有価証券報告書-第173期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月24日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の社会経済活動への影響が長期化し、輸出入および鉱工業生産指数は前年同期を下回り推移しており、依然として厳しい状況が続いております。物流を取り巻く環境は、保管残高は貨物の停滞により前年同期比では微増を示しているものの、荷動きを示す貨物回転率は依然として弱含んで推移しております。
こうした経済環境の中、当社グループの連結業績につきましては、「中期経営計画2017」で定めた抜本的事業収益力の強化に関する各種施策の実施により、ベースとなる収益力を高めてきたことに加え、それぞれに異なる強みを持つグループ各社の機能を活用して、サプライチェーンの川上から川下までを幅広くサポートできる事業ポートフォリオを構築し、不確実性の高まる事業環境下においても収益を底堅く確保できる体制を構築してまいりました。
営業の状況といたしましては、新型コロナウイルス感染症の影響として、輸出入の減少による海上フォワーディング業務等の取扱減少があった一方、巣ごもり消費拡大を受けた家電メーカー物流等の取扱の増加、顧客のサプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加に加え、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰などの影響がございました。これらに加え、当社グループが注力している統合ソリューションサービス関連のソリューション物流の既存業務取扱増加及び新規取扱開始などもあり、連結営業収益は前年同期比124億79百万円増の2,535億59百万円、連結営業利益は同58億52百万円増の176億61百万円、連結経常利益は同67億9百万円増の172億40百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同51億53百万円増の115億49百万円となり、過去最高益を更新する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(イ)物流事業
新型コロナウイルス感染症の影響として、輸出入の減少による海上フォワーディング業務等の取扱減少があった一方、巣ごもり消費拡大を受けた家電メーカー物流の取扱増加、顧客の生産活動再開または回復に伴う各種原材料の調達物流による取扱増加、顧客のサプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰、経済活動が制限されたこと等を受けた各種販管費の減少がございました。これらに加え、ソリューション物流業務の既存業務取扱増加及び新規取扱開始や、前期に開始したヘルスケア物流における新規業務の通期寄与等により、営業収益は前年同期比126億62百万円増の2,446億45百万円となり、営業利益は同58億79百万円増の149億84百万円となりました。
(ロ)不動産事業
賃料収入の減少により、営業収益は前年同期比2億12百万円減の96億21百万円、営業利益は同31百万円減の58億33百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りです。
当期末の総資産は、現預金の増加や営業収益の増加に伴う営業未収金の増加はあったものの、政策保有株式の売却により投資有価証券が減少し、前連結会計年度末より9億38百万円減少し、2,383億71百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により前連結会計年度末より136億86百万円増加し、685億29百万円となりました。
「中期経営計画2017」における経営上の数値目標の達成状況
目標達成に必要な対応につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収益の増加に伴い売上債権が増加したものの、税金等調整前当期純利益が大きく増加したことから、前年同期比1億44百万円増加の212億57百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、当社が注力する分野のヘルスケア専用の新設倉庫である関東P&MセンターB棟の建設代金の一部を支払ったものの、政策保有株式を売却した結果、8億3百万円の収入となりました(前期は54億87百万円の支出)。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還及び借入金の返済により、前年同期比49億37百万円支出増加の216億83百万円の支出となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より13億38百万円増加の227億18百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。
(イ)契約債務
2021年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
当社グループの第三者に対する保証は、同業者で共同出資しているターミナル運営会社の銀行借入等に対する債務保証、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2021年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は66百万円であります。
このほか、一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、これに関する未経過リース料は172億47百万円(1年内57億87百万円、1年超:114億59百万円)であります。
(ロ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または社債及び借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については期限が一年以内の短期借入金で、当社及び関係会社の一部が調達しております。これに対して、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。2021年3月31日現在、長期借入金の残高は764億39百万円であり、無担保普通社債の残高は250億円であります。
当社グループは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加え、約150億円の実行を確約していない未使用の借入枠もあり、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。
