四半期報告書-第99期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)
文中の将来に関する事項は,当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第2四半期連結累計期間の収支の状況については,売上高(営業収益)は,燃料費調整額(燃調収入)の増加などから,前第2四半期連結累計期間に比べ6,187億円増加し1兆7,792億円となった。
経常損益は,燃料価格の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれにおいて,燃料価格の高騰に伴い差損が1,370億円拡大したことや,パワーグリッドにおける需給調整費用の増加などにより収支は大きく悪化したが,一方で,JERAの燃料トレーディング事業利益の増加などもあり,前第2四半期連結累計期間に比べ867億円減少し230億円の損失となった。
なお,期ずれを除いた連結経常損益は,1,590億円程度の利益となり,前第2四半期連結累計期間に比べ500億円程度の増益となった。
また,子会社等における減損損失100億円を特別損失に計上した。
この結果,法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純損益は,前第2四半期連結累計期間に比べ 852億円減少し426億円の損失となった。
中部電力ミライズ㈱の販売電力量は,気温影響による空調設備の稼動増はあったものの,お客さまごとの供給コストに応じた販売価格の見直しを進めてきた結果,他事業者への切り替えが増加したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ20億kWh減少し516億kWhとなった。
なお,中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の合計の販売電力量は,前第2四半期連結累計期間に比べ11億kWh減少し568億kWhとなった。
また,中部エリアの需要電力量は,輸送用機械の生産減はあったものの,気温影響による空調設備の稼動増などから,前第2四半期連結累計期間に比べ2億kWh増加し624億kWhとなった。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績(内部取引消去前)は以下のとおりである。
なお,㈱JERAは持分法適用関連会社のため,売上高は計上されない。
[ミライズ]
電力・ガスの販売と各種サービスの提供に伴う売上高については,燃調収入の増加などから,前第2四半期連結累計期間に比べ4,733億円増加し1兆3,616億円となった。
経常損益は,卸電力市場価格や資源価格の高騰による電源調達コストの増加はあったものの,燃料価格上昇による燃調収入等の増加や,相対取引にかかる電源調達コストの削減などから,前第2四半期連結累計期間に比べ220億円増加し451億円の利益となった。
[パワーグリッド]
電力ネットワークサービスの提供に伴う売上高については,中部エリアの需要電力量の増加や,再生可能エネルギー特別措置法に基づく購入電力量の増加に伴い,卸電力取引市場を通じた販売電力量が増加したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ1,873億円増加し5,661億円となった。
経常損益は,託送収益の増加はあったものの,需給調整にかかる費用の増加などから,前第2四半期連結累計期間に比べ176億円減少し140億円の損失となった。
[JERA]
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売に伴う経常損益は,燃料トレーディング事業を行うJERA Global Markets Pte.Ltd.の収支向上などはあったものの,期ずれ差損が拡大したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ877億円減少し721億円の損失となった。
② 財政状態
総資産は,短期投資などの流動資産が増加したことなどから,前連結会計年度末に比べ3,226億円増加し6兆4,974億円となった。
純資産については,配当金の支払いや親会社株主に帰属する四半期純損失の計上はあったが,その他の包括利益累計額の増加などにより,前連結会計年度末に比べ1,241億円増加し2兆2,473億円となった。
この結果,自己資本比率は,前連結会計年度末から0.3ポイント向上し33.0%となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは,卸電力市場価格や資源価格の高騰による電源調達支出の増加はあったものの,燃調収入の増加などにより電灯電力料収入が増加したことなどに加え,法人税等の還付があったことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ1,783億円増加し1,554億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは,前第2四半期連結累計期間並みの1,086億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは,資金調達が減少したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ166億円減少し1,336億円の収入となった。
