有価証券報告書-第113期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況につきましては、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、良好な企業収益に牽引され、緩やかな回復基調が継続しましたが、中国をはじめとした世界経済の減速や地政学リスクの高まりなど、景気の下押し要因が顕在化し、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような経済情勢のなか、国内貨物は、相次ぐ自然災害の影響等もあり、緩慢な荷動きとなりましたが、国際貨物は、自動車関連や電子部品を中心に需要が拡大した結果、総じて堅調に推移いたしました。
当社グループは、このような経営環境のもと、最終年度を迎えた3年間の経営計画「日通グループ経営計画2018-新・世界日通。-」の目標達成に向け、「エリア戦略」「機能戦略」の2つの重点戦略の遂行にグループ一丸となって取り組んでまいりました。
「エリア戦略」
・「日本」では、大都市圏を中心に、ワンストップ営業・アカウントマネジメントを推進し、グローバル企業との取引拡大に取り組むとともに、国内事業の強化に向け、組織の再編をさらに進めてまいりました。
・「海外」では、引き続き南アジアを中心に経営資源の集中投下を行い、倉庫を中心としたネットワークの強化を図るとともに、欧州におけるハイファッションなど重点産業への取組みの拡大や、各地域における非日系企業への営業拡大を推進してまいりました。
「機能戦略」
・「営業力の徹底強化」では、ワンストップ営業・アカウントマネジメントを強力に推進し、既存顧客に対する事業領域を拡大するとともに、非日系企業を中心とした新たな取扱いの拡大を進めてまいりました。
・「コア事業の強化と高度化」では、フォワーディング事業において、グローバル購買を一層推進するとともに、中国・欧州間の鉄道を利用したフォワーディング商品の拡充にも取り組んでまいりました。また、ロジスティクス事業においては、倉庫オペレーションにおける先端技術の実用化に向けた取組みを推進し、事業の強化を図ってまいりました。
・「グループ経営の強化」では、グループ各社の強みを活かした産業別プラットフォームの構築に向けた取組みを推し進めてまいりました。
・「経営基盤の強靭化」では、ITの活用等による組織の集約と機能の強化を進めるとともに、RPAの導入を推進するなど、生産性の向上に取り組んでまいりました。
・「グループCSR経営の更なる強化」では、ダイバーシティ経営の推進や、長時間労働の是正など、働き方改革を積極的に進めてまいりました。
この結果、売上高は2兆1,385億円と前連結会計年度に比べ1,431億円、7.2%の増収となりました。
売上原価は1兆9,496億円で前連結会計年度に比べ1,323億円、7.3%増となり、売上総利益は1,888億円で前連結会計年度に比べ108億円、6.1%増となりました。売上原価増加の主な内容は、傭車下請費の増加等によるものであります。
販売費及び一般管理費は1,092億円で前連結会計年度に比べ14億円、1.4%増となりました。販売費及び一般管理費増加の主な内容は、新規連結会社の影響等によるものであります。
以上により、営業利益は795億円で前連結会計年度に比べ93億円、13.3%増、経常利益は858億円で前連結会計年度に比べ114億円、15.3%増となりました。
特別利益は35億円で前連結会計年度に比べ207億円、85.5%減、特別損失は114億円で前連結会計年度に比べ500億円、81.4%減となりました。特別利益減少の主な内容は、退職給付信託設定益の減少156億円等によるものであります。また、特別損失減少の主な内容は、減損損失の減少464億円等によるものであります。
税金等調整前当期純利益は778億円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、さらに非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は493億円となり、前連結会計年度に比べ427億円、655.0%増となりました。
日通グループ経営計画2018 総括
・数値目標の達成状況
・重点戦略の実施状況
「日通グループ経営計画2018-新・世界日通。-」は、2019年3月で終了となりましたが、これまでの経営計画を振り返りますと、2019年3月期までの3つの経営計画では、国内の構造改革と海外成長に取り組んでまいりました。
日通グループ経営計画2012、日通グループ経営計画2015では、リーマンショック後の世界不況とペリカン便事業の切り出しによる売上高の落ち込みをM&Aで補い、また国内事業の構造改革により、強固な経営体質への変革を推進いたしました。
日通グループ経営計画2018では、過去の経営計画で実施してきた事業構造改革が一定の成果を収めた後、攻めの成長戦略に転じ、更なる海外での事業成長のための布石とすべく、アカウントマネジメント、ワンストップ営業を中心とした営業力やグローバルフォワーディングの購買力の強化、海外事業の拡大を図ってまいりました。
