半期報告書-第105期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)を取り巻く経営環境は、景気動向は引き続き緩やかな回復基調が続いておりますが、国家間の対立激化による世界経済の減速リスクの高まりなど、経済情勢の先行きへの不安感が増してきております。当社グループが置かれている状況としても、地域人口の減少や石油製品の需要減少、同業者間での競争、労働力不足の深刻化など、引き続き厳しい状況にありました。このような中で、営業活動・利用促進活動の推進、設備更新や社員教育による安全性・快適性の向上を図りました。
当中間連結会計期間末における当社グループの資産合計は、前年度末より183,942千円減少し4,307,070千円となりました。負債合計は前年度末より1,379千円増加し3,666,168千円となりました。純資産合計は前年度末より185,321千円減少し640,901千円となりました。
当中間連結会計期間の売上高は1,830,418千円で前年同期に比べ101,932千円減少いたしました。売上原価、販売費及び一般管理費は合わせて1,997,544千円で前年同期に比べ281,839千円の減少となりました。これによる営業損失は△167,126千円で前年同期に比べ179,906千円改善いたしました。経常損失は△180,154千円で前年同期に比べ176,603千円の改善、親会社株主に帰属する中間純損失は△187,344千円となり、前年同期に比べ512千円の悪化となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(運輸事業)
鉄道事業においては、ご利用者数の増加を図るため沿線の企業や団体、学校などへの利用促進活動を継続的に行ったほか、沿線イベントと提携したフリーきっぷの発売やスタンプラリーなどのイベントの実施、電車グッズの新規商品発売など、収益の向上を図りました。また、パークアンドライド用駐車場を増強し、利便性の向上を図りました。設備関係では今年度計画分の老朽設備更新工事に着手し、安全性・快適性向上に努めてまいります。当期のご利用状況は、定期外のご利用がやや減少したものの、利用者数1,038千人(前年比0.2%減)とほぼ前年並みとなりました。
旅客自動車運送事業においては、乗合バス事業については、高速バスの利便性向上を図るため、車両にWi-Fi機器を搭載したほか、混雑期の増便運行を行いました。また、一般路線バスでは沿線自治体の協力をいただき利用促進を図りました。利用者数は、少子化や沿線人口の減少等によると考えられるご利用の減少傾向が続いておりますが、コミュニティバスの一部で運行契約の見直しによる路線変更を行ったことにより、前年よりも増収となりました。
貸切バス事業については、企業や学校の送迎輸送なども含めた新規受注の営業活動を積極的に行ったほか、一部車両にWi-Fi機器を搭載し利便性の向上を図りました。また、新車両の導入や安全性向上のための投資を行いました。当期は企業や学校の送迎輸送の契約が増加したため、前年よりも大幅な増収となりました。
タクシー事業については、乗務員不足が深刻となる中、繁忙時間帯の稼働率を向上させるため、営業体制の見直しや乗務員運用の効率化を図りました。また、利用促進のため粗品の配布や企業送迎輸送の受注活動を行うなど、ご利用の増加を図りました。当期のご利用状況は、営業エリア全体としてご利用の減少傾向が続いているほか、乗務員不足による運用車両数減少の影響などにより、前年よりも大幅な減収となりました。
運輸事業セグメント全体では、売上高は967,279千円と前年同期より19,915千円の増収となりました。セグメント利益は△150,243千円と前年同期より191,344千円の改善となりました。
(流通事業)
主力の石油類・ガス販売事業においては、各種キャンペーンの実施、洗車や物販など給油以外のサービスの提供、個別配送などの営業活動を積極的に行い、お客様のご利用増加を図りました。当期は前期まで行っていたスタンド設備リニューアルの効果や、北陸新幹線等の工事に伴う需要により、スタンドでの販売量が堅調に推移したほか、個別配送については小口の利用が比較的堅調に推移しました。一方で大口の配送先への販売量が他社との競争もあり大きく減少しました。また、米中対立など国際経済の不安定化による原油需要の減少予想により原油価格が比較的低い水準で推移したこともあり、売上高は前年よりも減収となりました。
物品販売業では、事業者向け大口販売数の減少や、ネット通販等の普及に伴う一般顧客向け販売数の減少により、売上高は前年よりも減収となりました。
流通事業セグメント全体では、売上高は800,726千円と前年同期より119,915千円の大幅な減収となりました。セグメント利益は△42,130千円と前年同期より4,819千円の悪化となりました。
(不動産事業)