これらにより,当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は,前連結会計年度末に比べ1,813億円増加した。
なお,当第2四半期連結会計期間末の有利子負債残高は,前連結会計年度末に比べ1,597億円増加し,2兆9,599億円となった。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」について重要な変更が生じている。以下の内容は,変更後の事業上及び財務上の対処すべき課題の全文を一括して記載したものである。
なお,文中における将来に関する事項は,当四半期報告書提出日(2022年11月2日)現在において判断したものである。
当社は,2020年4月から,送配電部門を中部電力パワーグリッド,販売部門を中部電力ミライズにそれぞれ分社し,これらにJERAを加えた3つの事業会社を核とする体制といたしました。パワーグリッドにおいては,一層の中立性・公平性を図るとともに,ミライズ・JERAにおいては,それぞれの市場,お客さまと向き合い,より強靭な企業グループへの成長を目指してまいります。
このような事業体制のもと,以下の課題への対応をはじめ,グループを挙げてエネルギーの安定供給に努めるとともに,お客さまの期待を超えるサービスを実現・提供することにより,中部電力グループ全体の持続的成長と企業価値の向上を果たしてまいります。
(収支悪化と国内エネルギー事業の利益回復)
2021年度は,世界的なエネルギー需要の増加や,ウクライナ情勢などを背景として,急激に燃料価格が上昇した結果,日本においても,卸電力市場の価格が過去に例のない水準で高騰しました。これらの影響により,中部電力ミライズで電源調達コストが,中部電力パワーグリッドで需給調整コストが増加し,中期経営目標(連結経常利益1,700億円)に対して大幅な未達となりました。
2022年度においても,燃料価格の高騰が継続しており,中部電力ミライズでの電源調達コストや,中部電力パワーグリッドでの需給調整コストの増加による収支悪化が継続しております。
こうした中,当社は,市場価格の高騰による収支悪化リスクを低減させるべく,電源調達ポートフォリオの見直しや,デマンドレスポンスの効果的な活用及び再生可能エネルギー発電出力の予測精度向上などの対策に加え,新たに低圧自由部門における燃料費調整制度の上限撤廃及び最終保障供給価格の見直しを実施いたしました。また,リスク管理のさらなる高度化を目指し,リスクの把握・評価・対策・モニタリングのサイクルを着実に推進しております。
しかしながら,2022年度の業績見通しについては,こうした経営努力を織り込んでも,なお大幅な経常損失を見込まざるを得ない状況です。このため,中部電力ミライズでは,特別高圧電力及び高圧電力の標準メニューにつきまして,2023年4月から見直しを実施する予定です。
当社といたしましては,今後も引き続き経営効率化による徹底したコストダウンに努め,早期に連結経常利益1,500億円程度の利益水準への回復を目指してまいります。
(浜岡原子力発電所の再稼働に向けた取り組み)
浜岡原子力発電所については,「福島第一原子力発電所のような事故を二度と起こさない」という固い決意のもと,安全性向上対策を進めております。3・4号機については,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査を受けており,基準地震動・基準津波の確定に向けて着実に進捗しております。これらが概ね確定した後は,プラント関係審査に対応していくとともに,これらにもとづき安全性向上対策の有効性をはじめ浜岡原子力発電所の安全性に係る理解活動を実施してまいります。
エネルギー資源の乏しいわが国において,化石燃料価格の変動や地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であると考えております。
今後も,新規制基準への適合性確認を早期にいただけるよう最大限努力するとともに,地域のみなさまのご理解をいただけるようコミュニケーションを図り,安全確保を大前提に浜岡原子力発電所の再稼働に向けて取り組んでまいります。
(脱炭素社会実現に向けた取り組み)
中部電力グループは,脱炭素社会の実現に向け,経営ビジョン2.0,ゼロエミチャレンジ2050及びJERAゼロエミッション2050を策定し,再生可能エネルギーの拡大や,水素・アンモニアサプライチェーンの構築を含むゼロエミッション電源の追求などに取り組んでおります。2030年頃に向けた再生可能エネルギー拡大については,従来目標(200万kW以上の新規開発)に加え,保有・施工・保守を含む再生可能エネルギー価値提供量120万kWの拡大(従来目標との合計:320万kW)も目指すこととしました。
