半期報告書-第101期(2024/04/01-2025/03/31)
文中の将来に関する事項は,当中間連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当中間連結会計期間の収支の状況については,売上高(営業収益)は,燃料費調整額(燃調収入)等の減少などから,前中間連結会計期間に比べ750億円減少し1兆7,664億円となった。
経常損益は,燃料価格等の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれについて差益が減少したことや,ミライズにおける卸電力取引市場を通じた電力調達割合の減少,パワーグリッドにおける需給調整にかかる費用の増加などから,前中間連結会計期間に比べ1,893億円減少し1,879億円の利益となった。
なお,期ずれを除いた連結経常損益は,1,890億円程度の利益となり,前中間連結会計期間に比べ680億円程度の減益となった。
この結果,法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する中間純損益は,前中間連結会計期間に比べ1,645億円減少し1,469億円の利益となった。
中部電力ミライズ㈱の販売電力量は,中部エリア内外における契約獲得及び気温影響による空調設備の稼動増などから,前中間連結会計期間に比べ21億kWh増加し537億kWhとなった。
なお,中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の合計の販売電力量は,前中間連結会計期間に比べ33億kWh増加し583億kWhとなった。
また,中部エリアの需要電力量は,気温影響による空調設備の稼動増などから,前中間連結会計期間に比べ7億kWh増加し618億kWhとなった。
当中間連結会計期間におけるセグメント別の業績(内部取引消去前)は以下のとおりである。
なお,㈱JERAは持分法適用関連会社のため,売上高は計上されない。
[ミライズ]
電力・ガスの販売と各種サービスの提供に伴う売上高については,燃調収入等の減少などから,前中間連結会計期間に比べ699億円減少し1兆4,393億円となった。
経常損益は,期ずれが差益から差損に転じたことや,卸電力取引市場を通じた電源調達割合の減少などから,前中間連結会計期間に比べ641億円減少し975億円の利益となった。
[パワーグリッド]
電力ネットワークサービスの提供に伴う売上高については,再生可能エネルギー特別措置法に基づく購入電力の卸電力取引市場への販売単価の上昇などから,前中間連結会計期間に比べ147億円増加し4,596億円となった。
経常損益は,エリア需要の増加に伴う託送収益の増加はあったものの,需給調整にかかる費用の増加などから,前中間連結会計期間に比べ358億円減少し209億円の利益となった。
[JERA]
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売に伴う経常損益は,期ずれ差益が縮小したことなどから,前中間連結会計期間に比べ771億円減少し591億円の利益となった。
② 財政状態
総資産は,㈱JERAなどの関係会社長期投資の増加により投資その他の資産が増加したものの,㈱トーエネックが子会社から関連会社となったことなどから,前連結会計年度末に比べ694億円減少し7兆391億円となった。
純資産については,配当金の支払いはあったが,親会社株主に帰属する中間純利益の計上や,その他の包括利益累計額の増加などにより,前連結会計年度末に比べ1,101億円増加し2兆8,052億円となった。
この結果,自己資本比率は,前連結会計年度末から2.5ポイント向上し38.9%となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは,税金等調整前中間純利益が減少したことなどから,前中間連結会計期間に比べ1,066億円減少し673億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは,投融資による支出が減少したことなどから,前中間連結会計期間に比べ399億円支出が減少し2,103億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは,短期借入金の返済による支出が増加したことなどから,前中間連結会計期間に比べ176億円減少し318億円の収入となった。
これらにより,当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は,前連結会計年度末に比べ1,189億円減少した。
