有価証券報告書-第69期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、当初はパンデミックによる海外のロックダウンや日本の緊急事態宣言発令等により、世界経済が麻痺するような状態になりましたが、世界各国が大規模財政策や金融緩和を進め、有効なワクチンの普及も2020年後半から広がり始めたことで、緩やかに正常化へ向かって進んでおります。また、日本銀行が実施している企業短期経済観測調査(短観)の3月調査では、大企業・製造業の景況指数(DI)はプラス5となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準を回復する一方、非製造業ではマイナス1と感染拡大前を依然下回り、業種間で回復のスピードはばらつきがみられます。
為替市場では、米国の相次ぐ大規模な財政策や早急に進めるワクチン接種に伴い、経済正常化への期待が高まったため、米長期金利の上昇により、主要通貨に対して全般的にドル高基調が強まりました。また、ワクチン普及による世界的な経済正常化への期待に伴い、原油を始めとした資源価格の上昇により、資源国通貨(南アランド、メキシコペソ、カナダドルなど)も徐々に下値を切り上げる展開になっております。3月にはトルコのエルドアン大統領が、利上げを進めていたトルコ中銀の総裁と副総裁を突然更迭したことで信認が失墜し、トルコリラの急落を招きました。
株式市場では、パンデミックによる世界的なロックダウン時は、過度なリスク回避により暴落的な動きになりましたが、世界的な大規模財政策や金融緩和、ワクチンの普及等により、過度なリスク回避の動きは後退しました。また、米国の現金給付や失業保険給付の拡充で得た資金を使い、株式市場に投資するロビンフッターと呼ばれる若年投資家が急増し、米国株を押し上げました。そのため、世界的にも安心感が広がり、リスク選好の世界株高の様相となり、2月16日には日経平均株価も一時30年半ぶりの高値となる3万714円まで上昇しております。
商品先物市場においては、パンデミック当初は安全資産としての金買い・原油売りが強まりましたが、経済正常化への期待が高まってくると、産油国の減産もあり、2020年11月頃から原油の買い戻しが強まりました。一方で「経済正常化への期待」と「先行きのインフレ率上昇への懸念」が米長期金利の上昇を招き、金利の付かない金は売りが強まる展開となりましたが、先行きのインフレ率上昇への懸念は、インフレヘッジの現物商品買いになるという連想から、過度な売りにはつながっておりません。また、工業製品である白金は、経済正常化への期待が高まるとともに底堅く推移しております。
このような環境の中、「投資サービス事業」につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う初回の緊急事態宣言中に、自宅待機や交代出社で営業を大幅に自粛して以降も感染の拡大は終息せず、2度目の緊急事態宣言発令期間中も含め、年間を通して、予定していたイベントやセミナーの開催が制限され、対面営業も大きな制約を受けることとなりました。この間、オンラインセミナーの開催、YouTube動画の配信や顧客とのオンラインミ-ティングの開始など、非対面の顧客アプローチや社内環境の整備を進めてまいりましたが、対面営業を主体としている当社にとっては、非常に厳しい営業環境となりました。また、取引所間の商品移管に関する各種手続きに対応するほか、顧客本位の業務運営を実践するための社内管理体制の整備にも注力してまいりました。
「生活・環境事業」の保険募集業務につきましても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、年間を通じて出社や営業活動の制約を受けることとなり、非常に厳しい営業環境が続きましたが、第2四半期以降は、テレワーク環境の整備と利用の定着を進めるとともに、外貨建て保険の料率改定前の駆け込み需要の取り込みや紹介による大口案件の獲得等により、業績の底上げを図ってまいりました。
また、不動産事業につきましては、コロナ禍で、初回の緊急事態宣言中に一部販売活動の停滞があったものの、販売委託先の不動産業者との連携等に注力し、販売用不動産については順調に売却を進めることができました。しかし、コロナ禍で、不動産市況の動向を見極めるため、上半期に新規仕入れを控えていた影響で、販売用不動産の期末在庫は前期末に比べて大きく減少しております。
これらの結果、当事業年度の経営成績は、営業収益2,057百万円(前年同期比4.7%減)、営業総利益1,709百万円(同4.6%減)、営業損失109百万円(前年同期は113百万円の営業損失)、経常損失84百万円(前年同期は121百万円の経常損失)、当期純損失は123百万円(前年同期は127百万円の当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(投資サービス事業)
当事業年度の投資サービス事業の営業収益及び営業総利益は1,360百万円(前年同期比9.4%減)、営業損失は132百万円(前年同期は100百万円の営業損失)となりました。
(生活・環境事業)
当事業年度の生活・環境事業の営業収益は696百万円(前年同期比6.1%増)、営業総利益は349百万円(同20.4%増)、営業利益は22百万円(前年同期は12百万円の営業損失)となりました。
