有価証券報告書-第16期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 14:25
【資料】
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【項目】
132項目
当連結会計年度の経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月28日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、トレーディング商品(デリバティブを含む)および投資についての評価、固定資産の減損、繰延税金資産についての回収可能性、退職給付費用および債務、貸付等債権に対する貸倒引当金、偶発事象や訴訟、その他資産・負債の報告数値や財務諸表の開示内容に影響を与える事項に対して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる判断や見積りを行っております。
なお、新型コロナウイルスの影響は、広範囲に及び、その影響を定量的に見通すことは困難なことから、見積り算定の前提となる将来計画に不確実性があります。
当社グループの特性上、影響は主に対面・非対面営業の業務量やボラティリティ上昇等による収益機会などの増減として現れますが、当社は、見積り時点において、これらの状況を踏まえ、将来計画を変更しておりません。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、財政状態または経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積りおよび判断が必要となる項目は以下のとおりです。
トレーディング商品
トレーディング商品(デリバティブを含む)は時価により評価され、評価損益はトレーディング損益に計上されております。時価については、市場で取引されているものについては、市場取引価格、業者間取引価格、またはこれらに準ずる価格等によっております。市場取引価格または業者間取引価格がない場合には、原金融資産の時間的価値とボラティリティ等を加味した時価評価モデル等によって算出されております。
なお、時価の算定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。
レベル1の時価:同一の資産または負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した時価
レベル2の時価:レベル1のインプット以外の直接または間接的に観察可能なインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察できないインプットを使用して算定した時価
特に、時価算定の基礎となるインプットが市場で観察できず、その時価算定に与える影響が重要なデリバティブ(レベル3デリバティブ)の時価評価に係る見積りや仮定は、複雑性および不確実性の程度が高くなります。詳細については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り) 2.会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報」に記載しております。当社グループでは、デリバティブ取引の時価評価における主要な構成要素である評価モデル、インプットおよび出口価格への調整の妥当性について、フロント部門から独立したミドル部門において以下の内部統制を整備運用し、適切であると考えております。
イ.フロント部門が決定する評価モデルに対する内部統制
ロ.フロント部門が決定する時価算定の基礎となるインプットに対する内部統制
ハ.ミドル部門が自ら算定する出口価格への調整に関する内部統制
なお、トレーディング商品の時価に関連する内容については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績の認識および分析・検討内容
当社グループでは、「MUFG Way」に基づいてお客さまに最適なソリューションをご提供すると共に、リスク管理、コンプライアンス、情報管理の徹底により、「MUFGの中核として業界No.1のクオリティを有し、お客さま満足度No.1の証券会社」としての地位の確立をめざしています。当社グループの財政状態、経営成績等は、証券・金融商品取引業の性格上、国内外の経済情勢・市場動向の影響を受けて変動し易い特性を持っており、当連結会計年度の経済情勢・市場動向は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経済情勢・市場動向」に記載のとおりですが、こうした中、当社グループは、MUFGグループの有する顧客基盤やネットワーク、および強固な財務基盤と、Morgan Stanleyが有する質の高い商品、サービス、ネットワークを有機的に結び付けることで、法人、個人のお客さまに質の高い証券サービスの提供に努めています。また、徹底した経費抑制施策の実行により利益水準の向上にも努力しております。
この結果、当連結会計年度の連結純営業収益は3,376億4百万円(前年度比104.8%)、販売費・一般管理費は2,749億82百万円(同93.7%)、連結経常利益は804億81百万円(同165.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は393億16百万円(同186.0%)となりました。
当連結会計年度の主要な収益・費用の概況は以下のとおりです。
① 受入手数料
区 分前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
(百万円)
前年度比(%)
受入手数料143,291142,53899.5
委託手数料27,22829,200107.2
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料28,56026,14291.5
