半期報告書-第155期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2018/12/21 15:27
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(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、企業収益の改善や雇用・所得環境の改善が続き、景気は引き続き緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、海外の政治・経済の不確実性に引き続き留意が必要な状況であり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループは、中長期経営ビジョン「GT-100」に基づき、将来にわたり持続的な成長を図るため、さらなる「安全・安心・快適」を追求するとともに、競争力の向上に取り組み、収益の確保や企業価値の向上に努めました。
この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりになりました。
a.財政状態
(流動資産)
当中間連結会計期間における流動資産の残高は60,314,454千円となり、前連結会計年度末に比べ5,258,718千円の減少となりました。主な要因は不動産事業における分譲マンション引渡戸数の増加に伴う販売用不動産の減少や、建設事業での完成工事の増加に伴う未成工事支出金の減少であります。
(固定資産)
当中間連結会計期間における固定資産の残高は96,255,079千円となり、前連結会計年度末に比べ677,785千円の増加となりました。主な要因はビジネスホテル事業における新店舗開業に伴う建物の増加であります。
(負債)
当中間連結会計期間における負債の残高は124,123,201千円となり、前連結会計年度末に比べ5,170,896千円の減少となりました。流動負債は74,606,632千円(前連結会計年度末は80,642,243千円)、固定負債は49,516,569千円(前連結会計年度末は48,651,854千円)となっております。主な要因は短期借入金の減少等による流動負債の減少であります。
(純資産)
当中間連結会計期間における純資産の残高は32,446,332千円となり、前連結会計年度末に比べ589,962千円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する中間純利益の計上によるものであります。
b.経営成績
当中間連結会計期間の業績につきましては、不動産事業における分譲マンション引渡戸数の増加や建設事業における完成工事の増加などにより、営業収益は過去最高となる83,846,078千円(前年同期比2.9%増)、経常利益は1,568,350千円(前年同期比56.5%増)となりました。また、固定資産の減損処理により財務体質の一層の健全化を図ったことから、親会社株主に帰属する中間純利益は、667,588千円(前年同期比20.3%減)となりました。
なお、当社グループでは、交通事業、流通事業、自動車販売事業、不動産事業、レジャー・サービス事業、建設事業の6セグメントで構成されています。事業セグメント別の概況は次のとおりであります。
(a)交通事業
鉄道事業では、平成30年9月に「しずてつ電車まつり」を開催し、地域の皆様との交流を図りました。また、沿線イベントと連動したポイントキャンペーンや静鉄ビール電車の運行など、積極的な営業活動を展開いたしました。
索道事業では、県内外への広告宣伝やプロモーション活動の実施によりさらなる観光誘客や日本平エリアの活性化を図るべく、静岡デスティネーションキャンペーンのプレキャンペーン企画として、平成30年4月から6月に久能山東照宮と合同で夜間特別拝観「天下泰平の竹あかり」を開催し、期間中累計で12,000人を超えるお客様にご来場いただくなど盛況を博しました。
乗合バス事業のしずてつジャストラインでは、定期観光バスの新コースが運行開始となりました。静岡の歴史や食事にフォーカスしたコース内容へ変更したほか、バスのラッピングも一新し、利用者数が好調に推移いたしました。
貸切バス事業の静鉄ジョイステップバスでは、国際規格である「ISO39001」(道路交通安全マネジメントシステム)の認証を静岡県バス協会加盟の貸切バス事業者として初めて取得いたしました。引続き安全対策の向上に取り組み、安全・安心・快適なサービスの提供に努めてまいります。
以上の結果、交通事業の営業収益は7,696,291千円(前年同期比1.2%減)、営業損失は20,133千円(前年同期は営業利益175,496千円)となりました。
(b)流通事業
スーパーマーケット事業のしずてつストアでは、接客をはじめとする高品質なサービスの提供を評価され、経済産業省の「おもてなし規格認証制度」において、すでに取得している3店舗に加え、全店舗で金認証を取得いたしました。また、平成30年5月には安東店をリニューアルオープンし、食を通じて健康的な暮らしをサポートする「健康宣言」商品やグルテンフリー商品を取り揃えた健康配慮ストリートを設置し、競合店舗とのさらなる差別化に取り組みました。
静鉄リテイリングでは、東急ハンズ静岡店において、年に一度の感謝バーゲン「ハンズメッセ」を開催し、6期連続で売上記録を更新いたしました。
以上の結果、流通事業の営業収益は26,009,921千円(前年同期比0.9%増)、営業利益は345,832千円(前年同期比21.2%増)となりました。
(c)自動車販売事業
自動車販売事業の静岡トヨペットでは、平成30年8月にレクサス静岡葵を、平成30年9月に浜松宮竹店をリニューアルオープンし、店舗整備による競争力の強化を図りました。浜松宮竹店では、映像を活用した体験コーナーや地域の方にご利用いただけるコミュニティスペースを設置したほか、緑溢れるキッズパークを設置し、さらなる新規顧客の拡大に努めました。