なお,当中間連結会計期間末の有利子負債残高は,前連結会計年度末に比べ215億円増加し,3兆1,007億円となった。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」について重要な変更が生じている。以下の内容は,変更後の事業上及び財務上の対処すべき課題の全文を一括して記載したものである。
なお,文中における将来に関する事項は,当半期報告書提出日(2024年11月13日)現在において判断したものである。
当社は,2020年4月から,送配電部門を中部電力パワーグリッド,販売部門を中部電力ミライズにそれぞれ分社し,これらにJERAを加えた3つの事業会社を核とする体制といたしました。パワーグリッドにおいては,一層の中立性・公平性を図るとともに,ミライズ・JERAにおいては,それぞれの市場,お客さまと向き合い,より強靭な企業グループへの成長を目指してまいります。
このような事業体制のもと,以下の課題への対応をはじめ,グループを挙げてエネルギーの安定供給に努めるとともに,お客さまの期待を超えるサービスを実現・提供することにより,中部電力グループ全体の持続的成長と企業価値の向上を果たしてまいります。
(安全・安価で安定的なエネルギーのお届け)
事業環境が大きく変動する中においても,中部電力グループは,「S(安全性)+3E(安定・安価・環境への適合)」の実現を目指してまいります。
このため,国際情勢,社会・お客さまのニーズの変化や,国の政策・制度の見直しなどを捉えながら,環境負荷・経済性などの電源ごとの特徴などを考慮した最適な電源ポートフォリオや調達ポートフォリオの構築を目指してまいります。また,デマンドレスポンスのさらなる活用を進めるとともに,電力先物取引や燃料先物取引などのヘッジ手法を適切に組み合わせることで,安全・安価で安定的なエネルギーの確保に努めてまいります。
電力品質の維持に向けては,分散型電源の遠隔制御による需給調整などの技術も組み合わせながら,系統の次世代化を進めてまいります。また,太陽光発電をはじめとした自然変動電源の予測精度向上,他の一般送配電事業者と連携した広域的な需給運用の拡大などにより,中部エリアを中心に全国の安定供給の維持に寄与してまいります。
なお,燃料価格のボラティリティが高い中においても,お客さまに安定して電気をお届けするため,2022年11月に低圧の一部料金メニューの燃料費調整制度の変更,2023年4月に特別高圧・高圧の標準料金メニューの見直しを行いました。不透明な環境が継続する状況ではありますが,足元の資源価格が低位に推移していることや,当社グループ全体で取り組んでいるコストダウンなどの経営努力を踏まえ,2023年6月から2025年3月にかけて電気料金の負担軽減をはじめとした施策を実施しております。
(浜岡原子力発電所の再稼働に向けた取り組み)
浜岡原子力発電所については,「福島第一原子力発電所のような事故を二度と起こさない」という固い決意のもと,安全性向上対策を進めております。3・4号機については,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査の審査会合において基準地震動が概ね妥当と評価されました。また,2024年10月の審査会合において,基準津波について「概ね妥当」と評価されました。今後は,プラント関係の審査などに対応していくとともに,安全性向上対策の有効性をはじめ浜岡原子力発電所の安全性に係る理解活動を実施してまいります。
エネルギー資源の乏しいわが国において,化石燃料価格の変動や地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であると考えております。
今後も,新規制基準への適合性確認を早期にいただけるよう最大限努力するとともに,地域のみなさまのご理解をいただけるようコミュニケーションを図り,安全確保を大前提に浜岡原子力発電所の再稼働に向けて取り組んでまいります。
(脱炭素社会実現に向けた取り組み)
中部電力グループは,経営ビジョン2.0,ゼロエミチャレンジ2050及びJERAゼロエミッション2050にもとづき,再生可能エネルギーの拡大や,水素・アンモニアサプライチェーンの構築を含むゼロエミッション電源の追求などに取り組むとともに,社会・お客さまと一体となって進めるエネルギー利用の電化・脱炭素化を通じて,脱炭素社会の実現を目指しております。また,国の「GXリーグ基本構想」にもとづいて設立された「GXリーグ」に参画し,CO2排出量削減に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
