有価証券報告書-第118期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたものの、不安定な国際情勢や原材料価格の高騰、人手不足の深刻化などにより、依然として先行きは不透明な状況で推移した。
このような情勢のなか、伊予鉄グループは、昨年10月に「伊予鉄セキュリティ㈱」を設立するとともに、「石崎汽船㈱」を事業会社に加えたグループ17社体制となった。この体制のもと、交通・観光・まちづくりを柱とする総合企業グループとして持続可能な経営を目指し、デジタル技術の活用や、環境負荷低減への取り組みを進めるなど、社会や地域のニーズ・課題解決に向けた施策を展開した。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、営業収益について前連結会計年度に比べ3.1%増の347億5,266万2千円となり、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、14億9,827万9千円(前年同期比6.1%減)となった。
営業外損益については、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、10億7,029万円の利益計上となった。
以上の結果、経常利益は25億6,857万円(前年同期比24.8%増)となった。
特別損益については、固定資産売却益の増加などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は3億7,429万1千円の利益計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ42.7%増の29億4,286万2千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ38.0%増の20億6,296万4千円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、伊予鉄道㈱では、郊外電車において、新型鉄道車両7000系を2編成(全4編成体制)追加導入した。また、駅員が目視で確認していた乗車券を「QRコード乗車券」へ移行し、改札業務のデジタル化を図った。市内電車では、運行情報をスマートフォンからリアルタイムで確認できる「スマホロケーションシステム」の導入により、利便性向上を図った。
自動車事業において、伊予鉄バス㈱では、環境負荷低減に向けて大型EVバス10両(全31両体制)を導入するとともに、 四国電力㈱と連携し、エネルギーコストの低減及び運行管理の効率化を図る「充電・運行管理システム」を国内で初めて導入した。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおいて県内でも特に著しく人口減少、少子高齢化が進行しており、大変厳しい経営環境にある。今後も人口減少や少子高齢化の課題に対応するため地元自治体等と協議し、需要実態に応じた路線再編や補助金の増額による一般路線バスの収支改善を目指すとともに、貸切バスの営業強化にも努める。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ5.4%増の41億890万8千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ9.1%増の47億9,491万6千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、EVタクシー(日産リーフ)を10台(全25台体制)導入するとともに、キュービクル及び急速充電設備を増設し、カーボンニュートラルを推進した。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ14.6%増の3億8,880万9千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ8.2%増の87億4,709万8千円(消去後)となった。
(営業成績)
(鉄軌道事業の運輸成績)
(自動車事業の運輸成績)
(乗用自動車事業の運輸成績)
② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、実店舗ならではの魅力を高めるため、売場の改装と品揃えの見直しを進めた。1階フロアでは「ロレックス」の移設拡大や「スウォッチストア」をオープンしたほか、婦人フロアへの新ブランド導入など、高級ブランドを中心とした魅力ある店舗づくりを推進し、来店客数の増加に努めた。営業面においては、SNS等を活用したデジタル販促などにより、幅広い顧客層との接点づくりに努めた。また、レジシステムの更新に合わせたペーパーレス化を進めるなど、業務の効率化と利便性の向上に取り組んだ。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ0.1%減の106億4,288万5千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、トラックの代替需要の縮小傾向が続くなか、最新設備を備えた整備工場の強みを活かした積極的な営業活動を展開した。伊予鉄オート㈱では、積極的な営業活動に取り組んだものの、新車・中古車販売ともに低調に推移した。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ11.7%減の66億1,754万1千円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ4.3%減の165億1,980万4千円(消去後)となった。
(営業成績)
③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用や賃貸資産の稼働率の維持・向上に努めるとともに、首都圏などの不動産物件の取得を進めるなど、収益基盤の強化に取り組んだ。「伊予鉄会館ビル」については、環境配慮型の商業・オフィス複合型ビルとして2028年末の竣工を目指し、中心市街地の活性化と資産価値の最大化を図る。また、松山市駅ターミナルビルなどで使用する電力については、四国電力㈱と連携し、ため池太陽光発電所で発電した再生可能エネルギー由来の電力を活用することで、カーボンニュートラルの推進を図った。
以上の結果、不動産賃貸業営業収益は前年度に比べ1.8%増の31億8,042万円となった。
不動産事業において、伊予鉄不動産㈱では、中古マンションや土地の売却仲介を積極的に展開し、仲介手数料の増収に努めるなど、機動的な営業活動による収益力の強化に取り組んだ。
以上の結果、不動産事業営業収益は前年度に比べ31.9%増の9億1,355万5千円となった。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ9.8%増の20億2,697万8千円(消去後)となった。
(営業成績)
④ その他部門