トヨタカローラ東海では、平成30年6月より販売を開始した新型車種の「カローラスポーツ」を中心に積極的な販売活動を展開したほか、平成30年9月に「カーランド袋井」をリニューアルオープンいたしました。内装を一新し、くつろげる空間を演出することで他店舗との差別化を図ったほか、ナンバー認証システムの導入により顧客対応の円滑化に努め、接客品質のさらなる向上に取り組みました。
ネッツトヨタスルガでは、平成30年7月に「U-car三島展示場」の拡大を行ったほか、平成30年8月に富士宮店をリフレッシュオープンし、記念イベントの開催やキャンペーンの実施など新規顧客の拡大や既存顧客の満足度向上に取り組みました。
以上の結果、自動車販売事業の営業収益は36,053,561千円(前年同期比3.6%減)、営業利益は563,651千円(前年同期比24.9%増)となりました。
(d)不動産事業
不動産販売事業では、JR藤枝駅前の「グランアネシス藤枝」(地上17階建・96戸)、JR富士駅前の「グランアネシス富士」(地上14階建・47戸)、沼津市添地の「グランアネシス沼津」(地上15階建・42戸)の引渡しがそれぞれ完了いたしました。また平成30年6月より藤枝市田沼において「グランアネシス藤枝サウス」(地上15階建・97戸)の販売を開始いたしました。
戸建住宅では、静岡市葵区において「エバースクエア沓谷一丁目Ⅱ」(2棟)が平成30年7月に、静岡市駿河区において「エバースクエア池田」(8棟)が平成30年9月に契約完売となったほか、平成30年7月より静岡市清水区において「エバースクエア春日2丁目」(6棟)の販売を開始いたしました。
以上の結果、不動産事業の営業収益は6,853,345千円(前年同期比42.7%増)、営業利益は614,531千円(前年同期比448.1%増)となりました。
(e)レジャー・サービス事業
ビジネスホテル事業では、平成30年8月に県外初出店である「静鉄ホテルプレジオ博多駅前」が開業いたしました。また、平成30年5月に静鉄ホテルプレジオ静岡駅北において「おもてなし規格認証制度」の金認証を取得いたしました。すでに取得している2店舗と合せて県内で運営する「静鉄ホテルプレジオ」3店舗での取得となります。
広告代理事業の静鉄アド・パートナーズでは、「第22回静岡県CMグランプリ」において、同社が制作に携わった「808 FACTORY」シリーズのテレビCMがテレビ部門の最優秀賞を受賞いたしました。
以上の結果、レジャー・サービス事業の営業収益は3,501,302千円(前年同期比1.1%増)、営業損失は163,632千円(前年同期は営業損失60,918千円)となりました。
(f)建設事業
建設事業の静鉄建設では、(一)藤枝静岡線(本通二丁目外2)舗装工事にて静岡市の「平成30年度優良建設工事技術者及び施工業者表彰」を受賞、日本平公園展望回廊設置工事にて静岡市の「平成30年度建設業担い手確保・育成貢献工事表彰」を受賞いたしました。
以上の結果、建設事業の営業収益は3,731,656千円(前年同期比62.9%増)、営業利益は147,857千円(前年同期比4,127.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,484,171千円減少し、当中間連結会計期間末の残高は3,345,431千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は5,125,397千円(前中間連結会計期間は98,893千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益1,248,416千円や減価償却費3,850,242千円等が、仕入債務の減少3,179,477千円、法人税等の支払額383,509千円を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,234,174千円(前中間連結会計期間は5,183,970千円の使用)となりました。これは主に、自動車販売事業におけるレンタル・リース車両の取得や不動産事業における賃貸用不動産の取得など有形固定資産の取得に6,942,208千円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は375,394千円(前中間連結会計期間は5,601,015千円の収入)となりました。これは主に、ファイナンスリース債務の返済314,165千円等が短期及び長期借入による収入112,567千円を上回ったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループにおける生産及び受注実績は、事業の性質上表示が困難なため記載を省略しております。なお、セグメントごとの売上高は次のとおりであります。
セグメントの名称当中間連結会計期間
(自 平成30年4月1日
至 平成30年9月30日)
(千円)
前年同期比(%)
交通事業7,696,291△1.2
流通事業26,009,9210.9
自動車販売事業36,053,561△3.6
不動産事業6,853,34542.7
レジャー・サービス事業3,501,3021.1
建設事業3,731,65662.9
合計83,846,0782.9

(注) 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財務状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(b)経営成績の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(c)キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。