経営ビジョン2.0で掲げた「2030年頃に,保有・施工・保守を通じた再生可能エネルギーの320万kW(80億kWh)以上の拡大に貢献」という目標の達成に向け,短期的には太陽光発電,中期的には水力・バイオマス・陸上風力発電,長期的には洋上風力・地熱発電の開発・保有拡大を全国で積極的に推進してまいります。同時に,小規模分散が主体となる太陽光発電については,グループ会社による設備の保守・施工などに加えて,お客さまのお役立ちにつながる付加価値サービスを提供してまいります。これらの事業の推進にあたっては,安全の確保を大前提に,地域のみなさまに丁寧にご説明を行い,ご理解をいただけるよう努めてまいります。
また,欧州・アジアなどの地域を中心にグローバルな事業展開を行うことで,各国における脱炭素化にも貢献し,グループ全体でカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。
(新しいコミュニティの形の創造に向けた取り組み)
中部電力グループは,エネルギー事業とさまざまなサービスを掛け合わせた新たなサービスをお届けすることで,新たな価値の創出を目指してまいります。
不動産事業については,日本エスコン,中電不動産を中心に,地域の特色を生かしたまちづくりを進めてまいります。
また,資源循環・上下水道・地域交通・森林経営などの地域インフラ事業については,さまざまなパートナーのみなさまと連携して,分散・循環型社会の実現を通じ,地域課題の解決と脱炭素化に貢献してまいります。
今後も,地域のみなさまやパートナーとの連携を大切にしながら,「新しいコミュニティの形」の創造に挑戦してまいります。
当社及び中部電力ミライズは,2023年3月30日,中部地区等における特別高圧電力及び高圧電力の供給について,公正取引委員会から独占禁止法にもとづく課徴金納付命令等を受けました。本命令の内容については,当社と同委員会との間で,事実認定及び法解釈に見解の相違があるため,司法の公正な判断を求めることとし,同年9月25日に取消訴訟を提起しております。
また,2024年3月4日,中部地区における大口需要家向け都市ガスに係る供給について,当社及び中部電力ミライズは,同委員会から独占禁止法に基づく課徴金納付命令等を受けました。
当社及び中部電力ミライズは,2023年4月7日に公表した「コンプライアンス徹底策」に加え,2024年3月4日に公表した「コンプライアンス徹底策の強化策」に取り組んでいくことで,二度と独占禁止法違反事案を起こさず,またそのような疑いを持たれることがないよう努めてまいります。
中部電力グループは,従前より,企業の社会的責任を果たすため,CSR宣言にもとづき事業活動を進めており,そのことがESG経営の深化や,SDGsの課題解決に貢献するものと考えております。今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じて,コンプライアンスを徹底することで,CSRを完遂してまいります。
(4) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループ全体としての研究開発費の総額は,3,376百万円である。
(注) 上記金額には,内部取引を考慮していない。
(5) 従業員数
当中間連結会計期間において,当社グループの従業員数は前連結会計年度末から5,682人減少し22,692人となった。これは,㈱トーエネックの株式を一部売却したことにより,同社及びその子会社7社を連結の範囲から除外したことなどによるものである。
なお,当社従業員数の著しい変動はない。
(6) 生産,受注及び販売の実績
当社グループは,電力・ガスの販売と各種サービスの提供を行う「ミライズ」,電力ネットワークサービスの提供を行う「パワーグリッド」,燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売を行う「JERA」等が,バリューチェーンを通じて,電気事業を運営している。
当社グループにおける生産,受注及び販売の状況については,その大半を占める電気事業のうち主要な実績を記載している。
なお,電気事業は,販売電力量が景気動向等の影響を受けることや,夏季と冬季に高い水準となる傾向にあり,半期ごとの業績に変動が生じることがある。
① 発電実績
(注) 1 発電電力量及び出水率は,中部電力㈱の実績を記載している。
2 出水率は,1993年度から2022年度までの中間連結会計期間の30カ年平均に対する比である。
3 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
② 販売実績
