有価証券報告書-第17期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/28 11:51
【資料】
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【項目】
128項目
当連結会計年度の経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月28日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、トレーディング商品(デリバティブを含む)および投資についての評価、固定資産の減損、繰延税金資産についての回収可能性、退職給付費用および債務、貸付等債権に対する貸倒引当金、偶発事象や訴訟、その他資産・負債の報告数値や財務諸表の開示内容に影響を与える事項に対して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる判断や見積りを行っております。
なお、新型コロナウイルスの影響は、広範囲に及び、その影響を定量的に見通すことは困難なことから、見積り算定の前提となる将来計画に不確実性があります。
当社グループの特性上、影響は主に市況の変化やマーケットのボラティリティ上昇等による収益機会などの増減として現れますが、当社は、見積り時点において、これらの状況を踏まえ、将来計画を変更しておりません。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、財政状態または経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積りおよび判断が必要となる項目は以下のとおりです。
トレーディング商品
トレーディング商品(デリバティブを含む)は時価により評価され、評価損益はトレーディング損益に計上されております。時価については、市場で取引されているものについては、市場取引価格、業者間取引価格、またはこれらに準ずる価格等によっております。市場取引価格または業者間取引価格がない場合には、原金融資産の時間的価値とボラティリティ等を加味した時価評価モデル等によって算出されております。
なお、時価の算定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した時価
レベル2の時価:レベル1のインプット以外の直接または間接的に観察可能なインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察できないインプットを使用して算定した時価
特に、時価算定の基礎となるインプットが市場で観察できず、その時価算定に与える影響が重要なデリバティブ(レベル3デリバティブ)の時価評価に係る見積りや仮定は、複雑性および不確実性の程度が高くなります。詳細については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り) 2.会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報」に記載しております。当社グループでは、デリバティブ取引の時価評価における主要な構成要素である評価モデル、インプットおよび出口価格への調整の妥当性について、フロント部門から独立したミドル部門において以下の内部統制を整備運用し、適切であると考えております。
イ.フロント部門が決定する評価モデルに対する内部統制
ロ.フロント部門が決定する時価算定の基礎となるインプットに対する内部統制
ハ.ミドル部門が自ら算定する出口価格への調整に関する内部統制
なお、トレーディング商品の時価に関連する内容については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績の認識および分析・検討内容
当社グループでは、「MUFG Way」に基づいてお客さまに最適なソリューションをご提供すると共に、リスク管理、コンプライアンス、情報管理の徹底により、「MUFGの中核として業界No.1のクオリティを有し、お客さま満足度No.1の証券会社」としての地位の確立をめざしています。当社グループの財政状態、経営成績等は、証券・金融商品取引業の性格上、国内外の経済情勢・市場動向の影響を受けて変動し易い特性を持っており、当連結会計年度の経済情勢・市場動向は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経済情勢・市場動向」に記載のとおりですが、こうした中、当社グループは、MUFGグループの有する顧客基盤やネットワーク、および強固な財務基盤と、Morgan Stanleyが有する質の高い商品、サービス、ネットワークを有機的に結び付けることで、法人、個人のお客さまに質の高い証券サービスの提供に努めています。また、徹底した経費抑制施策の実行により利益水準の向上にも努力しております。
この結果、当連結会計年度の連結純営業収益は3,081億26百万円(前年度比91.3%)、販売費・一般管理費は2,851億6百万円(同103.7%)、連結経常利益は480億83百万円(同59.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は172億11百万円(同43.8%)となりました。
当連結会計年度の主要な収益・費用の概況は以下のとおりです。
① 受入手数料
区 分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
(百万円)
前年度比(%)
受入手数料142,538166,415116.8
委託手数料29,20026,64291.2
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料26,14236,698140.4
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料20,15826,750132.7
その他の受入手数料67,03576,324113.9

