有価証券報告書-第90期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や堅調な設備投資の下支えにより、米中間の貿易摩擦の深刻化などによる世界経済の不確実性や消費税増税後の消費落込みがあったものの、緩やかな景気回復が続きました。しかしながら、年明け以降は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により景況感は大幅に悪化しており、さらなる景気下振れが懸念される非常に厳しい状況で推移しています。
港湾物流業界におきましては、事業者間の競争激化を背景に、企業間の価格競争や受注競争はまだまだ厳しく、ユーザーの物流の効率化、コスト削減要請は企業収益を圧迫しており、また、今後は新型コロナウイルス感染症による世界的な需要喪失に伴う景気低迷の長期化が懸念されます。
a. 財政状態
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べ7億42百万円余減少し、84億65百万円余となりました。
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ5億58百万円余減少し、58億91百万円余となりました。
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ1億83百万円余減少し、25億73百万円余となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、このような状況下におきまして、顧客ニーズに柔軟に対応するとともに、積極的な営業展開に努めてまいりました結果、総取扱量は前年同期間比4.5%減少し、売上高は144億84百万円余(対前年同期間4億89百万円余減)となりました。損益面につきましては、営業総利益は前年同期間比15.2%減少し8億22百万円余(対前年同期間1億47百万円余減)となりました。営業利益は前年同期間比89.4%減少し11百万円余(対前年同期間93百万円余減)、経常利益は前年同期間比54.9%減少し90百万円余(対前年同期間1億9百万円余減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期間比69.8%減少し51百万円余(対前年同期間1億18百万円余減)の計上となっております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
輸出部門
輸出部門におきましては、機械機器製品及び食料品が減少したことにより、輸出部門の売上高は11.0%減(前年同期比)の28億90百万円余、セグメント損失は71百万円余(前年同期間はセグメント利益75百万円余)の計上となりました。
輸入部門
輸入部門におきましては、雑貨は前年並みに推移しましたが、繊維製品が減少したことにより、輸入部門の売上高は3.5%減(前年同期比)の54億43百万円余、セグメント損失は19百万円余(前年同期間はセグメント損失89百万円余)の計上となりました。
国際部門
国際部門におきましては、輸出は、台湾、中国及びインド向けが堅調に推移しましたが、欧州、東南アジア向け及びアジア発北米向けの第三国積取扱いが減少し、輸出全体では対前年同期間で微減となりました。輸入は、中国全般の取扱いが減少しましたが、ベトナム及び東南アジアの取扱いが増加し、輸入全体では微増となった結果、国際部門の売上高は1.0%増(前年同期比)の59億40百万円余、セグメント利益は29百万円余(前年同期間はセグメント利益54百万円余)の計上となりました。
その他
倉庫業、船内荷役、港湾関連の売上高は2億12百万円余の計上となりました。倉庫業については一部倉庫賃料改定により増収となりセグメント利益は59百万円余を計上し、船内荷役は取扱い量が減少し11百万円余を計上、結果、港湾関連を含めたセグメント利益は71百万円余(前年同期間はセグメント利益63百万円余)の計上となりました。
(注)上記のセグメントの営業収入には、セグメント間の内部営業収入2百万円余を含んでおります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、5億49百万円余となり、前連結会計年度末より2億10百万円余の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは1億84百万円余の増加(前連結会計年度3億55百万円余増加)となっております。これは、主に法人税等の支払額64百万円余ありますが、税金等調整前当期純利益80百万円余、減価償却費2億16百万円余、によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは1億13百万円余の減少(前連結会計年度2億16百万円余減少)となって
おります。これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出99百万円余によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは2億80百万円余の減少(前連結会計年度2億32百万円余減少)となっております。これは、主に長期借入金の返済による支出1億66百万円余、配当金の支払額43百万円余によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、生産・販売の形態をとらない業種のため、実態にあわせた表示をしております。
営業実績
当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(退職給付費用)
