 | △0 | △0 | |
| 営業投資関連損益 | 21 | △151 | △172 | |
(注) 当連結会計年度末における営業投資有価証券に対する投資損失引当金の割合は、7.0%(前連結会計年度末0.6%)となりました。
b.投資損失引当金の状況
当社は、投資先企業の経営成績及び財務状況を個別に精査し、さらに投資実行の主体である各ファンドの解散時期を勘案した上で、それぞれの営業投資有価証券を四半期ごとに評価し、償却処理又は投資損失引当金を計上しております。なお、新型コロナウイルスの感染拡大による投資先企業への影響など、昨今の急激な外部環境の変化が投資先企業に及ぼす影響も、極力タイムリーに反映した評価を行っております。
当連結会計年度においては、投資損失引当金繰入額は4百万円(前連結会計年度は繰入額1百万円)、当連結会計年度末における投資損失引当金残高は7百万円(前連結会計年度末2百万円)となりました。なお、投資損失引当金の戻入額と繰入額は相殺し、純額表示しております。
また、当連結会計年度末における営業投資有価証券に対する投資損失引当金の割合は、7.0%(前連結会計年度末0.6%)となりました。
c.投資の状況
当連結会計年度における当社の投資実行の状況は、83社、1,896百万円(前連結会計年度88社、2,045百万円)となり前連結会計年度に比べ5社、148百万円減少しております。また、当連結会計年度末における投資残高は298社、7,012百万円(前連結会計年度末251社、5,441百万円)となりました。
① 証券種類別投資実行額
| 証券種類 | 投資実行額 | |||
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 投資企業数(社) | 金額(百万円) | 投資企業数(社) | |
| 株式 | 1,542 | 79 | 1,612 | 70 |
| 社債等 | 502 | 14 | 284 | 16 |
| 合計 | 2,045 | 88 | 1,896 | 83 |
(注)1.投資企業数の合計値は、株式、社債等双方に投資している重複社数を調整しております。
2.金額及び投資企業数は、連結グループ間の取引及び持分法適用の投資事業組合によるものを含めております。
② 証券種類別投資残高
| 証券種類 | 投資残高 | |||
| 前連結会計年度末 (2020年3月31日) | 当連結会計年度末 (2021年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 投資企業数(社) | 金額(百万円) | 投資企業数(社) | |
| 株式 | 4,545 | 231 | 5,871 | 269 |
| 社債等 | 896 | 30 | 1,140 | 41 |
| 合計 | 5,441 | 251 | 7,012 | 298 |
(注)1.投資企業数の合計値は、株式、社債等双方に投資している重複社数を調整しております。
2.金額及び投資企業数は、連結グループ間の取引及び持分法適用の投資事業組合によるものを含めております。
d.投資先企業の上場状況
当連結会計年度において上場した投資先企業は以下の2社であります。
| 会社名 | 公開年月 | 公開市場 | 主要業務 | 本店所在地 | |
| 国内2社 | KIYOラーニング株式会社 | 2020年7月 | 東証マザーズ | ビジネスパーソン向け教育コンテンツおよび教育サービスの企画、制作、販売、運営 | 東京都 |
| 株式会社i-plug | 2021年3月 | 東証マザーズ | 新卒逆求人サイト「OfferBox(オファーボックス)」シリーズの運営 | 大阪府 |
e.投資事業組合の状況
| 前連結会計年度末 (2020年3月31日) | 当連結会計年度末 (2021年3月31日) | |
| 投資事業組合出資金総額(百万円) | 17,442 | 20,703 |
| 投資事業組合数(組合) | 40 | 45 |
(注) 「投資事業組合出資金総額」は、コミットメント総額であります。
① 出資金総額が増加した投資事業組合
当連結会計年度において出資金総額が増加した投資事業組合は、以下の9組合であります。
| (単位:百万円) |
| 投資事業組合名 | 増加した出資金額 | 増加の理由 |
| ほうわ創業・事業承継支援投資事業有限責任組合 | 300 | 新規設立 |
| 投資事業有限責任組合ブリッジベンチャーファンド2020 | 非公開 | 新規設立 |
| 日本スタートアップ支援1号投資事業有限責任組合 | 150 | 追加出資 |
| こうべしんきんステップアップ投資事業有限責任組合 | 33 | 追加出資 |
| しらうめ第1号投資事業有限責任組合 | 100 | 追加出資 |
| 京都市スタートアップ支援2号投資事業有限責任組合 | 260 | 新規設立 |
| もりおかSDGs投資事業有限責任組合 | 198 | 新規設立 |
| ロボットものづくりスタートアップ支援投資事業有限責任 | 600 | 追加出資 |
| 創発の莟1号投資事業有限責任組合 | 1,320 | 新規設立 |
| 合計(9組合) | 3,261 |
② 出資金総額が減少した投資事業組合
当連結会計年度において出資金総額が減少した投資事業組合はありません。
(2)財政状態
資産、負債及び純資産の分析
総資産額については、当連結会計年度末は、3,199百万円(前連結会計年度末3,046百万円)となりました。その内訳は流動資産2,335百万円(同2,284百万円)、固定資産863百万円(同762百万円)です。
負債額については、当連結会計年度末は、398百万円(同315百万円)となりました。
また、純資産額については、親会社株主に帰属する当期純利益20百万円を計上したこと、非支配株主持分が48百万円増加したこと等により、2,801百万円(同2,731百万円)となりました。なお、純資産にはファンドの組合員の持分である非支配株主持分等が含まれるため、これらを控除して算出した自己資本は2,620百万円(同2,597百万円)であることから、自己資本比率は81.9%(同85.3%)となっています。
(3)キャッシュ・フロー
当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の人件費、営業費用、管理費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、ファンドへの投資資金、M&A等による関係会社株式の取得等によるものであります。当社及び当社が管理運営するファンドが保有する株式及び社債は、ベンチャーキャピタルの特質上、そのほとんどが未上場の株式及び社債であり、時価もなく流動性が極めて限定されています。そのため、自己資本の充実と安定的な収益を確保することに努めております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入及び資本による資金調達を基本としております。当社グループは、調達コストとリスク分散の観点から、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高はなく、手元資金により賄われております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「キャッシュ」という。)は、前連結会計年度末より245百万円増加し、2,040百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは277百万円のキャッシュインフロー(前連結会計年度290百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは、投資先企業の売却によるキャピタルゲインの発生や当該キャピタルゲインに対する成功報酬による収入、新規設立ファンドが増加したことによる管理報酬を中心とした安定的収入が増加したことによるものであります。主に、税金等調整前当期純利益94百万円、持分法による投資利益107百万円、営業投資有価証券の減少350百万円、売掛金の増加168百万円、前受金の増加38百万円、未払消費税等の増加25百万円、利息及び配当金の受取額40百万円となっております。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは12百万円のキャッシュアウトフロー(前連結会計年度9百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に、多数あるファンドの投資情報を効率的に管理するためのシステム構築を行ったことによるものであります。主に、有形及び無形固定資産の取得による支出14百万円となっております。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは19百万円のキャッシュアウトフロー(前連結会計年度64百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に、非支配株主に対する分配金の支払によるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響については不確実性が大きく、投資先企業の業績や資
金繰りの悪化による投資損失引当金や減損損失が増加する可能性があります。今後の事業に対する影響につきまし
ては、注視していく必要があるものと考えております。