目標達成に向け,短期的には太陽光発電,中期的には水力・バイオマス・陸上風力発電,長期的には洋上風力・地熱発電の開発・保有拡大を全国で積極的に推進してまいります。同時に,グループ会社による設備の保守・施工などに加えて,太陽光発電の設置・導入を支援する自家消費サービスの提供など,お客さまのお役立ちにつながる付加価値サービスを提供してまいります。
また,他エリアとの電力融通の拡大に向けた設備増強に努めるなど,再生可能エネルギーの拡大に貢献してまいります。
(安定供給確保に向けた取り組み)
近年,電力供給に関する課題が多様化・増加しており,安定供給確保に向けた取り組みがより一層重要となっております。
とりわけ,太陽光発電の大量導入が進展する一方,既存火力発電所の休廃止などにより,需要の増加と太陽光発電量の低下が重なる冬季に需給ひっ迫が生じやすくなっております。このため,発電事業者に対する追加の電源の公募や,燃料在庫にもとづく供給力の見通しを定期的に確認するなどの取り組みにより供給力を確保するとともに,再生可能エネルギー発電出力の予測精度向上などにより需給の変動に適切に対応し,安定供給に努めてまいります。
加えて,激甚化している自然災害を踏まえ,社会・お客さまとの情報連携や設備復旧体制の強化などにグループ一体となって取り組むとともに,他の一般送配電事業者との連携を一層強化してまいります。また,災害時のレジリエンス(強靭性)向上や再生可能エネルギーの地域利用といった課題の解決のため,さまざまな地域・コミュニティの特性に合わせた地域マイクログリッド※1の構築・支援を進めてまいります。
中部電力グループは,エネルギープラットフォーム※2を進化させ,接続する電源,蓄電池,EV・太陽光発電などの分散型電源を活用するなど,高度なエネルギーマネジメントを通じて,品質の高い電気を安価にお届けするとともに,多様な価値を創出してまいります。
※1 平常時には電力会社などの送配電網に接続し,災害時には事故復旧の手段として送配電網から切り離し,その地域内の再生可能エネルギー電源をメインに,蓄電池・EVなど他の分散型エネルギーリソースと組み合わせて自立的に運用することが可能なグリッドのこと
※2 電源,送配電網,お客さま設備などで構成する,エネルギー需給システム
(コミュニティサポートインフラの進化に向けた取り組み)
地域社会やお客さまが求める新たな価値をお届けするため,エネルギー事業の枠を越えた「事業領域の拡大」を進め,「ビジネスモデルの変革」に挑戦してまいります。
中部電力グループは,「お客さま起点」「脱炭素化」「デジタル化」をキーワードに,様々な領域で「つながることで広がる価値」を提供する「コミュニティサポートインフラ」の構築を進めております。今後,不動産事業や,医療・健康といった生活関連事業,資源循環・上下水道・地域交通などといった地域インフラ事業へのさらなる領域拡大により,お客さまの生活の質を向上させる「新しいコミュニティの形」を具体化し,その提供を加速してまいります。
当社及び中部電力ミライズは,2021年4月13日及び10月5日,独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして,公正取引委員会の立入検査を受けました。みなさまにはご心配をおかけしておりますが,立入検査を受けた事実を真摯に受け止め,公正取引委員会の調査に対し,全面的に協力してまいります。
中部電力グループは,従前より,企業の社会的責任を果たすため,CSR宣言にもとづき事業活動を進めており,そのことがESGの観点を踏まえた事業経営の深化や,SDGsの課題解決に貢献するものと考えております。今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じて,コンプライアンスを徹底し,CSR(社会的責任)を完遂してまいります。

(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体としての研究開発費の総額は,2,726百万円である。
(注) 上記金額には,内部取引を考慮していない。
(5) 生産,受注及び販売の実績
当社グループは,電力・ガスの販売と各種サービスの提供を行う「ミライズ」,電力ネットワークサービスの提供を行う「パワーグリッド」,燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売を行う「JERA」の3つのセグメント等が,バリューチェーンを通じて,電気事業を運営している。
当社グループにおける生産,受注及び販売の状況については,その大半を占める電気事業のうち主要な実績を記載している。
なお,電気事業は,販売電力量が景気動向等の影響を受けることや,夏季と冬季に高い水準となる傾向にあり,四半期ごとの業績に変動が生じることがある。
① 発電実績
(注)1 発電電力量及び出水率は,中部電力㈱の実績を記載している。
2 出水率は,1991年度から2020年度までの第2四半期連結累計期間の30カ年平均に対する比である。