また、財政状態の概況については次のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における流動資産は6,173百万円となり、前事業年度末に比べ848百万円減少いたしました。これは主に差入保証金が549百万円、委託者先物取引差金が401百万円、販売用不動産が163百万円減少し、現金及び預金が266百万円増加したことによるものであります。固定資産は775百万円となり、前事業年度末に比べ185百万円減少いたしました。これは主に長期差入保証金が173百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、6,948百万円となり、前事業年度末に比べ1,034百万円減少いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は4,638百万円となり、前事業年度末に比べ971百万円減少いたしました。これは主に受入保証金が1,032百万円減少し、預り証拠金が99百万円増加したことによるものであります。固定負債は277百万円となり、前事業年度末に比べ50百万円増加いたしました。これは主に長期未払金が31百万円、退職給付引当金が19百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、4,939百万円となり、前事業年度末に比べ923百万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,008百万円となり、前事業年度末に比べ110百万円減少いたしました。これは主に当期純損失123百万円及び剰余金の配当19百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は28.9%(前事業年度末は26.6%)、1株当たり純資産額は303.26円(同319.95円)となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動による資金の使用19百万円があったものの、営業活動による資金の獲得242百万円、投資活動による資金の獲得48百万円があり、当事業年度末には1,003百万円(前事業年度末は732百万円)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果得られた資金は242百万円(前年同期は17百万円の使用)となりました。これは主に差入保証金の減少722百万円、委託者先物取引差金(借方)の減少401百万円、たな卸資産の減少163百万円、受入保証金の減少1,032百万円によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果得られた資金は48百万円(前年同期比73.9%減)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入63百万円によるものですが、無形固定資産の取得による支出14百万円等によりその一部が相殺されています。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は19百万円(前年同期と同額)となりました。
これは、配当金の支払額19百万円によるものです。
③ 投資サービス事業
<商品先物取引受託業務>商品先物取引受託業務の受取手数料は338百万円(前年同期比40.4%減)となりました。
主な市場別の受取手数料は、貴金属市場が319百万円(同41.3%減)、エネルギー市場は9百万円(同16.9%減)、ゴム市場は6百万円(同62.0%増)となっております。
<金融商品取引受託業務>金融商品取引受託業務の受取手数料は1,011百万円(前年同期比13.0%増)となりました。
商品別の受取手数料は、取引所為替証拠金取引(くりっく365)が493百万円(同66.5%増)、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)が518百万円(同13.4%減)となっております。
<その他>くりっく365振興料等は10百万円(前年同期比80.3%減)となりました。
※当社における商品先物取引自己売買業務(前年同期は14百万円の損失)は、2020年4月1日付で廃止しております。
a.当事業年度における、投資サービス事業の営業収益は、次のとおりであります。
1)受取手数料
2)売買損益
当社における商品先物取引自己売買業務は、2020年4月1日付で廃止しております。
3)その他
(注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 当社は、2020年3月31日付で中京石油市場の取引資格を喪失しておりますが、エネルギー市場(現物)の前年同期比については、同市場の前事業年度の受取手数料を含めて計算しております。
b.当社の商品先物取引及び金融商品取引の売買高に関して当事業年度中の状況は次のとおりであります。
1)売買高の状況
(注)1. 商品先物取引の主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりであります。
2. 商品先物取引における取引の最低単位を枚と呼び、例えば金1枚は1㎏、白金1枚は500gというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。
3. 当社は、2020年3月31日付で中京石油市場の取引資格を喪失しておりますが、エネルギー市場(現物)の前年同期比については、同市場の前事業年度の売買高を含めて計算しております。
4.当社は、2020年4月1日付で商品先物取引の自己売買業務を廃止しておりますが、合計の前年同期比については、前事業年度の売買高に自己売買を含めて計算しております。
c.当社の商品先物取引及び金融商品取引に関する売買高のうち当事業年度末において反対売買等により決済されていない建玉の状況は次のとおりであります。
1)未決済建玉の状況
(注)当社は、2020年3月31日付で中京石油市場の取引資格を喪失しておりますが、エネルギー市場(現物)の前年同期比については、同市場の前事業年度末の未決済建玉を含めて計算しております。
④ 生活・環境事業
<保険募集業務>保険募集業務の受取手数料は279百万円(前年同期比26.0%増)となりました。
<不動産業>不動産の賃貸料収入は43百万円(前年同期比4.6%増)、不動産販売の売上高は372百万円(同2.9%減)となりました。
<その他>その他収益は1百万円(前年同期比83.7%減)となりました。
2)売上高 (単位:千円)
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の営業収益に対する割合は次のとおりです。
なお、前事業年度においては、営業収益の100分の10を占める販売先がないため、記載を省略しております。
3)その他 (単位:千円)
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績は次のとおりであります。
