半期報告書-第156期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2019/12/23 17:13
【資料】
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【項目】
103項目
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、企業収益の改善や雇用・所得環境の改善が続き、景気は引き続き緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、海外の政治・経済の不確実性に引き続き留意が必要な状況であり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、中長期経営ビジョン「GT-100」に基づき、将来にわたり持続的な成長を図るため、さらなる「安全・安心・快適」を追求するとともに、競争力の向上に取り組み、収益の確保や企業価値の向上に努めました。
この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりになりました。
a.財政状態
(流動資産)
当中間連結会計期間における流動資産の残高は65,504,801千円となり、前連結会計年度末に比べ1,469,740千円の増加となりました。主な要因は建設事業における未成工事の増加に伴うたな卸資産の増加であります。
(固定資産)
当中間連結会計期間における固定資産の残高は99,016,077千円となり、前連結会計年度末に比べ1,581,552千円の増加となりました。主な要因はレジャー・サービス事業における新店舗開業に伴う建物の増加であります。
(負債)
当中間連結会計期間における負債の残高は130,578,365千円となり、前連結会計年度末に比べ2,274,957千円の増加となりました。流動負債は77,318,234千円(前連結会計年度末は75,373,307千円)、固定負債は53,260,130千円(前連結会計年度末は52,930,100千円)となっております。主な要因はレジャー・サービス事業における新店舗開業に伴うリース債務の増加であります。
(純資産)
当中間連結会計期間における純資産の残高は33,942,512千円となり、前連結会計年度末に比べ776,335千円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する中間純利益の計上によるものであります。
b.経営成績
当中間期の業績につきましては、自動車販売事業において新型車「RAV4」や前年6月に発売した「カローラスポーツ」の販売が好調であったことや、ビジネスホテル事業において昨年8 月の静鉄ホテルプレジオ博多駅前に続き、2019年6月に静鉄ホテルプレジオ京都烏丸御池、8月に静鉄ホテルプレジオ京都四条がオープンしたことなどから、売上高は83,953,898千円(前期比0.1%増)となり、4 期連続で最高売上を更新いたしました。
しかしながら、利益面については、前期に比べてマンションの引渡戸数が減少したことや、ビジネスホテルの新規出店に伴う開業費用の増加などから、経常利益は1,218,324千円(前期比22.3%減)となりました。親会社株主に帰属する中間純利益におきましては、前期に固定資産の減損処理を行ったことから846,161千円(前期比26.7%増)となりました。
なお、当社グループでは、交通事業、流通事業、自動車販売事業、不動産事業、レジャー・サービス事業、建設事業の6セグメントで構成されています。事業セグメント別の概況は次のとおりであります。
(a)交通事業
鉄道事業では、毎年恒例の「しずてつ電車まつり」を2019年9月に開催したほか、100周年記念ラッピング電車を活用した各種イベント電車を運行し、地域の皆様との交流を図りました。
索道事業の日本平ロープウェイでは、2019年4月~6月の静岡デスティネーションキャンペーンの期間に、久能山東照宮と合同で夜間特別拝観「天下泰平の竹あかり」を開催し、期間中累計で昨年のプレキャンペーンを上回る13,000人を超えるお客様にご来場いただき盛況を博しました。
乗合バス事業のしずてつジャストラインでは、全国初となる64人乗りの大型バスを特急静岡相良線と静岡空港線で導入しました。この車両は、全国的に問題となっている運転士不足から発生する諸問題の打開策のひとつとして、三菱ふそうトラック・バス㈱との共同開発で実現したもので、2019年9月に運行を開始しました。
以上の結果、交通事業の売上高は7,869,034千円(前期比2.2%増)、セグメント利益は294,756千円(前年同期はセグメント損失20,133千円)となりました。
(b)流通事業
スーパーマーケット事業の静鉄ストアでは、2019年5月に田町店、9月に入江店をリニューアルオープンいたしました。また、環境問題への取り組みの一環として、2019年8月からレジで配布しているスプーン・フォークをすべてプラスチック製から紙製へ変更、9月には有料販売しているレジ袋を植物由来100%のバイオマスレジ袋へ切り替えました。また、9月に新たな取り組みとしてお客様向け試食会を開催し、販売商品をより知っていただくとともに、顧客満足度の向上を図りました。
食堂売店事業の静鉄リテイリングでは、東急ハンズ静岡店において、年に一度の感謝バーゲン「ハンズメッセ」を開催し、7期連続で売上記録を更新いたしました。
以上の結果、流通事業の売上高は25,485,184千円(前期比2.0%減)、セグメント利益は344,000千円(前年同期比0.5%減)となりました。
(c)自動車販売事業
自動車販売事業では、「RAV4」「カローラスポーツ」などを中心に積極的な販売活動を展開いたしました。また、静岡トヨペットでは、長沼店を5 月にリニューアルオープンいたしました。子どもたちが楽しめる「ふわふわドーム」などの遊具を店舗内外に設置し、緑溢れる憩いの場として魅力ある店舗づくりを進め、新規顧客の獲得に努めました。
