有価証券報告書-第79期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の第1波の影響で緊急事態宣言が一部の地域から全都道府県へ拡大されるなど、極めて厳しい状況下で始まりました。感染拡大の防止策および政策対応が講じられたことで次第に効果もあらわれ、一時的に落ち着きを取り戻しましたが、夏場には第2波が、そして冬場にかけて第3波が生じており、さらに直近では第4波への懸念が高まるなど、金融市場の変動等の影響を注視すべき状態が続いています。
世界の株式市場は、4-6月期は原油先物価格の一時的急落を受けて下落する場面もありましたが、欧米での新型コロナウイルス感染拡大がピークを越えたとの見方から、主要先進国が経済活動の再開に動き出すとの期待感や主要経済指標の改善が相次いだこと、各国の大規模な財政・金融政策などを背景に、リスク選好的な動きが続き、前期末の急落から力強く回復しました。7-9月期も、経済指標の改善や米国企業の4-6月期決算が事前予想を上回ったこと、ワクチンの早期開発期待などが相場を押し上げ、米国ではS&P500指数やナスダック総合指数が史上最高値を更新しました。その後、テクノロジー関連株を中心に高値警戒感などから調整色が強まり、加えて、米大統領選挙を控えた様子見気分や追加経済対策の成立の遅れが嫌気されたことから、リスク回避的な動きが見られ、さらには10月以降、欧米での新型コロナウイルス感染拡大が深刻化し欧州各国で経済活動の制限が表明されたことを受け、世界景気への影響懸念が強まり10月後半には一時的な急落に見舞われました。その後は新型コロナウイルス感染症に対するワクチン普及や米国の大型経済対策法案への期待などを背景に、NYダウが史上最高値を更新するなど、堅調な推移を見せています。
こうしたなか、国内株式市場では、日経平均株価は18,686円でスタートし、当初は新型コロナウイルス感染拡大が及ぼす景気への影響に対する警戒感が強く、弱含みの推移を余儀なくされていたものの、感染防止策および政策対応が功を奏し次第に日経平均株価は戻り歩調を強める動きとなりました。5月下旬に緊急事態宣言が解除されたことに加え、事業規模で117兆円を超える2020年度第2次補正予算案も相場を押し上げる材料となりました。また、安倍首相の辞任を受け、日経平均株価は一時的に下落する局面もありましたが、財政政策と金融政策の大幅な変更はないとの見方や米国株の堅調な動きを受け、11月以降に株価は上昇基調を強め、2月16日には約30年半ぶりの高値となる30,714円をつけるなど堅調な推移を見せました。その後は、米長期金利の上昇や利益確定の売りなどから、30,000円を挟んだ展開となり、日経平均株価は29,178円で当事業年度を終えています。
このような状況のもと、当社はお客様の利益の最大化と堅実な資産形成を最重要事項と位置付け、役職員の資質向上に努めるとともに、地域に密着したお客様本位の営業を展開いたしました。具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響により、営業員による顧客訪問の自粛などの対応を行い、お客様の資産運用・財産形成にお役立ていただくために、電話およびDMに加えWebを利用したセミナーの配信を行うなど、情報提供をより一層強化し、中長期で成長の見込まれるAI・IoTなどの第4次産業革命およびゲノム関連を中心に米国株式、国内株式および投資信託の提案営業を継続的に推進しました。
この結果、当事業年度の財政状態および経営成績は、以下のとおりとなりました。
1)財政状態
当事業年度末の総資産は、2020年3月末(以下、前事業年度末)に比べ12億58百万円増加し99億57百万円、負債は、前事業年度末に比べ6億64百万円増加し26億10百万円、純資産は、前事業年度末に比べ5億94百万円増加し73億46百万円となりました。
2)経営成績
当事業年度の業績は、営業収益30億40百万円(前期比25.6%増)、純営業収益30億31百万円(同27.1%増)、営業利益5億72百万円(同599.6%増)、経常利益6億7百万円(同166.2%増)、当期純利益4億13百万円(同153.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の当事業年度末の残高は、前事業年度末に比べ3億4百万円増加し、39億86百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、4億84百万円の支出(前期は3億5百万円の収入)、投資活動によるキャッシュ・フローは、9億7百万円の収入(前期は7億92百万円の支出)、財務活動によるキャッシュ・フローは、1億19百万円の支出(前期は1億99百万円の支出)となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①当期における経営の重点施策と成果
あらゆる分野で急速に広がりつつあるAI・IoTなどの第4次産業革命、少子高齢化による社会構造の変化、「貯蓄から資産形成へ」に向けた証券政策の進展等、証券市場を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。
