有価証券報告書-第115期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものになります。
(1)経営成績
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症とその抑制のための制限措置により歴史的な落ち込みとなりましたが、段階的な経済活動の再開と、各国政府の景気刺激策等の効果もあり、第2四半期より持ち直しの動きを見せ、「第2波」「第3波」の感染再拡大の中でも、米国、中国等の主要国経済が牽引する形で緩やかな回復基調に転じました。一方で、新たな生活様式や巣籠もり需要が生まれながらも、先行き不透明な状況の中、個人消費や企業の生産活動や投資は落ち込み、総じて厳しい経営環境となりました。
このような経済情勢の中、物流業界におきましても、サプライチェーンの寸断等で大きく落ち込んだ荷動きは、日本を含む世界各国における生産・販売活動の段階的な再開により持ち直しの動きに転じ、5Gへの移行等による半導体需要の急速な回復等、一部商材においては特に堅調な荷動きとなり、米国、中国が牽引する形で国際貿易も回復に転じました。また、新たな生活様式に伴うECやデジタル関連商材等の需要が年度を通じて堅調に推移いたしました。しかし、依然として新型コロナウイルス感染症の影響は色濃く、日用品や生産用機械等の設備関連貨物の荷動きは鈍く、自動車産業等の回復に向かう一部業種においてもコロナ以前の水準には至らず、総じて低調な荷動きに推移いたしました。
一方で、コロナ禍においても日本国内ではサプライチェーンの見直しやEC需要を背景に倉庫需要は旺盛であり、トラックドライバー不足も慢性化しております。また、国際輸送においては、夏場にかけて減便していたコンテナ船が、世界的な荷動きの急回復により復便したものの、本船スペース、空コンテナ不足により需給が逼迫いたしました。航空貨物輸送においても、国際旅客便の運休が継続したことで慢性的なスペース不足となりました。
日本通運グループは、このような経営環境のもと、2019年4月にスタートいたしました5年間の経営計画「日通グループ経営計画2023~ 非連続な成長“Dynamic Growth”~」における2年目となり、長期ビジョン実現に向けた変革の第一歩として位置付け、「事業の成長戦略」「長期ビジョン実現のための取組み」に掲げる施策に取り組んでまいりました。
[事業の成長戦略]
「コア事業の成長戦略」における「顧客(産業)軸」につきましては、医薬品事業の立ち上げや半導体産業へ提案強化等の重点5産業への取組みを加速するとともに、非日系企業への取組みを強化いたしました。
「事業軸」につきましては、航空チャーター輸送の拡大によりコロナ禍においてもお客様のサプライチェーン維持の貢献に努めるとともに、グローバルNVOCCセンターの設立による購買等の海運事業の基盤高度化に加え、倉庫を起点としたロジスティクス等への取組みを強化いたしました。コロナ禍におけるサプライチェーンの見直しやEC需要を背景に各産業、業種向け倉庫、配送を中心としたロジスティクスは好調に推移いたしましたが、コロナ禍における生産や国際貿易の影響により低迷した貨物輸送需要は年度の後半に向け徐々に回復に向かうも、取扱数量は総じて低調に推移いたしました。
「顧客(産業)軸」「事業軸」に関する各種KPIの進捗は以下のとおりです。
* 海上・航空フォワーディング数量及び非日系顧客の拡大の実績は、対象期間を1月~12月としております。
「エリア軸」につきましては、米国において医薬品物流ネットワークに強みを持つMD Logistics,LLC.及びMD Express,LLC.をグループ会社化するとともに、各国の物流拠点においてGDP認証取得を進めるなど、グローバルな医薬品物流ネットワーク構築に取り組みました。また、中国において新たな拠点開設を進めることで国内物流を強化するとともに、中欧鉄道のサービス拡大によるお客様のグローバルサプライチェーンの維持、貢献に努めてまいりました。
「日本事業の強靭化戦略」につきましては、当社グループ事業の核となる日本国内物流事業の収益性の更なる改善とコロナ禍における経営基盤の強化に向け、オフィス業務や倉庫事業の効率化やグループ戦力活用による外注費の削減に加え、間接部門人員の更なる再配置を進めてまいりました。また、フェリー事業の譲渡、旅行事業や自動車学校事業からの撤退など事業の選択と集中も進めてまいりました。
「日本事業の強靭化戦略」に関する各種KPIの進捗は以下のとおりです。
[長期ビジョン実現のための取組み]
「取組みを支える機能の強化」における「IT戦略のイノベーション」では、情報セキュリティ強化や事務生産性向上に貢献するRPA普及に向けた取組みに加え、コロナ禍におけるニューノーマルへ対応するコミュニケーション基盤の見直しを推進いたしました。
「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営の確立」におきましては、CO2排出量削減にこだわる「E:環境」では、自社施設等における再生可能エネルギー利用等の促進、モーダルシフトの推進及び鉄道・海上輸送等の複合輸送商品の造成に取組みました。また、社員が幸せを感じる企業への変革を目指す「S:社会」では、多様な人材が活躍する組織づくりに加え、人事制度等各種改革や長時間労働の撲滅に取組むとともに、コロナ禍における社員の健康や安全の確保に注力してまいりました。持続的な企業価値向上を支える「G:ガバナンス」では、不動産資産の流動化をはじめとする資産の圧縮や事業ポートフォリオの見直し等による資本効率向上への取組みに加え、グループ経営体制の強化に向けた各種検討を進めてまいりました。