(営業収益)
当事業年度の営業収益は、2,057百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
主な内訳は、受取手数料1,630百万円(前年同期比3.3%減)、売上高372百万円(同3.1%減)、賃貸収入43百万円(同4.6%増)であります。
(営業費用)
当事業年度の営業費用は、1,819百万円(前年同期比4.5%減)となりました。
主な内訳は、人件費1,219百万円(前年同期比1.8%減)、電算機費137百万円(同3.2%増)、地代家賃78百万円(同6.9%増)であります。
(営業損益)
当事業年度の営業損益は、前事業年度より営業収益が101百万円減少し、営業費用が86百万円減少した結果、109百万円の営業損失(前年同期は113百万円の営業損失)となりました。
(営業外収益)
当事業年度の営業外収益は、25百万円(前年同期比90.7%増)となりました。
主な内訳は、貸倒引当金戻入額15百万円、有価証券利息2百万円(前年同期比28.1%減)であります。
(営業外費用)
当事業年度の営業外費用は、0.9百万円(前年同期比95.5%減)となりました。
その内訳は、賃貸料原価0.9百万円(前年同期比22.9%減)であります。
(経常損失)
当事業年度の経常損失は、84百万円(前年同期は121百万円の経常損失)となりました。
(特別利益)
当事業年度の特別利益は、30百万円(前年同期比80.9%減)となりました。
主な内訳は、投資有価証券売却益27百万円(同70.8%減)であります。
(特別損失)
当事業年度の特別損失は、63百万円(前年同期比60.7%減)となりました。
主な内訳は、減損損失58百万円(前年同期比39.9%減)であります。
(税引前当期純損失)
当事業年度の税引前当期純損失は、117百万円(前年同期は121百万円の税引前当期純損失)となりました。
(法人税等)
当事業年度の法人税等は、5百万円(前年同期と同額)となりました。
(当期純損失)
当事業年度の当期純損失は、123百万円(前年同期は127百万円の当期純損失)となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(投資サービス事業)
投資サービス事業については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対面での営業活動が年間を通じて制約を受けた結果、注力している金融商品取引の受取手数料が1,011百万円(前年同期比13.0%増)と小幅な伸展にとどまり、商品先物取引の受取手数料も338百万円(同40.4%減)と大幅に減少した結果、受取手数料の合計は1,350百万円(同7.7%減)と目標を大きく下回る結果となりました。これにより、投資サービス事業のセグメント別の営業損失は132百万円(前年同期は100百万円の営業損失)となっております。
(生活・環境事業)
保険募集業務につきましても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対面での営業活動に制約を受けることとなりましたが、テレワーク環境の整備を進めるとともに、生保を中心とした紹介等による大口案件の獲得に注力した結果、受取手数料は279百万円(前年同期比26.0%増)と目標達成し、増収トレンドを維持することができました。
また、不動産業につきましては、販売委託先の不動産業者との連携を強化した結果、コロナ禍でも順調に予定していた販売用不動産の売却を進めることができ、営業収益は415百万円(前年同期比2.2%減)、営業総利益は67百万円(前年同期比15.6%増)となり、大きく伸展させることができました。
この結果、生活・環境事業のセグメント別の営業利益は22百万円(前年同期は12百万円の営業損失)と黒字化し、投資サービス事業のマイナスを補う結果となっております。
当社は営業利益の黒字化定着を経営の課題としており、今後も既存事業の強化を図るとともに、新たな事業の可能性も模索し、安定的な収益基盤の確立を図ってまいります。
(注)1. 2020年3月期より連結財務諸表を作成していないため、すべて個別財務諸表の数値を記載しております。
2. 国内商品取引所出来高の第65期はオプション取引を含んでおりません。
3. 第66期のくりっく365振興料は「営業外収益」に計上しておりましたが、第67期より「営業収益(その他)」に含めて計上することに変更したため、第66期の「営業収益」、「営業総利益」及び「営業利益」については、当該表示方法の変更を反映した遡及修正後の数値を記載しております。なお、第65期においては該当事項はありません。
(資産、負債及び純資産の状況)
当事業年度末の総資産は6,948百万円、純資産は2,008百万円、自己資本比率は28.9%、1株当たり純資産額は303.26円となっております。
流動資産には、現金及び預金が1,159百万円あり、総資産の16.7%を占めております。また、固定資産の投資有価証券には、換金性の高い上場株式等72百万円が含まれており、十分な流動性資産を保有しております。
また、負債合計は4,939百万円となっておりますが、その主なものは、商品先物取引の委託者からの預り証拠金2,475百万円(代用有価証券を含む)及び金融商品取引の委託者からの受入保証金1,987百万円であります。商品先物取引の委託者からの預り証拠金は、委託者債権保全のため、全額(委託者先物取引差金を除く)を㈱日本証券クリアリング機構へ差入保証金として預けており、金融商品取引の委託者からの受入保証金は、株式会社東京金融取引所にその全額を預けております。なお、借入金はありません。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度の現金及び現金同等物の期末残高は1,003百万円となり、前事業年度から271百万円増加しております。当事業年度は、税引前当期純損失117百万円を計上しておりますが、主に差入保証金の還付や販売用不動産の在庫の減少、投資有価証券の売却によりキャッシュ・フローが増加したためであります。
キャッシュ・フローを安定させるためには、営業黒字化が喫緊の課題でありますので、課題として掲げた対策を着実に実行し、早期黒字化に向けて全力で取り組んでまいります。