ア 販売電力量及び料金収入
(注) 1 販売電力量及び料金収入は,中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。
2 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
3 料金収入には「デフレ完全脱却のための総合経済対策」に基づいて受領した電気・ガス料金支援補助金収入45,834百万円を含む。
[参考1]
(注) 中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の実績を記載している。なお,グループ内の販売電力量は除いている。
[参考2]
(注) 1 中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。なお,中部電力ミライズ㈱の子会社及び関連会社への販売電力量は除いている。
2 当中間連結会計期間末日現在で把握している電力量を記載している。
イ 中部エリアの需要電力量及び料金収入
(注) 1 中部エリアの需要電力量及び料金収入は,中部電力パワーグリッド㈱の実績を記載している。
2 料金収入は,接続供給託送収益(インバランスの供給に係る収益を除く)を記載している。
(7) 主要な設備
当中間連結会計期間において,主要な設備に重要な異動はない。また,主要な設備の前連結会計年度末における計画に著しい変更はない。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
| 前中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 増 減 | |||
| 金額(億円) | 金額(億円) | 金額(億円) | 増減率(%) | ||
| 売上高(営業収益) | 18,415 | 17,664 | △750 | △4.1 | |
| 営業損益 | 2,456 | 1,427 | △1,029 | △41.9 | |
| 経常損益 | 3,773 | 1,879 | △1,893 | △50.2 | |
| 特別利益 | 64 | ― | △64 | ― | |
| 親会社株主に帰属 する中間純損益 | 3,115 | 1,469 | △1,645 | △52.8 | |
当中間連結会計期間の収支の状況については,売上高(営業収益)は,燃料費調整額(燃調収入)等の減少などから,前中間連結会計期間に比べ750億円減少し1兆7,664億円となった。
経常損益は,燃料価格等の変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれについて差益が減少したことや,ミライズにおける卸電力取引市場を通じた電力調達割合の減少,パワーグリッドにおける需給調整にかかる費用の増加などから,前中間連結会計期間に比べ1,893億円減少し1,879億円の利益となった。
なお,期ずれを除いた連結経常損益は,1,890億円程度の利益となり,前中間連結会計期間に比べ680億円程度の減益となった。
この結果,法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する中間純損益は,前中間連結会計期間に比べ1,645億円減少し1,469億円の利益となった。
中部電力ミライズ㈱の販売電力量は,中部エリア内外における契約獲得及び気温影響による空調設備の稼動増などから,前中間連結会計期間に比べ21億kWh増加し537億kWhとなった。
なお,中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の合計の販売電力量は,前中間連結会計期間に比べ33億kWh増加し583億kWhとなった。
また,中部エリアの需要電力量は,気温影響による空調設備の稼動増などから,前中間連結会計期間に比べ7億kWh増加し618億kWhとなった。
当中間連結会計期間におけるセグメント別の業績(内部取引消去前)は以下のとおりである。
なお,㈱JERAは持分法適用関連会社のため,売上高は計上されない。
[ミライズ]
電力・ガスの販売と各種サービスの提供に伴う売上高については,燃調収入等の減少などから,前中間連結会計期間に比べ699億円減少し1兆4,393億円となった。
経常損益は,期ずれが差益から差損に転じたことや,卸電力取引市場を通じた電源調達割合の減少などから,前中間連結会計期間に比べ641億円減少し975億円の利益となった。
[パワーグリッド]