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料17,34620,158116.2
その他の受入手数料70,15667,03595.6

受入手数料の合計は1,425億38百万円で前年度比99.5%となりました。内訳は次のとおりです。
a.委託手数料
当連結会計年度の東証の1日平均売買高(内国普通株合計)は、株数で18億97百万株(前年度比110.9%)、金額で3兆1,293億円(同112.4%)となりました。このような状況の下、当社グループの株式委託手数料は280億19百万円(同107.5%)、債券委託手数料は4百万円(同133.0%)となり、委託手数料は合計で292億円(同107.2%)となりました。
b.引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
国内株式発行市場は、年度初は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により低調に推移しましたが、市場環境の回復に伴い、過去最大級の売出しや、大型の公募増資も複数実施されたことで、前年度と比べ発行額は増加しました。当社グループはこのような環境のもと、複数の案件で主幹事をつとめました。
国内債券発行市場は、コロナ禍における日銀の金融緩和政策が市場環境を底支えし、企業の手元流動性確保を目的とした起債が増加しました。また、下期以降は市場環境の回復に伴って大型債やハイブリッド債の起債も見られ、通期では前年度を上回る過去最大の発行額となりました。当社グループはこのような環境のもと、多数の案件で主幹事をつとめました。
海外発行市場は、年度初は新型コロナウイルス感染拡大を背景とした景気減速懸念により低調でしたが、各国中央銀行による債券購入等の緊急支援策を受け、債券発行額は前年度を大幅に上回る水準となりました。当社グループの海外現地法人は、このような環境を追い風に、株式会社三菱UFJ銀行との緊密な協働・連携により、多数の主幹事案件を獲得しました。
以上の結果、当連結会計年度の引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は合計で261億42百万円(前年度比91.5%)となりました。
c.募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、その大半を連結子会社の三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(以下「MUMSS」といいます。)における投資信託の募集取扱手数料が占めるほか、私募による有価証券の取扱手数料などを含んでおります。
当連結会計年度は、MUMSSにおける株式投資信託と公社債投資信託を合算した募集・売出し取扱高が4兆9,571億円(前年度比124.1%)となりました。このうち、先進国のCBを主要投資対象として運用を行い、安定的な収益の確保および信託財産の着実な成長を狙う「JPMグローバル高利回りCBファンド(限定追加型)2020-06」や「GRAN NEXT」、「アライアンス・バーンスタイン・グローバルESG・社債ファンド2021-02(限定追加型)」等の新規募集を行いました。また「ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド」、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」、「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」等の継続募集にも注力しました。投資信託の販売総額は前年度比で減少しましたが、公募投資信託の販売額増加に伴って、募集取扱手数料は前年度比で増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は201億58百万円(前年度比116.2%)となりました。
d.その他の受入手数料
その他の受入手数料には、投資信託の代行手数料のほかに、M&A業務および財務アドバイザリー業務にかかる手数料、証券化・不動産ファイナンス業務などを含んでおります。M&A業務では、MUFGとMorgan Stanleyが有する国内外ネットワークや、プロダクトに関する豊富な知見・経験の活用を通じ、国内/クロスボーダーを問わず多くの実績を積み重ね、お客さまの企業価値向上に貢献いたしました。
以上の結果、当連結会計年度のその他の受入手数料は670億35百万円(前年度比95.6%)となりました。
② トレーディング損益および金融収支
区 分前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
(百万円)
前年度比(%)
トレーディング損益149,668136,95791.5
株券等トレーディング損益59,51083,495140.3
債券等・その他トレーディング損益90,15853,46259.3
金融収支29,20058,103199.0
金融収益162,817108,55866.7
金融費用133,61650,45437.8
178,868195,061109.1

国内株式市場は、新型コロナウイルス感染抑制に向けた政策や、ワクチン実用化による経済正常化への期待に加え、各国の強力な金融・財政政策等により、日経平均株価は30年ぶりの水準まで上昇しました。
国内債券市場は、上期は、新型コロナウイルス感染再拡大による先行き懸念等により10年物国債利回りが一時
-0.05%まで低下しましたが、下期は、緊急事態宣言解除後の経済活動の再開やワクチン実用化による経済正常化への期待等の材料を睨みながら、10年物米国債利回りの上昇も背景に一時0.17%台まで上昇しました。また、10年物米国債利回りは、上期は、米中対立の激化に伴う景気悪化懸念等を背景に0.50%台まで低下しましたが、下期は、米国株価の上昇やインフレ加速観測の高まり等を受けて1.70%台まで上昇しました。一方、クレジット市場では、企業のクレジットリスクの高まりを受けて昨年3月にスプレッドが急拡大していましたが、その後は緩やかに縮小しました。