これらの諸施策が功を奏し、今日の好業績につなげられたことは、一定の評価ができるものと考えており、より収益性を高めることの課題は残っておりますが、グローバル企業としての将来の発展に向け、布石を打つという目標は、概ね達成できたと分析しております。
報告セグメントの業績概況は以下のとおりであります。
なお当社は、2018年4月1日に実施した警備輸送事業に関わる組織改正にあわせて、当連結会計年度より、日本(ロジスティクス)セグメントの一部を、警備輸送セグメントに変更しており、以下の前連結会計年度比較につきましては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
(売上高の明細)
(セグメント利益(営業利益)の明細)
①日本(ロジスティクス)
航空輸出貨物及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は1兆2,568億円と前連結会計年度に比べ681億円、5.7%の増収となり、営業利益は559億円と前連結会計年度に比べ103億円、22.7%の増益となりました。
②米州(ロジスティクス)
航空輸出貨物及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は986億円と前連結会計年度に比べ73億円、8.0%の増収となりましたが、前年の過年度における過払い利用費の戻し入れの反動減等もあり、営業利益は42億円と前連結会計年度に比べ2億円、4.9%の減益となりました。
③欧州(ロジスティクス)
航空貨物及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したことや、新規連結会社が加わったこと等により、売上高は1,148億円と前連結会計年度に比べ187億円、19.5%の増収となりましたが、のれんの償却額の増加等もあり、営業利益は22億円と前連結会計年度に比べ18億円、45.3%の減益となりました。
④東アジア(ロジスティクス)
航空及び海運輸出貨物の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は1,227億円と前連結会計年度に比べ52億円、4.5%の増収となり、営業利益は30億円と前連結会計年度に比べ11億円、62.9%の増益となりました。
⑤南アジア・オセアニア(ロジスティクス)
倉庫及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は918億円と前連結会計年度に比べ64億円、7.6%の増収となり、営業利益は37億円と前連結会計年度に比べ3億円、9.3%の増益となりました。
⑥警備輸送
キャッシュ・ロジスティクスの拡販等により、売上高は726億円と前連結会計年度に比べ6億円、0.9%の増収となりましたが、人件費や燃油費の増加等により、営業利益は12億円と前連結会計年度に比べ8億円、41.9%の減益となりました。
⑦重量品建設
前年の海外における大型プラント工事の反動減等もありましたが、売上高は477億円と前連結会計年度に比べ1億円、0.3%の増収となり、営業利益は45億円と前連結会計年度に比べ4億円、11.3%の増益となりました。
⑧物流サポート
石油販売単価が上昇したこと及び輸出梱包業務の取扱いが増加したこと等により、売上高は4,839億円と前連結会計年度に比べ407億円、9.2%の増収となり、営業利益は127億円と前連結会計年度に比べ10億円、9.0%の増益となりました。
なお、当社グループの取り扱う輸送手段は多岐にわたるとともに、実運送や利用運送も行っており、セグメント情報に関連付けて、輸送手段ごとの販売実績の的確な表示を行うことは困難であります。
このため生産、受注及び販売の状況につきましては、上記セグメントの業績に示しており、記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は1兆5,366億円となり、前連結会計年度末に比べ196億円、1.3%増となりました。
セグメントごとの資産は、物流サポートにおきまして、売掛金が増加したこと等により3,411億円となり、前連結会計年度末に比べ181億円、5.6%増となりましたが、物流サポート以外のセグメントごとの資産は、概ね前年並みとなりました。
流動資産は7,122億円で前連結会計年度末に比べ67億円、0.9%減、固定資産は8,244億円で前連結会計年度末に比べ263億円、3.3%増となりました。
流動資産減少の主な要因は、現金及び預金の減少等によるものであります。
固定資産増加の主な要因は、のれんの増加等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は9,762億円で前連結会計年度末に比べ66億円、0.7%増となりました。
流動負債は4,544億円で前連結会計年度末に比べ92億円、2.1%増、固定負債は5,218億円で前連結会計年度末に比べ25億円、0.5%減となりました。
流動負債増加の主な要因は、預り金の増加等によるものであります。