電力ネットワークサービスの提供に伴う売上高については,再生可能エネルギー特別措置法に基づく購入電力の卸電力取引市場への販売単価の上昇などから,前中間連結会計期間に比べ147億円増加し4,596億円となった。
経常損益は,エリア需要の増加に伴う託送収益の増加はあったものの,需給調整にかかる費用の増加などから,前中間連結会計期間に比べ358億円減少し209億円の利益となった。
[JERA]
燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売に伴う経常損益は,期ずれ差益が縮小したことなどから,前中間連結会計期間に比べ771億円減少し591億円の利益となった。
② 財政状態
総資産は,㈱JERAなどの関係会社長期投資の増加により投資その他の資産が増加したものの,㈱トーエネックが子会社から関連会社となったことなどから,前連結会計年度末に比べ694億円減少し7兆391億円となった。
純資産については,配当金の支払いはあったが,親会社株主に帰属する中間純利益の計上や,その他の包括利益累計額の増加などにより,前連結会計年度末に比べ1,101億円増加し2兆8,052億円となった。
この結果,自己資本比率は,前連結会計年度末から2.5ポイント向上し38.9%となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは,税金等調整前中間純利益が減少したことなどから,前中間連結会計期間に比べ1,066億円減少し673億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは,投融資による支出が減少したことなどから,前中間連結会計期間に比べ399億円支出が減少し2,103億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは,短期借入金の返済による支出が増加したことなどから,前中間連結会計期間に比べ176億円減少し318億円の収入となった。
これらにより,当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は,前連結会計年度末に比べ1,189億円減少した。
なお,当中間連結会計期間末の有利子負債残高は,前連結会計年度末に比べ215億円増加し,3兆1,007億円となった。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」について重要な変更が生じている。以下の内容は,変更後の事業上及び財務上の対処すべき課題の全文を一括して記載したものである。
なお,文中における将来に関する事項は,当半期報告書提出日(2024年11月13日)現在において判断したものである。
当社は,2020年4月から,送配電部門を中部電力パワーグリッド,販売部門を中部電力ミライズにそれぞれ分社し,これらにJERAを加えた3つの事業会社を核とする体制といたしました。パワーグリッドにおいては,一層の中立性・公平性を図るとともに,ミライズ・JERAにおいては,それぞれの市場,お客さまと向き合い,より強靭な企業グループへの成長を目指してまいります。
このような事業体制のもと,以下の課題への対応をはじめ,グループを挙げてエネルギーの安定供給に努めるとともに,お客さまの期待を超えるサービスを実現・提供することにより,中部電力グループ全体の持続的成長と企業価値の向上を果たしてまいります。
(安全・安価で安定的なエネルギーのお届け)
事業環境が大きく変動する中においても,中部電力グループは,「S(安全性)+3E(安定・安価・環境への適合)」の実現を目指してまいります。
このため,国際情勢,社会・お客さまのニーズの変化や,国の政策・制度の見直しなどを捉えながら,環境負荷・経済性などの電源ごとの特徴などを考慮した最適な電源ポートフォリオや調達ポートフォリオの構築を目指してまいります。また,デマンドレスポンスのさらなる活用を進めるとともに,電力先物取引や燃料先物取引などのヘッジ手法を適切に組み合わせることで,安全・安価で安定的なエネルギーの確保に努めてまいります。
電力品質の維持に向けては,分散型電源の遠隔制御による需給調整などの技術も組み合わせながら,系統の次世代化を進めてまいります。また,太陽光発電をはじめとした自然変動電源の予測精度向上,他の一般送配電事業者と連携した広域的な需給運用の拡大などにより,中部エリアを中心に全国の安定供給の維持に寄与してまいります。
なお,燃料価格のボラティリティが高い中においても,お客さまに安定して電気をお届けするため,2022年11月に低圧の一部料金メニューの燃料費調整制度の変更,2023年4月に特別高圧・高圧の標準料金メニューの見直しを行いました。不透明な環境が継続する状況ではありますが,足元の資源価格が低位に推移していることや,当社グループ全体で取り組んでいるコストダウンなどの経営努力を踏まえ,2023年6月から2025年3月にかけて電気料金の負担軽減をはじめとした施策を実施しております。
