有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、緩やかな回復が続いていたが、このところ新型コロナウイルス感染症の世界的拡大による影響から、厳しい状況となっている。九州経済も、設備投資の増加などにより、緩やかに拡大していたものの、年度末にかけて個人消費や輸出・生産を中心に弱めの動きとなっている。
当社グループにおいては、収支の改善や財務基盤の回復に向け、電気料金の値下げや新料金プランの創設、営業体制の強化などによる販売電力量の拡大や、新たな海外事業への参画などによる収益力の強化に取り組むとともに、事業活動全般にわたる徹底した効率化に、グループ一体となって取り組んできた。
当連結会計年度の業績については、グループ一体となって費用削減に取り組んでいるなか、松浦発電所2号機の運転開始等に伴う火力発電単価の低下による燃料費の減少などはあったが、電灯電力料の減少や、卸電力取引の市況低迷などによる他社販売電力料の減少に加え、松浦発電所2号機の運転開始に伴い減価償却費が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ経常利益は減益となった。
また、最近の業績動向等を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、繰延税金資産を一部取り崩したことにより法人税等が増加したことなどから、親会社株主に帰属する当期純損益は4億円の損失となった。
当連結会計年度の連結収支については、収入面では、ICTサービス事業において増収となった一方で、国内電気事業において、再エネ特措法交付金の増加はあったものの、電灯電力料や他社販売電力料の減少などにより減収となったことなどから、売上高(営業収益)は前連結会計年度に比べ41億円減(△0.2%)の2兆130億円となった。営業外収益が増加したことから、経常収益は23億円増(+0.1%)の2兆300億円となった。
支出面では、グループ一体となって費用削減に取り組んでいるなか、国内電気事業において、火力発電単価の低下などによる燃料費の減少はあったものの、減価償却費や再生可能エネルギー等からの他社購入電力料、連結子会社の電力調達費用の増加などにより費用増となったことに加え、ICTサービス事業においても費用増となったことなどから、経常費用は148億円増(+0.8%)の1兆9,899億円となった。
以上により、経常利益は前連結会計年度に比べ124億円減(△23.8%)の400億円となった。
また、繰延税金資産を一部取り崩したことにより法人税等が増加したことなどから、親会社株主に帰属する当期純損益は313億円減の4億円の損失となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
(注) 1 上記の記載金額には消費税等を含んでいない。
2 当連結会計年度より報告セグメントを変更している。
② 資産、負債及び純資産の状況
資産は、原子力安全性向上対策工事等に伴う固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,540億円増(+3.2%)の4兆9,480億円となった。
負債は、有利子負債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,813億円増(+4.4%)の4兆3,101億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ1,831億円増(+5.7%)の3兆4,062億円となった。
純資産は、配当金の支払などにより、前連結会計年度末に比べ272億円減(△4.1%)の6,379億円となり、自己資本比率は12.3%となった。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、国内電気事業において燃料代支出の減少はあったが、電灯電力料や他社販売電力料収入の減少に加え、使用済燃料再処理等拠出金の増加などにより、前連結会計年度に比べ561億円収入減(△19.8%)の2,268億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資や投融資による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ602億円支出増(+16.5%)の4,246億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行や長期借入れによる収入の増加などにより、前連結会計年度の407億円の支出から1,579億円の収入に転じた。
以上により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ397億円減少し2,054億円となった。
(2)生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業内容は、国内電気事業が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の生産、受注及び販売の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、生産及び販売の状況を、国内電気事業の大部分を占める当社個別の実績によって示している。
① 需給実績
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 自社の発電電力量は送電端の数値を記載している。
3 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。
4 融通・他社受電電力量は、受電電力量から送電電力量を控除した電力量を記載している。
5 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。
6 小売販売電力量の中には自社事業用電力量(147百万kWh、前年度比102.8%)を含んでいる。
7 出水率は、1988年度から2017年度までの30か年平均に対する比である。
② 販売実績
販売電力量及び料金収入
当社個別
(注) 1 販売電力量の百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 電灯料・電力料は小売販売電力量、地帯間・他社販売電力料は卸売販売電力量に対応する料金収入である。
3 上記の記載金額には、消費税等を含んでいない。
[参考]当社グループ合計