固定負債減少の主な要因は、短期償還社債への振替による社債の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は5,604億円で前連結会計年度末に比べ129億円、2.4%増となりました。
純資産増加の主な要因は、利益剰余金の増加等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,020億円で、前連結会計年度末に比べ357億円減となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは726億円の収入となり、前連結会計年度に比べ191億円収入が減少しました。その主な要因は、従業員預り金が減少したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは909億円の支出となり、前連結会計年度に比べ35億円支出が増加しました。その主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは146億円の支出となり、前連結会計年度に比べ167億円支出が減少しました。その主な要因は、社債の償還による支出が減少したこと等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループの主要な資金需要は、利用運送費、燃油費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備の新設、改修及びリース資産の取得等に係る投資であります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況につきましては、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、良好な企業収益に牽引され、緩やかな回復基調が継続しましたが、中国をはじめとした世界経済の減速や地政学リスクの高まりなど、景気の下押し要因が顕在化し、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような経済情勢のなか、国内貨物は、相次ぐ自然災害の影響等もあり、緩慢な荷動きとなりましたが、国際貨物は、自動車関連や電子部品を中心に需要が拡大した結果、総じて堅調に推移いたしました。
当社グループは、このような経営環境のもと、最終年度を迎えた3年間の経営計画「日通グループ経営計画2018-新・世界日通。-」の目標達成に向け、「エリア戦略」「機能戦略」の2つの重点戦略の遂行にグループ一丸となって取り組んでまいりました。
「エリア戦略」
・「日本」では、大都市圏を中心に、ワンストップ営業・アカウントマネジメントを推進し、グローバル企業との取引拡大に取り組むとともに、国内事業の強化に向け、組織の再編をさらに進めてまいりました。
・「海外」では、引き続き南アジアを中心に経営資源の集中投下を行い、倉庫を中心としたネットワークの強化を図るとともに、欧州におけるハイファッションなど重点産業への取組みの拡大や、各地域における非日系企業への営業拡大を推進してまいりました。
「機能戦略」
・「営業力の徹底強化」では、ワンストップ営業・アカウントマネジメントを強力に推進し、既存顧客に対する事業領域を拡大するとともに、非日系企業を中心とした新たな取扱いの拡大を進めてまいりました。
・「コア事業の強化と高度化」では、フォワーディング事業において、グローバル購買を一層推進するとともに、中国・欧州間の鉄道を利用したフォワーディング商品の拡充にも取り組んでまいりました。また、ロジスティクス事業においては、倉庫オペレーションにおける先端技術の実用化に向けた取組みを推進し、事業の強化を図ってまいりました。
・「グループ経営の強化」では、グループ各社の強みを活かした産業別プラットフォームの構築に向けた取組みを推し進めてまいりました。
・「経営基盤の強靭化」では、ITの活用等による組織の集約と機能の強化を進めるとともに、RPAの導入を推進するなど、生産性の向上に取り組んでまいりました。
・「グループCSR経営の更なる強化」では、ダイバーシティ経営の推進や、長時間労働の是正など、働き方改革を積極的に進めてまいりました。
この結果、売上高は2兆1,385億円と前連結会計年度に比べ1,431億円、7.2%の増収となりました。
売上原価は1兆9,496億円で前連結会計年度に比べ1,323億円、7.3%増となり、売上総利益は1,888億円で前連結会計年度に比べ108億円、6.1%増となりました。売上原価増加の主な内容は、傭車下請費の増加等によるものであります。
販売費及び一般管理費は1,092億円で前連結会計年度に比べ14億円、1.4%増となりました。販売費及び一般管理費増加の主な内容は、新規連結会社の影響等によるものであります。
以上により、営業利益は795億円で前連結会計年度に比べ93億円、13.3%増、経常利益は858億円で前連結会計年度に比べ114億円、15.3%増となりました。
特別利益は35億円で前連結会計年度に比べ207億円、85.5%減、特別損失は114億円で前連結会計年度に比べ500億円、81.4%減となりました。特別利益減少の主な内容は、退職給付信託設定益の減少156億円等によるものであります。また、特別損失減少の主な内容は、減損損失の減少464億円等によるものであります。