(浜岡原子力発電所の再稼働に向けた取り組み)
浜岡原子力発電所については,「福島第一原子力発電所のような事故を二度と起こさない」という固い決意のもと,安全性向上対策を進めております。3・4号機については,原子力規制委員会による新規制基準への適合性確認審査の審査会合において基準地震動が概ね妥当と評価されました。また,2024年10月の審査会合において,基準津波について「概ね妥当」と評価されました。今後は,プラント関係の審査などに対応していくとともに,安全性向上対策の有効性をはじめ浜岡原子力発電所の安全性に係る理解活動を実施してまいります。
エネルギー資源の乏しいわが国において,化石燃料価格の変動や地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であると考えております。
今後も,新規制基準への適合性確認を早期にいただけるよう最大限努力するとともに,地域のみなさまのご理解をいただけるようコミュニケーションを図り,安全確保を大前提に浜岡原子力発電所の再稼働に向けて取り組んでまいります。
(脱炭素社会実現に向けた取り組み)
中部電力グループは,経営ビジョン2.0,ゼロエミチャレンジ2050及びJERAゼロエミッション2050にもとづき,再生可能エネルギーの拡大や,水素・アンモニアサプライチェーンの構築を含むゼロエミッション電源の追求などに取り組むとともに,社会・お客さまと一体となって進めるエネルギー利用の電化・脱炭素化を通じて,脱炭素社会の実現を目指しております。また,国の「GXリーグ基本構想」にもとづいて設立された「GXリーグ」に参画し,CO2排出量削減に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
経営ビジョン2.0で掲げた「2030年頃に,保有・施工・保守を通じた再生可能エネルギーの320万kW(80億kWh)以上の拡大に貢献」という目標の達成に向け,短期的には太陽光発電,中期的には水力・バイオマス・陸上風力発電,長期的には洋上風力・地熱発電の開発・保有拡大を全国で積極的に推進してまいります。同時に,小規模分散が主体となる太陽光発電については,グループ会社による設備の保守・施工などに加えて,お客さまのお役立ちにつながる付加価値サービスを提供してまいります。これらの事業の推進にあたっては,安全の確保を大前提に,地域のみなさまに丁寧にご説明を行い,ご理解をいただけるよう努めてまいります。
また,欧州・アジアなどの地域を中心にグローバルな事業展開を行うことで,各国における脱炭素化にも貢献し,グループ全体でカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。
(新しいコミュニティの形の創造に向けた取り組み)
中部電力グループは,エネルギー事業とさまざまなサービスを掛け合わせた新たなサービスをお届けすることで,新たな価値の創出を目指してまいります。
不動産事業については,日本エスコン,中電不動産を中心に,地域の特色を生かしたまちづくりを進めてまいります。
また,資源循環・上下水道・地域交通・森林経営などの地域インフラ事業については,さまざまなパートナーのみなさまと連携して,分散・循環型社会の実現を通じ,地域課題の解決と脱炭素化に貢献してまいります。
今後も,地域のみなさまやパートナーとの連携を大切にしながら,「新しいコミュニティの形」の創造に挑戦してまいります。
当社及び中部電力ミライズは,2023年3月30日,中部地区等における特別高圧電力及び高圧電力の供給について,公正取引委員会から独占禁止法にもとづく課徴金納付命令等を受けました。本命令の内容については,当社と同委員会との間で,事実認定及び法解釈に見解の相違があるため,司法の公正な判断を求めることとし,同年9月25日に取消訴訟を提起しております。
また,2024年3月4日,中部地区における大口需要家向け都市ガスに係る供給について,当社及び中部電力ミライズは,同委員会から独占禁止法に基づく課徴金納付命令等を受けました。
当社及び中部電力ミライズは,2023年4月7日に公表した「コンプライアンス徹底策」に加え,2024年3月4日に公表した「コンプライアンス徹底策の強化策」に取り組んでいくことで,二度と独占禁止法違反事案を起こさず,またそのような疑いを持たれることがないよう努めてまいります。
