有価証券報告書-第14期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 13:10
【資料】
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【項目】
146項目
当連結会計年度の経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月26日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、トレーディング商品および投資についての評価、貸付等債権に対する貸倒引当金、繰延税金資産についての回収可能性、退職給付費用および債務、偶発事象や訴訟、その他資産・負債の報告数値や財務諸表の開示内容に影響を与える事項に対して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる判断や見積りを行っております。従って、不確実性を内在しており、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。
① トレーディング商品
トレーディング商品(デリバティブを含む)は時価により評価され、評価損益はトレーディング損益に計上されております。時価については、市場で取引されているものについては、市場取引価格、業者間取引価格、またはこれらに準ずる価格等によっております。市場取引価格または業者間取引価格がない場合には、原金融資産の時間的価値とボラティリティ等を加味した時価評価モデル等によって算出されております。
② トレーディング商品関連以外の有価証券等
有価証券については「金融商品に関する会計基準」に基づき、トレーディング商品、満期保有目的債券、子会社株式・関連会社株式のいずれにも属さないものについて、その他有価証券として分類しております。
その他有価証券のうち、時価のあるものについては時価法で、時価のないものについては移動平均法による原価法でそれぞれ評価されております。また、時価のあるものについては時価、時価のないものについてはその実質価額が取得原価より著しく下落し、かつ回復可能性がないと判断したものについては、社内の減損処理基準にしたがって時価または実質価額まで減損処理しております。
投資事業有限責任組合およびそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な直近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
③ 有形固定資産・無形固定資産
主に建物、器具備品、土地からなる有形固定資産および主にソフトウェアからなる無形固定資産は取得価額により計上し、有形固定資産については個々の耐用年数に基づき主として定額法により、ソフトウェアについては利用可能期間に基づく定額法により、それぞれ減価償却しております。
また、収益性が低下した資産について、回収可能価額まで減損処理しております。
④ 貸倒引当金
信用取引貸付金等の一般債権については過去の貸倒実績率により、貸倒懸念債権および破産更生債権等については個別に回収可能性を検討し、回収不能と判断した金額を貸倒見積額として計上しております。
⑤ 繰延税金資産・負債
税務上の繰越欠損金や会計上の資産・負債と税務上の資産・負債との差額(一時差異の額)のうち、将来において税務上の損金となることで納税額を減額する効果が見込まれると判断される金額(将来減算一時差異等の解消見込額)について、将来の合理的な課税所得見積額の範囲内で繰延税金資産に計上しております。なお、その他有価証券の評価差益に対しては、将来の売却による課税の発生が確実であることから、繰延税金負債を計上しております。
⑥ 退職給付会計
従業員の退職給付に係る負債(または資産)および退職給付費用については、割引率、退職率、年金資産の長期期待運用収益率等の合理的な見積りに基づく退職給付債務の数理計算上の見込額および年金資産の公正な評価額に基づいて計上しております。
(2) 経営者の視点による経営成績の認識および分析・検討内容
当社グループでは、「経営ビジョン」に基づいてお客さまに最適なソリューションをご提供すると共に、リスク管理、コンプライアンス、情報管理の徹底により、「信頼度・クオリティNo.1」で、本邦証券グループの中で「お客さまから真っ先に選ばれる存在」としての地位の確立をめざしています。当社グループの財政状態、経営成績等は、証券・金融商品取引業の性格上、国内外の経済情勢・市場動向の影響を受けて変動し易い特性を持っており、当連結会計年度の経済情勢・市場動向は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経済情勢・市場動向」に記載のとおりですが、こうした中、当社グループは、MUFGグループの有する顧客基盤やネットワーク、および強固な財務基盤と、Morgan Stanleyが有する質の高い商品、サービス、ネットワークを有機的に結び付けることで、法人、個人のお客さまに質の高い証券サービスの提供に努めています。また、徹底した経費抑制施策の実行により利益水準の向上にも努力しております。
この結果、当連結会計年度の連結純営業収益は3,133億99百万円(前年度比85.7%)、販売費・一般管理費は2,878億12百万円(同95.1%)、連結経常利益は423億63百万円(同50.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は251億41百万円(同58.2%)となりました。
当連結会計年度の主要な収益・費用の概況は以下のとおりです。
① 受入手数料
区 分前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前年度比(%)
受入手数料158,576148,78893.8
委託手数料42,50131,74474.7
