半期報告書-第161期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/12/26 10:16
【資料】
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【項目】
95項目
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、物価上昇による購買力の低下や相次ぐ自然災害の影響、さらには海外情勢に起因する不確実性等、依然として景気の下振れリスクに留意が必要な状況が続いているなか、「中期経営計画2025」の基本方針に則り、グループ全体の財務規律の定着と各社自律性の追求により、事業の健全な維持・成長と従業員のウェルビーイング向上に努めてまいりました。
この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりになりました。
a.財政状態
(流動資産)
当中間連結会計期間における流動資産の残高は61,129百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,860百万円の減少となりました。主な要因は割賦未収金の減少であります。
(固定資産)
当中間連結会計期間における固定資産の残高は109,951百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,520百万円の減少となりました。主な要因は投資有価証券の時価変動による減少であります。
(負債)
当中間連結会計期間における負債の残高は129,392百万円となり、前連結会計年度末に比べ、8,847百万円の減少となりました。流動負債は76,663百万円(前連結会計年度末は75,626百万円)、固定負債は52,728百万円(前連結会計年度末は62,613百万円)となっております。主な要因は長期借入金の減少であります。
(純資産)
当中間連結会計期間における純資産の残高は41,688百万円(前連結会計年度末は41,221百万円)となりました。親会社株主に帰属する中間純利益を計上しております。
b.経営成績
当中間連結会計期間においては、自動車販売事業での高価格帯車種の販売やビジネスホテル事業でのインバウンド需要の高まりや客室稼働が好調であったこと、また昨年10月に大阪心斎橋で開業したホテルが通年営業したことに加え、スーパーマーケット事業や観光売店事業において一品単価が上昇したことなどから、当中間会計期間における売上高は増加し、営業収益は86,385百万円(前中間期比3.4%増)となりました。
利益面では、各事業売上高の増加に伴う粗利益の増加などにより営業利益は3,365百万円(前中間期比19.8%増)、経常利益は3,172百万円(前中間期比22.8%増)、親会社株主に帰属する中間純利益におきましては、2,327百万円(前中間期比37.7%増)となりました。
なお、当社グループでは、交通事業、流通事業、自動車販売事業、不動産事業、レジャー・サービス事業、建設事業の6セグメントで構成されています。事業セグメント別の概況は次のとおりであります。
(a)交通事業
鉄道事業では、2024年3月から3ヶ月間にわたり、TVアニメとの企画を実施してラッピング電車を運行するなど、沿線の盛り上がりに努めました。輸送人員は4,398千人(前中間期比2.9%増)となり、前中間期と比べて旅客運輸収入が増加しました。
索道事業の日本平ロープウェイにおいては、更なる安全性の向上と安全輸送を目的に、2024年5月末から7月にかけて約1ヶ月間、ロープウェイ営業を休止し設備更新工事を実施いたしました。
乗合バス事業のしずてつジャストラインでは、人流の緩やかな回復により、輸送人員が14,058千人(前中間期比2.4%増)となり、前中間期と比べて乗合運送収入が増加しました。
また、2024年9月には、中部運輸局長より一般乗合旅客自動車運送事業の上限運賃変更の認可を受けました。
タクシー事業の静鉄タクシーでは、2024年6月から約6ヶ月間、交通の不便なエリアや共働き世帯への移動手段の提供を目的に、デジタルチケット販売の実証運行を行いました。
以上の結果、交通事業の営業収益は、7,148百万円(前中間期比4.4%増)となりました。
(b)流通事業
スーパーマーケット事業の静鉄ストアでは、2024年5月に、高効率機械を導入し、通常店舗で行われる精肉部門の商品仕入・加工・包装作業を集約化することで、生産性向上と人手不足を同時に解消し、安定した商品供給を実現する「しずてつストアプロセスセンター」を藤枝市に開業いたしました。また、2024年7月には大岡店をリニューアルオープンし、品揃えを充実させるとともに、青果・精肉・一般食品をお値打ち価格で提供することに努めております。販促強化や小型店舗「KITE-GO」が4店舗に増加したこと、また一品単価の上昇などにより、前中間期と比べて店舗売上が増加しました。
食堂売店事業の静鉄リテイリングでは、2024年5月にグループ初進出となる北海道札幌市にて、和菓子と静岡茶のカフェ「あんと茶と」を開業し販路拡大に努めたことなどにより、前中間期と比べて観光売店事業売上が増加しました。