当社では、これらの変化を、対面営業の強みを活かす機会と捉え、「お客様に選ばれる証券会社」をめざし、地域に密着したお客様本位の業務運営に取り組んでまいりました。具体的には、お客様への対応力(情報提供力と相談機能)の一層の充実強化、中長期の視点から少額で始められる積立投信の口座拡大など、新型コロナウイルス感染症の影響で顧客訪問が難しいなか、これらの取り組みを進めてまいりました。
これまで、中長期で成長の見込まれる第4次産業革命およびゲノム関連を中心とした米国株式、国内株式および投資信託の提案営業を継続的に進めてまいりましたが、当期はNYダウが史上最高値を更新し、国内株式市場も約30年半ぶりの高値をつけるなど堅調に推移したことで、当社が力を入れる含み益営業の効果が得られる結果となりました。今後も関連会社であるエース経済研究所と協調して、お客様の資産運用・財産形成に役立てていただくための投資情報の提供に努めてまいります。
また、お客様に適切な助言を行うためには、高い専門性が求められることから、全社員に対してFP資格および相続診断士資格取得を進めております。
②重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして、投資有価証券の評価、金融債権にかかる貸倒引当金、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損処理などの資産・負債および収益・費用の状況に影響を与える見積りおよび判断については、過去の実績やその時点において入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる要因を考慮した上で行っております。多くの不確実な要素が存在する状況において、もっとも適切と考えられる前提条件、情報を通じて実施しておりますが、前提となる客観的な事実や事業環境の変化などにより、見積りと将来の実績が異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期の見通しが依然困難な状況にあるものの、当社の事業活動および業績への影響は限定的であることから、この財務諸表の作成における重要な会計上の見積りおよび判断の変更は見込んでおりません。
③財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
1)財政状態
(ⅰ)資産
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ12億58百万円増加し99億57百万円となりました。これは主に、「信用取引資産」が7億41百万円増加、「預託金」が4億52百万円増加、「約定見返勘定」が3億71百万円増加、「現金・預金」が3億4百万円増加、「投資有価証券」が6億57百万円減少したことによるものです。
(ⅱ)負債
負債は、前事業年度末に比べ6億64百万円増加し26億10百万円となりました。これは主に、「預り金」が1億65百万円増加、「受入保証金」が1億63百万円増加、「未払法人税等」が1億57百万円増加したことによるものです。
(ⅲ)純資産
純資産は、前事業年度末に比べ5億94百万円増加し73億46百万円となりました。これは主に、「当期純利益」により4億13百万円増加、「その他有価証券評価差額金」により3億円増加、「剰余金の配当」により1億19百万円減少したことによるものです。
2)経営成績
(ⅰ)受入手数料
当事業年度の受入手数料は、18億54百万円(前期比52.3%増)となりました。その内訳は以下のとおりであります。
(委託手数料)
「委託手数料」は、12億9百万円(同72.0%増)となりました。これは主に、株式売買高が増加したため、株式の委託手数料が11億72百万円(同76.4%増)になったことによるものです。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)
「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、5億8百万円(同29.0%増)となりました。これは主に、投資信託の販売手数料の増加によるものです。
(その他の受入手数料)
「その他の受入手数料」は、1億36百万円(同13.6%増)となりました。これは主に、投資信託の信託報酬の増加によるものです。
(ⅱ)トレーディング損益
「トレーディング損益」は、11億9百万円(同0.4%減)となりました。その内訳は以下のとおりであります。
(株券等トレーディング損益)
「株券等トレーディング損益」は、7億96百万円(同42.4%増)となりました。これは主に、外国株式の取引による収益が増加したことによるものです。
(債券等トレーディング損益)
「債券等トレーディング損益」は、3億12百万円(同43.6%減)となりました。これは、外貨建債券による収益が減少したことによるものです。
(ⅲ)金融収支
金融収支は、67百万円(同26.5%増)となりました。これは、「金融収益」が76百万円(同14.8%減)、「金融費用」が8百万円(同75.6%減)となったことによるものです。
(ⅳ)販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は、24億58百万円(同6.8%増)となりました。これは主に、「人件費」が93百万円増加し14億67百万円(同6.8%増)、「事務費」が62百万円増加し4億58百万円(同15.8%増)となったことによるものです。