また、資金需要のうち主なものは、販売用不動産の購入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、その運転資金の原資は、自己資金を基本としております。
当社は、今後も商品先物取引及び金融商品取引の取引環境整備のためシステム改修等を行い、また、不動産業では、短期間に収益を確保できる案件等に投資する予定でありますが、新型コロナウイルス感染拡大による当社業績への影響を考慮しても、当面は自己資金の中で運用できるものと考えております。
なお、当事業年度末における借入残高はありませんが、㈱りそな銀行と当座借越契約を締結しております。(㈱みずほ銀行と締結していた当座貸越契約は、2020年9月18日付で解約いたしました。)
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、当社は、過去の実績及び現在の状況に応じ合理的と判断される要因に基づき評価及び見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社が選択及び適用した会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、当初はパンデミックによる海外のロックダウンや日本の緊急事態宣言発令等により、世界経済が麻痺するような状態になりましたが、世界各国が大規模財政策や金融緩和を進め、有効なワクチンの普及も2020年後半から広がり始めたことで、緩やかに正常化へ向かって進んでおります。また、日本銀行が実施している企業短期経済観測調査(短観)の3月調査では、大企業・製造業の景況指数(DI)はプラス5となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準を回復する一方、非製造業ではマイナス1と感染拡大前を依然下回り、業種間で回復のスピードはばらつきがみられます。
為替市場では、米国の相次ぐ大規模な財政策や早急に進めるワクチン接種に伴い、経済正常化への期待が高まったため、米長期金利の上昇により、主要通貨に対して全般的にドル高基調が強まりました。また、ワクチン普及による世界的な経済正常化への期待に伴い、原油を始めとした資源価格の上昇により、資源国通貨(南アランド、メキシコペソ、カナダドルなど)も徐々に下値を切り上げる展開になっております。3月にはトルコのエルドアン大統領が、利上げを進めていたトルコ中銀の総裁と副総裁を突然更迭したことで信認が失墜し、トルコリラの急落を招きました。
株式市場では、パンデミックによる世界的なロックダウン時は、過度なリスク回避により暴落的な動きになりましたが、世界的な大規模財政策や金融緩和、ワクチンの普及等により、過度なリスク回避の動きは後退しました。また、米国の現金給付や失業保険給付の拡充で得た資金を使い、株式市場に投資するロビンフッターと呼ばれる若年投資家が急増し、米国株を押し上げました。そのため、世界的にも安心感が広がり、リスク選好の世界株高の様相となり、2月16日には日経平均株価も一時30年半ぶりの高値となる3万714円まで上昇しております。
商品先物市場においては、パンデミック当初は安全資産としての金買い・原油売りが強まりましたが、経済正常化への期待が高まってくると、産油国の減産もあり、2020年11月頃から原油の買い戻しが強まりました。一方で「経済正常化への期待」と「先行きのインフレ率上昇への懸念」が米長期金利の上昇を招き、金利の付かない金は売りが強まる展開となりましたが、先行きのインフレ率上昇への懸念は、インフレヘッジの現物商品買いになるという連想から、過度な売りにはつながっておりません。また、工業製品である白金は、経済正常化への期待が高まるとともに底堅く推移しております。
このような環境の中、「投資サービス事業」につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う初回の緊急事態宣言中に、自宅待機や交代出社で営業を大幅に自粛して以降も感染の拡大は終息せず、2度目の緊急事態宣言発令期間中も含め、年間を通して、予定していたイベントやセミナーの開催が制限され、対面営業も大きな制約を受けることとなりました。この間、オンラインセミナーの開催、YouTube動画の配信や顧客とのオンラインミ-ティングの開始など、非対面の顧客アプローチや社内環境の整備を進めてまいりましたが、対面営業を主体としている当社にとっては、非常に厳しい営業環境となりました。また、取引所間の商品移管に関する各種手続きに対応するほか、顧客本位の業務運営を実践するための社内管理体制の整備にも注力してまいりました。
「生活・環境事業」の保険募集業務につきましても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、年間を通じて出社や営業活動の制約を受けることとなり、非常に厳しい営業環境が続きましたが、第2四半期以降は、テレワーク環境の整備と利用の定着を進めるとともに、外貨建て保険の料率改定前の駆け込み需要の取り込みや紹介による大口案件の獲得等により、業績の底上げを図ってまいりました。
また、不動産事業につきましては、コロナ禍で、初回の緊急事態宣言中に一部販売活動の停滞があったものの、販売委託先の不動産業者との連携等に注力し、販売用不動産については順調に売却を進めることができました。しかし、コロナ禍で、不動産市況の動向を見極めるため、上半期に新規仕入れを控えていた影響で、販売用不動産の期末在庫は前期末に比べて大きく減少しております。
これらの結果、当事業年度の経営成績は、営業収益2,057百万円(前年同期比4.7%減)、営業総利益1,709百万円(同4.6%減)、営業損失109百万円(前年同期は113百万円の営業損失)、経常損失84百万円(前年同期は121百万円の経常損失)、当期純損失は123百万円(前年同期は127百万円の当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(投資サービス事業)
当事業年度の投資サービス事業の営業収益及び営業総利益は1,360百万円(前年同期比9.4%減)、営業損失は132百万円(前年同期は100百万円の営業損失)となりました。