「中期経営計画2017」における当社グループの基本的な財務政策に関する方針は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り「財務基盤の再建」を基本方針としております。当該基本方針に基づき、営業活動等により獲得した資金は、有利子負債の削減、株主還元、持続的成長に資すると判断できる成長投資に資金配分いたします。
有利子負債の削減については当期末時点において「中期経営計画2017」における財務目標値である2022年3月期末までに有利子負債残高1,300億円(当期末残高1,078億79百万円)・ネットD/Eレシオ2.0倍以下(当期末1.35倍)の目標値を達成している状況ではありますが、引き続き財務バランスの改善が必要という認識の下、継続して取り組む方針であります。
株主への還元は「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載されている配当方針に従い、年間配当金を1株につき 60 円とし、これを下限とした安定的配当の継続を基本としつつ、利益水準、有利子負債の削減状況、投資の見通しなどを勘案し決定してまいります。
投資については不要不急の投資は抑制し、当社グループの持続的成長に資すると判断できる経営方針に沿った成長投資等を行ってまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況」に記載しております。
当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、たな卸資産、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当期の連結財務諸表を作成するにあたり、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等については、会計上の見積りを行う上で将来キャッシュ・フロー、資産の回収可能性等を検討するにあたり、入手可能な外部の情報等に基づき新型コロナウイルス感染症の影響を勘案したうえで見積りを行っております。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。
・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。
・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。
役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(イ)セグメント毎の主要業務の営業収益
(注)1 セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ)セグメント毎の主要業務の取扱高等
(2) 次期の見通し
当期に生じた新型コロナウイルス感染症拡大に伴う業績への影響は事業毎に差はあるものの、おおむね上期を通じて徐々に収束していくものと見込んでおります。
上記見通しのもと、海上フォワーディング業務、コンテナターミナルにおけるコンテナ取扱等の取扱回復を見込む一方、サプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加や、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰は上期を通じて徐々に解消し、巣ごもり消費拡大による家電メーカー物流の取扱増加などは減少することを見込んでおります。また、来期に竣工するヘルスケア専用の新設倉庫である関東P&MセンターB棟や、ソリューション物流業務における家電量販店向け大型新拠点の立ち上げに伴う増益を見込む一方、これら新拠点の竣工、稼働開始に伴う一過性の初期費用の発生、自動車関連の航空輸送取扱減少を見込んでいることから、次期の連結営業収益は2,370億円(前期比6.5%減)、連結営業利益は132億円(同25.3%減)、連結経常利益は125億円(同27.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億円(同34.2%減)を見込んでおります。
連結営業利益における当期実績および次期見通しの増減要因 (単位:億円)
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月24日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の社会経済活動への影響が長期化し、輸出入および鉱工業生産指数は前年同期を下回り推移しており、依然として厳しい状況が続いております。物流を取り巻く環境は、保管残高は貨物の停滞により前年同期比では微増を示しているものの、荷動きを示す貨物回転率は依然として弱含んで推移しております。
こうした経済環境の中、当社グループの連結業績につきましては、「中期経営計画2017」で定めた抜本的事業収益力の強化に関する各種施策の実施により、ベースとなる収益力を高めてきたことに加え、それぞれに異なる強みを持つグループ各社の機能を活用して、サプライチェーンの川上から川下までを幅広くサポートできる事業ポートフォリオを構築し、不確実性の高まる事業環境下においても収益を底堅く確保できる体制を構築してまいりました。
営業の状況といたしましては、新型コロナウイルス感染症の影響として、輸出入の減少による海上フォワーディング業務等の取扱減少があった一方、巣ごもり消費拡大を受けた家電メーカー物流等の取扱の増加、顧客のサプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加に加え、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰などの影響がございました。これらに加え、当社グループが注力している統合ソリューションサービス関連のソリューション物流の既存業務取扱増加及び新規取扱開始などもあり、連結営業収益は前年同期比124億79百万円増の2,535億59百万円、連結営業利益は同58億52百万円増の176億61百万円、連結経常利益は同67億9百万円増の172億40百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、同51億53百万円増の115億49百万円となり、過去最高益を更新する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(イ)物流事業