(ⅴ)営業外損益
営業外収益は、51百万円となりました。これは主に、「受取配当金」および「受取返戻金」によるものです。また、営業外費用は、16百万円となりました。これは主に、「投資有価証券売却損」によるものです。
(ⅵ)特別損益
特別損益は、「投資有価証券売却損」などにより、6百万円の損失となりました。
④キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性にかかる情報
1)キャッシュ・フローの状況の分析
現金及び現金同等物の当事業年度末の残高は、前事業年度末に比べ3億4百万円増加し39億86百万円となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、4億84百万円の支出(前期は3億5百万円の収入)となりました。これは主に、「税引前当期純利益」が6億1百万円、「信用取引資産及び信用取引負債の増減額」が△6億66百万円、「預託金の増減額」が△4億52百万円、「約定見返勘定の増減額」が△3億71百万円、「預り金及び受入保証金の増減額」が3億29百万円であったことによるものです。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億7百万円の収入(前期は7億92百万円の支出)となりました。これは主に、「投資有価証券の売却による収入」が21億29百万円、「投資有価証券の取得による支出」が11億89百万円であったことによるものです。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、1億19百万円の支出(前期は1億99百万円の支出)となりました。これは主に、「配当金の支払額」が1億19百万円であったことによるものです。
2)資本の財源及び資金の流動性について
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は39億86百万円となっており、日常の運転資金としては十分な額を有しております。また、不測の事態に備えるため、当社は取引銀行6行と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しております。
なお、現在重要な資金の支出の予定はございません。
⑤経営指標の達成状況
当社は2019年4月に修正しました中期経営計画において、2022年3月末までに預り資産を3,200億円(そのうち投資信託残高1,000億円)に積み上げることを目標としております。当事業年度末の預り資産は1,948億円(そのうち投資信託残高347億円)となりました。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の第1波の影響で緊急事態宣言が一部の地域から全都道府県へ拡大されるなど、極めて厳しい状況下で始まりました。感染拡大の防止策および政策対応が講じられたことで次第に効果もあらわれ、一時的に落ち着きを取り戻しましたが、夏場には第2波が、そして冬場にかけて第3波が生じており、さらに直近では第4波への懸念が高まるなど、金融市場の変動等の影響を注視すべき状態が続いています。
世界の株式市場は、4-6月期は原油先物価格の一時的急落を受けて下落する場面もありましたが、欧米での新型コロナウイルス感染拡大がピークを越えたとの見方から、主要先進国が経済活動の再開に動き出すとの期待感や主要経済指標の改善が相次いだこと、各国の大規模な財政・金融政策などを背景に、リスク選好的な動きが続き、前期末の急落から力強く回復しました。7-9月期も、経済指標の改善や米国企業の4-6月期決算が事前予想を上回ったこと、ワクチンの早期開発期待などが相場を押し上げ、米国ではS&P500指数やナスダック総合指数が史上最高値を更新しました。その後、テクノロジー関連株を中心に高値警戒感などから調整色が強まり、加えて、米大統領選挙を控えた様子見気分や追加経済対策の成立の遅れが嫌気されたことから、リスク回避的な動きが見られ、さらには10月以降、欧米での新型コロナウイルス感染拡大が深刻化し欧州各国で経済活動の制限が表明されたことを受け、世界景気への影響懸念が強まり10月後半には一時的な急落に見舞われました。その後は新型コロナウイルス感染症に対するワクチン普及や米国の大型経済対策法案への期待などを背景に、NYダウが史上最高値を更新するなど、堅調な推移を見せています。
こうしたなか、国内株式市場では、日経平均株価は18,686円でスタートし、当初は新型コロナウイルス感染拡大が及ぼす景気への影響に対する警戒感が強く、弱含みの推移を余儀なくされていたものの、感染防止策および政策対応が功を奏し次第に日経平均株価は戻り歩調を強める動きとなりました。5月下旬に緊急事態宣言が解除されたことに加え、事業規模で117兆円を超える2020年度第2次補正予算案も相場を押し上げる材料となりました。また、安倍首相の辞任を受け、日経平均株価は一時的に下落する局面もありましたが、財政政策と金融政策の大幅な変更はないとの見方や米国株の堅調な動きを受け、11月以降に株価は上昇基調を強め、2月16日には約30年半ぶりの高値となる30,714円をつけるなど堅調な推移を見せました。その後は、米長期金利の上昇や利益確定の売りなどから、30,000円を挟んだ展開となり、日経平均株価は29,178円で当事業年度を終えています。