中部電力グループは,従前より,企業の社会的責任を果たすため,CSR宣言にもとづき事業活動を進めており,そのことがESG経営の深化や,SDGsの課題解決に貢献するものと考えております。今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じて,コンプライアンスを徹底することで,CSRを完遂してまいります。
(4) 研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループ全体としての研究開発費の総額は,3,376百万円である。
(注) 上記金額には,内部取引を考慮していない。
(5) 従業員数
当中間連結会計期間において,当社グループの従業員数は前連結会計年度末から5,682人減少し22,692人となった。これは,㈱トーエネックの株式を一部売却したことにより,同社及びその子会社7社を連結の範囲から除外したことなどによるものである。
なお,当社従業員数の著しい変動はない。
(6) 生産,受注及び販売の実績
当社グループは,電力・ガスの販売と各種サービスの提供を行う「ミライズ」,電力ネットワークサービスの提供を行う「パワーグリッド」,燃料上流・調達から発電,電力・ガスの販売を行う「JERA」等が,バリューチェーンを通じて,電気事業を運営している。
当社グループにおける生産,受注及び販売の状況については,その大半を占める電気事業のうち主要な実績を記載している。
なお,電気事業は,販売電力量が景気動向等の影響を受けることや,夏季と冬季に高い水準となる傾向にあり,半期ごとの業績に変動が生じることがある。
① 発電実績
| 種別 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 対前年同期 増減率(%) | ||
| 発電電力量 (百万kWh) | 水力 | 5,989 | 10.6 | |
| 原子力 | ― | ― | ||
| 新エネルギー | 178 | △7.7 | ||
| 合計 | 6,167 | 10.0 | ||
| 出水率(%) | 109.4 | ― | ||
(注) 1 発電電力量及び出水率は,中部電力㈱の実績を記載している。
2 出水率は,1993年度から2022年度までの中間連結会計期間の30カ年平均に対する比である。
3 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
② 販売実績
ア 販売電力量及び料金収入
| 種別 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 対前年同期 増減率(%) | ||
| 販売電力量 (百万kWh) | 低圧 | 14,468 | 3.1 | |
| 高圧・特別高圧 | 39,222 | 4.6 | ||
| 合計 | 53,690 | 4.2 | ||
| 料金収入(百万円) | 1,164,827 | △9.4 | ||
(注) 1 販売電力量及び料金収入は,中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。
2 四捨五入の関係で,合計が一致しない場合がある。
3 料金収入には「デフレ完全脱却のための総合経済対策」に基づいて受領した電気・ガス料金支援補助金収入45,834百万円を含む。
[参考1]
| グループ合計の販売電力量(百万kWh) | 58,306 | 6.0 |
(注) 中部電力ミライズ㈱及びその子会社,関連会社の実績を記載している。なお,グループ内の販売電力量は除いている。
[参考2]
| 他社販売電力量(百万kWh) | 9,155 | 70.4 |
(注) 1 中部電力ミライズ㈱の実績を記載している。なお,中部電力ミライズ㈱の子会社及び関連会社への販売電力量は除いている。
2 当中間連結会計期間末日現在で把握している電力量を記載している。
イ 中部エリアの需要電力量及び料金収入
| 種別 | 当中間連結会計期間 (自 2024年4月1日 至 2024年9月30日) | 対前年同期 増減率(%) | ||
| 中部エリアの需要電力量(百万kWh) | 61,779 | 1.2 | ||
| 料金収入(百万円) | 311,010 | 2.1 | ||
(注) 1 中部エリアの需要電力量及び料金収入は,中部電力パワーグリッド㈱の実績を記載している。
2 料金収入は,接続供給託送収益(インバランスの供給に係る収益を除く)を記載している。
(7) 主要な設備
当中間連結会計期間において,主要な設備に重要な異動はない。また,主要な設備の前連結会計年度末における計画に著しい変更はない。