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料24,61932,568132.3
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料34,71318,81954.2
その他の受入手数料56,74165,655115.7

受入手数料の合計は1,487億88百万円で前年度比93.8%となりました。内訳は次のとおりです。
a.委託手数料
当連結会計年度の東証の1日平均売買高(内国普通株合計)は、株数で18億49百万株(前年度比80.1%)、金額で3兆512億円(同95.0%)となりました。このような状況の下、当社グループの株式委託手数料は306億65百万円(同74.5%)、債券委託手数料は8百万円(同42.4%)となり、委託手数料は合計で317億44百万円(同74.7%)となりました。
b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
国内株式発行市場は、既公開会社の公募・売出しが減少した一方、過去最大規模の新規公開案件があったことで、発行量は前年度と比べて大幅に増加しました。当社グループはこのような環境の下、複数の案件で主幹事をつとめました。
国内債券発行市場は、低金利環境を背景に発行体による活発な起債が継続したことに加え、劣後債の起債や、ESG投資への関心の高まりによる複数のグリーンボンドの起債等により、発行量は前年度と比べて増加しました。当社グループはこのような環境の下、多数の案件で主幹事をつとめました。
海外発行市場は、米金利の上昇や政治的不透明感および貿易摩擦等を背景とする市場のリスクオフの動きから、債券発行額は減少し、前年度を下回る水準となりました。このような厳しい環境下においても、当社グループの海外現地法人は、株式会社三菱UFJ銀行(以下、「三菱UFJ銀行」といいます。)との緊密な協働・連携により多数の主幹事案件を獲得しました。
以上の結果、当期の引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は合計で325億68百万円(前年度比132.3%)となりました。
c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、その大半を連結子会社の三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(以下「MUMSS」といいます。)および三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券株式会社(以下「PB証券」といいます。)における投資信託の募集取扱手数料が占めています。当連結会計年度は、主に先進国の医療テクノロジー関連企業の株式に投資を行う「アムンディ・次世代医療テクノロジーF(限定追加型・繰上償還条項付)」やS&P/JPX配当貴族指数構成銘柄に加えて持続的な配当収益が期待される銘柄に投資を行う「明治安田クオリティ日本株ファンド(限定追加型・繰上償還条項付)」等の新規募集を行いました。また、「アムンディ・次世代医療テクノロジー・ファンド(年2回決算型)」や「サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし)」等の新規取扱を開始したことに加え、「未来イノベーション成長株ファンド」や「グローバル・フィンテック株式ファンド」等の継続募集にも注力しましたが、投資信託の販売額および募集取扱手数料ともに前年度比大幅に減少しました。
MUMSSにおける当期の投資信託の募集・売出し取扱高は4兆1,782億円(前年度比57.2%)となり、当連結会計年度末における投資信託の残存元本は、外国投資信託を含め5兆9,691億円(前年度末比96.5%)となりました。
以上の結果、当期の募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は188億19百万円(前年度比54.2%)となりました。
d.その他の受入手数料
その他の受入手数料には、投資信託の代行手数料のほかに、M&A業務および財務アドバイザリー業務にかかる手数料、証券化・不動産ファイナンス業務などを含んでおります。投資信託の代行手数料は、純資産残高の減少により前年度比で減少しました。M&A業務では、MUFGとMorgan Stanleyが有する国内外ネットワークや、プロダクトに関する豊富な知見・経験の活用を通じ、国内/クロスボーダーを問わず多くの実績を積み重ね、お客さまの企業価値向上に貢献いたしました。
以上の結果、当期のその他の受入手数料は656億55百万円(前年度比115.7%)となりました。
② トレーディング損益
区 分前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前年度比(%)
トレーディング損益171,147119,55969.9
株券等トレーディング損益39,2973,5929.1
債券等・その他トレーディング損益131,849115,96788.0

国内株式市場では、好調な企業業績や円安の進行などを背景に、日経平均株価は4月から9月にかけて21,000円台から24,000円台に上昇しました。10月以降は米中貿易摩擦懸念の広がりなどを受け米国株式指数が下落し、それに伴い日経平均株価も12月には20,000円を割り込むなど、値動きの大きい展開となりましたが、1月以降は地政学リスクの緩和等により、3月にかけて21,000円台まで回復しました。海外株式市場では、堅調な米国経済を背景に、米国株価指数が9月に史上最高値を更新しました。10月以降は調整局面に入り、12月には世界経済の減速懸念が強まって世界的に株安が進行しましたが、年明け以降は復調しました。