ネッツトヨタスルガでは、不動産販売事業と連携し、グランアネシス沼津大岡のマンション内覧者・成約者向けキャンペーンを行いました。マンションの購入を検討されている方やご購入いただいた方に対しネッツトヨタスルガでご利用いただける洗車やメンテナンスの利用券を配布することで、顧客満足度を高め、ロイヤルカスタマーの獲得に努めました。
また、トヨタカローラ東海ではネッツトヨタスルガとU-Car の共有在庫化を進め、より効率的な在庫管理体制を構築しました。
以上の結果、自動車販売事業の売上高は39,999,634千円(前期比10.9%増)、セグメント利益は675,024千円(前年同期比19.8%増)となりました。
(d)不動産事業
不動産事業では、お客様のニーズを一元的に承るサポート体制整備プロジェクト「静岡を元気にプロジェクト」を立ち上げ、2019年7月に国土交通省「住宅ストック維持・向上促進事業」のひとつ「消費者の相談体制の整備事業」の支援事業として採択されました。また、2019年5月には「静鉄不動産 住まいの情報ライブラリー静岡店」を移転リニューアルオープンしました。同じく5月に、かねてより展開していた住宅再生事業において、新たな商品ブランド「RENOVUS(リノウス)」を立ち上げ、新ブランドとして初めての物件の引き渡しを完了いたしました。
ショッピングセンター事業の静鉄プロパティマネジメントでは、新静岡セノバにおいて大手企業とのコラボレーション企画として、2019年7月にはごろもフーズ㈱と「シーチキン食堂」、8月には全日本空輸㈱と「トラベルフェア ~旅するセノバ 」を展開しました。また、従業員の就労環境の整備などテナント運営の支援体制の強化に努めたことなどが評価され、繊研新聞社主催「テナントが選んだディベロッパー大賞」および日本ショッピングセンター協会主催「日本SC大賞」より「ES賞」を受賞しました。
なお、分譲マンションの引渡し戸数が前期に比べ減少したことから、不動産事業の売上高は5,398,946千円(前期比21.2%減)、セグメント利益は156,048千円(前年同期比74.6%減)となりました。
(e)レジャー・サービス事業
ビジネスホテル事業では、静岡県内で運営する「静鉄ホテルプレジオ」3店舗、福岡県福岡市の「静鉄ホテルプレジオ博多駅前」において引き続き高稼働率を維持し好調に推移したほか、京都府京都市において、2019年6月に「静鉄ホテルプレジオ京都烏丸御池」、8月に「静鉄ホテルプレジオ京都四条」をオープンしました。また、さらなる事業エリアの拡大に向けた取り組みとして2020年度に予定している東京都港区の「(仮称)静鉄ホテルプレジオ東京田町」の出店準備を進めました。
以上の結果、レジャー・サービス事業の売上高は3,939,707千円(前期比12.5%増)となりました。セグメント損失は275,389千円(前年同期はセグメント損失163,632千円)となりました。
(f)建設事業
建設事業の静鉄建設では、静岡市の井川湖御幸線の井宮町舗装工事や玉機橋梁耐震補強補修工事等を施工しましたが、完成工事が前期に比べて減少したことから、建設事業の売上高は1,261,390千円(前期比66.2%減)、セグメント損失は2,552千円(前年同期はセグメント利益147,857千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ250,099千円減少し、当中間連結会計期間末の残高は4,071,224千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,436,499千円(前中間連結会計期間は5,125,397千円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少4,443,807千円や法人税等の支払額962,999千円等が、税金等調整前中間純利益1,439,728千円や減価償却費3,920,745千円を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,452,263千円(前中間連結会計期間は6,234,174千円の使用)となりました。これは主に、自動車販売事業におけるレンタル・リース車両の取得や不動産事業における賃貸用不動産の取得など有形固定資産の取得に5,018,014千円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は5,638,663千円(前中間連結会計期間は375,394千円の使用)となりました。これは主に、短期及び長期借入による収入が、長期借入による返済を6,185,355千円上回ったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループにおける生産及び受注実績は、事業の性質上表示が困難なため記載を省略しております。なお、セグメントごとの売上高は次のとおりであります。
セグメントの名称当中間連結会計期間
(自 2019年4月1日
至 2019年9月30日)
(千円)
前年同期比(%)
交通事業7,869,0342.2
流通事業25,485,184△2.0
自動車販売事業39,999,63410.9
不動産事業5,398,946△21.2
レジャー・サービス事業3,939,70712.5
建設事業1,261,390△66.2
合計83,953,8980.1

(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財務状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(b)経営成績の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(c)キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。