税金等調整前当期純利益は778億円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、さらに非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は493億円となり、前連結会計年度に比べ427億円、655.0%増となりました。
日通グループ経営計画2018 総括
・数値目標の達成状況
| 経営計画目標 | 2019年3月期実績 | 達成率・実施率 | |
| 売上高 | 2兆1,500億円 | 2兆1,385億円 | 99.5% |
| 営業利益 | 750億円 | 795億円 | 106.1%(達成) |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 450億円 | 493億円 | 109.6%(達成) |
| 総資産利益率(ROA) | 2.8% | 3.2% | 達成 |
| 国際関連事業売上高 | 8,600億円 | 8,242億円 | 95.8% |
| 投資計画 | 2,000億円 | 2,562億円 | 128.1% |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 | |||||
| 経営計画目標 | 2019年3月期実績 | 達成率 | 経営計画目標 | 2019年3月期実績 | 達成率 | ||
| ロ ジ ス テ ィ ク ス | 日本 | 1兆3,000億円 | 1兆2,568億円 | 96.7% | 480億円 | 559億円 | 116.6% |
| 米州 | 1,000億円 | 986億円 | 98.7% | 56億円 | 42億円 | 76.1% | |
| 欧州 | 900億円 | 1,148億円 | 127.6% | 38億円 | 22億円 | 59.8% | |
| 東アジア | 1,350億円 | 1,227億円 | 90.9% | 42億円 | 30億円 | 71.6% | |
| 南アジア・オセアニア | 1,050億円 | 918億円 | 87.5% | 36億円 | 37億円 | 103.1% | |
| 警備輸送 | 560億円 | 726億円 | 129.7% | 17億円 | 12億円 | 72.9% | |
| 重量品建設 | 530億円 | 477億円 | 90.1% | 33億円 | 45億円 | 137.0% | |
| 物流サポート | 4,720億円 | 4,839億円 | 102.5% | 104億円 | 127億円 | 122.9% | |
・重点戦略の実施状況
| エリア戦略 | 達成できたこと | 継続課題 |
| 日本 | 「成長性と収益性の両立可能な基盤を構築」 ・売上高 ※海外を含む連結実績 2016年3月期 1兆9,091億円 ⇒ 2019年3月期 2兆1,385億円(+2,293億円) ・営業利益 ※海外を含む連結実績 2016年3月期 547億円 ⇒ 2019年3月期 795億円(+248億円) | ■東名大大都市圏での事業拡大■国内事業の収益化 (不動産事業、警送、小口貨物、赤字課所等) |
| 海外 | 「海外事業により日通グループの成長を牽引」 ・海外売上高 2016年3月期 3,645億円 ⇒ 2019年3月期 4,281億円(+635億円) 「南アジア・オセアニアでの成長」 ・売上高(南アジア・オセアニア) 2016年3月期 702億円 ⇒ 2019年3月期 918億円(+216億円) | ■南アジアの域内物流の強化■インド、アフリカへの先行投資■倉庫等の投資案件の収益化 |
| 機能戦略 | 達成できたこと | 継続課題 |
| 営業力の徹底強化 | ■ワンストップ営業の徹底に向け、陸・海・空の 輸送モード別組織を、地域ブロックごとに再編■アカウント専業支店の新設 | ■産業別マーケティングと ターゲット産業の深耕■非日系顧客への営業強化 |
| コア事業の強化と高度化 | ■グローバルフォワーディングにおける購買力強化■海外でのロジスティクス事業推進に向けた取組み ・メコン開発センターを設置 ・中欧鉄道事業の推進 | ■海運事業改革の推進■医薬品ロジスティクスへの挑戦■先端技術の活用 |
| グループ経営の強化 | ■Traconf S.r.l.の買収 | ■グローバルな企業グループとしての ガバナンス強化■グループ内事業の最適化 |
| 経営基盤の強靭化 | ■シェアードサービスセンター(SSC) の設置■ロジスティクスエンジニアリング戦略室、 ダイバーシティ推進室の設置 | ■営業・事務生産性の向上、 管理コストの削減■IT構造改革 |
| グループCSR経営の更なる強化 | ■事業を通じた地球環境への貢献■海外監査の強化 | ■環境長期目標達成への具体的取組み■ダイバーシティ、同一労働同一賃金、 働き方改革への対応 |
「日通グループ経営計画2018-新・世界日通。-」は、2019年3月で終了となりましたが、これまでの経営計画を振り返りますと、2019年3月期までの3つの経営計画では、国内の構造改革と海外成長に取り組んでまいりました。