以上の結果、流通事業の営業収益は、24,143百万円(前中間期比3.8%増)となりました。
(c)自動車販売事業
自動車販売事業のトヨタユナイテッド静岡では、新車販売台数が7,111台(前中間期比△836台)となり、高価格帯車種の販売等による台当り単価の上昇などにより、新車売上は増加いたしました。また、中古車販売台数については、4,354台(前中間期比△453台)となり、市場高騰による台当り単価の上昇などにより、中古車売上は増加しました。
自動車リース事業のトヨタレンタリース静岡では、保有台数およびリースU-CAR販売の増加により、前中間期と比べてリース売上が増加しました。
以上の結果、自動車販売事業の営業収益は、42,284百万円(前中間期比2.5%増)となりました
(d)不動産事業
不動産販売事業では、新築建売住宅において「エバースクエア西脇」全7棟が好評のうち完売しました。また、静岡市内において新築分譲戸建の販売を開始したほか、横浜市戸塚区分譲マンション共同事業「ガーデングランデ横浜戸塚」の第二期販売を開始しました。
ショッピングセンター事業の静鉄プロパティマネジメントでは、館内の約30区画を対象とした大規模リニューアルを行ったことなどから、新静岡セノバ館内売上が増加しました。また、2024年7月から約3ヶ月間、劇団四季ミュージカル「キャッツ」静岡公演を記念したタイアップイベントを実施いたしました。
以上の結果、不動産事業の営業収益は、5,591百万円(前中間期比2.3%増)となりました。
(e)レジャー・サービス事業
ビジネスホテル事業では、2023年10月に開業した「静鉄ホテルプレジオ大阪心斎橋」をはじめ、前期に引き続き客室稼働が好調に推移しています。インバウンド影響などにより、全施設合算した平均客室稼働率は83.6%(前中間期比1.8pt増)となったほか、客室単価の上昇などにより、前中間期と比べて宿泊収入が増加しました。
情報サービス事業の静鉄情報センターでは、システム更改や導入などによるソフトウェア開発売上などが増加しました。
以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は、6,171百万円(前中間期比23.8%増)となりました。
(f)建設事業
建設事業の静鉄建設では、葵区民間企業新社屋の建築工事などにより、建設事業の営業収益は、3,308百万円(前中間期比16.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ626百万円増加し、当中間連結会計期間末の残高は4,780百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10,675百万円(前中間連結会計期間は5,852百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益3,359百万円や減価償却費4,267百万円等により得られた資金が、仕入債務の増減額2,626百万円等の資金支出を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,932百万円(前中間連結会計期間は5,694百万円の使用)となりました。これは主に、自動車販売事業におけるレンタル・リース車両の取得や賃貸用土地建物の取得など有形固定資産の取得に5,154百万円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,115百万円(前中間連結会計期間は1,132百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入による返済が、短期及び長期借入による収入を4,544百万円上回ったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループにおける生産及び受注実績は、事業の性質上表示が困難なため記載を省略しております。なお、セグメントごとの売上高は次のとおりであります。
セグメントの名称当中間連結会計期間
(自 2024年4月1日
至 2024年9月30日)
(百万円)
前年同期比(%)
交通事業7,0774.4
流通事業23,9173.8
自動車販売事業41,8982.5
不動産事業5,2231.7
レジャー・サービス事業5,36123.9
建設事業2,906△13.2
合計86,3853.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されています。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財務状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(b)経営成績の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(c)キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。