受入手数料の合計は1,664億15百万円で前年度比116.8%となりました。内訳は次のとおりです。
a.委託手数料
当連結会計年度の東証の1日平均売買高(内国普通株合計)は、株数で16億94百万株(前年度比89.3%)、金額で3兆4,147億円(同109.1%)となりました。このような状況のもと、当社グループの株式委託手数料は257億55百万円(同91.9%)、債券委託手数料は2百万円(同46.5%)となり、委託手数料は合計で266億42百万円(同91.2%)となりました。
b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
国内株式発行市場は、年明け以降は、米国金利の上昇や地政学リスクの顕在化により市場環境が悪化しましたが、第3四半期までに大型の公募増資・売出しや多数の新規公開が実施されたことで、前年度と比べ発行額は増加しました。当社グループはこのような環境のもと、複数の案件で主幹事をつとめました。
国内債券発行市場は、日銀の金融緩和政策による良好な起債環境が継続しましたが、コロナ禍における前倒し調達の反動で起債総額は減少しました。年明け以降は、日銀の社債買入れの縮小、米国金利の上昇、ならびに地政学リスクの顕在化により、起債に慎重な発行体も見られました。当社グループはこのような環境のもと、多数の案件で主幹事をつとめました。
海外債券発行市場は、各国中央銀行による債券購入等の緊急支援策を受け、過去最大の債券発行額となった前年度比では減少しましたが、当社グループの海外現地法人は、株式会社三菱UFJ銀行との緊密な協働・連携により、多数の主幹事案件を獲得しました。
以上の結果、当連結会計年度の引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は合計で366億98百万円(前年度比140.4%)となりました。
c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、その大半を連結子会社の三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(以下「MUMSS」といいます。)における投資信託の募集取扱手数料が占めています。
当社グループは、マーケット環境の見通しをもとに、運用目的に基づいたテーラーメイド型のポートフォリオの構築をお客さま毎に提案し、商品・サービスの提供を行っております。当連結会計年度は、「米国IPOニューステージ・ファンド」「フィデリティ・世界割安成長株投信」等の新規取扱を開始しました。また、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」、「マニュライフ・円ハイブリッド債券インカム・ファンド」を中心に預かり残高が伸長したほか、「フィデリティ・世界割安成長株投信」などによる投資スタイル/国・地域/資産分散の推進や、「ダイワ・グローバルREIT・ファンド」などのオルタナティブの推進を継続し、投資信託の販売額・募集取扱手数料は前年度比で増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は267億50百万円(前年度比132.7%)となりました。
d.その他の受入手数料
その他の受入手数料には、投資信託の代行手数料のほかに、M&A業務および財務アドバイザリー業務にかかる手数料、証券化・不動産ファイナンス業務などを含んでおります。M&A業務では、MUFGとMorgan Stanleyが有する国内外ネットワークや、プロダクトに関する豊富な知見・経験の活用を通じ、国内/クロスボーダーを問わず多くの実績を積み重ね、お客さまの企業価値向上に貢献いたしました。
以上の結果、当連結会計年度のその他の受入手数料は763億24百万円(前年度比113.9%)となりました。
② トレーディング損益および金融収支
区 分前連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
(百万円)
前年度比(%)
トレーディング損益136,95792,63067.6
株券等トレーディング損益83,4954170.5
債券等・その他トレーディング損益53,46292,212172.5
金融収支58,10349,07584.5
金融収益108,55892,23285.0
金融費用50,45443,15685.5
195,061141,70572.6

国内株式市場は、新型コロナウイルスの感染動向に左右されながら、上値の重い展開が継続しました。緊急事態宣言発令による景気後退懸念等を受け、日経平均株価は8月に一時2020年12月以来となる27,000円割れを記録しました。その後は、ワクチン接種の進展や、新政権への期待等を背景に31年ぶりの高値まで上昇しました。年末にかけては、新型コロナウイルス変異株の感染拡大や、米国の利上げや資産買い入れの縮小懸念等から、上値の重い展開が続きました。年明け以降は、ロシアのウクライナ侵攻による先行き不透明感に加え、原油価格の上昇やインフレ懸念を背景に調整局面を迎えました。3月下旬にはウクライナとロシアの和平交渉進展への期待による米国株価の上昇に加え、為替が円安に振れたことで落ち着きを取り戻し、日経平均株価は28,000円前後で推移しました。
国内債券市場は、緊急事態宣言発令や米国金利の低下等により、10年物国債利回りが8月には0.01%を下回る水準まで低下し、年末までは0.00%~0.10%台で推移しました。年明け以降は、米国金利の急上昇を受けて既往レンジを上抜けし、3月には一時0.25%まで上昇しました。
10年物米国債利回りは、雇用統計の改善遅延等を背景に金融緩和の早期縮小見通しが後退し、8月上旬までに1.7%台から1.1%台まで低下しました。しかし、雇用の回復やFOMCで年内の量的金融緩和の縮小開始が示唆されたことを受け、年末までは1.3%~1.7%台で推移しました。年明け以降は、FOMC議事要旨をはじめとした金融引き締め観測の高まりを受け、2.5%を上回る金利水準まで上昇しました。また、クレジット市場では、良好な需給関係を背景にこれまで緩やかにクレジットスプレッドは縮小していましたが、ロシア・ウクライナの対立がエスカレートすると年末近辺より拡大に転じました。
