有価証券報告書-第175期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月23日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(単位:百万円)
・営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも前期比増益となり、3期連続で過去最高益を更新しました。
・世界的なサプライチェーン混乱の影響が収束に向かうなか、経済社会活動の再開の動きが継続しております。このような環境のなかで、当社は急速に変化する顧客のニーズを的確に捉え、代替輸送ルートや物流の効率化提案を行いました。この結果、新規顧客を獲得したほか、既存顧客の受託範囲が拡大し、フォワーディング業務の取扱が増加しました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(イ)物流事業
(単位:百万円)
事業環境:当社を取り巻く事業環境は次のとおりであります。
・ウクライナ情勢の長期化、及び世界的な労働需給逼迫とエネルギー調達コストの高止まり、物価の上昇に対する世界的な金融引き締め等が、企業の素原材料・部品の調達や、設備投資の制約となっております。
・一方で、経済社会活動の再開に伴い、企業の生産活動は一進一退ながら緩やかな持ち直しの動きが続いております。
・コンテナ船の運航遅延等による海運市況の混乱や、航空旅客便の減便に伴う貨物スペースの供給制約は解消に向かいつつあります。海上・航空輸送スペースの供給不足、及び運賃の高騰は足元で収束に向かっております。
営業の状況:当社の営業活動の状況は次のとおりであります。
・サプライチェーン混乱の影響を受けて急速に変化する顧客のニーズを的確に捉え、機動的なスペースの確保を行いフォワーディング業務の取扱が増加しました。
・顧客に対し以下の提案活動を行った結果、新規顧客を獲得したほか、既存顧客の受託範囲が拡大し、海外物流及びフォワーディング業務の取扱が増加しました。
-顧客のBCP対応に資する代替輸送ルート提案
-環境負荷低減のための物流ソリューション提案
-海外現地の物流から国際輸送、国内における輸配送までを一気通貫で提供する物流の効率化提案
・前期に立ち上げたヘルスケア物流専用の新設倉庫や、同じく前期に立ち上げた家電量販店・EC向けの新設物流センターの通期寄与による業務拡大がありました。
(ロ)不動産事業
(単位:百万円)
事業環境:当社を取り巻く事業環境は次のとおりであります。
・東京ビジネス地区のオフィス物件の平均空室率、及び平均賃料は概ね横ばいで推移しました。
営業の状況:当社の営業活動の状況は次のとおりであります。
・当社所有のオフィス物件の空室率及び賃料水準に大きな変動はなく、営業収益、営業利益ともに横ばいとなりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りです。
(単位:百万円)
・自己資本が増加した要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものです。
・総資産が増加した要因は、主に現預金の増加によるものです。
・有利子負債が減少した要因は、借入金の返済によるものです。
・引き続き、D/Eレシオが1.0倍程度となるよう運用し、将来の投資余力を確保する方針です。
『中期経営計画2022』における経営上の数値目標の達成状況
当社グループは、2027年3月期を最終年度とする5ヵ年計画『中期経営計画2022』を策定しております。
目標達成に必要な対応につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(単位:百万円)
当期のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
・営業活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上による資金留保、及び売上債権の減少です。
・投資活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、DX戦略に基づくソフトウェア投資と、物流施設の維持更新投資です。
・財務活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、借入金の返済、及び配当金の支払です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりです。
(イ)契約債務
2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
当社グループの第三者に対する保証は、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2023年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は16百万円であります。
このほか、 一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、解約不能のものに係る未経過リース料は387億43百万円であります。そのうち141億34百万円相当については、契約期間及び契約面積が一致する転貸リース契約を別途締結している顧客から、賃貸料として収受されます。
(ロ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金や社債及び借入により調達することとしております。借入による調達のうち、運転資金については期限が1年以内の短期借入金であり、当社及び一部の子会社が調達しております。これに対し、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。2023年3月31日現在、長期借入金の残高は593億62百万円であり、無担保普通社債の残高は250億円であります。また、当社グループは、グループ会社が保有する資金をグループ内で効率よく活用するため、キャッシュマネジメントシステムを構築し運用しております。