海外市場(1~12月)では、上期は新型コロナウイルスのパンデミックを受け、株価が急落するとともに、金利は中央銀行による流動性供給等を受けて10年物米国債利回りが一時0.50%台まで低下して過去最低利回りを更新したほか、クレジットスプレッドは大幅に拡大し、非常にボラタイルな相場となりました。下期は経済正常化への期待等を背景に株価が上昇するとともに、10年物米国債利回りはインフレ加速観測の高まり等を受けて1.70%台まで上昇したほか、クレジットスプレッドは2007年以来の水準まで縮小しました。このような市場環境下、当社グループの海外現地法人の業績は、中央銀行による流動性供給や株価回復等も追い風に、関連する業務において顧客フローや短期金利の変動を上手く捉え、好調に推移しました。
以上の結果、当連結会計年度のトレーディング損益は、株券等によるものが834億95百万円(前年度比140.3%)、債券等・その他によるものが534億62百万円(同59.3%)、合計では1,369億57百万円(同91.5%)となりました。
また、金融収益1,085億58百万円(同66.7%)から金融費用504億54百万円(同37.8%)を差し引いた金融収支は、581億3百万円の利益(同199.0%)となりました。
トレーディング損益と金融収支は合計で1,950億61百万円(同109.1%)となりました。
③ 販売費・一般管理費
国内拠点における証券仲介手数料等の取引関係費の大幅な減少および海外拠点でのコスト構造改革による人件費の減少により、当連結会計年度の販売費・一般管理費は2,749億82百万円(前年度比93.7%)となりました。
④ 特別損益
当連結会計年度の特別利益は6百万円(前年度は17億2百万円)、特別損失は44億92百万円(前年度は24億70百万円)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益が6百万円であります。特別損失のうち主なものは、事業構造改善費用21億47百万円、減損損失17億22百万円、金融商品取引責任準備金繰入れ3億72百万円であります。
当連結会計年度のセグメントの業績は、次のとおりであります。なお、新型コロナウイルスの影響は、上記の主要な収益・費用の概況に記載した内容のほかにも広範囲に及び、その影響を定量的に示すことは困難ですが、主に対面・非対面営業の業務量やボラティリティ上昇等による収益機会などの増減として現れています。
「証券業務(国内)」
国内では、インベストメントバンキング業務において、前年度の債券引受やM&Aの大型案件の剥落等により低調だったものの、国内営業においては、アドバイザリー型ビジネスへのモデルシフトの進展、株価上昇に伴う仕組債償還資金取り込みや、前年度から取り組んできたコスト構造改革が寄与し、前年度から大きく復調したほか、グローバルマーケッツ業務においても、好調な市況を追い風に顧客フロー取込みやポジション収益を計上し、セグメント収益・セグメント利益ともに増加しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(国内)の純営業収益は2,708億13百万円(前年度比105.5%)、セグメント利益は270億8百万円(同158.4%)となりました。
「証券業務(欧州)」
欧州では、グローバルマーケッツ業務において、コロナ禍による高ボラティリティ環境や流動性需要拡大等の収益機会を捉え、レポビジネスや金利トレーディングが伸長したほか、エクイティデリバティブも好調だったことにより、セグメント収益・セグメント利益ともに増加しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(欧州)の純営業収益は657億98百万円(前年度比113.1%)、セグメント利益は171億62百万円(同178.0%)となりました。
「証券業務(米州)」
米州では、インベストメントバンキング業務において、起債市場拡大を背景に債券引受が好調に推移しました。また、グローバルマーケッツ業務においても、コロナ禍による中央銀行の流動性供給や高ボラティリティ環境を背景に、資産担保証券やレポビジネスが好調だったことから、セグメント収益・セグメント利益ともに増加しました。
この結果、当連結会計年度における証券業務(米州)の純営業収益は852億59百万円(前年度比126.9%)、セグメント利益は205億55百万円(同223.6%)となりました。
「その他」
持株会社において営業外収益で計上される子会社からの受取配当金の減少等により、セグメント利益は減少しました。
この結果、当連結会計年度におけるその他の純営業収益は276億40百万円(前年度比82.0%)、セグメント利益は172億2百万円(同60.8%)となりました。
なお、上記のセグメント別純営業収益には、セグメント間の内部純営業収益または振替高が含まれております。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は33兆5,023億27百万円(前年度末比1兆6,361億75百万円増)となりました。内訳は流動資産が32兆9,112億56百万円(同1兆6,729億9百万円増)であり、このうちトレーディング商品が15兆201億67百万円(同2兆1,503億36百万円増)、有価証券担保貸付金が13兆3,649億65百万円(同1,236億99百万円増)となっております。固定資産は5,910億71百万円(同367億33百万円減)となっております。
負債合計は、32兆5,250億17百万円(同1兆6,028億28百万円増)となりました。内訳は流動負債が30兆9,531億6百万円(同1兆8,250億20百万円増)であり、このうちトレーディング商品が11兆9,530億41百万円(同1,877億84百万円増)、有価証券担保借入金が11兆5,336億43百万円(同1兆2,993億46百万円増)となっております。固定負債は1兆5,672億68百万円(同2,225億63百万円減)となっております。