(生活・環境事業)
当事業年度の生活・環境事業の営業収益は696百万円(前年同期比6.1%増)、営業総利益は349百万円(同20.4%増)、営業利益は22百万円(前年同期は12百万円の営業損失)となりました。
また、財政状態の概況については次のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における流動資産は6,173百万円となり、前事業年度末に比べ848百万円減少いたしました。これは主に差入保証金が549百万円、委託者先物取引差金が401百万円、販売用不動産が163百万円減少し、現金及び預金が266百万円増加したことによるものであります。固定資産は775百万円となり、前事業年度末に比べ185百万円減少いたしました。これは主に長期差入保証金が173百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、6,948百万円となり、前事業年度末に比べ1,034百万円減少いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は4,638百万円となり、前事業年度末に比べ971百万円減少いたしました。これは主に受入保証金が1,032百万円減少し、預り証拠金が99百万円増加したことによるものであります。固定負債は277百万円となり、前事業年度末に比べ50百万円増加いたしました。これは主に長期未払金が31百万円、退職給付引当金が19百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、4,939百万円となり、前事業年度末に比べ923百万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,008百万円となり、前事業年度末に比べ110百万円減少いたしました。これは主に当期純損失123百万円及び剰余金の配当19百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は28.9%(前事業年度末は26.6%)、1株当たり純資産額は303.26円(同319.95円)となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動による資金の使用19百万円があったものの、営業活動による資金の獲得242百万円、投資活動による資金の獲得48百万円があり、当事業年度末には1,003百万円(前事業年度末は732百万円)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果得られた資金は242百万円(前年同期は17百万円の使用)となりました。これは主に差入保証金の減少722百万円、委託者先物取引差金(借方)の減少401百万円、たな卸資産の減少163百万円、受入保証金の減少1,032百万円によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果得られた資金は48百万円(前年同期比73.9%減)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入63百万円によるものですが、無形固定資産の取得による支出14百万円等によりその一部が相殺されています。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は19百万円(前年同期と同額)となりました。
これは、配当金の支払額19百万円によるものです。
③ 投資サービス事業
<商品先物取引受託業務>商品先物取引受託業務の受取手数料は338百万円(前年同期比40.4%減)となりました。
主な市場別の受取手数料は、貴金属市場が319百万円(同41.3%減)、エネルギー市場は9百万円(同16.9%減)、ゴム市場は6百万円(同62.0%増)となっております。
<金融商品取引受託業務>金融商品取引受託業務の受取手数料は1,011百万円(前年同期比13.0%増)となりました。
商品別の受取手数料は、取引所為替証拠金取引(くりっく365)が493百万円(同66.5%増)、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)が518百万円(同13.4%減)となっております。
<その他>くりっく365振興料等は10百万円(前年同期比80.3%減)となりました。
※当社における商品先物取引自己売買業務(前年同期は14百万円の損失)は、2020年4月1日付で廃止しております。
a.当事業年度における、投資サービス事業の営業収益は、次のとおりであります。
1)受取手数料
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) | ||
| 商品先物取引 | ||||
| 現 物 先 物 取 引 | 農産物・砂糖市場 | 2,833 | 34.7 | |
| 貴金属市場 | 247,247 | 55.0 | ||
| ゴム市場 | 6,078 | 162.0 | ||
| エネルギー市場 | 558 | 10.4 | ||
| 小計 | 256,717 | 55.0 | ||
| 現金 決済 先物 取引 | 貴金属市場 | 72,689 | 76.3 | |
| エネルギー市場 | 9,327 | 142.6 | ||
| 小計 | 82,017 | 80.5 | ||
| 商品先物取引計 | 338,735 | 59.6 | ||
| 金融商品取引 | ||||
| 取引所為替証拠金取引 | 493,329 | 166.5 | ||
| 取引所株価指数証拠金取引 | 518,303 | 86.6 | ||
| 金融商品取引計 | 1,011,632 | 113.0 | ||
| 合計 | 1,350,368 | 92.3 | ||
2)売買損益
当社における商品先物取引自己売買業務は、2020年4月1日付で廃止しております。
3)その他
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| くりっく365振興料等 | 10,439 | 19.7 |