日本国債市場では、日銀の金融政策により、10年物日本国債利回りは4月から7月までゼロ%近傍で推移しましたが、7月の政策の一部修正を受けると0.15%付近まで上昇しました。11月に入ると日米ともに金利低下局面に転じ、1月にマイナス圏まで低下すると、3月にはFRBによる年内利上げの見送り発表を受け更に低下しました。クレジット市場では、11月から年末にかけて10年物日本国債利回りが低下する中、クレジットスプレッドは大きく拡大しました。
海外市場(1~12月)では、米国経済指標で賃金の伸びが加速したことをきっかけに、FRBの追加利上げ観測から金利先高感が台頭、米国債金利10年物は9月に3.2%まで上昇しました。その後は米中貿易摩擦懸念から金利低下局面に転じ、2.6%台まで低下しました。クレジット市場は、米国の追加利上げ観測やその後の調整があったものの、総じてクレジットスプレッドは拡大基調で推移しました。こうした中、当社グループの海外現地法人は、米ドル建およびユーロ建金利商品およびクレジット商品を中心にお客さまのニーズに合致した商品供給に努めました。
以上の結果、当期のトレーディング損益は、株券等によるものが35億92百万円(前年度比9.1%)、債券等・その他によるものが1,159億67百万円(同88.0%)、合計では1,195億59百万円(同69.9%)となりました。
③ 金融収支
当連結会計年度の金融収益1,031億33百万円(前年度比218.6%)から金融費用580億85百万円(同524.5%)を差し引いた金融収支は、450億47百万円の利益(同124.8%)となりました。
④ 販売費・一般管理費
国内および海外拠点において経費の抑制的な運営を強化しており、当連結会計年度の販売費・一般管理費は2,878億12百万円(前年度比95.1%)となりました。
⑤ 特別損益
当連結会計年度の特別利益は58億77百万円(前年度は1億79百万円)、特別損失は13億79百万円(前年度は8億27百万円)となりました。特別利益のうち主なものは、固定資産売却益41億77百万円、関係会社清算益16億11百万円であります。特別損失のうち主なものは、偶発損失引当金繰入額8億8百万円、減損損失2億68百万円であります。
当連結会計年度のセグメントの業績は、次のとおりであります。
「証券業務(国内)」
三菱UFJ銀行との協働・Morgan Stanleyとの連携やお客さまとの取引を起点としたビジネスモデルの定着等により安定的に収益を計上しておりますが、当連結会計年度は、MUMSSにおいて、複数の大型案件の主幹事をつとめた投資銀行業務において過去最高益を達成したものの、株式売買代金の低迷を背景にリテール顧客向けの株式投信等の販売が低調だったほか、トレーディング業務も金利ボラティリティ低下等の市況低迷に伴う顧客取引の減少により、低調に推移しました。PB証券、カブドットコム証券株式会社も前年度から減速したことで、セグメント収益は減少しました。また、取引関係費を中心に販売費・一般管理費は減少しましたが、セグメント利益も減少しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(国内)の純営業収益は2,671億17百万円(前年度比84.9%)、セグメント利益は188億68百万円(同44.2%)となりました。
「証券業務(欧州)」
地政学リスク等による不透明な市場環境下、顧客取引の減少により主に金利トレーディング業務が低調に推移したことで、セグメント収益・セグメント利益ともに減少しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(欧州)の純営業収益は453億45百万円(前年度比85.6%)、セグメント利益は52億2百万円(同40.1%)となりました。
「証券業務(米州)」
金利トレーディング業務とクレジット業務が顧客取引の低迷とポジション運営の苦戦で低調に推移しました。人件費を中心に経費を抑制的に運用したものの、セグメント収益・セグメント利益ともに減少しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(米州)の純営業収益は569億92百万円(前年度比86.0%)、セグメント利益は47億76百万円(同52.6%)となりました。
「その他」
持株会社において営業外収益で計上される子会社からの受取配当金の減少等により、セグメント利益は減少しました。
この結果、当連結会計年度におけるその他の純営業収益は337億74百万円(前年度比108.6%)、セグメント利益は403億88百万円(同51.2%)となりました。
なお、上記のセグメント別純営業収益には、セグメント間の内部純営業収益または振替高が含まれております。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は24兆5,086億29百万円(前年度末比2兆1,640億87百万円増)となりました。内訳は流動資産が23兆9,570億7百万円(同2兆1,954億38百万円増)であり、このうちトレーディング商品が10兆6,079億32百万円(同9,420億28百万円増)、有価証券担保貸付金が8兆9,811億21百万円(同1兆7,145億68百万円増)となっております。固定資産は5,516億21百万円(同313億50百万円減)となっております。
負債合計は、23兆5,598億85百万円(同2兆2,120億33百万円増)となりました。内訳は流動負債が21兆6,702億25百万円(同1兆9,575億29百万円増)であり、このうちトレーディング商品が9兆3,214億72百万円(同7,133億45百万円増)、有価証券担保借入金が6兆1,736億12百万円(同1兆1,335億99百万円増)となっております。固定負債は1兆8,853億96百万円(同2,545億59百万円増)となっております。