3 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
② 販売実績
ア 販売電力量及び料金収入
(注) 1 販売電力量及び料金収入は,中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。
2 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
[参考1]
(注) 中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の実績を記載している。なお,グループ内の販売電力量は除いている。
[参考2]
(注) 1 中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。なお,中部電力ミライズ㈱の子会社及び関連会社への販売電力量は除いている。
2 当第2四半期連結会計期間末日現在で把握している電力量を記載している。
イ 中部エリアの需要電力量及び料金収入
(注) 1 中部エリアの需要電力量及び料金収入は,中部電力パワーグリッド㈱の実績を記載している。
2 料金収入は,接続供給託送収益(インバランスの供給に係る収益を除く)を記載している。
(6) 主要な設備
当第2四半期連結累計期間において,主要な設備に重要な異動はない。また,主要な設備の前連結会計年度末
における計画に著しい変更はない。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
| 前第2四半期 連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 当第2四半期 連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日) | 増 減 | |||
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | 増減率(%) | ||
| 売上高(営業収益) | 11,604 | 17,792 | 6,187 | 53.3 | |
| 営業利益 | 540 | 612 | 71 | 13.3 | |
| 経常損益 | 636 | △230 | △867 | ― | |
| 親会社株主に帰属 する四半期純損益 | 426 | △426 | △852 | ― | |
当第2四半期連結累計期間の収支の状況については,売上高(営業収益)は,燃料費調整額(燃調収入)の増加などから,前第2四半期連結累計期間に比べ6,187億円増加し1兆7,792億円となった。
経常損益は,燃料価格の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれにおいて,燃料価格の高騰に伴い差損が1,370億円拡大したことや,パワーグリッドにおける需給調整費用の増加などにより収支は大きく悪化したが,一方で,JERAの燃料トレーディング事業利益の増加などもあり,前第2四半期連結累計期間に比べ867億円減少し230億円の損失となった。
なお,期ずれを除いた連結経常損益は,1,590億円程度の利益となり,前第2四半期連結累計期間に比べ500億円程度の増益となった。
また,子会社等における減損損失100億円を特別損失に計上した。
この結果,法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する四半期純損益は,前第2四半期連結累計期間に比べ 852億円減少し426億円の損失となった。
中部電力ミライズ㈱の販売電力量は,気温影響による空調設備の稼動増はあったものの,お客さまごとの供給コストに応じた販売価格の見直しを進めてきた結果,他事業者への切り替えが増加したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ20億kWh減少し516億kWhとなった。
なお,中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の合計の販売電力量は,前第2四半期連結累計期間に比べ11億kWh減少し568億kWhとなった。
また,中部エリアの需要電力量は,輸送用機械の生産減はあったものの,気温影響による空調設備の稼動増などから,前第2四半期連結累計期間に比べ2億kWh増加し624億kWhとなった。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の業績(内部取引消去前)は以下のとおりである。
なお,㈱JERAは持分法適用関連会社のため,売上高は計上されない。
[ミライズ]
電力・ガスの販売と各種サービスの提供に伴う売上高については,燃調収入の増加などから,前第2四半期連結累計期間に比べ4,733億円増加し1兆3,616億円となった。
経常損益は,卸電力市場価格や資源価格の高騰による電源調達コストの増加はあったものの,燃料価格上昇による燃調収入等の増加や,相対取引にかかる電源調達コストの削減などから,前第2四半期連結累計期間に比べ220億円増加し451億円の利益となった。