(注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 当社は、2020年3月31日付で中京石油市場の取引資格を喪失しておりますが、エネルギー市場(現物)の前年同期比については、同市場の前事業年度の受取手数料を含めて計算しております。
b.当社の商品先物取引及び金融商品取引の売買高に関して当事業年度中の状況は次のとおりであります。
1)売買高の状況
| 市場名 | 委託 (枚) | 前年 同期比 (%) | 自己 (枚) | 前年 同期比 (%) | 合計 (枚) | 前年 同期比 (%) | |
| 商品先物取引 | |||||||
| 現 物 先 物 取 引 | 農産物・砂糖市場 | 1,769 | 43.2 | ― | ― | 1,769 | 41.2 |
| 貴金属市場 | 100,173 | 65.5 | ― | ― | 100,173 | 61.2 | |
| ゴム市場 | 11,408 | 203.0 | ― | ― | 11,408 | 150.8 | |
| エネルギー市場 | 896 | 21.2 | ― | ― | 896 | 21.2 | |
| 小計 | 114,246 | 68.5 | ― | ― | 114,246 | 63.5 | |
| 現金 決済 先物 取引 | 貴金属市場 | 88,241 | 89.5 | ― | ― | 88,241 | 89.5 |
| エネルギー市場 | 11,570 | 101.8 | ― | ― | 11,570 | 91.8 | |
| 小計 | 99,811 | 90.8 | ― | ― | 99,811 | 89.8 | |
| 商品先物取引計 | 214,057 | 77.3 | ― | ― | 214,057 | 73.6 | |
| 金融商品取引 | |||||||
| 取引所為替証拠金取引 | 564,921 | 76.2 | ― | ― | 564,921 | 76.2 | |
| 取引所株価指数証拠金取引 | 292,688 | 143.9 | ― | ― | 292,688 | 143.9 | |
| 金融商品取引計 | 857,609 | 90.8 | ― | ― | 857,609 | 90.8 | |
(注)1. 商品先物取引の主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりであります。
| 取引所名 | 銘柄名 | 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 委託売買高 (枚) | 割合 (%) | 委託売買高 (枚) | 割合 (%) | ||
| 大阪取引所 | 金限日 | 73,948 | 26.7 | 63,620 | 29.7 |
| 金 | 105,527 | 38.1 | 76,676 | 35.8 | |
| 白金 | 45,746 | 16.5 | 22,754 | 10.6 | |
| 金ミニ | 16,274 | 5.9 | 18,301 | 8.5 | |
2. 商品先物取引における取引の最低単位を枚と呼び、例えば金1枚は1㎏、白金1枚は500gというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。
3. 当社は、2020年3月31日付で中京石油市場の取引資格を喪失しておりますが、エネルギー市場(現物)の前年同期比については、同市場の前事業年度の売買高を含めて計算しております。
4.当社は、2020年4月1日付で商品先物取引の自己売買業務を廃止しておりますが、合計の前年同期比については、前事業年度の売買高に自己売買を含めて計算しております。
c.当社の商品先物取引及び金融商品取引に関する売買高のうち当事業年度末において反対売買等により決済されていない建玉の状況は次のとおりであります。
1)未決済建玉の状況
| 市場名 | 委託 (枚) | 前年 同期比 (%) | 自己 (枚) | 前年 同期比 (%) | 合計 (枚) | 前年 同期比 (%) | ||
| 商品先物取引 | ||||||||
| 現 物 先 物 取 引 | 農産物・砂糖市場 | 247 | 363.2 | ― | ― | 247 | 363.2 | |
| 貴金属市場 | 1,251 | 50.3 | ― | ― | 1,251 | 50.3 | ||
| ゴム市場 | 59 | 48.0 | ― | ― | 59 | 48.0 | ||
| エネルギー市場 | 7 | 9.9 | ― | ― | 7 | 9.9 | ||
| 小 計 | 1,564 | 56.9 | ― | ― | 1,564 | 56.9 | ||
| 現金 決済 先物 取引 | 貴金属市場 | 5,508 | 84.0 | ― | ― | 5,508 | 84.0 | |
| エネルギー市場 | 77 | 24.8 | ― | ― | 77 | 24.8 | ||
| 小 計 | 5,585 | 81.3 | ― | ― | 5,585 | 81.3 | ||
| 商品先物取引計 | 7,149 | 74.3 | ― | ― | 7,149 | 74.3 | ||
| 金融商品取引 | ||||||||
| 取引所為替証拠金取引 | 30,956 | 94.8 | ― | ― | 30,956 | 94.8 | ||
| 取引所株価指数証拠金取引 | 16,334 | 95.9 | ― | ― | 16,334 | 95.9 | ||
| 金融商品取引計 | 47,290 | 95.2 | ― | ― | 47,290 | 95.2 | ||
(注)当社は、2020年3月31日付で中京石油市場の取引資格を喪失しておりますが、エネルギー市場(現物)の前年同期比については、同市場の前事業年度末の未決済建玉を含めて計算しております。
④ 生活・環境事業
<保険募集業務>保険募集業務の受取手数料は279百万円(前年同期比26.0%増)となりました。
<不動産業>不動産の賃貸料収入は43百万円(前年同期比4.6%増)、不動産販売の売上高は372百万円(同2.9%減)となりました。
<その他>その他収益は1百万円(前年同期比83.7%減)となりました。