このような状況のもと、当社はお客様の利益の最大化と堅実な資産形成を最重要事項と位置付け、役職員の資質向上に努めるとともに、地域に密着したお客様本位の営業を展開いたしました。具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響により、営業員による顧客訪問の自粛などの対応を行い、お客様の資産運用・財産形成にお役立ていただくために、電話およびDMに加えWebを利用したセミナーの配信を行うなど、情報提供をより一層強化し、中長期で成長の見込まれるAI・IoTなどの第4次産業革命およびゲノム関連を中心に米国株式、国内株式および投資信託の提案営業を継続的に推進しました。
この結果、当事業年度の財政状態および経営成績は、以下のとおりとなりました。
1)財政状態
当事業年度末の総資産は、2020年3月末(以下、前事業年度末)に比べ12億58百万円増加し99億57百万円、負債は、前事業年度末に比べ6億64百万円増加し26億10百万円、純資産は、前事業年度末に比べ5億94百万円増加し73億46百万円となりました。
2)経営成績
当事業年度の業績は、営業収益30億40百万円(前期比25.6%増)、純営業収益30億31百万円(同27.1%増)、営業利益5億72百万円(同599.6%増)、経常利益6億7百万円(同166.2%増)、当期純利益4億13百万円(同153.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の当事業年度末の残高は、前事業年度末に比べ3億4百万円増加し、39億86百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、4億84百万円の支出(前期は3億5百万円の収入)、投資活動によるキャッシュ・フローは、9億7百万円の収入(前期は7億92百万円の支出)、財務活動によるキャッシュ・フローは、1億19百万円の支出(前期は1億99百万円の支出)となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①当期における経営の重点施策と成果
あらゆる分野で急速に広がりつつあるAI・IoTなどの第4次産業革命、少子高齢化による社会構造の変化、「貯蓄から資産形成へ」に向けた証券政策の進展等、証券市場を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。
当社では、これらの変化を、対面営業の強みを活かす機会と捉え、「お客様に選ばれる証券会社」をめざし、地域に密着したお客様本位の業務運営に取り組んでまいりました。具体的には、お客様への対応力(情報提供力と相談機能)の一層の充実強化、中長期の視点から少額で始められる積立投信の口座拡大など、新型コロナウイルス感染症の影響で顧客訪問が難しいなか、これらの取り組みを進めてまいりました。
これまで、中長期で成長の見込まれる第4次産業革命およびゲノム関連を中心とした米国株式、国内株式および投資信託の提案営業を継続的に進めてまいりましたが、当期はNYダウが史上最高値を更新し、国内株式市場も約30年半ぶりの高値をつけるなど堅調に推移したことで、当社が力を入れる含み益営業の効果が得られる結果となりました。今後も関連会社であるエース経済研究所と協調して、お客様の資産運用・財産形成に役立てていただくための投資情報の提供に努めてまいります。
また、お客様に適切な助言を行うためには、高い専門性が求められることから、全社員に対してFP資格および相続診断士資格取得を進めております。
②重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして、投資有価証券の評価、金融債権にかかる貸倒引当金、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損処理などの資産・負債および収益・費用の状況に影響を与える見積りおよび判断については、過去の実績やその時点において入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる要因を考慮した上で行っております。多くの不確実な要素が存在する状況において、もっとも適切と考えられる前提条件、情報を通じて実施しておりますが、前提となる客観的な事実や事業環境の変化などにより、見積りと将来の実績が異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期の見通しが依然困難な状況にあるものの、当社の事業活動および業績への影響は限定的であることから、この財務諸表の作成における重要な会計上の見積りおよび判断の変更は見込んでおりません。
③財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
1)財政状態
(ⅰ)資産
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ12億58百万円増加し99億57百万円となりました。これは主に、「信用取引資産」が7億41百万円増加、「預託金」が4億52百万円増加、「約定見返勘定」が3億71百万円増加、「現金・預金」が3億4百万円増加、「投資有価証券」が6億57百万円減少したことによるものです。