サービス事業において、伊予鉄商事㈱では、松山空港免税店への新規出店やプライベートブランドの販路拡大、ECサイトの拡充による増収に努めた。
以上の結果、サービス事業営業収益は前年度に比べ15.9%増の36億9,209万4千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、企業等一般団体旅行の受注が好調に推移した一方、順拝募集旅行及び一般遍路団体は低調に推移したが、体験型募集旅行の新規造成やサイクル遍路需要を見据えた新商品の開発等に努めた。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ2.6%増の5億3,945万3千円となった。
デジタル事業・広告事業において、伊予鉄総合企画㈱では、インターネット広告の営業強化や、求人サイト「よんナビ」による人材紹介事業の拡大、外国人材活用支援の運用開始、同社本社ビル1階に室内ゴルフ練習場「ステップゴルフ」をオープンするなど、新たなビジネスモデルの構築に取り組んだ。
以上の結果、デジタル事業・広告事業営業収益は前年度に比べ14.0%増の33億8,081万9千円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、「ローズカード・友の会新規ご入会Wキャンペーン」や「ローズカード・友の会ご利用キャンペーン」を実施し、新規会員の獲得及び友の会の利用率向上に取り組んだ。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ2.1%増の2億4,504万4千円となった。
クレジットカード事業において、伊予鉄フィナンシャルサービス㈱では、大口加盟店である伊予鉄髙島屋の加盟店手数料収入が微減となったほか、コンタクトレスカード発行推進に伴う支援金の終了により減収となった。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ4.2%減の4億4,105万1千円となった。
デジタルコンサルティング事業において、㈱デジタルテクノロジー四国では、本年7月に予定している「伊予鉄AIコンサルティング㈱」への社名変更を控え、生成AIやRPAなどを活用した総合的なコンサルティング事業を推進した。
以上の結果、デジタルコンサルティング事業の営業収益は前年度に比べ21.8%増の2億476万円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ14.2%増の74億5,878万1千円(消去後)となった。
(営業成績)
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ58.5%増の1,386億7,840万円となった。
流動資産は、受取手形及び売掛金の増加により、前連結会計年度末に比べ15.2%増の278億1,769万8千円となった。
固定資産は、投資有価証券の増加により、前連結会計年度末に比べ75.1%増の1,108億6,070万2千円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ92.7%増の757億6,072万4千円となった。
流動負債は、短期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ84.3%増の562億4,519万4千円となった。
固定負債は、繰延税金負債の増加により、前連結会計年度末に比べ121.8%増の195億1,553万円となった。
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金の増加により、前連結会計年度末に比べ30.6%増の629億1,767万6千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、167億6,066万6千円(対前連結会計年度末16億9,025万3千円増加)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は26億3,025万1千円(対前連結会計年度5億9,561万1千円減少)となった。これは主に有形固定資産の売却によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は291億1,558万3千円(対前連結会計年度157億5,796万円増加)となった。これは主に投資有価証券の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は281億7,558万4千円(対前連結会計年度140億9,358万円増加)となった。これは主に短期借入金の借入によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、鉄道・バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたものの、不安定な国際情勢や原材料価格の高騰、人手不足の深刻化などにより、依然として先行きは不透明な状況で推移した。
このような情勢のなか、伊予鉄グループは、昨年10月に「伊予鉄セキュリティ㈱」を設立するとともに、「石崎汽船㈱」を事業会社に加えたグループ17社体制となった。この体制のもと、交通・観光・まちづくりを柱とする総合企業グループとして持続可能な経営を目指し、デジタル技術の活用や、環境負荷低減への取り組みを進めるなど、社会や地域のニーズ・課題解決に向けた施策を展開した。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、営業収益について前連結会計年度に比べ3.1%増の347億5,266万2千円となり、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、14億9,827万9千円(前年同期比6.1%減)となった。
営業外損益については、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、10億7,029万円の利益計上となった。
以上の結果、経常利益は25億6,857万円(前年同期比24.8%増)となった。
特別損益については、固定資産売却益の増加などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は3億7,429万1千円の利益計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ42.7%増の29億4,286万2千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ38.0%増の20億6,296万4千円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、伊予鉄道㈱では、郊外電車において、新型鉄道車両7000系を2編成(全4編成体制)追加導入した。また、駅員が目視で確認していた乗車券を「QRコード乗車券」へ移行し、改札業務のデジタル化を図った。市内電車では、運行情報をスマートフォンからリアルタイムで確認できる「スマホロケーションシステム」の導入により、利便性向上を図った。