当社グループは、営業キャッシュ・フローに加え、当座借越契約、コミットメントライン契約を締結し資金流動性を確保しており、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。
『中期経営計画2022』における財務戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、最適DEレシオ1.0倍を財務規律とし、適切な財務レバレッジのもとで積極的な投資と株主還元強化の両立を目指します。
投資については、設備の維持更新等の通常投資に加え、DXや新規設備投資、M&Aなど成長領域への戦略投資を積極的に行ってまいります。
株主還元については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載の通り、連結配当性向30%を基準とする業績に連動した機動的な配当を実施する方針です。
また、経営指標としてROEを設定し、目標数値を12%超とすることで、現在の高水準な資本効率の維持を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況」に記載しております。
当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、棚卸資産、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当期の連結財務諸表を作成するにあたり、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等については、会計上の見積りを行う上で将来キャッシュ・フロー、資産の回収可能性等を検討するにあたり、入手可能な外部の情報等に基づき見積りを行っております。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。
・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。
・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。
役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(イ)セグメント毎の主要業務の営業収益
(注) セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(ロ)セグメント毎の主要業務の取扱高等
(2) 次期の見通し
ⅰ 全般の見通し
(単位:億円)
ⅱ セグメント別の営業利益の見通し
(単位:億円)
・海運市況の混乱に伴う海上輸送から航空輸送へのシフトと、航空・海上運賃高止まりによる影響(以下、「特殊要因」)は収束に向かっており、2024年3月期の営業利益には特殊要因を見込んでおりません。
・実力値の物流事業は増益を見込んでおります。事業環境としましては、物流マーケット全体の荷動きが調整局面に入ることや、人件費や燃料費等の原価高騰が見込まれます。このような事業環境の中、当社は適正料金収受、オペレーションのローコスト化による収益性向上に取り組んでまいります。加えて、物流の効率化や環境負荷低減のためのソリューション提案の推進や、九州における半導体関連業務向け物流センター、及び西日本におけるBtoBtoC分野のEC業務向け物流センターの2拠点の新設による売上の拡大により物流事業の実力値は着実に成長しており、中期経営計画の目標達成に向け堅調に推移しております。
・不動産事業は、ほぼ横ばいの業績となる見通しです。なお、当社所有物件のひとつである三井倉庫箱崎ビルのマルチテナント型オフィスビルへのリニューアルに向けたバリューアップ工事に着手する予定ですが、詳細は2023年5月10日に公表しました「当社保有のオフィスビルにおける主要テナントの継続利用とマルチテナント化の方向性について」をご覧ください。
・全社費用としてDX投資の実行に伴う先行費用等の発生もあり、これらの結果2024年3月期の連結合計の営業利益は200億円を見込んでおります。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月23日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(単位:百万円)
| 連結合計 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前期比 | 増減率 |
| 営業収益 | 301,022 | 300,836 | △185 | △0.1% |
| 営業利益 | 25,939 | 25,961 | 22 | 0.1% |
| 経常利益 | 25,553 | 26,533 | 980 | 3.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 14,503 | 15,617 | 1,113 | 7.7% |
・営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも前期比増益となり、3期連続で過去最高益を更新しました。
・世界的なサプライチェーン混乱の影響が収束に向かうなか、経済社会活動の再開の動きが継続しております。このような環境のなかで、当社は急速に変化する顧客のニーズを的確に捉え、代替輸送ルートや物流の効率化提案を行いました。この結果、新規顧客を獲得したほか、既存顧客の受託範囲が拡大し、フォワーディング業務の取扱が増加しました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(イ)物流事業