海外市場(1~12月)では、量的金融緩和政策の段階的縮小のタイミングやインフレ台頭が意識され、10年物米国債利回りは年初の1.0%近辺から一時1.7%台まで上昇しましたが、金融緩和早期縮小見通しの後退等を受け1.1%台まで再び低下し、年末までは1.3%~1.7%台で推移しました。米株価は当連結会計年度を通じ総じて右肩上がりで推移しましたが、新型コロナウイルス感染拡大やインフレ懸念・テーパリング等を受けて一時的な調整局面もありました。一方、クレジットスプレッドは比較的狭いレンジで推移しました。
このような環境のもと、当社グループは、市場変動に応じた慎重な業務運営に注力するとともに、顧客へのソリューション提供に努めました。なお、当連結会計年度は米国顧客との取引に起因した損失を計上しております。
以上の結果、当連結会計年度のトレーディング損益は、株券等によるものが4億17百万円(前年度比0.5%)、債券等・その他によるものが922億12百万円(同172.5%)、合計では926億30百万円(同67.6%)となりました。
また、金融収益922億32百万円(前年度比85.0%)から金融費用431億56百万円(同85.5%)を差し引いた金融収支は、490億75百万円の利益(同84.5%)となりました。
トレーディング損益と金融収支は合計で1,417億5百万円(同72.6%)となりました。
③ 販売費・一般管理費
国内拠点において証券仲介手数料等の取引関係費が減少しましたが、円安による海外拠点での円換算後のコスト増加により、当連結会計年度の販売費・一般管理費は2,851億6百万円(前年度比103.7%)となりました。
④ 特別損益
当連結会計年度の特別利益は1億32百万円(前年度は6百万円)、特別損失は14億10百万円(前年度は44億92百万円)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益が1億32百万円であります。特別損失のうち主なものは、事業構造改善費用7億71百万円、減損損失6億17百万円であります。
当連結会計年度のセグメントの業績は、次のとおりであります。なお、新型コロナウイルスの影響は、上記の主要な収益・費用の概況に記載した内容のほかにも広範囲に及び、その影響を定量的に示すことは困難ですが、主に市況の変化やマーケットのボラティリティ上昇等による収益機会などの増減として現れています。
「証券業務(国内)」
国内では、グローバルマーケッツ業務において、エクイティ関連の顧客フローが減少したものの、インベストメントバンキング業務において、良好な市場環境も背景に債券引受や株式引受で多数の主幹事案件を獲得したほか、国内営業においても、アドバイザリー型ビジネスモデルの進展により投信販売が堅調に推移し、セグメント収益・セグメント利益ともに増加しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(国内)の純営業収益は2,754億83百万円(前年度比101.7%)、セグメント利益は402億99百万円(同149.2%)となりました。
「証券業務(欧州)」
欧州では、米国顧客との取引に起因した損失に加え、金利デリバティブや債券のトレーディング業務等の不調により、セグメント収益・セグメント利益ともに減少しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(欧州)の純営業収益は310億46百万円(前年度比47.2%)、セグメント損失は161億18百万円(前年度は171億62百万円の利益)となりました。
「証券業務(米州)」
米州では、インベストメントバンキング業務において、証券化が堅調に推移したものの、債券引受は前年度の記録的な活況の反動から減速しました。また、グローバルマーケッツ業務においても、スプレッドの縮小によりレポビジネス等が減速し、セグメント収益・セグメント利益ともに減少しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(米州)の純営業収益は803億20百万円(前年度比94.2%)、セグメント利益は152億51百万円(同74.2%)となりました。
「その他」
持株会社において営業外収益で計上される子会社からの受取配当金の増加等により、セグメント利益は増加しました。
この結果、当連結会計年度におけるその他の純営業収益は293億57百万円(前年度比106.2%)、セグメント利益は797億24百万円(同463.5%)となりました。
なお、上記のセグメント別純営業収益には、セグメント間の内部純営業収益または振替高が含まれております。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は31兆7,246億85百万円(前年度末比1兆7,776億42百万円減)となりました。内訳は流動資産が31兆1,645億69百万円(同1兆7,466億86百万円減)であり、このうちトレーディング商品が12兆8,705億22百万円(同2兆1,496億45百万円減)、有価証券担保貸付金が13兆2,273億1百万円(同1,376億64百万円減)となっております。固定資産は5,601億15百万円(同309億55百万円減)となっております。
負債合計は、30兆7,200億96百万円(同1兆8,049億21百万円減)となりました。内訳は流動負債が28兆8,358億44百万円(同2兆1,172億61百万円減)であり、このうちトレーディング商品が10兆4,327億88百万円(同1兆5,202億52百万円減)、有価証券担保借入金が10兆7,023億円(同8,313億42百万円減)となっております。固定負債は1兆8,795億94百万円(同3,123億26百万円増)となっております。