この結果、売上高は2兆791億円と前連結会計年度に比べ11億円、0.1%の減収となりました。売上高減少の主な内容は、新型コロナウイルス感染症拡大による減少38億円等によるものであります。
売上原価は1兆8,858億円で前連結会計年度に比べ251億円、1.3%減となり、売上総利益は1,933億円で前連結会計年度に比べ240億円、14.2%増となりました。売上原価減少の主な内容は、傭車下請費や燃油費の減少等によるものであります。
販売費及び一般管理費は1,152億円で前連結会計年度に比べ51億円、4.7%増となりました。販売費及び一般管理費増加の主な内容は、コンサルティング費用の増加等によるものであります。
以上により、営業利益は781億円で前連結会計年度に比べ188億円、31.9%増、経常利益は812億円で前連結会計年度に比べ238億円、41.5%増となりました。営業利益増加の主な内容は、航空貨物の取扱数量の増加や燃油費の減少等によるものであります。
特別利益は342億円で前連結会計年度に比べ298億円、669.8%増、特別損失は307億円で前連結会計年度に比べ72億円、30.8%増となりました。特別利益増加の主な内容は、固定資産売却益の増加121億円、投資有価証券売却益の増加130億円、日通自動車学校の譲渡益46億円等によるものであります。また、特別損失増加の主な内容は、固定資産処分損の増加88億円等によるものであります。
税金等調整前当期純利益は848億円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、さらに非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は561億円となり、前連結会計年度に比べ386億円、222.3%増となりました。
報告セグメントの業績概況は以下のとおりであります。
(売上高の明細)
(セグメント利益(営業利益又は営業損失(△))の明細)
①日本(ロジスティクス)
航空貨物の取扱数量は増加しましたが、自動車運送の取扱減少等により、売上高は1兆2,128億円と前連結会計年度に比べ7億円、0.1%の減収となりました。一方、航空貨物の取扱数量の増加や燃油単価の減少等により、営業利益は519億円と前連結会計年度に比べ91億円、21.3%の増益となりました。
②米州(ロジスティクス)
航空貨物の取扱数量減少等により、売上高は781億円と前連結会計年度に比べ129億円、14.2%の減収となり、営業利益は4億円と前連結会計年度に比べ23億円、82.6%の減益となりました。
③欧州(ロジスティクス)
倉庫配送及び自動車運送の取扱減少等により、売上高は1,171億円と前連結会計年度に比べ22億円、1.8%の減収となりましたが、各種コスト削減等の効果により営業利益は34億円と前連結会計年度に比べ16億円、91.5%の増益となりました。
④東アジア(ロジスティクス)
航空貨物のチャーター輸送増加等により、売上高は1,436億円と前連結会計年度に比べ316億円、28.2%の増収となり、営業利益は84億円と前連結会計年度に比べ54億円、182.2%の増益となりました。
⑤南アジア・オセアニア(ロジスティクス)
航空貨物のチャーター輸送増加等により、売上高は1,147億円と前連結会計年度に比べ246億円、27.3%の増収となり、営業利益は98億円と前連結会計年度に比べ67億円、213.1%の増益となりました。
⑥警備輸送
設定便、集配金業務の減少等により、売上高は692億円と前連結会計年度に比べ33億円、4.6%の減収となり、営業損失は9億円となりましたが、各種コスト削減等の効果により前連結会計年度に比べ1億円の増益となりました。
⑦重量品建設
国内における風力発電関係輸送の取扱が減少したこと等により、売上高は458億円と前連結会計年度に比べ64億円、12.4%の減収となり、営業利益は52億円と前連結会計年度に比べ9億円、15.7%の減益となりました。
⑧物流サポート
石油販売単価が低下したこと及び輸出梱包業務の取扱が減少したこと等により、売上高は4,478億円と前連結会計年度に比べ233億円、5.0%の減収となりましたが、各種コスト削減等の効果により営業利益は136億円と前連結会計年度に比べ12億円、10.4%の増益となりました。
なお、当社グループの取り扱う輸送手段は多岐にわたるとともに、実運送や利用運送も行っており、セグメント情報に関連付けて、輸送手段ごとの販売実績の的確な表示を行うことは困難であります。
このため生産、受注及び販売の状況につきましては、上記セグメントの業績に示しており、記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は1兆6,318億円となり、前連結会計年度末に比べ1,138億円、7.5%増となりました。