純資産合計は9,773億10百万円(同333億47百万円増)となりました。うち、利益剰余金は配当金支払いによる149億16百万円の減少および親会社株主に帰属する当期純利益による393億16百万円の増加の結果、2,155億65百万円(同243億99百万円増)となっております。また、為替換算調整勘定は△352億27百万円(同68億10百万円減)となっております。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の差引残高の減少による収入、約定見返勘定の差引残高の減少による収入および社債の発行による収入等があったものの、トレーディング商品の差引残高の増加による支出、社債の償還による支出および短期借入金の減少による支出等により、前年度末比3,452億87百万円の資金の減少となり、当連結会計年度末の資金残高は1兆8,379億44百万円(前年度末比84.2%)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、373億29百万円(前年度は4,413億88百万円の減少)となりました。これは主に、トレーディング商品の差引残高の増加による支出2兆340億3百万円があったものの、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の差引残高の減少による収入1兆1,710億72百万円、約定見返勘定の差引残高の減少による収入8,224億26百万円および立替金及び預り金の差引残高の減少による収入2,061億15百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、259億12百万円(前年度は1,532億65百万円の減少)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出1,510億46百万円および投資有価証券の取得による支出1,030億42百万円があったものの、投資有価証券の売却及び償還による収入1,222億62百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,109億47百万円および貸付金の減少による収入742億28百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、4,067億73百万円(前年度は8,039億64百万円の増加)となりました。これは主に、社債の発行による収入6,925億75百万円、コマーシャル・ペーパーの増加による収入2,900億26百万円および長期借入れによる収入2,026億70百万円があったものの、社債の償還による支出9,482億85百万円、短期借入金の減少による支出4,829億55百万円および長期借入金の返済による支出1,401億57百万円があったこと等によるものであります。
(5) 資本の財源および資金の流動性に係る情報
① 資本の財源
当社グループは、MUFGグループの一員として、有価証券の売買および売買等の委託の媒介・取次ぎ・代理、有価証券の引受けおよび売出し、有価証券の募集・売出しの取扱いおよび私募の取扱い、各種デリバティブ取引、M&Aや資産の証券化等に係るアドバイス、投資顧問業、ウェルスマネジメント業務等の幅広い投資・金融サービスを展開しており、当該業務を営む上で充分な資本を確保する必要があります。
当社グループの財務計画・事業戦略の策定・実施に当たっては、業務運営上のリスクに見合った適正な資本水準の設定・維持に努めており、加えて新型コロナウイルスの影響等による市場の急激な変動によりもたらされ得る大きな損失にも耐えることができる必要充分な資本水準が維持されるかについても、定期的に確認しております。また、当社グループは、国内外で投資・金融サービス業務を行っており、各国・地域における法規制上必要な資本も維持しなければなりません。
② 資金調達の基本方針
当社グループは、主たる事業として投資・金融サービス業を営んでおり、事業を継続する上で必要な流動性を十分かつ効率的に確保することを資金調達の基本方針としております。
財務の安定性という観点では、環境が大きく変動した場合においても、業務の継続に支障をきたすことのないよう、平時から十分な資金を確保するよう努めております。また、新型コロナウイルスの影響等による資金流動性の危機事象発生を想定したストレステストを実施することで、そのような環境が一定期間以上継続した場合でも資金流動性が枯渇しないだけの資金量を確保しております。なお、資金流動性リスク管理の状況については、「2 事業等のリスク (2) 大幅な市場変動に伴うリスク ④ 流動性リスク」をあわせてご参照ください。
当社グループでは、グループ全体での拠点横断・統合的な資金流動性管理を行うため、グループ主要各社共通の基本方針を定め、各社が当該方針および各国・地域の規制等に則った管理を行うと共に、当社においてもグループ全体の資金繰り状況のモニタリングを行っております。また資金調達においては、主要各社自身による資金調達に加えて当社を中心とした資金調達・供給体制を整備することで、各社の資金繰り状況に応じた機動的な流動性供給を行っております。
③ 資金調達の方法および状況
当社グループの資金調達手段には、社債、ミディアム・ターム・ノート、金融機関借入、短期社債、コールマネー等の無担保調達および現先取引、レポ取引等の有担保調達があります。これらの多様な調達手段を適切に組み合わせることにより、仮に資金流動性の危機事象が発生した場合でも業務を継続するための十分な資金を確保しております。
④ 資金需要の動向
当社グループが投資・金融サービス業を営むうえでは、トレーディング業務等における商品在庫確保などのために資金需要が発生しますが、資金需要の総量はマーケット環境や顧客動向によって変動します。そのため、当社グループでは、グループ主要各社共通の基本方針に従い、発生する無担保資金需要の総額を、各社自身による調達可能額と当社からの資金供給可能額の合計の範囲内に抑えることを目的に、無担保資金需要の総量枠を各社にて設定しております。また、当社および各子会社にて資金需要の状況を日次でモニタリングし、資金需要の総量に見合った資金調達を行っております。

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