純資産合計は1兆45億89百万円(同272億78百万円増)となりました。うち、利益剰余金は配当金支払いによる200億16百万円の減少および親会社株主に帰属する当期純利益による172億11百万円の増加の結果、2,127億59百万円(同28億5百万円減)となっております。また、為替換算調整勘定は△54億33百万円(同297億94百万円増)となっております。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の差引残高の増加による支出、社債の償還による支出および受入保証金の減少による支出等があったものの、トレーディング商品の差引残高の減少による収入、社債の発行による収入および約定見返勘定の差引残高の減少による収入等により、前年度比3,459億27百万円の資金の増加となり、当連結会計年度末の資金残高は2兆1,838億71百万円(前年度比118.8%)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、6億67百万円(前年度は373億29百万円の増加)となりました。これは主に、トレーディング商品の差引残高の減少による収入7,643億96百万円、約定見返勘定の差引残高の減少による収入6,141億32百万円があったものの、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の差引残高の増加による支出7,518億59百万円、受入保証金の減少による支出4,635億64百万円および短期差入保証金の増加による支出1,713億77百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、596億53百万円(前年度比230.2%)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,570億54百万円、有価証券の取得による支出1,028億62百万円および無形固定資産の取得による支出272億83百万円があったものの、投資有価証券の売却及び償還による収入2,070億99百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,202億66百万円および貸付金の減少による収入225億14百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、2,404億30百万円(前年度は4,067億73百万円の減少)となりました。これは主に、社債の償還による支出6,451億29百万円、長期借入金の返済による支出2,259億10百万円およびコマーシャル・ぺーパーの減少による支出288億91百万円があったものの、社債の発行による収入7,325億71百万円、長期借入れによる収入3,245億21百万円および短期借入金の増加による収入1,233億56百万円があったこと等によるものであります。
(5) 資本の財源および資金の流動性に係る情報
① 資本の財源
当社グループは、MUFGグループの一員として、有価証券の売買および売買等の委託の媒介・取次ぎ・代理、有価証券の引受けおよび売出し、有価証券の募集・売出しの取扱いおよび私募の取扱い、各種デリバティブ取引、M&Aや資産の証券化等に係るアドバイス、投資顧問業、ウェルスマネジメント業務等の幅広い投資・金融サービスを展開しており、当該業務を営む上で充分な資本を確保する必要があります。
当社グループの財務計画・事業戦略の策定・実施に当たっては、業務運営上のリスクに見合った適正な資本水準の設定・維持に努めており、加えて新型コロナウイルスの影響等による市場の急激な変動によりもたらされ得る大きな損失にも耐えることができる必要充分な資本水準が維持されるかについても、定期的に確認しております。また、当社グループは、国内外で投資・金融サービス業務を行っており、各国・地域における法規制上必要な資本も維持しなければなりません。
② 資金調達の基本方針
当社グループは、主たる事業として投資・金融サービス業を営んでおり、事業を継続する上で必要な流動性を十分かつ効率的に確保することを資金調達の基本方針としております。
財務の安定性という観点では、環境が大きく変動した場合においても、業務の継続に支障をきたすことのないよう、平時から十分な資金を確保するよう努めております。また、新型コロナウイルスの影響等による資金流動性の危機事象発生を想定したストレステストを実施することで、そのような環境が一定期間以上継続した場合でも資金流動性が枯渇しないだけの資金量を確保しております。なお、資金流動性リスク管理の状況については、「2 事業等のリスク (2) 大幅な市場変動に伴うリスク ④ 流動性リスク」をあわせてご参照ください。
当社グループでは、グループ全体での拠点横断・統合的な資金流動性管理を行うため、グループ主要各社共通の基本方針を定め、各社が当該方針および各国・地域の規制等に則った管理を行うと共に、当社においてもグループ全体の資金繰り状況のモニタリングを行っております。また、資金調達においては、主要各社自身による資金調達に加えて当社を中心とした資金調達・供給体制を整備することで、各社の資金繰り状況に応じた機動的な流動性供給を行っております。
③ 資金調達の方法および状況
当社グループの資金調達手段には、社債、ミディアム・ターム・ノート、金融機関借入、短期社債、コールマネー等の無担保調達および現先取引、貸借取引等の有担保調達があります。これらの多様な調達手段を適切に組み合わせることにより、仮に資金流動性の危機事象が発生した場合でも業務を継続するための十分な資金を確保しております。
④ 資金需要の動向
当社グループが投資・金融サービス業を営むうえでは、トレーディング業務等における商品在庫確保などのために資金需要が発生しますが、資金需要の総量はマーケット環境や顧客動向によって変動します。そのため、当社グループではグループ主要各社共通の基本方針に従い、発生する無担保資金需要の総額を各社の調達力の範囲内に抑えることを目的に、無担保資金需要の総量枠を各社にて設定しております。また、当社および各子会社にて資金需要の状況を日次でモニタリングし、資金需要の総量に見合った資金調達を行っております。

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