(単位:百万円)
| 物流事業 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前期比 | 増減率 |
| 営業収益 | 292,213 | 292,022 | △190 | △0.1% |
| 営業利益 | 23,734 | 23,923 | 188 | 0.8% |
事業環境:当社を取り巻く事業環境は次のとおりであります。
・ウクライナ情勢の長期化、及び世界的な労働需給逼迫とエネルギー調達コストの高止まり、物価の上昇に対する世界的な金融引き締め等が、企業の素原材料・部品の調達や、設備投資の制約となっております。
・一方で、経済社会活動の再開に伴い、企業の生産活動は一進一退ながら緩やかな持ち直しの動きが続いております。
・コンテナ船の運航遅延等による海運市況の混乱や、航空旅客便の減便に伴う貨物スペースの供給制約は解消に向かいつつあります。海上・航空輸送スペースの供給不足、及び運賃の高騰は足元で収束に向かっております。
営業の状況:当社の営業活動の状況は次のとおりであります。
・サプライチェーン混乱の影響を受けて急速に変化する顧客のニーズを的確に捉え、機動的なスペースの確保を行いフォワーディング業務の取扱が増加しました。
・顧客に対し以下の提案活動を行った結果、新規顧客を獲得したほか、既存顧客の受託範囲が拡大し、海外物流及びフォワーディング業務の取扱が増加しました。
-顧客のBCP対応に資する代替輸送ルート提案
-環境負荷低減のための物流ソリューション提案
-海外現地の物流から国際輸送、国内における輸配送までを一気通貫で提供する物流の効率化提案
・前期に立ち上げたヘルスケア物流専用の新設倉庫や、同じく前期に立ち上げた家電量販店・EC向けの新設物流センターの通期寄与による業務拡大がありました。
(ロ)不動産事業
(単位:百万円)
| 不動産事業 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前期比 | 増減率 |
| 営業収益 | 9,574 | 9,629 | 54 | 0.6% |
| 営業利益 | 5,798 | 5,908 | 110 | 1.9% |
事業環境:当社を取り巻く事業環境は次のとおりであります。
・東京ビジネス地区のオフィス物件の平均空室率、及び平均賃料は概ね横ばいで推移しました。
営業の状況:当社の営業活動の状況は次のとおりであります。
・当社所有のオフィス物件の空室率及び賃料水準に大きな変動はなく、営業収益、営業利益ともに横ばいとなりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りです。
(単位:百万円)
| 連結合計 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前期末比 | 増減率 |
| 自己資本 | 79,458 | 93,285 | 13,827 | 17.4% |
| 総資産 | 258,297 | 258,679 | 382 | 0.1% |
| 自己資本比率 | 30.8% | 36.1% | +5.3ポイント | 17.2% |
| 有利子負債 | 99,394 | 92,621 | △6,773 | △6.8% |
| D/Eレシオ | 1.25 | 0.99 | △0.26 | △20.6% |
・自己資本が増加した要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものです。
・総資産が増加した要因は、主に現預金の増加によるものです。
・有利子負債が減少した要因は、借入金の返済によるものです。
・引き続き、D/Eレシオが1.0倍程度となるよう運用し、将来の投資余力を確保する方針です。
『中期経営計画2022』における経営上の数値目標の達成状況
| 目標(2027年3月末) | 実績(2023年3月末) | |
| 営業収益 | 3,500億円 | 3,008億36百万円 |
| 営業利益 | 230億円 | 259億61百万円 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 300億円 | 323億40百万円 |
| ROE | 12%超 | 18.1% |
当社グループは、2027年3月期を最終年度とする5ヵ年計画『中期経営計画2022』を策定しております。
目標達成に必要な対応につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(単位:百万円)
| 連結合計 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前期比 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 22,718 | 22,822 | - |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 23,123 | 32,340 | 9,217 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △7,049 | △6,326 | 723 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △17,218 | △16,053 | 1,164 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 22,822 | 33,417 | - |
当期のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
・営業活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上による資金留保、及び売上債権の減少です。