(注) 1 販売電力量の百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社グループ合計の販売電力量は、当社及び連結子会社(九電みらいエナジー株式会社)の数値を記載している。
③ 資材の状況
石炭、重油、原油、LNGの受払状況
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア 売上高及び営業利益
売上高(営業収益)は、前連結会計年度に比べ41億円減(△0.2%)の2兆130億円となった。一方、営業費用は186億円増(+1.0%)の1兆9,492億円となった。以上により、営業利益は227億円減(△26.3%)の638億円となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
[国内電気事業]
当社グループ合計の小売販売電力量については、当社個別では夏季の天候不順や暖冬影響等により減少したものの、九電みらいエナジー株式会社が関東エリアで契約を伸ばしていることなどから、前連結会計年度に比べ0.6%増の732億kWhとなった。また、当社グループ合計の卸売販売電力量は前連結会計年度に比べ4.4%減の75億kWhとなった。この結果、当社グループ合計の総販売電力量は前連結会計年度に比べ0.1%増の807億kWhとなった。
供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施により、安定して電力を供給することができた。
業績については、売上高は、再エネ特措法交付金の増加はあったものの、電灯電力料や他社販売電力料の減少などにより、前連結会計年度に比べ104億円減(△0.6%)の1兆8,483億円となった。一方、営業費用は、グループ一体となって費用削減に取り組んでいるなか、火力発電単価の低下などによる燃料費の減少はあったものの、減価償却費や再生可能エネルギー等からの他社購入電力料、連結子会社の電力調達費用が増加したことなどから、119億円増(+0.7%)の1兆8,059億円となった。以上により、営業利益は、223億円減(△34.5%)の424億円となった。
[その他エネルギーサービス事業]
その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。また、九電グループが培ってきた技術・ノウハウを活かし、海外エネルギー事業の強化などにも取り組んでいる。
売上高は、電気計測機器の取替工事の増加などはあったが、発電所建設・補修工事の減少やLNG販売価格の低下などにより、前連結会計年度に比べ93億円減(△4.6%)の1,939億円、営業利益は、2億円減(△1.8%)の114億円となった。
[ICTサービス事業]
ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。
売上高は、情報システム開発受託や情報システム機器販売の増加などにより、前連結会計年度に比べ72億円増(+6.9%)の1,126億円、営業利益は、13億円増(+28.7%)の62億円となった。
[その他の事業]
その他の事業は、不動産、有料老人ホーム事業等を展開している。
売上高は、不動産販売の減少などにより、前連結会計年度に比べ6億円減(△2.2%)の288億円、営業利益は、11億円減(△19.8%)の48億円となった。
イ 営業外収益・費用
営業外収益は、持分法による投資利益の計上などにより、前連結会計年度に比べ65億円増(+62.5%)の169億円となった。また、営業外費用は、前連結会計年度に計上した持分法による投資損失の影響などにより、37億円減(△8.4%)の407億円となった。
ウ 経常利益
経常収益が前連結会計年度に比べ23億円増(+0.1%)の2兆300億円となり、経常費用が148億円増(+0.8%)の1兆9,899億円となったことから、経常利益は124億円減(△23.8%)の400億円となった。
エ 渇水準備金引当又は取崩し
当連結会計年度は、出水率が94.6%と平水(100%)を下回ったことから、渇水準備引当金を1億円取り崩した。
オ 法人税等
法人税等は、繰延税金資産を一部取り崩したことにより法人税等調整額が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ188億円増の385億円となった。
カ 親会社株主に帰属する当期純損益
親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ313億円減の4億円の損失となった。1株当たり当期純損益は64.10円減の6.05円の損失となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループのキャッシュ・フローの状況については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載している。
イ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、燃料代などの支払いや設備投資及び投融資、並びに借入金の返済及び社債の償還などに資金を充当している。
これらの資金需要に対して、自己資金に加え、社債や借入金により資金調達を行うとともに、一時的な資金需要の変動に対しては、コマーシャル・ペーパーなどにより機動的な対応を行っている。
また、流動性リスクについては、月次での資金繰により資金需要を的確に把握するよう努めるとともに、コミットメントラインや当座貸越、及びキャッシュ・マネジメント・サービスなどを活用することとしている。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り、判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、特に重要なものは以下に記載のとおりである。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社において、主に過年度の原子力発電所停止の長期化により生じた税務上の繰越欠損金については、経営者が承認した事業計画等に基づく将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分について繰延税金資産を計上している。