| a.当事業年度における、生活・環境事業の営業収益は、次のとおりであります。 1)受取手数料 (単位:千円) |
| 期別 科目 | 前事業年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当事業年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | 増減 (△印減) |
| 金額 | 金額 | 金額 | |
| 生命保険・損害保険の募集 | 222,018 | 279,851 | 57,833 |
2)売上高 (単位:千円)
| 期別 科目 | 前事業年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当事業年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | 増減 (△印減) |
| 金額 | 金額 | 金額 | |
| 不動産販売 (注) | 383,267 | 372,001 | △11,265 |
| LED照明等 | 856 | 71 | △785 |
| 合計 | 384,124 | 372,072 | △12,051 |
(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の営業収益に対する割合は次のとおりです。
なお、前事業年度においては、営業収益の100分の10を占める販売先がないため、記載を省略しております。
| 相手先 | 前事業年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当事業年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| シーバリーエステート㈱ | ― | ― | 248,862 | 12.1 |
3)その他 (単位:千円)
| 期別 科目 | 前事業年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 当事業年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | 増減 (△印減) |
| 金額 | 金額 | 金額 | |
| 不動産賃貸料収入 | 41,395 | 43,310 | 1,914 |
| その他 | 8,982 | 1,536 | △7,445 |
| 合計 | 50,378 | 44,847 | △5,530 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績は次のとおりであります。
(営業収益)
当事業年度の営業収益は、2,057百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
主な内訳は、受取手数料1,630百万円(前年同期比3.3%減)、売上高372百万円(同3.1%減)、賃貸収入43百万円(同4.6%増)であります。
(営業費用)
当事業年度の営業費用は、1,819百万円(前年同期比4.5%減)となりました。
主な内訳は、人件費1,219百万円(前年同期比1.8%減)、電算機費137百万円(同3.2%増)、地代家賃78百万円(同6.9%増)であります。
(営業損益)
当事業年度の営業損益は、前事業年度より営業収益が101百万円減少し、営業費用が86百万円減少した結果、109百万円の営業損失(前年同期は113百万円の営業損失)となりました。
(営業外収益)
当事業年度の営業外収益は、25百万円(前年同期比90.7%増)となりました。
主な内訳は、貸倒引当金戻入額15百万円、有価証券利息2百万円(前年同期比28.1%減)であります。
(営業外費用)
当事業年度の営業外費用は、0.9百万円(前年同期比95.5%減)となりました。
その内訳は、賃貸料原価0.9百万円(前年同期比22.9%減)であります。
(経常損失)
当事業年度の経常損失は、84百万円(前年同期は121百万円の経常損失)となりました。
(特別利益)
当事業年度の特別利益は、30百万円(前年同期比80.9%減)となりました。
主な内訳は、投資有価証券売却益27百万円(同70.8%減)であります。
(特別損失)
当事業年度の特別損失は、63百万円(前年同期比60.7%減)となりました。
主な内訳は、減損損失58百万円(前年同期比39.9%減)であります。
(税引前当期純損失)
当事業年度の税引前当期純損失は、117百万円(前年同期は121百万円の税引前当期純損失)となりました。
(法人税等)
当事業年度の法人税等は、5百万円(前年同期と同額)となりました。
(当期純損失)
当事業年度の当期純損失は、123百万円(前年同期は127百万円の当期純損失)となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(投資サービス事業)
投資サービス事業については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対面での営業活動が年間を通じて制約を受けた結果、注力している金融商品取引の受取手数料が1,011百万円(前年同期比13.0%増)と小幅な伸展にとどまり、商品先物取引の受取手数料も338百万円(同40.4%減)と大幅に減少した結果、受取手数料の合計は1,350百万円(同7.7%減)と目標を大きく下回る結果となりました。これにより、投資サービス事業のセグメント別の営業損失は132百万円(前年同期は100百万円の営業損失)となっております。
(生活・環境事業)
保険募集業務につきましても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対面での営業活動に制約を受けることとなりましたが、テレワーク環境の整備を進めるとともに、生保を中心とした紹介等による大口案件の獲得に注力した結果、受取手数料は279百万円(前年同期比26.0%増)と目標達成し、増収トレンドを維持することができました。
また、不動産業につきましては、販売委託先の不動産業者との連携を強化した結果、コロナ禍でも順調に予定していた販売用不動産の売却を進めることができ、営業収益は415百万円(前年同期比2.2%減)、営業総利益は67百万円(前年同期比15.6%増)となり、大きく伸展させることができました。