[パワーグリッド]
電力ネットワークサービスの提供に伴う売上高については,中部エリアの需要電力量の増加や,再生可能エネルギー特別措置法に基づく購入電力量の増加に伴い,卸電力取引市場を通じた販売電力量が増加したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ1,873億円増加し5,661億円となった。
経常損益は,託送収益の増加はあったものの,需給調整にかかる費用の増加などから,前第2四半期連結累計期間に比べ176億円減少し140億円の損失となった。
[JERA]
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売に伴う経常損益は,燃料トレーディング事業を行うJERA Global Markets Pte.Ltd.の収支向上などはあったものの,期ずれ差損が拡大したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ877億円減少し721億円の損失となった。
② 財政状態
総資産は,短期投資などの流動資産が増加したことなどから,前連結会計年度末に比べ3,226億円増加し6兆4,974億円となった。
純資産については,配当金の支払いや親会社株主に帰属する四半期純損失の計上はあったが,その他の包括利益累計額の増加などにより,前連結会計年度末に比べ1,241億円増加し2兆2,473億円となった。
この結果,自己資本比率は,前連結会計年度末から0.3ポイント向上し33.0%となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは,卸電力市場価格や資源価格の高騰による電源調達支出の増加はあったものの,燃調収入の増加などにより電灯電力料収入が増加したことなどに加え,法人税等の還付があったことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ1,783億円増加し1,554億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは,前第2四半期連結累計期間並みの1,086億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは,資金調達が減少したことなどから,前第2四半期連結累計期間に比べ166億円減少し1,336億円の収入となった。
これらにより,当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は,前連結会計年度末に比べ1,813億円増加した。
なお,当第2四半期連結会計期間末の有利子負債残高は,前連結会計年度末に比べ1,597億円増加し,2兆9,599億円となった。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」について重要な変更が生じている。以下の内容は,変更後の事業上及び財務上の対処すべき課題の全文を一括して記載したものである。
なお,文中における将来に関する事項は,当四半期報告書提出日(2022年11月2日)現在において判断したものである。
当社は,2020年4月から,送配電部門を中部電力パワーグリッド,販売部門を中部電力ミライズにそれぞれ分社し,これらにJERAを加えた3つの事業会社を核とする体制といたしました。パワーグリッドにおいては,一層の中立性・公平性を図るとともに,ミライズ・JERAにおいては,それぞれの市場,お客さまと向き合い,より強靭な企業グループへの成長を目指してまいります。
このような事業体制のもと,以下の課題への対応をはじめ,グループを挙げてエネルギーの安定供給に努めるとともに,お客さまの期待を超えるサービスを実現・提供することにより,中部電力グループ全体の持続的成長と企業価値の向上を果たしてまいります。
(収支悪化と国内エネルギー事業の利益回復)
2021年度は,世界的なエネルギー需要の増加や,ウクライナ情勢などを背景として,急激に燃料価格が上昇した結果,日本においても,卸電力市場の価格が過去に例のない水準で高騰しました。これらの影響により,中部電力ミライズで電源調達コストが,中部電力パワーグリッドで需給調整コストが増加し,中期経営目標(連結経常利益1,700億円)に対して大幅な未達となりました。
2022年度においても,燃料価格の高騰が継続しており,中部電力ミライズでの電源調達コストや,中部電力パワーグリッドでの需給調整コストの増加による収支悪化が継続しております。
こうした中,当社は,市場価格の高騰による収支悪化リスクを低減させるべく,電源調達ポートフォリオの見直しや,デマンドレスポンスの効果的な活用及び再生可能エネルギー発電出力の予測精度向上などの対策に加え,新たに低圧自由部門における燃料費調整制度の上限撤廃及び最終保障供給価格の見直しを実施いたしました。また,リスク管理のさらなる高度化を目指し,リスクの把握・評価・対策・モニタリングのサイクルを着実に推進しております。