自動車事業において、伊予鉄バス㈱では、環境負荷低減に向けて大型EVバス10両(全31両体制)を導入するとともに、 四国電力㈱と連携し、エネルギーコストの低減及び運行管理の効率化を図る「充電・運行管理システム」を国内で初めて導入した。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおいて県内でも特に著しく人口減少、少子高齢化が進行しており、大変厳しい経営環境にある。今後も人口減少や少子高齢化の課題に対応するため地元自治体等と協議し、需要実態に応じた路線再編や補助金の増額による一般路線バスの収支改善を目指すとともに、貸切バスの営業強化にも努める。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ5.4%増の41億890万8千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ9.1%増の47億9,491万6千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、EVタクシー(日産リーフ)を10台(全25台体制)導入するとともに、キュービクル及び急速充電設備を増設し、カーボンニュートラルを推進した。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ14.6%増の3億8,880万9千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ8.2%増の87億4,709万8千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 鉄軌道事業 | 4,108,908 | 5.4 |
| 自動車事業 | 4,794,916 | 9.1 |
| 乗用自動車事業 | 388,809 | 14.6 |
| 消去 | 545,536 | △0.8 |
| 営業収益 | 8,747,098 | 8.2 |
(鉄軌道事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | 対前期増減率(%) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 | |
| 営業キロ | キロ | 43.5 | 0.0 | |
| 客車走行キロ | キロ | 5,209,207 | 0.9 | |
| 延人キロ | 千キロ | 84,135 | 0.6 | |
| 旅客人員 | 定期 | 千人 | 8,351 | 0.1 |
| 定期外 | 千人 | 9,696 | 3.0 | |
| 計 | 千人 | 18,047 | 1.7 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 千円 | 1,327,912 | 3.4 |
| 定期外 | 千円 | 2,352,185 | 6.6 | |
| 計 | 千円 | 3,680,098 | 5.4 | |
| 運輸雑収 | 千円 | 428,810 | 5.4 | |
| 収入合計 | 千円 | 4,108,908 | 5.4 | |
| 乗車効率 | % | 14.1 | 0.0 | |
| (注) 乗車効率の算出は | 延人キロ | による |
| 客車走行キロ×平均客車定員 |
(自動車事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | 対前期増減率(%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 |
| 走行キロ | 千キロ | 10,594 | 0.0 |
| 旅客人員 | 千人 | 6,341 | △1.9 |
| 旅客運送収入 | 千円 | 3,937,135 | 6.9 |
| 運送雑収 | 千円 | 857,780 | 20.3 |
| 収入合計 | 千円 | 4,794,916 | 9.1 |
(乗用自動車事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | 対前期増減率(%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 |
| 走行キロ | 千キロ | 1,696 | 32.7 |
| 旅客人員 | 千人 | 294 | 45.2 |
| 旅客運送収入 | 千円 | 364,396 | 16.6 |
| 運送雑収 | 千円 | 24,413 | △8.7 |
| 収入合計 | 千円 | 388,809 | 14.6 |
② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、実店舗ならではの魅力を高めるため、売場の改装と品揃えの見直しを進めた。1階フロアでは「ロレックス」の移設拡大や「スウォッチストア」をオープンしたほか、婦人フロアへの新ブランド導入など、高級ブランドを中心とした魅力ある店舗づくりを推進し、来店客数の増加に努めた。営業面においては、SNS等を活用したデジタル販促などにより、幅広い顧客層との接点づくりに努めた。また、レジシステムの更新に合わせたペーパーレス化を進めるなど、業務の効率化と利便性の向上に取り組んだ。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ0.1%減の106億4,288万5千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、トラックの代替需要の縮小傾向が続くなか、最新設備を備えた整備工場の強みを活かした積極的な営業活動を展開した。伊予鉄オート㈱では、積極的な営業活動に取り組んだものの、新車・中古車販売ともに低調に推移した。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ11.7%減の66億1,754万1千円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ4.3%減の165億1,980万4千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 百貨店業 | 10,642,885 | △0.1 |
| 自動車販売修理業 | 6,617,541 | △11.7 |
| 消去 | 740,622 | △16.8 |
| 営業収益 | 16,519,804 | △4.3 |