不動産事業においては、賃貸物件の変動はありませんでしたが、賃料の入金タイミングのずれにより、売上高は前年よりもやや増収となりました。不動産事業セグメント全体では、売上高は16,114千円と前年同期より392千円の増収となりました。セグメント利益は18,980千円と前年同期より115千円の増加となりました。
(その他事業)
旅行事業では、自社企画のバスツアーを積極的に展開したことで主催旅行の取扱いが前年よりも増加しましたが、大口顧客よりの手配旅行の受注が減少したことにより、ほぼ前年並みとなりました。広告事業では、電車駅広告看板及び路線バス車体ラッピング広告の新規取扱いを行ったことにより、前年よりも増収となりました。自動車整備事業では、大口のバス整備関係の受注や一般車両の整備関係の受注が一定量あったことから、ほぼ前年並みとなりました。保険事業では、取扱い件数の減少傾向が続き今後の伸びも見込めないことから、前年度より体制を順次縮小しており、これによって前年よりも減収となりました。
その他事業セグメント全体では、売上高は46,297千円と前年同期より2,325千円の減収となりました。セグメント利益は16,262千円と前年同期より3,008千円の増加となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期に比べ46,500千円増加し、408,530千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は479,522千円(前中間連結会計期間879,276千円)となりました。税金等調整前中間純損失△187,385千円(前中間連結会計期間△182,243千円)、減価償却費113,632千円(前中間連結会計期間100,349千円)のほか、未収入金となっていた補助金を受給したことにより、その他が490,760千円(前中間連結会計期間198,621千円)となりました。また、大雪のため補助事業が繰り越しとなった影響により前期計上していた固定資産圧縮損(前中間連結会計期間697,521千円)は、当期は該当事業がなかったことから計上がありませんでした。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は△333,999千円(前中間連結会計期間△1,020,184千円)となりました。これは、前期に大雪のため補助事業が繰り越しとなった影響の反動により有形固定資産の取得による支出が△335,201千円(前中間連結会計期間△1,029,998千円)となったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は22,665千円(前中間連結会計期間102,900千円)となりました。資金確保のため、長期借入れによる収入は365,000千円(前中間連結会計期間343,500千円)と増加しましたが、短期借入金に大きな変動がなく、短期借入金の純増減額が10,677千円(前中間連結会計期間99,629千円)となったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの業務はサービス業であり、その性格上、生産、受注及び販売を金銭あるいは数量で示すことはしておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。
①経営成績等
ⅰ)財政状態
(資産合計)
当中間連結会計期間末の資産合計は、前年度末より183,942千円減少し、4,307,070千円となりました。
流動資産は1,056,623千円(前連結会計年度末1,349,669千円)となり293,045千円減少しました。これは主に、運輸事業において前連結会計年度確定分の補助金を当中間連結会計期間に交付を受けたことにより、未収入金が449,130千円減少したこと、現金及び預金の残高が167,988千円増加したことによるものであります。固定資産は3,250,447千円(前連結会計年度末3,141,343千円)となり109,103千円増加しました。これは主に、バス車両更新や各種設備更新を行ったことにより、有形固定資産が106,148千円増加したことによるものであります。
(負債合計)
当中間連結会計期間末の負債合計は、前年度末より1,379千円増加し、3,666,168千円となりました。
流動負債は1,690,526千円(前連結会計年度末1,789,399千円)となり98,873千円減少しました。これは主に、運輸事業における工事代金の支払い等により、未払金が147,846千円減少したことによるものであります。固定負債は1,975,642千円(前連結会計年度末1,875,389千円)となり100,252千円増加しました。これは主に、資金確保のため長期借入金が92,224千円増加したことによるものであります。
(純資産合計)
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前年度末より185,321千円減少し、640,901千円となりました。これは主に、中間純損失を計上したことにより、利益剰余金が187,344千円悪化したことによるものであります。