当該課税所得の見積りについては、連結財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っているが、総販売電力量の減少や原子力発電所の計画外停止など、将来事象の仮定または予測に変化が生じ、将来の課税所得の悪化が見込まれることになった場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す可能性がある。
④ 目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「自己資本比率(2021年度)20%程度」、「経常利益(2017~2021年度平均)1,100億円以上」などの財務目標を設定しており、当連結会計年度においては、自己資本比率12.3%、経常利益400億円、2017~2019年度平均では経常利益554億円となった。
連結経常利益は1,100億円を下回ったものの、昨年6月に策定した「九電グループ経営ビジョン2030」における「連結経常利益(2030年度)1,500億円」などの経営目標も踏まえ、今後、海外事業や再生可能エネルギー事業をはじめとする成長事業への投資による収益の拡大や徹底した効率化による競争力強化などの取組みを推進していく。
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、緩やかな回復が続いていたが、このところ新型コロナウイルス感染症の世界的拡大による影響から、厳しい状況となっている。九州経済も、設備投資の増加などにより、緩やかに拡大していたものの、年度末にかけて個人消費や輸出・生産を中心に弱めの動きとなっている。
当社グループにおいては、収支の改善や財務基盤の回復に向け、電気料金の値下げや新料金プランの創設、営業体制の強化などによる販売電力量の拡大や、新たな海外事業への参画などによる収益力の強化に取り組むとともに、事業活動全般にわたる徹底した効率化に、グループ一体となって取り組んできた。
当連結会計年度の業績については、グループ一体となって費用削減に取り組んでいるなか、松浦発電所2号機の運転開始等に伴う火力発電単価の低下による燃料費の減少などはあったが、電灯電力料の減少や、卸電力取引の市況低迷などによる他社販売電力料の減少に加え、松浦発電所2号機の運転開始に伴い減価償却費が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ経常利益は減益となった。
また、最近の業績動向等を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、繰延税金資産を一部取り崩したことにより法人税等が増加したことなどから、親会社株主に帰属する当期純損益は4億円の損失となった。
当連結会計年度の連結収支については、収入面では、ICTサービス事業において増収となった一方で、国内電気事業において、再エネ特措法交付金の増加はあったものの、電灯電力料や他社販売電力料の減少などにより減収となったことなどから、売上高(営業収益)は前連結会計年度に比べ41億円減(△0.2%)の2兆130億円となった。営業外収益が増加したことから、経常収益は23億円増(+0.1%)の2兆300億円となった。
支出面では、グループ一体となって費用削減に取り組んでいるなか、国内電気事業において、火力発電単価の低下などによる燃料費の減少はあったものの、減価償却費や再生可能エネルギー等からの他社購入電力料、連結子会社の電力調達費用の増加などにより費用増となったことに加え、ICTサービス事業においても費用増となったことなどから、経常費用は148億円増(+0.8%)の1兆9,899億円となった。
以上により、経常利益は前連結会計年度に比べ124億円減(△23.8%)の400億円となった。
また、繰延税金資産を一部取り崩したことにより法人税等が増加したことなどから、親会社株主に帰属する当期純損益は313億円減の4億円の損失となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
| 当連結会計年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | 前年度比 (%) | ||
| 金額(百万円) | |||
| 国内電気事業 | 売 上 高 | 1,848,395 | 99.4 |
| 営業利益 | 42,471 | 65.5 | |
| その他エネルギーサービス事業 | 売 上 高 | 193,970 | 95.4 |
| 営業利益 | 11,464 | 98.2 | |
| ICTサービス事業 | 売 上 高 | 112,696 | 106.9 |
| 営業利益 | 6,257 | 128.7 | |
| その他の事業 | 売 上 高 | 28,851 | 97.8 |
| 営業利益 | 4,833 | 80.2 | |
(注) 1 上記の記載金額には消費税等を含んでいない。
2 当連結会計年度より報告セグメントを変更している。
② 資産、負債及び純資産の状況
資産は、原子力安全性向上対策工事等に伴う固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,540億円増(+3.2%)の4兆9,480億円となった。
負債は、有利子負債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,813億円増(+4.4%)の4兆3,101億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ1,831億円増(+5.7%)の3兆4,062億円となった。
純資産は、配当金の支払などにより、前連結会計年度末に比べ272億円減(△4.1%)の6,379億円となり、自己資本比率は12.3%となった。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、国内電気事業において燃料代支出の減少はあったが、電灯電力料や他社販売電力料収入の減少に加え、使用済燃料再処理等拠出金の増加などにより、前連結会計年度に比べ561億円収入減(△19.8%)の2,268億円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資や投融資による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ602億円支出増(+16.5%)の4,246億円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行や長期借入れによる収入の増加などにより、前連結会計年度の407億円の支出から1,579億円の収入に転じた。