流動資産は7,718億円で前連結会計年度末に比べ995億円、14.8%増、固定資産は8,599億円で前連結会計年度末に比べ142億円、1.7%増となりました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金、売掛金の増加等によるものです。また、リース事業の吸収分割に関連して、リース投資資産が減少し短期貸付金が増加しております。
固定資産増加の主な要因は、投資有価証券、のれん及びソフトウェア等の無形固定資産の増加等によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は1兆311億円で前連結会計年度末に比べ696億円、7.2%増となりました。
流動負債は5,154億円で前連結会計年度末に比べ502億円、10.8%増、固定負債は5,156億円で前連結会計年度末に比べ193億円、3.9%増となりました。
流動負債増加の主な要因は、買掛金、コマーシャルペーパーの増加等によるものです。また、リース事業の吸収分割に関連して、未払消費税等が増加しております。
固定負債増加の主な要因は、社債の発行による増加等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は6,007億円で前連結会計年度末に比べ442億円、7.9%増となりました。
純資産増加の主な要因は、利益剰余金の増加等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,683億円で、前連結会計年度末に比べ721億円増となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは1,466億円の収入となり、前連結会計年度に比べ483億円収入が増加しました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益による収入が増加したこと等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは493億円の支出となり、前連結会計年度に比べ424億円支出が減少しました。その主な要因は、固定資産の売却による収入が増加したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは235億円の支出となり、前連結会計年度に比べ118億円支出が増加しました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出が増加したこと等によるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループの主要な資金需要は、利用運送費、燃油費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備の新設、改修等に係る投資であります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(1)経営成績
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症とその抑制のための制限措置により歴史的な落ち込みとなりましたが、段階的な経済活動の再開と、各国政府の景気刺激策等の効果もあり、第2四半期より持ち直しの動きを見せ、「第2波」「第3波」の感染再拡大の中でも、米国、中国等の主要国経済が牽引する形で緩やかな回復基調に転じました。一方で、新たな生活様式や巣籠もり需要が生まれながらも、先行き不透明な状況の中、個人消費や企業の生産活動や投資は落ち込み、総じて厳しい経営環境となりました。
このような経済情勢の中、物流業界におきましても、サプライチェーンの寸断等で大きく落ち込んだ荷動きは、日本を含む世界各国における生産・販売活動の段階的な再開により持ち直しの動きに転じ、5Gへの移行等による半導体需要の急速な回復等、一部商材においては特に堅調な荷動きとなり、米国、中国が牽引する形で国際貿易も回復に転じました。また、新たな生活様式に伴うECやデジタル関連商材等の需要が年度を通じて堅調に推移いたしました。しかし、依然として新型コロナウイルス感染症の影響は色濃く、日用品や生産用機械等の設備関連貨物の荷動きは鈍く、自動車産業等の回復に向かう一部業種においてもコロナ以前の水準には至らず、総じて低調な荷動きに推移いたしました。
一方で、コロナ禍においても日本国内ではサプライチェーンの見直しやEC需要を背景に倉庫需要は旺盛であり、トラックドライバー不足も慢性化しております。また、国際輸送においては、夏場にかけて減便していたコンテナ船が、世界的な荷動きの急回復により復便したものの、本船スペース、空コンテナ不足により需給が逼迫いたしました。航空貨物輸送においても、国際旅客便の運休が継続したことで慢性的なスペース不足となりました。
日本通運グループは、このような経営環境のもと、2019年4月にスタートいたしました5年間の経営計画「日通グループ経営計画2023~ 非連続な成長“Dynamic Growth”~」における2年目となり、長期ビジョン実現に向けた変革の第一歩として位置付け、「事業の成長戦略」「長期ビジョン実現のための取組み」に掲げる施策に取り組んでまいりました。
[事業の成長戦略]
「コア事業の成長戦略」における「顧客(産業)軸」につきましては、医薬品事業の立ち上げや半導体産業へ提案強化等の重点5産業への取組みを加速するとともに、非日系企業への取組みを強化いたしました。