・投資活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、DX戦略に基づくソフトウェア投資と、物流施設の維持更新投資です。
・財務活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、借入金の返済、及び配当金の支払です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりです。
(イ)契約債務
2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超 2年内 | 2年超 3年内 | 3年超 4年内 | 4年超 5年内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 706 | 706 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 59,362 | 8,461 | 5,082 | 7,076 | 12,033 | 3,345 | 23,362 |
| 社債 | 25,000 | - | 14,000 | - | - | 6,000 | 5,000 |
| リース債務 | 7,552 | 1,703 | 1,228 | 945 | 644 | 584 | 2,447 |
当社グループの第三者に対する保証は、従業員に対する銀行の住宅ローンに関する債務保証などであります。保証した借入金の債務不履行が保証契約期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2023年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計額は16百万円であります。
このほか、 一部の物流施設の調達をオペレーティング・リース取引によって行っており、解約不能のものに係る未経過リース料は387億43百万円であります。そのうち141億34百万円相当については、契約期間及び契約面積が一致する転貸リース契約を別途締結している顧客から、賃貸料として収受されます。
(ロ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金や社債及び借入により調達することとしております。借入による調達のうち、運転資金については期限が1年以内の短期借入金であり、当社及び一部の子会社が調達しております。これに対し、倉庫施設などの長期資金は、固定金利の社債及び長期借入金で調達しております。2023年3月31日現在、長期借入金の残高は593億62百万円であり、無担保普通社債の残高は250億円であります。また、当社グループは、グループ会社が保有する資金をグループ内で効率よく活用するため、キャッシュマネジメントシステムを構築し運用しております。
当社グループは、営業キャッシュ・フローに加え、当座借越契約、コミットメントライン契約を締結し資金流動性を確保しており、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備資金を調達することが可能と考えております。
『中期経営計画2022』における財務戦略については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、最適DEレシオ1.0倍を財務規律とし、適切な財務レバレッジのもとで積極的な投資と株主還元強化の両立を目指します。
投資については、設備の維持更新等の通常投資に加え、DXや新規設備投資、M&Aなど成長領域への戦略投資を積極的に行ってまいります。
株主還元については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載の通り、連結配当性向30%を基準とする業績に連動した機動的な配当を実施する方針です。
また、経営指標としてROEを設定し、目標数値を12%超とすることで、現在の高水準な資本効率の維持を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況」に記載しております。
当社経営陣は連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び評価を行わなければなりません。経営陣は、棚卸資産、貸倒れ、有価証券、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産、法人税等、繰延税金資産、財務活動、退職給付、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる基準・要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断基礎となります。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当期の連結財務諸表を作成するにあたり、有形固定資産、のれんを含む無形固定資産等については、会計上の見積りを行う上で将来キャッシュ・フロー、資産の回収可能性等を検討するにあたり、入手可能な外部の情報等に基づき見積りを行っております。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、倉庫保管・荷役、港湾作業、国内運送及び国際輸送等の物流の各機能を有機的・効率的に顧客に提供する物流事業並びにビル賃貸業を中心とする不動産事業で構成されており、以下の2つを報告セグメントとしております。
・「物流事業」…倉庫保管・荷役、港湾作業・運送、海外における物流サービス・複合一貫輸送、航空貨物輸送、3PL、サプライチェーンマネジメント支援業務、陸上貨物運送等、様々な物流サービスを提供しております。
・「不動産事業」…ビル賃貸業を中心としたサービスを提供しております。