以上により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ397億円減少し2,054億円となった。
(2)生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業内容は、国内電気事業が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の生産、受注及び販売の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、生産及び販売の状況を、国内電気事業の大部分を占める当社個別の実績によって示している。
① 需給実績
| 種 別 | 当事業年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | 前年度比 (%) | |||
| 発 受 電 電 力 量 | 自 社 | 水力発電電力量 | (百万kWh) | 4,809 | 94.3 |
| 火力発電電力量 | (百万kWh) | 25,891 | 97.6 | ||
| 原子力発電電力量 | (百万kWh) | 28,667 | 99.5 | ||
| 新エネルギー等発電電力量 | (百万kWh) | 1,048 | 101.0 | ||
| 融通・他社受電電力量 | (百万kWh) | 15,992 | 98.1 | ||
| (新エネルギー等再掲) | (12,616) | (111.5) | |||
| 揚水発電所の揚水用電力量 | (百万kWh) | △2,229 | 109.5 | ||
| 合 計 | (百万kWh) | 74,178 | 97.9 | ||
| 損失電力量等 | (百万kWh) | 3,781 | 107.2 | ||
| 小売販売電力量 | (百万kWh) | 70,398 | 97.5 | ||
| 出水率 | (%) | 94.6 | - | ||
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 自社の発電電力量は送電端の数値を記載している。
3 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。
4 融通・他社受電電力量は、受電電力量から送電電力量を控除した電力量を記載している。
5 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。
6 小売販売電力量の中には自社事業用電力量(147百万kWh、前年度比102.8%)を含んでいる。
7 出水率は、1988年度から2017年度までの30か年平均に対する比である。
② 販売実績
販売電力量及び料金収入
当社個別
| 種 別 | 当事業年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | 前年度比 (%) | ||
| 販売電力量 (百万kWh) | 小 売 | 70,398 | 97.5 | |
| 卸 売 | 7,505 | 95.6 | ||
| 合 計 | 77,903 | 97.3 | ||
| 料金収入 (百万円) | 電灯料・電力料 | 1,311,195 | 95.7 | |
| 地帯間・他社販売電力料 | 53,045 | 67.9 | ||
| 合 計 | 1,364,240 | 94.2 | ||
(注) 1 販売電力量の百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 電灯料・電力料は小売販売電力量、地帯間・他社販売電力料は卸売販売電力量に対応する料金収入である。
3 上記の記載金額には、消費税等を含んでいない。
[参考]当社グループ合計
| 種 別 | 当事業年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | 前年度比 (%) | ||
| 販売電力量 (百万kWh) | 小 売 | 73,206 | 100.6 | |
| 卸 売 | 7,505 | 95.6 | ||
| 合 計 | 80,711 | 100.1 | ||
(注) 1 販売電力量の百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社グループ合計の販売電力量は、当社及び連結子会社(九電みらいエナジー株式会社)の数値を記載している。
③ 資材の状況
石炭、重油、原油、LNGの受払状況
| 区分 | 当事業年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで) | |||||||||
| 期首残高 | 前年度比 (%) | 受入 | 前年度比 (%) | 消費 | 期末残高 | 前年度比 (%) | ||||
| 発電用 | 前年度比 (%) | その他 | 前年度比 (%) | |||||||
| 石炭(t) | 515,332 | 126.4 | 6,587,779 | 129.7 | 6,588,747 | 132.4 | 16,060 | - | 498,304 | 96.7 |
| 重油(kl) | 115,611 | 87.2 | 214,978 | 96.2 | 218,608 | 95.3 | △239 | - | 112,220 | 97.1 |
| 原油(kl) | 26,628 | 92.5 | - | - | - | - | △40 | 7.3 | 26,668 | 100.2 |
| LNG(t) | 296,492 | 425.6 | 1,096,136 | 49.8 | 1,068,117 | 56.0 | 157,105 | 229.9 | 167,406 | 56.5 |
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア 売上高及び営業利益
売上高(営業収益)は、前連結会計年度に比べ41億円減(△0.2%)の2兆130億円となった。一方、営業費用は186億円増(+1.0%)の1兆9,492億円となった。以上により、営業利益は227億円減(△26.3%)の638億円となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
[国内電気事業]