日通グループ経営計画2012、日通グループ経営計画2015では、リーマンショック後の世界不況とペリカン便事業の切り出しによる売上高の落ち込みをM&Aで補い、また国内事業の構造改革により、強固な経営体質への変革を推進いたしました。
日通グループ経営計画2018では、過去の経営計画で実施してきた事業構造改革が一定の成果を収めた後、攻めの成長戦略に転じ、更なる海外での事業成長のための布石とすべく、アカウントマネジメント、ワンストップ営業を中心とした営業力やグローバルフォワーディングの購買力の強化、海外事業の拡大を図ってまいりました。
これらの諸施策が功を奏し、今日の好業績につなげられたことは、一定の評価ができるものと考えており、より収益性を高めることの課題は残っておりますが、グローバル企業としての将来の発展に向け、布石を打つという目標は、概ね達成できたと分析しております。
報告セグメントの業績概況は以下のとおりであります。
なお当社は、2018年4月1日に実施した警備輸送事業に関わる組織改正にあわせて、当連結会計年度より、日本(ロジスティクス)セグメントの一部を、警備輸送セグメントに変更しており、以下の前連結会計年度比較につきましては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
(売上高の明細)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2018年4月 1日 至 2019年3月31日) (百万円) | 増 減 (百万円) | 増減率(%) | |
| ロ ジ ス テ ィ ク ス | 日本 | 1,188,695 | 1,256,802 | 68,107 | 5.7 |
| 米州 | 91,396 | 98,699 | 7,302 | 8.0 | |
| 欧州 | 96,048 | 114,812 | 18,763 | 19.5 | |
| 東アジア | 117,487 | 122,754 | 5,266 | 4.5 | |
| 南アジア・ オセアニア | 85,382 | 91,874 | 6,492 | 7.6 | |
| 警備輸送 | 72,022 | 72,647 | 625 | 0.9 | |
| 重量品建設 | 47,602 | 47,751 | 149 | 0.3 | |
| 物流サポート | 443,264 | 483,965 | 40,700 | 9.2 | |
| 計 | 2,141,899 | 2,289,308 | 147,408 | 6.9 | |
| 調整額 | △146,582 | △150,806 | △4,224 | - | |
| 合計 | 1,995,317 | 2,138,501 | 143,183 | 7.2 | |
(セグメント利益(営業利益)の明細)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2017年4月 1日 至 2018年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2018年4月 1日 至 2019年3月31日) (百万円) | 増 減 (百万円) | 増減率(%) | |
| ロ ジ ス テ ィ ク ス | 日本 | 45,596 | 55,966 | 10,369 | 22.7 |
| 米州 | 4,486 | 4,264 | △221 | △4.9 | |
| 欧州 | 4,155 | 2,271 | △1,883 | △45.3 | |
| 東アジア | 1,845 | 3,007 | 1,161 | 62.9 | |
| 南アジア・ オセアニア | 3,396 | 3,710 | 314 | 9.3 | |
| 警備輸送 | 2,135 | 1,240 | △894 | △41.9 | |
| 重量品建設 | 4,062 | 4,520 | 457 | 11.3 | |
| 物流サポート | 11,722 | 12,778 | 1,055 | 9.0 | |
| 計 | 77,399 | 87,759 | 10,360 | 13.4 | |
| 調整額 | △7,129 | △8,161 | △1,031 | - | |
| 合計 | 70,269 | 79,598 | 9,328 | 13.3 | |
①日本(ロジスティクス)
航空輸出貨物及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は1兆2,568億円と前連結会計年度に比べ681億円、5.7%の増収となり、営業利益は559億円と前連結会計年度に比べ103億円、22.7%の増益となりました。
②米州(ロジスティクス)
航空輸出貨物及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は986億円と前連結会計年度に比べ73億円、8.0%の増収となりましたが、前年の過年度における過払い利用費の戻し入れの反動減等もあり、営業利益は42億円と前連結会計年度に比べ2億円、4.9%の減益となりました。
③欧州(ロジスティクス)