この結果、生活・環境事業のセグメント別の営業利益は22百万円(前年同期は12百万円の営業損失)と黒字化し、投資サービス事業のマイナスを補う結果となっております。
当社は営業利益の黒字化定着を経営の課題としており、今後も既存事業の強化を図るとともに、新たな事業の可能性も模索し、安定的な収益基盤の確立を図ってまいります。
| 第65期 2017年3月期 金 額 (百万円) | 第66期 2018年3月期 金 額 (百万円) | 第67期 2019年3月期 金 額 (百万円) | 第68期 2020年3月期 金 額 (百万円) | 第69期 2021年3月期 金 額 (百万円) | |
| 営業収益 | 1,771 | 1,739 | 1,827 | 2,159 | 2,057 |
| 投資サービス事業 | 1,161 | 1,121 | 1,246 | 1,502 | 1,360 |
| (商品先物取引受取手数料) | (1,098) | (794) | (710) | (568) | (338) |
| (金融商品取引受取手数料) | (111) | (376) | (587) | (894) | (1,011) |
| (商品先物取引売買損益) | (△50) | (△53) | (△80) | (△14) | (-) |
| (金融商品取引売買損益) | (1) | (-) | (-) | (-) | (-) |
| (その他) | (0) | (3) | (28) | (53) | (10) |
| 生活・環境事業 | 609 | 617 | 580 | 656 | 696 |
| (保険募集手数料) | (144) | (173) | (248) | (222) | (279) |
| (不動産業) | (383) | (412) | (321) | (424) | (415) |
| (その他) | (81) | (32) | (10) | (9) | (1) |
| 営業総利益 | 1,391 | 1,370 | 1,548 | 1,792 | 1,709 |
| 営業費用 | 1,543 | 1,648 | 1,767 | 1,905 | 1,819 |
| 営業利益 | △151 | △278 | △218 | △113 | △109 |
| 当期純利益 | △256 | △323 | △241 | △127 | △123 |
| 純資産額 | 2,819 | 2,504 | 2,251 | 2,119 | 2,008 |
| (参照)国内商品取引所出来高 | 2,579万枚 | 2,568万枚 | 2,130万枚 | 2,170万枚 | 2,003万枚 |
(注)1. 2020年3月期より連結財務諸表を作成していないため、すべて個別財務諸表の数値を記載しております。
2. 国内商品取引所出来高の第65期はオプション取引を含んでおりません。
3. 第66期のくりっく365振興料は「営業外収益」に計上しておりましたが、第67期より「営業収益(その他)」に含めて計上することに変更したため、第66期の「営業収益」、「営業総利益」及び「営業利益」については、当該表示方法の変更を反映した遡及修正後の数値を記載しております。なお、第65期においては該当事項はありません。
(資産、負債及び純資産の状況)
当事業年度末の総資産は6,948百万円、純資産は2,008百万円、自己資本比率は28.9%、1株当たり純資産額は303.26円となっております。
流動資産には、現金及び預金が1,159百万円あり、総資産の16.7%を占めております。また、固定資産の投資有価証券には、換金性の高い上場株式等72百万円が含まれており、十分な流動性資産を保有しております。
また、負債合計は4,939百万円となっておりますが、その主なものは、商品先物取引の委託者からの預り証拠金2,475百万円(代用有価証券を含む)及び金融商品取引の委託者からの受入保証金1,987百万円であります。商品先物取引の委託者からの預り証拠金は、委託者債権保全のため、全額(委託者先物取引差金を除く)を㈱日本証券クリアリング機構へ差入保証金として預けており、金融商品取引の委託者からの受入保証金は、株式会社東京金融取引所にその全額を預けております。なお、借入金はありません。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度の現金及び現金同等物の期末残高は1,003百万円となり、前事業年度から271百万円増加しております。当事業年度は、税引前当期純損失117百万円を計上しておりますが、主に差入保証金の還付や販売用不動産の在庫の減少、投資有価証券の売却によりキャッシュ・フローが増加したためであります。
キャッシュ・フローを安定させるためには、営業黒字化が喫緊の課題でありますので、課題として掲げた対策を着実に実行し、早期黒字化に向けて全力で取り組んでまいります。
また、資金需要のうち主なものは、販売用不動産の購入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、その運転資金の原資は、自己資金を基本としております。
当社は、今後も商品先物取引及び金融商品取引の取引環境整備のためシステム改修等を行い、また、不動産業では、短期間に収益を確保できる案件等に投資する予定でありますが、新型コロナウイルス感染拡大による当社業績への影響を考慮しても、当面は自己資金の中で運用できるものと考えております。
なお、当事業年度末における借入残高はありませんが、㈱りそな銀行と当座借越契約を締結しております。(㈱みずほ銀行と締結していた当座貸越契約は、2020年9月18日付で解約いたしました。)
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、当社は、過去の実績及び現在の状況に応じ合理的と判断される要因に基づき評価及び見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社が選択及び適用した会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。