退職給付費用および債務の計算は、その計算の際に使われた仮定により異なります。これらの仮定には、割引率、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要因が含まれております。これらの仮定と実際の結果との差額は発生した連結会計年度に債務認識しております。当社は使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実績との差異または仮定自体の変更により、当社グループの退職給付費用および債務に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
当連結会計年度において流動資産は前連結会計年度より5億18百万円余減少し、固定資産は前連結会計年度より2億24百万円余減少した結果、総資産は前連結会計年度より7億42百万円余減少の84億65百万円余と大幅に減少しています。流動資産については長期借入金の計画的な削減方針と短期借入金を含めた有利子負債の圧縮を図ったことにより、また、中国で発生した新型コロナウイルス感染症の影響で中国からの輸入貨物が大幅に減少し2月以降当連結会計年度末に向け当社グループの業績への影響により売掛債権が減少したためです。固定資産は新型コロナウイルス感染症による国内景況感悪化で当連結会計年度末に株価が下落し投資有価証券が大きく減少したためです。今後は突発的な事案発生による資金需要に備え現金及び預金水準を高めるとともに、政策保有株式については株価の動向による財政面への影響を極力回避するため、保有目的の意義を再度十分に検証した上で当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資すると認められない場合は株主として対話を行った後縮減を図ってまいります。
b. 経営成績の分析
輸出部門については、経営成績に繋がる外部要因としてグローバルなサプライチェーンの枠組みによる海外経済情勢及び中国経済の影響を受けますが、当社主力取扱いの機械機器製品の受注状況は昨年10月以降低調に推移したため取扱いが減少しました。また、中国向け機械部品の取扱いは維持していますが物流形態変更に伴う収益性が低下し、食品関係の取扱いも減少したため売上高が減少し粗利益も大幅に減少、前年75百万円余のセグメント利益が大きく悪化し71百万円余の損失となりました。
輸入部門においては、当社扱い商品は生活消費材が中心となっており、国内の景況感による消費動向が売上高に影響します。雇用・所得環境の改善が続くなか個人消費も持ち直してはいますが、昨年10月の消費税増税の影響による国内消費マインドの低下と中国で発した新型コロナウイルス感染症により中国からの輸入貨物が今年2月以降大幅に減少したため売上高は昨年には及びませんでした。運送業界の人手不足による物流コスト上昇の影響も顕在化し、また、国内消費価格競争下での取引先の物流コスト低減意識も根強くあり、外注費比率も上昇し粗利益は減少しましたが、固定費削減に取組んだ効果により大幅に固定費を抑えた結果、セグメント損失は前年の89百万円余から大きく改善し19百万円余となりました。
国際部門については、海上輸送を中心に外貨ベースの売上比率が高く為替変動の影響を受け易く、また、国際輸出に関しては設備機材等大型スポット案件の受注状況により売上状況も大きく変動します。今期輸出は台湾・中国及びインド向け貨物が堅調に推移しましたが、設備資材等の大型スポット案件もなく、欧州・東南アジア向け及びアジア発北米向けの第三国積取扱いも減少しています。国際輸入については、為替レートもほぼ通期を通して安定し推移し、また、海上運賃が売上に占める割合が高く粗利益率が低いこともあり利益面での影響はありませんでした。今年に入り新型コロナウイルス感染の影響もありましたが、ベトナム及び東南アジア地域の取扱いが増加したこともあり売上高は微増となりましたが、セグメント利益は昨年に僅かに届きませんでした。国際部門全体では売上高は前年より微増となりましたが、セグメント利益では表れず前年の54百万円余から減少しセグメント利益は29百万円余となりました。
その他の倉庫業については新たな安定した収益源となっており、当連結会計年度においては賃料の改定があり増収となりセグメント利益は59百万円余と業績に大きく貢献をしています。船内荷役については取扱い量が減少したため11百万円余を計上し、結果港湾関連を含めたセグメント利益は71百万円となりました。
c. キャッシュ・フローの状況の分析
資本の財源及び資金の流動性に関して、当社グループの港湾運送業界には、輸入部門において取引先が輸入申告時に課税納付する関税・消費税を一旦立替える旧来からの商習慣が根強く残っており、関税等の立替のため多額の運転資金を必要とします。また、今後新たに不測の事態に備えて定常的資金に加え現金及び預金を手厚く確保することも非常に重要との認識の基、現金及び預金の最適な水準として現状の1.5倍から2倍に引上げ資金の確保を図ります。以前組成したシンジケートローンによる計画的な有利子負債の圧縮と図るとともに、短期的にはコミットメントライン等による資金調達の金額枠を増やし流動性を維持確保し両者の調整をとりながら安定した資金運用を行います。また、配当政策として上場企業の安定した市場の立ち位置を維持するためには、確保した収益を一定の水準で内部収保した上で配当を行うことは安定株主を確保するため非常に重要であり、財務の健全性に留意しつつ現在の配当水準の維持を目指してまいります。成長投資については現状の財政状況下では大型の倉庫等設備投資に向けるのではなく、基本的には減価償却費の範囲内にて既存設備の維持更新と業務の効率化にためのIT関連投資を中心とし、今後の社会様式の変化に対応しながら「働き方改革」を積極的に推進します。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や堅調な設備投資の下支えにより、米中間の貿易摩擦の深刻化などによる世界経済の不確実性や消費税増税後の消費落込みがあったものの、緩やかな景気回復が続きました。しかしながら、年明け以降は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により景況感は大幅に悪化しており、さらなる景気下振れが懸念される非常に厳しい状況で推移しています。