新型コロナウイルス感染症の影響として、輸出入の減少による海上フォワーディング業務等の取扱減少があった一方、巣ごもり消費拡大を受けた家電メーカー物流の取扱増加、顧客の生産活動再開または回復に伴う各種原材料の調達物流による取扱増加、顧客のサプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰、経済活動が制限されたこと等を受けた各種販管費の減少がございました。これらに加え、ソリューション物流業務の既存業務取扱増加及び新規取扱開始や、前期に開始したヘルスケア物流における新規業務の通期寄与等により、営業収益は前年同期比126億62百万円増の2,446億45百万円となり、営業利益は同58億79百万円増の149億84百万円となりました。
(ロ)不動産事業
賃料収入の減少により、営業収益は前年同期比2億12百万円減の96億21百万円、営業利益は同31百万円減の58億33百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載の通りです。
当期末の総資産は、現預金の増加や営業収益の増加に伴う営業未収金の増加はあったものの、政策保有株式の売却により投資有価証券が減少し、前連結会計年度末より9億38百万円減少し、2,383億71百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により前連結会計年度末より136億86百万円増加し、685億29百万円となりました。
「中期経営計画2017」における経営上の数値目標の達成状況
| 2022年3月期末(計画最終年度) | 2021年3月期末(本計画4年目) | |
| 営業利益 | 100億円 | 176億61百万円 |
| 有利子負債残高 | 1,300億円 | 1,078億79百万円 |
| ネットD/Eレシオ | 2.0倍以下 | 1.35倍 |
| ROE | 9.0%超 | 20.5% |
目標達成に必要な対応につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収益の増加に伴い売上債権が増加したものの、税金等調整前当期純利益が大きく増加したことから、前年同期比1億44百万円増加の212億57百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、当社が注力する分野のヘルスケア専用の新設倉庫である関東P&MセンターB棟の建設代金の一部を支払ったものの、政策保有株式を売却した結果、8億3百万円の収入となりました(前期は54億87百万円の支出)。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還及び借入金の返済により、前年同期比49億37百万円支出増加の216億83百万円の支出となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より13億38百万円増加の227億18百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の通りです。
(イ)契約債務
2021年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超 2年内 | 2年超 3年内 | 3年超 4年内 | 4年超 5年内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 6,440 | 6,440 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 76,439 | 12,168 | 9,765 | 8,489 | 4,872 | 6,868 | 34,274 |
| 社債 | 25,000 | - | - | - | 14,000 | - | 11,000 |
| リース債務 | 1,812 | 779 | 540 | 395 | 75 | 6 | 15 |
当社グループの第三者に対する保証は、同業者で共同出資しているターミナル運営会社の銀行借入等に対する債務保証、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2021年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は66百万円であります。
このほか、一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、これに関する未経過リース料は172億47百万円(1年内57億87百万円、1年超:114億59百万円)であります。
(ロ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または社債及び借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については期限が一年以内の短期借入金で、当社及び関係会社の一部が調達しております。これに対して、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。2021年3月31日現在、長期借入金の残高は764億39百万円であり、無担保普通社債の残高は250億円であります。
当社グループは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加え、約150億円の実行を確約していない未使用の借入枠もあり、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。
「中期経営計画2017」における当社グループの基本的な財務政策に関する方針は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り「財務基盤の再建」を基本方針としております。当該基本方針に基づき、営業活動等により獲得した資金は、有利子負債の削減、株主還元、持続的成長に資すると判断できる成長投資に資金配分いたします。
有利子負債の削減については当期末時点において「中期経営計画2017」における財務目標値である2022年3月期末までに有利子負債残高1,300億円(当期末残高1,078億79百万円)・ネットD/Eレシオ2.0倍以下(当期末1.35倍)の目標値を達成している状況ではありますが、引き続き財務バランスの改善が必要という認識の下、継続して取り組む方針であります。
株主への還元は「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載されている配当方針に従い、年間配当金を1株につき 60 円とし、これを下限とした安定的配当の継続を基本としつつ、利益水準、有利子負債の削減状況、投資の見通しなどを勘案し決定してまいります。
投資については不要不急の投資は抑制し、当社グループの持続的成長に資すると判断できる経営方針に沿った成長投資等を行ってまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況」に記載しております。