しかしながら,2022年度の業績見通しについては,こうした経営努力を織り込んでも,なお大幅な経常損失を見込まざるを得ない状況です。このため,中部電力ミライズでは,特別高圧電力及び高圧電力の標準メニューにつきまして,2023年4月から見直しを実施する予定です。
当社といたしましては,今後も引き続き経営効率化による徹底したコストダウンに努め,早期に連結経常利益1,500億円程度の利益水準への回復を目指してまいります。
(浜岡原子力発電所の再稼働に向けた取り組み)
浜岡原子力発電所については,「福島第一原子力発電所のような事故を二度と起こさない」という固い決意のもと,安全性向上対策を進めております。3・4号機については,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査を受けており,基準地震動・基準津波の確定に向けて着実に進捗しております。これらが概ね確定した後は,プラント関係審査に対応していくとともに,これらにもとづき安全性向上対策の有効性をはじめ浜岡原子力発電所の安全性に係る理解活動を実施してまいります。
エネルギー資源の乏しいわが国において,化石燃料価格の変動や地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であると考えております。
今後も,新規制基準への適合性確認を早期にいただけるよう最大限努力するとともに,地域のみなさまのご理解をいただけるようコミュニケーションを図り,安全確保を大前提に浜岡原子力発電所の再稼働に向けて取り組んでまいります。
(脱炭素社会実現に向けた取り組み)
中部電力グループは,脱炭素社会の実現に向け,経営ビジョン2.0,ゼロエミチャレンジ2050及びJERAゼロエミッション2050を策定し,再生可能エネルギーの拡大や,水素・アンモニアサプライチェーンの構築を含むゼロエミッション電源の追求などに取り組んでおります。2030年頃に向けた再生可能エネルギー拡大については,従来目標(200万kW以上の新規開発)に加え,保有・施工・保守を含む再生可能エネルギー価値提供量120万kWの拡大(従来目標との合計:320万kW)も目指すこととしました。
目標達成に向け,短期的には太陽光発電,中期的には水力・バイオマス・陸上風力発電,長期的には洋上風力・地熱発電の開発・保有拡大を全国で積極的に推進してまいります。同時に,グループ会社による設備の保守・施工などに加えて,太陽光発電の設置・導入を支援する自家消費サービスの提供など,お客さまのお役立ちにつながる付加価値サービスを提供してまいります。
また,他エリアとの電力融通の拡大に向けた設備増強に努めるなど,再生可能エネルギーの拡大に貢献してまいります。
(安定供給確保に向けた取り組み)
近年,電力供給に関する課題が多様化・増加しており,安定供給確保に向けた取り組みがより一層重要となっております。
とりわけ,太陽光発電の大量導入が進展する一方,既存火力発電所の休廃止などにより,需要の増加と太陽光発電量の低下が重なる冬季に需給ひっ迫が生じやすくなっております。このため,発電事業者に対する追加の電源の公募や,燃料在庫にもとづく供給力の見通しを定期的に確認するなどの取り組みにより供給力を確保するとともに,再生可能エネルギー発電出力の予測精度向上などにより需給の変動に適切に対応し,安定供給に努めてまいります。
加えて,激甚化している自然災害を踏まえ,社会・お客さまとの情報連携や設備復旧体制の強化などにグループ一体となって取り組むとともに,他の一般送配電事業者との連携を一層強化してまいります。また,災害時のレジリエンス(強靭性)向上や再生可能エネルギーの地域利用といった課題の解決のため,さまざまな地域・コミュニティの特性に合わせた地域マイクログリッド※1の構築・支援を進めてまいります。
中部電力グループは,エネルギープラットフォーム※2を進化させ,接続する電源,蓄電池,EV・太陽光発電などの分散型電源を活用するなど,高度なエネルギーマネジメントを通じて,品質の高い電気を安価にお届けするとともに,多様な価値を創出してまいります。
※1 平常時には電力会社などの送配電網に接続し,災害時には事故復旧の手段として送配電網から切り離し,その地域内の再生可能エネルギー電源をメインに,蓄電池・EVなど他の分散型エネルギーリソースと組み合わせて自立的に運用することが可能なグリッドのこと
※2 電源,送配電網,お客さま設備などで構成する,エネルギー需給システム
(コミュニティサポートインフラの進化に向けた取り組み)
地域社会やお客さまが求める新たな価値をお届けするため,エネルギー事業の枠を越えた「事業領域の拡大」を進め,「ビジネスモデルの変革」に挑戦してまいります。
中部電力グループは,「お客さま起点」「脱炭素化」「デジタル化」をキーワードに,様々な領域で「つながることで広がる価値」を提供する「コミュニティサポートインフラ」の構築を進めております。今後,不動産事業や,医療・健康といった生活関連事業,資源循環・上下水道・地域交通などといった地域インフラ事業へのさらなる領域拡大により,お客さまの生活の質を向上させる「新しいコミュニティの形」を具体化し,その提供を加速してまいります。