港湾物流業界におきましては、事業者間の競争激化を背景に、企業間の価格競争や受注競争はまだまだ厳しく、ユーザーの物流の効率化、コスト削減要請は企業収益を圧迫しており、また、今後は新型コロナウイルス感染症による世界的な需要喪失に伴う景気低迷の長期化が懸念されます。
a. 財政状態
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べ7億42百万円余減少し、84億65百万円余となりました。
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ5億58百万円余減少し、58億91百万円余となりました。
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ1億83百万円余減少し、25億73百万円余となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、このような状況下におきまして、顧客ニーズに柔軟に対応するとともに、積極的な営業展開に努めてまいりました結果、総取扱量は前年同期間比4.5%減少し、売上高は144億84百万円余(対前年同期間4億89百万円余減)となりました。損益面につきましては、営業総利益は前年同期間比15.2%減少し8億22百万円余(対前年同期間1億47百万円余減)となりました。営業利益は前年同期間比89.4%減少し11百万円余(対前年同期間93百万円余減)、経常利益は前年同期間比54.9%減少し90百万円余(対前年同期間1億9百万円余減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期間比69.8%減少し51百万円余(対前年同期間1億18百万円余減)の計上となっております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
輸出部門
輸出部門におきましては、機械機器製品及び食料品が減少したことにより、輸出部門の売上高は11.0%減(前年同期比)の28億90百万円余、セグメント損失は71百万円余(前年同期間はセグメント利益75百万円余)の計上となりました。
輸入部門
輸入部門におきましては、雑貨は前年並みに推移しましたが、繊維製品が減少したことにより、輸入部門の売上高は3.5%減(前年同期比)の54億43百万円余、セグメント損失は19百万円余(前年同期間はセグメント損失89百万円余)の計上となりました。
国際部門
国際部門におきましては、輸出は、台湾、中国及びインド向けが堅調に推移しましたが、欧州、東南アジア向け及びアジア発北米向けの第三国積取扱いが減少し、輸出全体では対前年同期間で微減となりました。輸入は、中国全般の取扱いが減少しましたが、ベトナム及び東南アジアの取扱いが増加し、輸入全体では微増となった結果、国際部門の売上高は1.0%増(前年同期比)の59億40百万円余、セグメント利益は29百万円余(前年同期間はセグメント利益54百万円余)の計上となりました。
その他
倉庫業、船内荷役、港湾関連の売上高は2億12百万円余の計上となりました。倉庫業については一部倉庫賃料改定により増収となりセグメント利益は59百万円余を計上し、船内荷役は取扱い量が減少し11百万円余を計上、結果、港湾関連を含めたセグメント利益は71百万円余(前年同期間はセグメント利益63百万円余)の計上となりました。
(注)上記のセグメントの営業収入には、セグメント間の内部営業収入2百万円余を含んでおります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、5億49百万円余となり、前連結会計年度末より2億10百万円余の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは1億84百万円余の増加(前連結会計年度3億55百万円余増加)となっております。これは、主に法人税等の支払額64百万円余ありますが、税金等調整前当期純利益80百万円余、減価償却費2億16百万円余、によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは1億13百万円余の減少(前連結会計年度2億16百万円余減少)となって
おります。これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出99百万円余によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは2億80百万円余の減少(前連結会計年度2億32百万円余減少)となっております。これは、主に長期借入金の返済による支出1億66百万円余、配当金の支払額43百万円余によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、生産・販売の形態をとらない業種のため、実態にあわせた表示をしております。
営業実績
当連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 営業実績(千円) | 前期比(%) |
| 輸出部門 | 2,890,944 | △11.0 |
| 輸入部門 | 5,443,732 | △3.5 |
| 国際部門 | 5,940,241 | 1.0 |
| その他 | 212,048 | 0.0 |
| 小計 | 14,486,967 | △3.3 |
| 消去 | △24,000 | ― |