当社グループ合計の小売販売電力量については、当社個別では夏季の天候不順や暖冬影響等により減少したものの、九電みらいエナジー株式会社が関東エリアで契約を伸ばしていることなどから、前連結会計年度に比べ0.6%増の732億kWhとなった。また、当社グループ合計の卸売販売電力量は前連結会計年度に比べ4.4%減の75億kWhとなった。この結果、当社グループ合計の総販売電力量は前連結会計年度に比べ0.1%増の807億kWhとなった。
供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施により、安定して電力を供給することができた。
業績については、売上高は、再エネ特措法交付金の増加はあったものの、電灯電力料や他社販売電力料の減少などにより、前連結会計年度に比べ104億円減(△0.6%)の1兆8,483億円となった。一方、営業費用は、グループ一体となって費用削減に取り組んでいるなか、火力発電単価の低下などによる燃料費の減少はあったものの、減価償却費や再生可能エネルギー等からの他社購入電力料、連結子会社の電力調達費用が増加したことなどから、119億円増(+0.7%)の1兆8,059億円となった。以上により、営業利益は、223億円減(△34.5%)の424億円となった。
[その他エネルギーサービス事業]
その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。また、九電グループが培ってきた技術・ノウハウを活かし、海外エネルギー事業の強化などにも取り組んでいる。
売上高は、電気計測機器の取替工事の増加などはあったが、発電所建設・補修工事の減少やLNG販売価格の低下などにより、前連結会計年度に比べ93億円減(△4.6%)の1,939億円、営業利益は、2億円減(△1.8%)の114億円となった。
[ICTサービス事業]
ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。
売上高は、情報システム開発受託や情報システム機器販売の増加などにより、前連結会計年度に比べ72億円増(+6.9%)の1,126億円、営業利益は、13億円増(+28.7%)の62億円となった。
[その他の事業]
その他の事業は、不動産、有料老人ホーム事業等を展開している。
売上高は、不動産販売の減少などにより、前連結会計年度に比べ6億円減(△2.2%)の288億円、営業利益は、11億円減(△19.8%)の48億円となった。
イ 営業外収益・費用
営業外収益は、持分法による投資利益の計上などにより、前連結会計年度に比べ65億円増(+62.5%)の169億円となった。また、営業外費用は、前連結会計年度に計上した持分法による投資損失の影響などにより、37億円減(△8.4%)の407億円となった。
ウ 経常利益
経常収益が前連結会計年度に比べ23億円増(+0.1%)の2兆300億円となり、経常費用が148億円増(+0.8%)の1兆9,899億円となったことから、経常利益は124億円減(△23.8%)の400億円となった。
エ 渇水準備金引当又は取崩し
当連結会計年度は、出水率が94.6%と平水(100%)を下回ったことから、渇水準備引当金を1億円取り崩した。
オ 法人税等
法人税等は、繰延税金資産を一部取り崩したことにより法人税等調整額が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ188億円増の385億円となった。
カ 親会社株主に帰属する当期純損益
親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ313億円減の4億円の損失となった。1株当たり当期純損益は64.10円減の6.05円の損失となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループのキャッシュ・フローの状況については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載している。
イ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、燃料代などの支払いや設備投資及び投融資、並びに借入金の返済及び社債の償還などに資金を充当している。
これらの資金需要に対して、自己資金に加え、社債や借入金により資金調達を行うとともに、一時的な資金需要の変動に対しては、コマーシャル・ペーパーなどにより機動的な対応を行っている。
また、流動性リスクについては、月次での資金繰により資金需要を的確に把握するよう努めるとともに、コミットメントラインや当座貸越、及びキャッシュ・マネジメント・サービスなどを活用することとしている。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り、判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、特に重要なものは以下に記載のとおりである。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社において、主に過年度の原子力発電所停止の長期化により生じた税務上の繰越欠損金については、経営者が承認した事業計画等に基づく将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分について繰延税金資産を計上している。
当該課税所得の見積りについては、連結財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っているが、総販売電力量の減少や原子力発電所の計画外停止など、将来事象の仮定または予測に変化が生じ、将来の課税所得の悪化が見込まれることになった場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す可能性がある。
④ 目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「自己資本比率(2021年度)20%程度」、「経常利益(2017~2021年度平均)1,100億円以上」などの財務目標を設定しており、当連結会計年度においては、自己資本比率12.3%、経常利益400億円、2017~2019年度平均では経常利益554億円となった。
連結経常利益は1,100億円を下回ったものの、昨年6月に策定した「九電グループ経営ビジョン2030」における「連結経常利益(2030年度)1,500億円」などの経営目標も踏まえ、今後、海外事業や再生可能エネルギー事業をはじめとする成長事業への投資による収益の拡大や徹底した効率化による競争力強化などの取組みを推進していく。