航空貨物及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したことや、新規連結会社が加わったこと等により、売上高は1,148億円と前連結会計年度に比べ187億円、19.5%の増収となりましたが、のれんの償却額の増加等もあり、営業利益は22億円と前連結会計年度に比べ18億円、45.3%の減益となりました。
④東アジア(ロジスティクス)
航空及び海運輸出貨物の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は1,227億円と前連結会計年度に比べ52億円、4.5%の増収となり、営業利益は30億円と前連結会計年度に比べ11億円、62.9%の増益となりました。
⑤南アジア・オセアニア(ロジスティクス)
倉庫及び自動車運送の取扱いが堅調に推移したこと等により、売上高は918億円と前連結会計年度に比べ64億円、7.6%の増収となり、営業利益は37億円と前連結会計年度に比べ3億円、9.3%の増益となりました。
⑥警備輸送
キャッシュ・ロジスティクスの拡販等により、売上高は726億円と前連結会計年度に比べ6億円、0.9%の増収となりましたが、人件費や燃油費の増加等により、営業利益は12億円と前連結会計年度に比べ8億円、41.9%の減益となりました。
⑦重量品建設
前年の海外における大型プラント工事の反動減等もありましたが、売上高は477億円と前連結会計年度に比べ1億円、0.3%の増収となり、営業利益は45億円と前連結会計年度に比べ4億円、11.3%の増益となりました。
⑧物流サポート
石油販売単価が上昇したこと及び輸出梱包業務の取扱いが増加したこと等により、売上高は4,839億円と前連結会計年度に比べ407億円、9.2%の増収となり、営業利益は127億円と前連結会計年度に比べ10億円、9.0%の増益となりました。
なお、当社グループの取り扱う輸送手段は多岐にわたるとともに、実運送や利用運送も行っており、セグメント情報に関連付けて、輸送手段ごとの販売実績の的確な表示を行うことは困難であります。
このため生産、受注及び販売の状況につきましては、上記セグメントの業績に示しており、記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は1兆5,366億円となり、前連結会計年度末に比べ196億円、1.3%増となりました。
セグメントごとの資産は、物流サポートにおきまして、売掛金が増加したこと等により3,411億円となり、前連結会計年度末に比べ181億円、5.6%増となりましたが、物流サポート以外のセグメントごとの資産は、概ね前年並みとなりました。
流動資産は7,122億円で前連結会計年度末に比べ67億円、0.9%減、固定資産は8,244億円で前連結会計年度末に比べ263億円、3.3%増となりました。
流動資産減少の主な要因は、現金及び預金の減少等によるものであります。
固定資産増加の主な要因は、のれんの増加等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は9,762億円で前連結会計年度末に比べ66億円、0.7%増となりました。
流動負債は4,544億円で前連結会計年度末に比べ92億円、2.1%増、固定負債は5,218億円で前連結会計年度末に比べ25億円、0.5%減となりました。
流動負債増加の主な要因は、預り金の増加等によるものであります。
固定負債減少の主な要因は、短期償還社債への振替による社債の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は5,604億円で前連結会計年度末に比べ129億円、2.4%増となりました。
純資産増加の主な要因は、利益剰余金の増加等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,020億円で、前連結会計年度末に比べ357億円減となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは726億円の収入となり、前連結会計年度に比べ191億円収入が減少しました。その主な要因は、従業員預り金が減少したこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは909億円の支出となり、前連結会計年度に比べ35億円支出が増加しました。その主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは146億円の支出となり、前連結会計年度に比べ167億円支出が減少しました。その主な要因は、社債の償還による支出が減少したこと等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループの主要な資金需要は、利用運送費、燃油費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備の新設、改修及びリース資産の取得等に係る投資であります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。