ⅱ)経営成績
(売上高)
当中間連結会計期間における売上高は、前年同期より101,932千円減少し、1,830,418千円となりました。運輸事業においてはご利用の増加により増収となりましたが、流通事業において石油類の販売量の減少や小売価格の下落により大幅な減収となったことによるものであります。
(営業費)
当中間連結会計期間における営業費は、前年同期より281,839千円減少し、1,997,544千円となりました。当社鉄道事業において、前年度に計上した建設仮勘定精算による修繕関係費用が減少したこと、原油価格の下落に伴い運輸事業では燃料費の減少、流通事業では売上原価が減少したこと、流通事業において石油類の販売数量が減少したことなどの要因によるものであります。
(親会社株主に帰属する中間純損失)
当中間連結会計期間における親会社株主に帰属する当期純損失は、前年同期より512千円悪化し、△187,344千円となりました。営業費は前年と比較して大幅に減少したため、経常損失までは前年よりも改善しておりましたが、当期は補助金の交付がほとんどなかったことと、一部株式の時価下落に伴い投資有価証券評価損を計上したことにより、当期純損失はほぼ前年並みの結果となりました。
ⅲ)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主要事業である運輸事業及び流通事業がおかれている経営環境は、地域人口の減少や石油製品の需要減少などによる市場規模の縮小により、将来にわたって大変厳しい状況にあると認識しております。
運輸事業においては、地域人口の減少に伴う利用減の傾向が続いております。鉄道事業に関しては、鉄道事業再構築実施計画とそれに続く福井鉄道交通圏地域公共交通網形成計画に基づく各種施策により、利用者数の増加につながっておりますが、この流れを維持するため今後とも継続的な利用促進の取り組みが不可欠であります。バス事業に関しては、乗合バスについては利用減少傾向が続き、一部では路線維持が困難になりつつあります。合理化を進め経費節減を図るとともに、沿線自治体とも連携して利用促進に努める必要があります。貸切バスについては企業や学校等の送迎輸送を行うことにより比較的堅調に推移しておりますが、旅行等の貸切バスの需要は伸びておらず、また景気動向にも左右されるため、楽観できる状況にはありません。タクシー事業においても、営業エリアの需要の減少傾向が続いており、継続的に営業活動を行い、利用者数の増加を図る必要があります。また、近年では労働力不足が深刻化しており、特に運輸事業の乗務員確保が難しくなってきております。採用活動の強化をはじめ乗務員の待遇改善など、対応を強化していく必要があります。引き続き、安全・快適な輸送サービスの提供に努めると共に、地域の皆様と連携しながら、地域に必要とされる交通機関を目指して努力してまいります。
流通事業においては、主力の石油類・ガス販売事業について、自動車の性能向上や電気自動車などの普及、オール電化住宅の増加などの要因により、販売量は減少傾向が続いております。スタンド設備の更新を行い、各種キャンペーン等の販売促進活動を行った結果、スタンドの販売量は比較的堅調に推移しておりますが、大口の個別配送においては他社との競争もあり販売量が減少しております。現在は北陸新幹線等の大規模な工事の影響もあり販売量が増加しておりますが、数年間の一時的なものであり、営業活動による個別配送取扱いの強化や、車検取扱い、洗車、物販といった給油以外のサービス充実などの取り組みを行うことで新たな利用者の獲得を図り、安定的な収益の確保に努めていく必要があると考えております。
その他の事業も含め、グループ各社で連携しつつ経営効率化や財務体質の強化を図り、経営の安定化に努めるとともに、お客様に選んでいただけるよう安全・安心で魅力あるサービスの提供を行い、収益力の向上に努めてまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、運輸事業における運営費(人件費、動力費、修繕費、賃借料等)流通事業における石油類購入費及び各事業に関する一般管理費等であります。設備投資資金需要の主なものは、運輸事業における輸送用設備更新、流通事業における給油設備等更新であります。
当社グループの運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本として、資金需要を見極めつつ対応しております。設備投資資金については金融機関からの長期借入金を基本として、投資計画を勘案し必要に応じて対応しております。なお、主に運輸事業において国及び自治体の補助金を受給しており、受給した補助金の事業内容に基づき、運転資金又は設備投資資金に充当しております。
当社グループでは、借入金残高について基本的に圧縮する方針で運営しておりますが、資金需要の状況や設備投資計画等を勘案し、運営に支障を生ずることの無いよう必要に応じ適切に対応してまいります。