当社及び中部電力ミライズは,2021年4月13日及び10月5日,独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いがあるとして,公正取引委員会の立入検査を受けました。みなさまにはご心配をおかけしておりますが,立入検査を受けた事実を真摯に受け止め,公正取引委員会の調査に対し,全面的に協力してまいります。
中部電力グループは,従前より,企業の社会的責任を果たすため,CSR宣言にもとづき事業活動を進めており,そのことがESGの観点を踏まえた事業経営の深化や,SDGsの課題解決に貢献するものと考えております。今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じて,コンプライアンスを徹底し,CSR(社会的責任)を完遂してまいります。

(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体としての研究開発費の総額は,2,726百万円である。
(注) 上記金額には,内部取引を考慮していない。
(5) 生産,受注及び販売の実績
当社グループは,電力・ガスの販売と各種サービスの提供を行う「ミライズ」,電力ネットワークサービスの提供を行う「パワーグリッド」,燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売を行う「JERA」の3つのセグメント等が,バリューチェーンを通じて,電気事業を運営している。
当社グループにおける生産,受注及び販売の状況については,その大半を占める電気事業のうち主要な実績を記載している。
なお,電気事業は,販売電力量が景気動向等の影響を受けることや,夏季と冬季に高い水準となる傾向にあり,四半期ごとの業績に変動が生じることがある。
① 発電実績
| 種別 | 当第2四半期 連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日) | 対前年同四半期 増減率(%) | ||
| 発電電力量 (百万kWh) | 水力 | 5,207 | △8.0 | |
| 原子力 | ― | ― | ||
| 新エネルギー | 173 | 13.7 | ||
| 合計 | 5,380 | △7.4 | ||
| 出水率(%) | 99.3 | ― | ||
(注)1 発電電力量及び出水率は,中部電力㈱の実績を記載している。
2 出水率は,1991年度から2020年度までの第2四半期連結累計期間の30カ年平均に対する比である。
3 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
② 販売実績
ア 販売電力量及び料金収入
| 種別 | 当第2四半期 連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日) | 対前年同四半期 増減率(%) | ||
| 販売電力量 (百万kWh) | 低圧 | 14,324 | △2.2 | |
| 高圧・特別高圧 | 37,247 | △4.3 | ||
| 合計 | 51,571 | △3.8 | ||
| 料金収入(百万円) | 1,071,038 | 41.4 | ||
(注) 1 販売電力量及び料金収入は,中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。
2 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
[参考1]
| グループ合計の販売電力量(百万kWh) | 56,757 | △1.9 |
(注) 中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の実績を記載している。なお,グループ内の販売電力量は除いている。
[参考2]
| 他社販売電力量(百万kWh) | 5,956 | 12.2 |
(注) 1 中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。なお,中部電力ミライズ㈱の子会社及び関連会社への販売電力量は除いている。
2 当第2四半期連結会計期間末日現在で把握している電力量を記載している。
イ 中部エリアの需要電力量及び料金収入
| 種別 | 当第2四半期 連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日) | 対前年同四半期 増減率(%) | ||
| 中部エリアの需要電力量(百万kWh) | 62,435 | 0.4 | ||
| 料金収入(百万円) | 288,299 | 0.1 | ||
(注) 1 中部エリアの需要電力量及び料金収入は,中部電力パワーグリッド㈱の実績を記載している。
2 料金収入は,接続供給託送収益(インバランスの供給に係る収益を除く)を記載している。
(6) 主要な設備
当第2四半期連結累計期間において,主要な設備に重要な異動はない。また,主要な設備の前連結会計年度末
における計画に著しい変更はない。