役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難でありますので、これに代えて、セグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(イ)セグメント毎の主要業務の営業収益
| セグメント | 営業収益(百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 増減額(百万円) | 比率(%) | |
| 物流事業 | ||||
| (倉庫保管) | 35,037 | 38,005 | 2,967 | 8.5 |
| (倉庫荷役) | 31,603 | 33,510 | 1,907 | 6.0 |
| (港湾作業) | 17,019 | 17,736 | 716 | 4.2 |
| (運送) | 164,367 | 156,156 | △8,211 | △5.0 |
| (その他) | 44,185 | 46,614 | 2,428 | 5.5 |
| 計 | 292,213 | 292,022 | △190 | △0.1 |
| 不動産事業 | ||||
| (不動産賃貸) | 9,574 | 9,629 | 54 | 0.6 |
| 計 | 9,574 | 9,629 | 54 | 0.6 |
| セグメント間取引消去 | △765 | △815 | △49 | - |
| 合計 | 301,022 | 300,836 | △185 | △0.1 |
(注) セグメント間の内部振替前の数値によっております。
(ロ)セグメント毎の主要業務の取扱高等
| セグメント の名称 | 業務の種類 | 取扱高等 | ||
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 物流事業 | 倉庫保管 | 国内平均保管残高(千トン) | 475 | 475 |
| 国内貨物回転率(%) | 28.8 | 25.2 | ||
| 所管面積(千㎡) | 1,238 | 1,230 | ||
| 倉庫荷役 | 国内入庫高(千トン) | 1,646 | 1,423 | |
| 国内出庫高(千トン) | 1,628 | 1,451 | ||
| 港湾作業 | CT作業取扱高(TEU) | 946,724 | 966,467 | |
| 運送 | (国内運送) | |||
| 国内コンテナ運送取扱高(本数) | 221,340 | 203,688 | ||
| (国際運送NVOCC) | ||||
| 取扱高(TEU) | 50,087 | 60,266 | ||
| (陸上貨物運送) | ||||
| 貸切輸送(千トンキロ) | 539,351 | 550,677 | ||
| 取扱数量(千個) | 33,832 | 33,470 | ||
| (航空貨物輸送) | ||||
| 取扱高(トン数) | 68,693 | 47,047 | ||
| (3PL) | ||||
| 取扱個数(千個) | 117,621 | 104,450 | ||
| (サプライチェーンマネジメント支援) | ||||
| 販売物流入出庫高(千㎥) | 523.8 | 385.4 | ||
| 不動産事業 | 不動産賃貸 | 賃貸面積(千㎡) | 160 | 163 |
| (注) 貨物回転率= | (年間入庫高+年間出庫高)×1/2 | × 100 |
| 月末保管残高年間合計 |
(2) 次期の見通し
ⅰ 全般の見通し
(単位:億円)
| 連結合計 | 2023年3月期 実績 | 2024年3月期 予想 | 前期比 | 増減率 |
| 営業収益 | 3,008 | 2,800 | △208 | △6.9% |
| 営業利益 | 260 | 200 | △60 | △23.0% |
| 経常利益 | 265 | 192 | △73 | △27.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 156 | 110 | △46 | △29.6% |
ⅱ セグメント別の営業利益の見通し
(単位:億円)
| セグメント別営業利益 | 2023年3月期 実績 | 2024年3月期 予想 | 前期比 | |
| 特殊要因 | 46 | - | △46 | |
| 実力値 | 214 | 200 | △14 | |
| 物流事業 | 193 | 198 | +5 | |
| 不動産事業 | 59 | 57 | △2 | |
| 全社費用・消去 | △38 | △55 | △17 | |
| 連結合計 | 260 | 200 | △60 | |
・海運市況の混乱に伴う海上輸送から航空輸送へのシフトと、航空・海上運賃高止まりによる影響(以下、「特殊要因」)は収束に向かっており、2024年3月期の営業利益には特殊要因を見込んでおりません。
・実力値の物流事業は増益を見込んでおります。事業環境としましては、物流マーケット全体の荷動きが調整局面に入ることや、人件費や燃料費等の原価高騰が見込まれます。このような事業環境の中、当社は適正料金収受、オペレーションのローコスト化による収益性向上に取り組んでまいります。加えて、物流の効率化や環境負荷低減のためのソリューション提案の推進や、九州における半導体関連業務向け物流センター、及び西日本におけるBtoBtoC分野のEC業務向け物流センターの2拠点の新設による売上の拡大により物流事業の実力値は着実に成長しており、中期経営計画の目標達成に向け堅調に推移しております。
・不動産事業は、ほぼ横ばいの業績となる見通しです。なお、当社所有物件のひとつである三井倉庫箱崎ビルのマルチテナント型オフィスビルへのリニューアルに向けたバリューアップ工事に着手する予定ですが、詳細は2023年5月10日に公表しました「当社保有のオフィスビルにおける主要テナントの継続利用とマルチテナント化の方向性について」をご覧ください。
・全社費用としてDX投資の実行に伴う先行費用等の発生もあり、これらの結果2024年3月期の連結合計の営業利益は200億円を見込んでおります。