「事業軸」につきましては、航空チャーター輸送の拡大によりコロナ禍においてもお客様のサプライチェーン維持の貢献に努めるとともに、グローバルNVOCCセンターの設立による購買等の海運事業の基盤高度化に加え、倉庫を起点としたロジスティクス等への取組みを強化いたしました。コロナ禍におけるサプライチェーンの見直しやEC需要を背景に各産業、業種向け倉庫、配送を中心としたロジスティクスは好調に推移いたしましたが、コロナ禍における生産や国際貿易の影響により低迷した貨物輸送需要は年度の後半に向け徐々に回復に向かうも、取扱数量は総じて低調に推移いたしました。
「顧客(産業)軸」「事業軸」に関する各種KPIの進捗は以下のとおりです。
| 項目 (売上高) | 国内 | 海外 | ||||
| 2021年3月期 実績 | 2021年3月期 見通し | 対見通し増減率 | 2021年3月期 実績 | 2021年3月期 見通し | 対見通し増減率 | |
| 電機・電子産業の取組強化 | 1,087億円 | 990億円 | 9.8% | 1,445億円 | 1,095億円 | 32.0% |
| 自動車産業の取組強化 | 679億円 | 535億円 | 26.9% | 697億円 | 615億円 | 13.3% |
| アパレル産業の取組強化 | 172億円 | 170億円 | 1.2% | 531億円 | 430億円 | 23.5% |
| 医薬品産業の取組強化 | 145億円 | 150億円 | △3.3% | 133億円 | 110億円 | 20.9% |
| 項目 (フォワーディング数量) | 2021年3月期 実績 | 2020年3月期 実績 | 対前同 増減率 |
| 海上フォワーディングの拡大 | 66万TEU | 70万TEU | △5% |
| 航空フォワーディングの拡大 | 72万t | 80万t | △10% |
| 項目 (売上高) | 2021年3月期 実績 | 2020年3月期 実績 | 対前同 増減率 |
| 非日系顧客の拡大 | 406億円 | 299億円 | 36% |
* 海上・航空フォワーディング数量及び非日系顧客の拡大の実績は、対象期間を1月~12月としております。
「エリア軸」につきましては、米国において医薬品物流ネットワークに強みを持つMD Logistics,LLC.及びMD Express,LLC.をグループ会社化するとともに、各国の物流拠点においてGDP認証取得を進めるなど、グローバルな医薬品物流ネットワーク構築に取り組みました。また、中国において新たな拠点開設を進めることで国内物流を強化するとともに、中欧鉄道のサービス拡大によるお客様のグローバルサプライチェーンの維持、貢献に努めてまいりました。
「日本事業の強靭化戦略」につきましては、当社グループ事業の核となる日本国内物流事業の収益性の更なる改善とコロナ禍における経営基盤の強化に向け、オフィス業務や倉庫事業の効率化やグループ戦力活用による外注費の削減に加え、間接部門人員の更なる再配置を進めてまいりました。また、フェリー事業の譲渡、旅行事業や自動車学校事業からの撤退など事業の選択と集中も進めてまいりました。
「日本事業の強靭化戦略」に関する各種KPIの進捗は以下のとおりです。
| 日本事業強靭化戦略 | 項目 | 2020年3月期 実績 | 2021年3月期 実績 | 累計 (2019年4月~2021年3月) | 経営計画 2023年度目標 (5年累計) |
| 組織の大括り化・管理組織のスリム化 | 支店間接部門 人員の再配置 | △11.0億円 | △14.0億円 | △33.2億円 | △45億円 |
| 本社人員の 再配置 | - | △8.2億円 | |||
| 事務プロセスの改革 | 超勤 (事務系社員) | △11.0億円 | △13.2億円 | △33.1億円 | △50億円 |
| 人材派遣費 (事務系) | 1.5億円 | △10.4億円 |
[長期ビジョン実現のための取組み]
「取組みを支える機能の強化」における「IT戦略のイノベーション」では、情報セキュリティ強化や事務生産性向上に貢献するRPA普及に向けた取組みに加え、コロナ禍におけるニューノーマルへ対応するコミュニケーション基盤の見直しを推進いたしました。
「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営の確立」におきましては、CO2排出量削減にこだわる「E:環境」では、自社施設等における再生可能エネルギー利用等の促進、モーダルシフトの推進及び鉄道・海上輸送等の複合輸送商品の造成に取組みました。また、社員が幸せを感じる企業への変革を目指す「S:社会」では、多様な人材が活躍する組織づくりに加え、人事制度等各種改革や長時間労働の撲滅に取組むとともに、コロナ禍における社員の健康や安全の確保に注力してまいりました。持続的な企業価値向上を支える「G:ガバナンス」では、不動産資産の流動化をはじめとする資産の圧縮や事業ポートフォリオの見直し等による資本効率向上への取組みに加え、グループ経営体制の強化に向けた各種検討を進めてまいりました。
この結果、売上高は2兆791億円と前連結会計年度に比べ11億円、0.1%の減収となりました。売上高減少の主な内容は、新型コロナウイルス感染症拡大による減少38億円等によるものであります。