当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、たな卸資産、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当期の連結財務諸表を作成するにあたり、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等については、会計上の見積りを行う上で将来キャッシュ・フロー、資産の回収可能性等を検討するにあたり、入手可能な外部の情報等に基づき新型コロナウイルス感染症の影響を勘案したうえで見積りを行っております。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。
・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。
・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。
役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(イ)セグメント毎の主要業務の営業収益
| セグメント | 営業収益(百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減額(百万円) | 比率(%) | |
| 物流事業 | ||||
| (倉庫保管) | 33,980 | 35,500 | 1,519 | 4.5 |
| (倉庫荷役) | 28,973 | 31,090 | 2,116 | 7.3 |
| (港湾作業) | 17,616 | 15,720 | △1,895 | △10.8 |
| (運送) | 110,141 | 123,359 | 13,217 | 12.0 |
| (その他) | 41,270 | 38,974 | △2,295 | △5.6 |
| 計 | 231,982 | 244,645 | 12,662 | 5.5 |
| 不動産事業 | ||||
| (不動産賃貸) | 9,833 | 9,621 | △212 | △2.2 |
| 計 | 9,833 | 9,621 | △212 | △2.2 |
| セグメント間取引消去 | △736 | △706 | 29 | - |
| 合計 | 241,080 | 253,559 | 12,479 | 5.2 |
(注)1 セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ)セグメント毎の主要業務の取扱高等
| セグメント の名称 | 業務の種類 | 取扱高等 | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 物流事業 | 倉庫保管 | 国内平均保管残高(千トン) | 464 | 491 |
| 国内貨物回転率(%) | 29.1 | 26.3 | ||
| 所管面積(千㎡) | 1,376 | 1,261 | ||
| 倉庫荷役 | 国内入庫高(千トン) | 1,618 | 1,544 | |
| 国内出庫高(千トン) | 1,625 | 1,561 | ||
| 港湾作業 | CT作業取扱高(TEU) | 876,618 | 874,892 | |
| 運送 | (国内運送) | |||
| 国内コンテナ運送取扱高(本数) | 215,256 | 199,564 | ||
| (国際運送NVOCC) | ||||
| 取扱高(TEU) | 35,556 | 38,608 | ||
| (陸上貨物運送) | ||||
| 貸切輸送(千トンキロ) | 627,626 | 556,532 | ||
| 取扱数量(千個) | 33,506 | 29,977 | ||
| (航空貨物輸送) | ||||
| 取扱高(トン数) | 49,945 | 48,290 | ||
| (3PL) | ||||
| 取扱個数(千個) | 138,854 | 131,588 | ||
| (サプライチェーンマネジメント支援) | ||||
| 販売物流入出庫高(千㎥) | 411.0 | 601.9 | ||
| 不動産事業 | 不動産賃貸 | 賃貸面積(千㎡) | 172 | 158 |
| (注) 貨物回転率= | (年間入庫高+年間出庫高)×1/2 | × 100 |
| 月末保管残高年間合計 |
(2) 次期の見通し
当期に生じた新型コロナウイルス感染症拡大に伴う業績への影響は事業毎に差はあるものの、おおむね上期を通じて徐々に収束していくものと見込んでおります。
上記見通しのもと、海上フォワーディング業務、コンテナターミナルにおけるコンテナ取扱等の取扱回復を見込む一方、サプライチェーンの見直しおよび海上コンテナ不足による海上輸送からの切り替えの動きに伴う航空輸送の取扱増加や、航空輸送の需給逼迫による運賃高騰は上期を通じて徐々に解消し、巣ごもり消費拡大による家電メーカー物流の取扱増加などは減少することを見込んでおります。また、来期に竣工するヘルスケア専用の新設倉庫である関東P&MセンターB棟や、ソリューション物流業務における家電量販店向け大型新拠点の立ち上げに伴う増益を見込む一方、これら新拠点の竣工、稼働開始に伴う一過性の初期費用の発生、自動車関連の航空輸送取扱減少を見込んでいることから、次期の連結営業収益は2,370億円(前期比6.5%減)、連結営業利益は132億円(同25.3%減)、連結経常利益は125億円(同27.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億円(同34.2%減)を見込んでおります。
連結営業利益における当期実績および次期見通しの増減要因 (単位:億円)
| 2021年3月期連結営業利益 | 177 | |
| コロナ影響収束 | 海上フォワーディング業務、コンテナターミナル業務における取扱回復 | +5 |
| コンテナ不足による海上から航空輸送へのシフト、運賃高騰の解消 | ▲10 | |
| 顧客生産活動回復に伴う調達物流解消 | ▲7 | |
| 巣ごもり消費拡大に伴うメーカー物流取扱の減少 | ▲4 | |
| 経済活動制限を受け減少していた各種販管費の通常水準への戻り | ▲5 | |
| コロナ影響収束 | ▲21 | |
| 新規業務立上 | ヘルスケア物流(関東P&MセンターB棟)新設倉庫稼働開始 | +1 |
| ソリューション物流における家電量販店向け大型拠点の稼働開始 | +2 | |
| 上記2拠点の立ち上げに関する一過性の初期費用発生 | ▲6 | |
| 新規顧客、新拠点向けシステム費用等 | ▲4 | |
| 新規業務立上 | ▲7 | |
| その他 | 自動車関連航空輸送の減少 | ▲16 |
| のれん、固定資産の償却負担減 | +5 | |
| その他 | ▲6 | |
| その他 | ▲17 | |
| 2022年3月期連結営業利益(予想) | 132 | |