四半期報告書-第99期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大や物価上昇のなか、感染拡大防止と経済活動の両立等による個人消費の回復などにより、緩やかに持ち直している。九州経済は、同様に個人消費が回復するとともに、持ち直しの動きが一服していた輸出・生産についても自動車生産が回復するなど、総じてみると持ち直している。
当第3四半期連結累計期間の業績については、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響の差損が前年同四半期に比べ拡大したことに加え、卸電力市場価格の上昇により購入電力料が増加したことや、原子力発電所の稼働減により燃料費が増加したことなどから、赤字となった。
ア 収支
当第3四半期連結累計期間の小売販売電力量については、域内の契約電力は増加しているものの、域外の契約電力が減少していることなどにより、前年同四半期に比べ2.4%減の564億kWhとなった。また、卸売販売電力量については10.2%増の144億kWhとなった。この結果、総販売電力量は前年同四半期と同水準の708億kWhとなった。
小売・卸売に対する供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用等により、また、エリア需給については、調整力電源の運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施等により、安定して電力を供給することができた。
当第3四半期連結累計期間の連結収支については、収入面では、国内電気事業において、燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などにより小売販売収入が増加したことに加え、卸売販売収入が増加したことなどから、売上高(営業収益)は前年同四半期に比べ3,707億円増(+31.0%)の1兆5,675億円、経常収益は3,760億円増(+31.1%)の1兆5,841億円となった。
支出面では、国内電気事業において、燃料価格の上昇や原子力発電所の稼働減などにより燃料費が増加したことに加え、卸電力市場価格の上昇などにより購入電力料が増加したことなどから、経常費用は5,659億円増(+49.3%)の1兆7,147億円となった。
以上により、経常損益は1,305億円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益は有価証券売却益を特別利益に計上したことや独禁法関連損失引当金繰入額を特別損失に計上したことなどから894億円の損失となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
(注) 1 第1四半期連結会計期間より報告セグメントを変更している。
2 対前年同四半期増減率の数値は、セグメント変更後の区分により作成している。
[参考]国内電気事業再掲
(注) 「発電・販売事業」と「送配電事業」との内部取引消去後の数値を記載している。
① 発電・販売事業
発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。
売上高は、燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などによる小売販売収入の増加に加え、卸売販売収入が増加したことなどから、前年同四半期に比べ3,171億円増(+30.3%)の1兆3,626億円となった。
経常損益は、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響の差損が前年同四半期に比べ拡大したことに加え、卸電力市場価格の上昇などによる購入電力料の増加や、原子力発電所の稼働減などによる燃料費の増加などから、2,104億円減の1,866億円の損失となった。
② 送配電事業
送配電事業は、九州域内における一般送配電事業等を展開している。
売上高は、卸売販売収入が再生可能エネルギー電源からの買取増に伴う卸売販売電力量の増により増加したことや、託送収益がインバランスに係る収益の増加等により増加したことなどから、前年同四半期に比べ1,047億円増(+25.2%)の5,208億円となった。
経常利益は、購入電力料が再生可能エネルギー電源からの買取額及びインバランスに係る費用の増加等により増加したが、売上高が増加したことなどから、56億円増(+32.1%)の233億円となった。
③ 海外事業
海外事業は、海外における発電・送配電事業等を展開している。
売上高は、送電事業に係る収入の増加などにより、前年同四半期に比べ15億円増(+44.0%)の49億円、経常利益は、為替差益の増加などもあり、57億円増(+413.1%)の71億円となった。
④ その他エネルギーサービス事業
その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。
売上高は、ガス・LNG販売価格の上昇や2022年2月にバイオマス発電所が営業運転を開始したことなどにより、前年同四半期に比べ472億円増(+37.2%)の1,742億円、経常利益は97億円増(+92.7%)の202億円となった。
⑤ ICTサービス事業
ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。
売上高は、情報システム開発受託の増加などにより、前年同四半期に比べ43億円増(+5.7%)の802億円、経常利益は、光ブロードバンドサービスに係る設備の減価償却費の増加などにより、15億円減(△37.5%)の25億円となった。
⑥ 都市開発事業
都市開発事業は、都市開発・不動産・社会インフラ事業等を展開している。
売上高は、オール電化マンション販売の増加などにより、前年同四半期に比べ20億円増(+13.2%)の174億円、経常利益は4億円増(+24.5%)の20億円となった。
当社グループの主たる事業である国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)においては、通常の営業形態として、売上高は、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、第2・4四半期連結会計期間において大きくなる傾向にあることや、営業費用は、発電所の修繕工事の実施時期などによる影響を受けることから、四半期毎の業績に変動がある。
イ 販売及び生産の状況
当社グループの事業内容は、国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の販売、生産及び受注の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、販売及び生産の状況を、国内電気事業における実績によって示している。
なお、国内電気事業においては、通常の営業形態として、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、四半期毎の販売及び生産には季節的変動がある。
① 販売実績
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。
3 卸売販売電力量には間接オークションに伴う自己約定を含んでいる。
② 発受電実績
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。
3 発電電力量は、送電端の数値を記載している。
4 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。
5 当第3四半期連結累計期間の融通・他社受電電力量は、期末時点で把握している受電電力量を記載している。
6 揚水発電所の揚水用電力量等は、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び自己託送の電力量である。
7 出水率は、当社の自流式水力発電電力量の1991年度から2020年度までの第3四半期累計期間における30か年平均に対する比である。
(2) 資産、負債及び純資産の状況
資産は、繰延税金資産などの固定資産の増加に加え、棚卸資産などのその他の流動資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ3,067億円増(+5.7%)の5兆6,491億円となった。
負債は、有利子負債が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ3,746億円増(+8.0%)の5兆407億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ4,412億円増(+12.1%)の4兆793億円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上や配当金の支払による減少などにより、前連結会計年度末に比べ679億円減(△10.0%)の6,084億円となった。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.9ポイント低下し10.2%となった。
(3) 経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、「ずっと先まで、明るくしたい。」をブランド・メッセージとする「九電グループの思い」のもと、「低廉で良質なエネルギーをお客さまにお届けすることを通じて、お客さまや地域社会の生活や経済活動を支える」ことを使命に、事業活動を進めている。
① 経営環境
一般送配電事業等の分社化や小売競争の激化など電力システム改革の進展に加え、脱炭素の潮流や新型コロナウイルス感染拡大、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速など、社会構造も変容しており、大きな転換期にある。
特に、脱炭素の潮流については、日本政府の方針である「2050年カーボンニュートラル」や「2030年温室効果ガス排出削減目標」の実現に向け、エネルギー事業者としての積極的な貢献が期待されている。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、社会生活の維持に不可欠なエネルギーの安定供給を担う責務は更に大きくなっており、事業運営に支障を来すことのないよう感染予防・拡大防止対策に万全を期すことが求められている。
加えて、世界情勢が不安定さを増す中、エネルギー資源の価格高騰等の動向を注視し、リスクを踏まえたサプライチェーンマネジメントを徹底する必要がある。
② 中長期的な経営戦略
当社グループは、変化する経営環境に対応し、地域・社会とともに持続的成長を果たしていくため、事業を通じて「社会価値」と「経済価値」を同時創出するサステナビリティ経営を一層推進し、「九電グループ経営ビジョン2030」の着実な実現を図り、お客さまから信頼され、選ばれ続ける企業グループを目指していく。
〇 サステナビリティの推進体制及び方針の整備
カーボンニュートラルをはじめとするESG(環境、社会、ガバナンス)諸課題に戦略的かつスピーディーに取り組むため、2021年7月、取締役会の監督下に「サステナビリティ推進委員会(委員長:社長)」を設置するなど、推進体制を整備した。
また、2021年12月に、基本的姿勢を示す「九電グループサステナビリティ基本方針」を制定するとともに、2022年4月には、社会と当社グループのサステナビリティ実現に向けた経営上の重要課題として「マテリアリティ」を設定した。
これらの推進体制及び方針のもと、課題解決に向けたグループ一体での取組みを加速させ、持続可能な社会の実現と企業の中長期的な成長の両立を図っていく。
[マテリアリティ(サステナビリティ実現に向けた経営上の重要課題)]

