有価証券報告書-第104期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 9:41
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)を取り巻く環境は、企業収益や雇用環境の改善などにより日本全体の景気観は緩やかな回復傾向が続いており、地域経済においても製造業を中心に企業の設備投資の増加や、好調な企業業績を背景に個人消費の改善が見られました。しかしながら、貿易問題の激化による世界経済の減速リスクや、国内の労働力不足が顕在化するなど、先行きへの不安定要因も目立ってきております。当社グループが置かれている状況としても、国体開催や新幹線工事の本格化などプラス要因もありましたが、地域人口の減少や石油製品の需要減、同業者間での競争など、引き続き厳しい経営環境にありました。
このような中で、利用の増加を図るため営業活動を積極的に行ったほか、設備のリニューアルを行い利用環境の改善を進めました。
当連結会計年度末における当社グループの資産合計は、前年度末より846,981千円減少し4,491,012千円となりました。負債合計は前年度末より887,706千円減少し3,664,789千円となりました。純資産合計は前年度末より40,725千円増加し826,223千円となりました。
当連結会計年度の当社グループの売上高は4,077,713千円(前連結会計年度比99.9%)、営業費は4,638,458千円(前連結会計年度比104.2%)となり、営業損失は560,744千円(前連結会計年度比149.9%)と前年より189,699千円悪化しました。経常損失は570,559千円(前連結会計年度比145.1%)と前年より177,250千円の悪化となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ22,577千円増加の44,526千円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(運輸事業)
鉄道事業においては、当年度より「福井鉄道交通圏地域公共交通網形成計画」に基づき、利用促進活動や設備更新等に取り組みました。営業面では沿線イベントと連携した企画乗車券の設定や沿線の企業、団体、学校などへの利用促進活動を継続的に行い、利用者数の増加を図りました。設備面では老朽化した各種設備の更新工事を行い、安全性・快適性の向上を図りました。また、保有車両数の適正化を図るため、輸送力の小さい800形車両2両を豊橋鉄道㈱に譲渡しました。期間中の利用者数は、定期券利用が引き続き堅調に推移した結果、2,043千人(前連結会計年度比102.1%)と増加し、収入面でも増収となりました。
旅客自動車運送事業においては、乗合バス事業については、ダイヤや走行ルートの調整を行ったほか、沿線自治体の協力をいただき利用促進に努めました。また、8月より当社池田線では、自治体・運送会社と共同で宅急便の荷物を路線バスで輸送する「客貨混載事業」を開始しました。設備面では、老朽化した車両を新車両に更新し、サービス向上と維持コスト・環境負荷の低減を図りました。利用者数は、乗合高速バスでは前年の豪雪の反動により増加しましたが、一般路線バスでは、少子化や沿線人口の減少、路線再編の影響などによりやや減少し、収入面でも減収となりました。
貸切バス事業においては、お客様に選んでいただけるよう安全・快適なサービスの提供に努めました。当年度は福井国体が9月~10月にかけて開催され、当社グループも多数の車両を投入し、選手・観客の輸送に当たりました。また、企業の通勤輸送や学校の通学輸送などの契約輸送の獲得を図り、安定的な収益の確保を図りました。設備面では、老朽化した車両の更新を進め、お客様サービス・安全性の向上と維持コスト・環境負荷の低減を図りました。当期は福井国体開催に伴う各種輸送を受注したことにより、大幅な増収となりました。
タクシー事業においては、深夜時間帯の営業を取りやめるなど乗務員運用の効率化を図り、繁忙時間帯の稼働率向上を図ったほか、企業送迎輸送の受注を図るなどご利用の増加に努めました。設備面では、老朽化した車両を更新し安全性・快適性を向上させました。平成29年10月に福井県内のタクシー運賃の改定が実施され、収入の底上げが図られましたが、営業エリア全体の傾向として一般のお客様のご利用の落ち込みが続いており、減収となりました。
運輸事業セグメント全体では、売上高は1,933,197千円(前連結会計年度比105.2%)、セグメント利益は△568,983千円(前連結会計年度比153.3%)となりました。
(流通事業)
主力の石油類・ガス販売事業においては、引き続きスタンド設備のリニューアル工事を施工し、利用環境の向上を図りました。営業面では、各種キャンペーンの実施、小口の配送サービスの強化、洗車や物販といった給油以外のサービス提供、廃業事業者の顧客引き受けなど、営業活動を積極的に行い利用の増加を図りました。併せて、お客様に再度選んでいただけるスタンドとなるよう、マナー研修や技術研修などの社員教育を継続して実施しました。当期は暖冬の影響により灯油等の冬季需要が落ち込みましたが、スタンドのリニューアル効果や北陸新幹線工事の本格化による軽油需要の増加により、スタンド販売量は比較的堅調に推移しました。一方で、大口販売の取扱い見直しを行ったため、販売量は全体としては減少しました。価格面では、貿易問題の激化による景気悪化の観測から一時大きく値下がりしましたが、主要産油国による原油減産措置や中東情勢の不安定化等の要因で全体的には高い水準で推移しました。同業他社の価格動向にも留意しつつ、一定水準の利益を確保できる小売価格の設定に努めました。売上高は販売量の減少により、前年より減収となりました。