| 合計 | 14,484,567 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(退職給付費用)
退職給付費用および債務の計算は、その計算の際に使われた仮定により異なります。これらの仮定には、割引率、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要因が含まれております。これらの仮定と実際の結果との差額は発生した連結会計年度に債務認識しております。当社は使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実績との差異または仮定自体の変更により、当社グループの退職給付費用および債務に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
当連結会計年度において流動資産は前連結会計年度より5億18百万円余減少し、固定資産は前連結会計年度より2億24百万円余減少した結果、総資産は前連結会計年度より7億42百万円余減少の84億65百万円余と大幅に減少しています。流動資産については長期借入金の計画的な削減方針と短期借入金を含めた有利子負債の圧縮を図ったことにより、また、中国で発生した新型コロナウイルス感染症の影響で中国からの輸入貨物が大幅に減少し2月以降当連結会計年度末に向け当社グループの業績への影響により売掛債権が減少したためです。固定資産は新型コロナウイルス感染症による国内景況感悪化で当連結会計年度末に株価が下落し投資有価証券が大きく減少したためです。今後は突発的な事案発生による資金需要に備え現金及び預金水準を高めるとともに、政策保有株式については株価の動向による財政面への影響を極力回避するため、保有目的の意義を再度十分に検証した上で当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資すると認められない場合は株主として対話を行った後縮減を図ってまいります。
b. 経営成績の分析
輸出部門については、経営成績に繋がる外部要因としてグローバルなサプライチェーンの枠組みによる海外経済情勢及び中国経済の影響を受けますが、当社主力取扱いの機械機器製品の受注状況は昨年10月以降低調に推移したため取扱いが減少しました。また、中国向け機械部品の取扱いは維持していますが物流形態変更に伴う収益性が低下し、食品関係の取扱いも減少したため売上高が減少し粗利益も大幅に減少、前年75百万円余のセグメント利益が大きく悪化し71百万円余の損失となりました。
輸入部門においては、当社扱い商品は生活消費材が中心となっており、国内の景況感による消費動向が売上高に影響します。雇用・所得環境の改善が続くなか個人消費も持ち直してはいますが、昨年10月の消費税増税の影響による国内消費マインドの低下と中国で発した新型コロナウイルス感染症により中国からの輸入貨物が今年2月以降大幅に減少したため売上高は昨年には及びませんでした。運送業界の人手不足による物流コスト上昇の影響も顕在化し、また、国内消費価格競争下での取引先の物流コスト低減意識も根強くあり、外注費比率も上昇し粗利益は減少しましたが、固定費削減に取組んだ効果により大幅に固定費を抑えた結果、セグメント損失は前年の89百万円余から大きく改善し19百万円余となりました。
国際部門については、海上輸送を中心に外貨ベースの売上比率が高く為替変動の影響を受け易く、また、国際輸出に関しては設備機材等大型スポット案件の受注状況により売上状況も大きく変動します。今期輸出は台湾・中国及びインド向け貨物が堅調に推移しましたが、設備資材等の大型スポット案件もなく、欧州・東南アジア向け及びアジア発北米向けの第三国積取扱いも減少しています。国際輸入については、為替レートもほぼ通期を通して安定し推移し、また、海上運賃が売上に占める割合が高く粗利益率が低いこともあり利益面での影響はありませんでした。今年に入り新型コロナウイルス感染の影響もありましたが、ベトナム及び東南アジア地域の取扱いが増加したこともあり売上高は微増となりましたが、セグメント利益は昨年に僅かに届きませんでした。国際部門全体では売上高は前年より微増となりましたが、セグメント利益では表れず前年の54百万円余から減少しセグメント利益は29百万円余となりました。
その他の倉庫業については新たな安定した収益源となっており、当連結会計年度においては賃料の改定があり増収となりセグメント利益は59百万円余と業績に大きく貢献をしています。船内荷役については取扱い量が減少したため11百万円余を計上し、結果港湾関連を含めたセグメント利益は71百万円となりました。
c. キャッシュ・フローの状況の分析
資本の財源及び資金の流動性に関して、当社グループの港湾運送業界には、輸入部門において取引先が輸入申告時に課税納付する関税・消費税を一旦立替える旧来からの商習慣が根強く残っており、関税等の立替のため多額の運転資金を必要とします。また、今後新たに不測の事態に備えて定常的資金に加え現金及び預金を手厚く確保することも非常に重要との認識の基、現金及び預金の最適な水準として現状の1.5倍から2倍に引上げ資金の確保を図ります。以前組成したシンジケートローンによる計画的な有利子負債の圧縮と図るとともに、短期的にはコミットメントライン等による資金調達の金額枠を増やし流動性を維持確保し両者の調整をとりながら安定した資金運用を行います。また、配当政策として上場企業の安定した市場の立ち位置を維持するためには、確保した収益を一定の水準で内部収保した上で配当を行うことは安定株主を確保するため非常に重要であり、財務の健全性に留意しつつ現在の配当水準の維持を目指してまいります。成長投資については現状の財政状況下では大型の倉庫等設備投資に向けるのではなく、基本的には減価償却費の範囲内にて既存設備の維持更新と業務の効率化にためのIT関連投資を中心とし、今後の社会様式の変化に対応しながら「働き方改革」を積極的に推進します。