(ⅱ)負債
負債は、前事業年度末に比べ6億64百万円増加し26億10百万円となりました。これは主に、「預り金」が1億65百万円増加、「受入保証金」が1億63百万円増加、「未払法人税等」が1億57百万円増加したことによるものです。
(ⅲ)純資産
純資産は、前事業年度末に比べ5億94百万円増加し73億46百万円となりました。これは主に、「当期純利益」により4億13百万円増加、「その他有価証券評価差額金」により3億円増加、「剰余金の配当」により1億19百万円減少したことによるものです。
2)経営成績
(ⅰ)受入手数料
当事業年度の受入手数料は、18億54百万円(前期比52.3%増)となりました。その内訳は以下のとおりであります。
(委託手数料)
「委託手数料」は、12億9百万円(同72.0%増)となりました。これは主に、株式売買高が増加したため、株式の委託手数料が11億72百万円(同76.4%増)になったことによるものです。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)
「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、5億8百万円(同29.0%増)となりました。これは主に、投資信託の販売手数料の増加によるものです。
(その他の受入手数料)
「その他の受入手数料」は、1億36百万円(同13.6%増)となりました。これは主に、投資信託の信託報酬の増加によるものです。
(ⅱ)トレーディング損益
「トレーディング損益」は、11億9百万円(同0.4%減)となりました。その内訳は以下のとおりであります。
(株券等トレーディング損益)
「株券等トレーディング損益」は、7億96百万円(同42.4%増)となりました。これは主に、外国株式の取引による収益が増加したことによるものです。
(債券等トレーディング損益)
「債券等トレーディング損益」は、3億12百万円(同43.6%減)となりました。これは、外貨建債券による収益が減少したことによるものです。
(ⅲ)金融収支
金融収支は、67百万円(同26.5%増)となりました。これは、「金融収益」が76百万円(同14.8%減)、「金融費用」が8百万円(同75.6%減)となったことによるものです。
(ⅳ)販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は、24億58百万円(同6.8%増)となりました。これは主に、「人件費」が93百万円増加し14億67百万円(同6.8%増)、「事務費」が62百万円増加し4億58百万円(同15.8%増)となったことによるものです。
(ⅴ)営業外損益
営業外収益は、51百万円となりました。これは主に、「受取配当金」および「受取返戻金」によるものです。また、営業外費用は、16百万円となりました。これは主に、「投資有価証券売却損」によるものです。
(ⅵ)特別損益
特別損益は、「投資有価証券売却損」などにより、6百万円の損失となりました。
④キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性にかかる情報
1)キャッシュ・フローの状況の分析
現金及び現金同等物の当事業年度末の残高は、前事業年度末に比べ3億4百万円増加し39億86百万円となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、4億84百万円の支出(前期は3億5百万円の収入)となりました。これは主に、「税引前当期純利益」が6億1百万円、「信用取引資産及び信用取引負債の増減額」が△6億66百万円、「預託金の増減額」が△4億52百万円、「約定見返勘定の増減額」が△3億71百万円、「預り金及び受入保証金の増減額」が3億29百万円であったことによるものです。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億7百万円の収入(前期は7億92百万円の支出)となりました。これは主に、「投資有価証券の売却による収入」が21億29百万円、「投資有価証券の取得による支出」が11億89百万円であったことによるものです。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、1億19百万円の支出(前期は1億99百万円の支出)となりました。これは主に、「配当金の支払額」が1億19百万円であったことによるものです。
2)資本の財源及び資金の流動性について
当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は39億86百万円となっており、日常の運転資金としては十分な額を有しております。また、不測の事態に備えるため、当社は取引銀行6行と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しております。
なお、現在重要な資金の支出の予定はございません。
⑤経営指標の達成状況
当社は2019年4月に修正しました中期経営計画において、2022年3月末までに預り資産を3,200億円(そのうち投資信託残高1,000億円)に積み上げることを目標としております。当事業年度末の預り資産は1,948億円(そのうち投資信託残高347億円)となりました。