③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用や賃貸資産の稼働率の維持・向上に努めるとともに、首都圏などの不動産物件の取得を進めるなど、収益基盤の強化に取り組んだ。「伊予鉄会館ビル」については、環境配慮型の商業・オフィス複合型ビルとして2028年末の竣工を目指し、中心市街地の活性化と資産価値の最大化を図る。また、松山市駅ターミナルビルなどで使用する電力については、四国電力㈱と連携し、ため池太陽光発電所で発電した再生可能エネルギー由来の電力を活用することで、カーボンニュートラルの推進を図った。
以上の結果、不動産賃貸業営業収益は前年度に比べ1.8%増の31億8,042万円となった。
不動産事業において、伊予鉄不動産㈱では、中古マンションや土地の売却仲介を積極的に展開し、仲介手数料の増収に努めるなど、機動的な営業活動による収益力の強化に取り組んだ。
以上の結果、不動産事業営業収益は前年度に比べ31.9%増の9億1,355万5千円となった。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ9.8%増の20億2,697万8千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 不動産賃貸業 | 3,180,420 | 1.8 |
| 不動産事業 | 913,555 | 31.9 |
| 消去 | 2,066,997 | 4.8 |
| 営業収益 | 2,026,978 | 9.8 |
④ その他部門
サービス事業において、伊予鉄商事㈱では、松山空港免税店への新規出店やプライベートブランドの販路拡大、ECサイトの拡充による増収に努めた。
以上の結果、サービス事業営業収益は前年度に比べ15.9%増の36億9,209万4千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、企業等一般団体旅行の受注が好調に推移した一方、順拝募集旅行及び一般遍路団体は低調に推移したが、体験型募集旅行の新規造成やサイクル遍路需要を見据えた新商品の開発等に努めた。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ2.6%増の5億3,945万3千円となった。
デジタル事業・広告事業において、伊予鉄総合企画㈱では、インターネット広告の営業強化や、求人サイト「よんナビ」による人材紹介事業の拡大、外国人材活用支援の運用開始、同社本社ビル1階に室内ゴルフ練習場「ステップゴルフ」をオープンするなど、新たなビジネスモデルの構築に取り組んだ。
以上の結果、デジタル事業・広告事業営業収益は前年度に比べ14.0%増の33億8,081万9千円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、「ローズカード・友の会新規ご入会Wキャンペーン」や「ローズカード・友の会ご利用キャンペーン」を実施し、新規会員の獲得及び友の会の利用率向上に取り組んだ。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ2.1%増の2億4,504万4千円となった。
クレジットカード事業において、伊予鉄フィナンシャルサービス㈱では、大口加盟店である伊予鉄髙島屋の加盟店手数料収入が微減となったほか、コンタクトレスカード発行推進に伴う支援金の終了により減収となった。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ4.2%減の4億4,105万1千円となった。
デジタルコンサルティング事業において、㈱デジタルテクノロジー四国では、本年7月に予定している「伊予鉄AIコンサルティング㈱」への社名変更を控え、生成AIやRPAなどを活用した総合的なコンサルティング事業を推進した。
以上の結果、デジタルコンサルティング事業の営業収益は前年度に比べ21.8%増の2億476万円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ14.2%増の74億5,878万1千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2025/4~2026/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| サービス事業 | 3,692,094 | 15.9 |
| 旅行業 | 539,453 | 2.6 |
| デジタル事業・広告事業 | 3,380,819 | 14.0 |
| 前払式特定取引業 | 245,044 | 2.1 |
| クレジットカード事業 | 441,051 | △4.2 |
| デジタルコンサルティング事業 | 204,760 | 21.8 |
| 消去 | 1,044,443 | 3.3 |
| 営業収益 | 7,458,781 | 14.2 |
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ58.5%増の1,386億7,840万円となった。
流動資産は、受取手形及び売掛金の増加により、前連結会計年度末に比べ15.2%増の278億1,769万8千円となった。
固定資産は、投資有価証券の増加により、前連結会計年度末に比べ75.1%増の1,108億6,070万2千円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ92.7%増の757億6,072万4千円となった。
流動負債は、短期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ84.3%増の562億4,519万4千円となった。
固定負債は、繰延税金負債の増加により、前連結会計年度末に比べ121.8%増の195億1,553万円となった。
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金の増加により、前連結会計年度末に比べ30.6%増の629億1,767万6千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、167億6,066万6千円(対前連結会計年度末16億9,025万3千円増加)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は26億3,025万1千円(対前連結会計年度5億9,561万1千円減少)となった。これは主に有形固定資産の売却によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は291億1,558万3千円(対前連結会計年度157億5,796万円増加)となった。これは主に投資有価証券の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は281億7,558万4千円(対前連結会計年度140億9,358万円増加)となった。これは主に短期借入金の借入によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、鉄道・バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。