純資産合計は9,487億43百万円(同479億45百万円減)となりました。うち、利益剰余金は持分法適用会社である三菱UFJ国際投信株式会社(以下「MUKAM」といいます。)の除外による288億15百万円の減少、配当金支払いによる236億57百万円の減少および親会社株主に帰属する当期純利益による251億41百万円の増加の結果、1,883億9百万円(同231億69百万円減)となっております。また、為替換算調整勘定は△335億32百万円(同163億52百万円減)となっております。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、社債の発行による収入、短期借入金の増加による収入および長期借入れによる収入等があったものの、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の差引残高の増加による支出、社債の償還による支出、トレーディング商品の差引残高の増加による支出およびコマーシャル・ペーパーの減少による支出等により、前年度末比1,709億16百万円の資金の減少となり、当連結会計年度末の資金残高は1兆9,726億93百万円(前年度末比92.0%)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、6,893億56百万円(前年度比326.9%)となりました。これは主に、信用取引資産及び信用取引負債の差引残高の減少による収入784億36百万円および約定見返勘定の差引残高の減少による収入664億63百万円があったものの、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の差引残高の増加による支出5,978億32百万円およびトレーディング商品の差引残高の増加による支出3,370億85百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、274億88百万円(前年度比27.0%)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,061億36百万円および有価証券の取得による支出619億88百万円があったものの、投資有価証券の売却及び償還による収入1,238億69百万円および有価証券の売却及び償還による収入656億60百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、5,049億44百万円(前年度比80.6%)となりました。これは主に、社債の償還による支出4,046億45百万円、コマーシャル・ペーパーの減少による支出1,988億円および長期借入金の返済による支出1,703億26百万円があったものの、社債の発行による収入6,497億11百万円、短期借入金の増加による収入3,773億19百万円および長期借入れによる収入2,947億69百万円があったこと等によるものであります。
(5) 資本の財源および資金の流動性に係る情報
① 資金の流動性
当社グループは、主たる事業として投資・金融サービス業を営んでおり、事業を継続する上で必要な流動性を十分かつ効率的に確保することを資金調達の基本方針としております。
当社グループの資金調達手段には、社債、ミディアム・ターム・ノート、金融機関借入、短期社債、コールマネー等の無担保調達および現先取引、レポ取引等の有担保調達があり、これらの多様な調達手段を適切に組み合わせることにより、十分かつ効率的な資金調達の実現を図っております。
財務の安定性という観点では、環境が大きく変動した場合においても、業務の継続に支障をきたすことのないよう、平時から十分な資金を確保するよう努めております。また資金流動性の危機事象発生を想定したストレステストを実施することで、そのような環境下においても業務継続が可能となるよう資金繰りを管理しております。なお、資金流動性リスク管理の状況については、「2 事業等のリスク (2) 大幅な市場変動に伴うリスク ④ 流動性リスク」をあわせてご参照ください。
当社グループでは、グループ全体での拠点横断・統合的な資金流動性管理を行うため、グループ主要各社共通の基本方針を定め、各社が当該方針および各国・地域の規制等に則った管理を行うとともに、当社においてもグループ全体の資金繰り状況のモニタリングを行っております。また資金調達においては、主要各社自身による資金調達に加えて当社を中心とした資金調達・供給体制を整備することで、各社の資金繰り状況に応じた機動的な流動性供給を行っております。
② 資本の財源
当社グループは、MUFGグループの一員として、有価証券の売買および売買等の委託の媒介・取次ぎ・代理、有価証券の引受けおよび売出し、有価証券の募集・売出しの取扱いおよび私募の取扱い、各種デリバティブ取引、M&Aや資産の証券化等に係るアドバイス、投資信託委託業、投資顧問業、ウェルスマネジメント業務等の幅広い投資・金融サービスを展開しており、当該業務を営む上で充分な資本を確保する必要があります。
当社グループの財務計画・事業戦略の策定・実施に当たっては、業務運営上のリスクに見合った適正な資本水準の設定・維持に努めており、加えて市場の急激な変動によりもたらされ得る大きな損失にも耐えることができる必要充分な資本水準が維持されるかについても、定期的に確認しております。また、当社グループは、国内外で投資・金融サービス業務を行っており、各国・地域における法規制上必要な資本も維持しなければなりません。
当連結会計年度末の株主資本は、前連結会計年度末比231億69百万円減少し、7,026億36百万円となりました。このうち、資本金および資本剰余金の合計は5,143億27百万円で、前年度末比微減でした。利益剰余金は、持分法適用会社であるMUKAMの除外による288億15百万円の減少、配当金支払いにより236億57百万円減少したほか、親会社株主に帰属する当期純利益を251億41百万円計上した結果、前連結会計年度末比231億69百万円減の1,883億9百万円となりました。

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