売上原価は1兆8,858億円で前連結会計年度に比べ251億円、1.3%減となり、売上総利益は1,933億円で前連結会計年度に比べ240億円、14.2%増となりました。売上原価減少の主な内容は、傭車下請費や燃油費の減少等によるものであります。
販売費及び一般管理費は1,152億円で前連結会計年度に比べ51億円、4.7%増となりました。販売費及び一般管理費増加の主な内容は、コンサルティング費用の増加等によるものであります。
以上により、営業利益は781億円で前連結会計年度に比べ188億円、31.9%増、経常利益は812億円で前連結会計年度に比べ238億円、41.5%増となりました。営業利益増加の主な内容は、航空貨物の取扱数量の増加や燃油費の減少等によるものであります。
特別利益は342億円で前連結会計年度に比べ298億円、669.8%増、特別損失は307億円で前連結会計年度に比べ72億円、30.8%増となりました。特別利益増加の主な内容は、固定資産売却益の増加121億円、投資有価証券売却益の増加130億円、日通自動車学校の譲渡益46億円等によるものであります。また、特別損失増加の主な内容は、固定資産処分損の増加88億円等によるものであります。
税金等調整前当期純利益は848億円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、さらに非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は561億円となり、前連結会計年度に比べ386億円、222.3%増となりました。
報告セグメントの業績概況は以下のとおりであります。
(売上高の明細)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2020年4月 1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 増 減 (百万円) | 増減率(%) | |
| ロ ジ ス テ ィ ク ス | 日本 | 1,213,597 | 1,212,803 | △793 | △0.1 |
| 米州 | 91,068 | 78,141 | △12,927 | △14.2 | |
| 欧州 | 119,338 | 117,134 | △2,204 | △1.8 | |
| 東アジア | 112,048 | 143,689 | 31,641 | 28.2 | |
| 南アジア・ オセアニア | 90,112 | 114,738 | 24,626 | 27.3 | |
| 警備輸送 | 72,589 | 69,239 | △3,349 | △4.6 | |
| 重量品建設 | 52,358 | 45,877 | △6,480 | △12.4 | |
| 物流サポート | 471,201 | 447,837 | △23,364 | △5.0 | |
| 計 | 2,222,315 | 2,229,462 | 7,147 | 0.3 | |
| 調整額 | △141,962 | △150,266 | △8,304 | - | |
| 合計 | 2,080,352 | 2,079,195 | △1,156 | △0.1 | |
(セグメント利益(営業利益又は営業損失(△))の明細)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2019年4月 1日 至 2020年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2020年4月 1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 増 減 (百万円) | 増減率(%) | |
| ロ ジ ス テ ィ ク ス | 日本 | 42,852 | 51,981 | 9,128 | 21.3 |
| 米州 | 2,793 | 487 | △2,306 | △82.6 | |
| 欧州 | 1,777 | 3,404 | 1,626 | 91.5 | |
| 東アジア | 2,992 | 8,445 | 5,452 | 182.2 | |
| 南アジア・ オセアニア | 3,155 | 9,879 | 6,723 | 213.1 | |
| 警備輸送 | △1,073 | △907 | 165 | - | |
| 重量品建設 | 6,193 | 5,219 | △974 | △15.7 | |
| 物流サポート | 12,357 | 13,645 | 1,288 | 10.4 | |
| 計 | 71,050 | 92,156 | 21,105 | 29.7 | |
| 調整額 | △11,826 | △14,055 | △2,228 | - | |
| 合計 | 59,224 | 78,100 | 18,876 | 31.9 | |
①日本(ロジスティクス)
航空貨物の取扱数量は増加しましたが、自動車運送の取扱減少等により、売上高は1兆2,128億円と前連結会計年度に比べ7億円、0.1%の減収となりました。一方、航空貨物の取扱数量の増加や燃油単価の減少等により、営業利益は519億円と前連結会計年度に比べ91億円、21.3%の増益となりました。
②米州(ロジスティクス)