物品販売業では、事業者向け大口販売の取扱い縮小や大型量販店の増加、ネット通販等の普及に伴う一般顧客向けの販売減少により、全般的に販売量の減少傾向が続いておりますが、当期はスタンドでの物販を積極的に行ったことや、鉄道グッズ販売を強化したことにより、売上高は増収となりました。
流通事業セグメント全体では、売上高は2,032,511千円(前連結会計年度比95.3%)、セグメント利益は△56,259千円(前連結会計年度比93.4%)となりました。
(不動産事業)
不動産事業においては、賃貸物件の契約終了・売却が発生したことや一部で契約内容の見直しを行ったことにより、売上高は前年よりも減収となりました。
不動産事業セグメント全体では、売上高は31,558千円(前連結会計年度比97.0%)、セグメント利益は36,396千円(前連結会計年度比91.1%)となりました。
(その他事業)
旅行事業においては、四半期ごとに季節に合わせた各種自社企画ツアーの展開を行ったほか、手配旅行に関しては取引先企業・団体などへの営業活動を積極的に実施しました。主催旅行についてはツアーコースの充実を図ったことでご利用が増加し、手配旅行取扱いについても大口顧客よりの受注が増加したことから、前年より増収となりました。
自動車整備事業においては、当社グループの営業車両の整備業務のほか、スタンドでの一般顧客向けの車検や車両整備の受付を行い取扱い数の増加を図りました。また、整備作業の体制を強化し、一層の内製化を推進しました。当期は前年度の豪雪の影響により大口の整備の一部が当期に繰越となり、取扱いが増加したことにより、前年より増収となりました。
広告・その他事業においては、広告事業においては電車・バスの車内放送広告の更新に伴う取扱いがあったため、前年より増収となりました。保険事業においては従来より取扱い件数の減少傾向が続いており、今後の伸びも見込めないことから、当年度より体制を大幅に縮小しました。これにより前年より減収となりました。
その他事業セグメント全体では、売上高は80,445千円(前連結会計年度比103.6%)、セグメント利益は34,891千円(前連結会計年度比168.3%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期と比較して159,696千円減少し、240,341千円(前連結会計年度比60.1%)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,012,350千円(前連結会計年度1,204,590千円)となりました。当社鉄道事業において前年度の豪雪の影響により繰り越した補助対象事業を精算したことにより、固定資産圧縮損が862,717千円(前連結会計年度180,014千円)、固定資産除却損が152,091千円(前連結会計年度18,399千円)と大きく増加した一方で、その他の資産・負債の純増減が△294,612千円(前連結会計年度792,210千円)と大きく減少したことが主な要因となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は△1,077,792千円(前連結会計年度△1,206,306千円)となりました。これは当社鉄道事業において前年度の豪雪の影響により繰り越した補助対象事業を精算したことにより、有形固定資産の取得による支出が△1,099,546千円(前連結会計年度△1,198,094千円)となったことが主な要因となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は△94,254千円(前連結会計年度△20,752千円)となりました。リース資産の増加に伴い、リース債務の返済による支出が△120,619千円(前連結会計年度△14,085千円)と増加したことが主な要因となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの業務はサービス業であり、その性格上、生産、受注を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等
ⅰ)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前年度末より846,981千円減少し4,491,012千円となりました。
流動資産は1,349,669千円(前連結会計年度末1,488,230千円)と前年度より138,561千円減少しました。これは主に、資金借入や費用支払のタイミングのずれにより、現金及び預金が167,345千円減少したことによるものであります。固定資産は3,141,343千円(前連結会計年度末3,849,763千円)と前年度より708,420千円減少しました。これは主に、当社鉄道事業で前年度豪雪の影響により当年度へ繰越となった工事の精算を行ったため、建設仮勘定が766,564千円減少したことによるものであります。一方で、バス車両等の更新を進めたため、機械装置及び運搬具が47,843千円増加しました。鉄道事業で取得した資産の多くは補助金の受給により圧縮記帳されるため、建設仮勘定の減少が目立つ結果となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前年度末より887,706千円減少し3,664,789千円となりました。