航空貨物の取扱数量減少等により、売上高は781億円と前連結会計年度に比べ129億円、14.2%の減収となり、営業利益は4億円と前連結会計年度に比べ23億円、82.6%の減益となりました。
③欧州(ロジスティクス)
倉庫配送及び自動車運送の取扱減少等により、売上高は1,171億円と前連結会計年度に比べ22億円、1.8%の減収となりましたが、各種コスト削減等の効果により営業利益は34億円と前連結会計年度に比べ16億円、91.5%の増益となりました。
④東アジア(ロジスティクス)
航空貨物のチャーター輸送増加等により、売上高は1,436億円と前連結会計年度に比べ316億円、28.2%の増収となり、営業利益は84億円と前連結会計年度に比べ54億円、182.2%の増益となりました。
⑤南アジア・オセアニア(ロジスティクス)
航空貨物のチャーター輸送増加等により、売上高は1,147億円と前連結会計年度に比べ246億円、27.3%の増収となり、営業利益は98億円と前連結会計年度に比べ67億円、213.1%の増益となりました。
⑥警備輸送
設定便、集配金業務の減少等により、売上高は692億円と前連結会計年度に比べ33億円、4.6%の減収となり、営業損失は9億円となりましたが、各種コスト削減等の効果により前連結会計年度に比べ1億円の増益となりました。
⑦重量品建設
国内における風力発電関係輸送の取扱が減少したこと等により、売上高は458億円と前連結会計年度に比べ64億円、12.4%の減収となり、営業利益は52億円と前連結会計年度に比べ9億円、15.7%の減益となりました。
⑧物流サポート
石油販売単価が低下したこと及び輸出梱包業務の取扱が減少したこと等により、売上高は4,478億円と前連結会計年度に比べ233億円、5.0%の減収となりましたが、各種コスト削減等の効果により営業利益は136億円と前連結会計年度に比べ12億円、10.4%の増益となりました。
なお、当社グループの取り扱う輸送手段は多岐にわたるとともに、実運送や利用運送も行っており、セグメント情報に関連付けて、輸送手段ごとの販売実績の的確な表示を行うことは困難であります。
このため生産、受注及び販売の状況につきましては、上記セグメントの業績に示しており、記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は1兆6,318億円となり、前連結会計年度末に比べ1,138億円、7.5%増となりました。
流動資産は7,718億円で前連結会計年度末に比べ995億円、14.8%増、固定資産は8,599億円で前連結会計年度末に比べ142億円、1.7%増となりました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金、売掛金の増加等によるものです。また、リース事業の吸収分割に関連して、リース投資資産が減少し短期貸付金が増加しております。
固定資産増加の主な要因は、投資有価証券、のれん及びソフトウェア等の無形固定資産の増加等によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は1兆311億円で前連結会計年度末に比べ696億円、7.2%増となりました。
流動負債は5,154億円で前連結会計年度末に比べ502億円、10.8%増、固定負債は5,156億円で前連結会計年度末に比べ193億円、3.9%増となりました。
流動負債増加の主な要因は、買掛金、コマーシャルペーパーの増加等によるものです。また、リース事業の吸収分割に関連して、未払消費税等が増加しております。
固定負債増加の主な要因は、社債の発行による増加等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は6,007億円で前連結会計年度末に比べ442億円、7.9%増となりました。
純資産増加の主な要因は、利益剰余金の増加等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,683億円で、前連結会計年度末に比べ721億円増となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは1,466億円の収入となり、前連結会計年度に比べ483億円収入が増加しました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益による収入が増加したこと等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは493億円の支出となり、前連結会計年度に比べ424億円支出が減少しました。その主な要因は、固定資産の売却による収入が増加したこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは235億円の支出となり、前連結会計年度に比べ118億円支出が増加しました。その主な要因は、長期借入金の返済による支出が増加したこと等によるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループの主要な資金需要は、利用運送費、燃油費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備の新設、改修等に係る投資であります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。