流動負債は1,789,399千円(前連結会計年度末2,570,341千円)と前年度より780,941千円減少しました。これは主に、当社鉄道事業において未払計上となっていた工事費を支払処理したことにより、未払金が823,223千円減少したことによるものであります。固定負債は1,875,389千円(前連結会計年度末1,982,154千円)と前年度より106,764千円減少しました。これは主に、借入金の返済が進んだことにより長期借入金が76,514千円減少したこと、社員数の減少や高年齢者の退職が進んだことにより退職給付に係る負債が25,059千円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前年度末より40,725千円増加し826,223千円となりました。これは主に、当期純利益を計上したことにより利益剰余金が46,079千円改善した一方で、保有する有価証券の時価が下落したことによりその他有価証券評価差額金が3,922千円減少したことによるものであります。
ⅱ)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年度より2,989千円減少し4,077,713千円となりました。運輸事業においては福井国体開催に伴う輸送を受注したことや、前年度の豪雪による利用減の反動などの要因により増収となりましたが、流通事業において石油類の大口販売取扱いを見直したことにより販売量が減少したため、前年よりもやや減収となったものであります。
(営業費)
当連結会計年度の営業費は、前年度より186,709千円増加し4,638,458千円となりました。社員数の減少により人件費が減少したほか、流通事業において石油類の大口販売取扱いを見直したことにより売上原価が減少しましたが、運輸事業における修繕関係費用が大幅に増加したことや、運輸事業や流通事業において設備更新を積極的に進めたことで減価償却費が増加傾向となったことにより、大幅に増加したものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度より22,577千円増加し44,526千円となりました。これは主に、運輸事業において前年度の豪雪の影響で当年度に繰越となった分を含めて、多くの補助金を受給したことによるものであります。
ⅲ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主要事業である運輸事業及び流通事業が置かれている経営環境は、将来にわたって大変厳しい状況に置かれていると認識しております。
運輸事業においては、地域人口の減少に伴う利用減の傾向が続いております。鉄道事業に関しては、鉄道事業再構築実施計画に基づいた各種施策が利用者数の増加に繋がりましたが、今後も継続的な取り組みが不可欠であり、福井鉄道交通圏地域公共交通網形成計画に基づいた取り組みを推進していくほか、バス事業及びタクシー事業においても、地道な利用促進活動や営業活動を通じて利用者数の増加を図る必要があります。北陸新幹線の敦賀延伸開業に向けた工事が進み、それに伴い並行在来線や二次交通網整備の問題などへの対応も動き出しました。ここ数年で当社グループの運輸事業を取り巻く環境が大きく変わる可能性がありますが、その状況下においても地域に必要とされる交通機関となるよう、引き続き、安全・快適な輸送サービスの提供に努力してまいります。
流通事業においては、主力の石油類・ガス販売事業について、自動車の性能が向上していること、ハイブリッド車や電気自動車といったエコカーが普及したこと、オール電化住宅が増加したことなどの要因により、スタンドでの販売が減少傾向となっております。老朽化し見劣りしていたスタンド設備については近年更新を進めたため、利用環境の向上が図られました。利用者の獲得のため、社員教育によるマナー向上、営業活動による個別配送取扱いの強化や、車検取扱い、洗車、物販といった給油以外のサービス充実などの取り組みを行うことで、安定的な収益の確保に努めていく必要があると考えております。
その他の事業も含め、グループ各社で連携しつつ経営効率化や財務体制の強化を図り、経営の安定化に努めるとともに、お客様に選んでいただけるよう安全・安心で魅力あるサービスの提供や営業活動の強化を進め、収益力の向上に努めてまいります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、運輸事業における運営費(人件費、動力費、修繕費、賃借料等)、流通事業における石油類購入費及び各事業に関する一般管理費等であります。設備投資資金需要の主なものは、運輸事業における輸送用設備更新、流通事業における給油設備等更新であります。
当社グループの運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本として、資金需要を見極めつつ対応しております。設備投資資金については、金融機関からの長期借入を基本として、投資計画を勘案し必要に応じて対応しております。なお、主に運輸事業において国及び自治体の補助金を受給しており、受給した補助金の事業内容に基づき、運転資金又は設備投資資金に充当しております。
当社グループでは、借入金残高について基本的に圧縮する方針でおりますが、資金需要の状況や設備投資計画等を勘案し、運営に支障を生ずることの無いよう必要に応じ適切に対応してまいります。

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