〇 カーボンニュートラルの実現に向けた取組み
サステナビリティの実現に向けては、責任あるエネルギー事業者として、気候変動をはじめとした社会課題の解決に貢献することが極めて重要であると考え、2021年4月に、「九電グループ カーボンニュートラルビジョン2050」を策定し、エネルギー供給面での「電源の低・脱炭素化」と需要面での「電化の推進」に取り組んでいく方針を示した。
また、2021年11月には、「九電グループ カーボンニュートラルの実現に向けたアクションプラン」を策定し、2030年の経営目標(環境目標)や、その達成に向けたKPI(重要業績評価指標)を設定するなど、カーボンニュートラル実現への道筋を示した。
その実現に向けたエネルギー需給両面の取組みとして、「電源の低・脱炭素化」については、再生可能エネルギーの主力電源化や原子力の最大限の活用、火力発電の低炭素化等に積極的に取り組んでいく。
「電化の推進」については、家庭部門でのオール電化の更なる推進や、業務・産業部門での電気式空調・給湯・厨房設備等の普及拡大、運輸部門での電気自動車の普及促進など、あらゆる部門で最大限の電化に挑戦し、九州の電化率向上に貢献していく。
これらの取組みを通じて、当社グループは、自らの温室効果ガス(GHG)排出量を上回る削減効果を社会全体で創出し、事業活動によるGHG排出量を実質マイナスにする「カーボンマイナス」を2050年よりできるだけ早期に実現する。
[カーボンニュートラルの実現]
○ 九電グループが目指す姿

○ 2030年の環境目標

○ 2030年の環境目標の達成に向けたKPI(2030年度)
2019年6月、「九電グループ経営ビジョン2030」を策定し、2030年のありたい姿の実現に向けた戦略Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを掲げている。
また、2021年4月には、経営ビジョンの実現に向けた中間目標として、2025年度を対象に、財務目標(連結経常利益・自己資本比率)を策定した。
経営ビジョンに掲げる3つの戦略(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)をグループ一体で加速させ、財務目標の達成を図り、その先にある経営ビジョンの実現をより確かなものとしていく。
[九電グループ経営ビジョン2030]
○ 2030年のありたい姿

○ 経営目標(2030年度)

[財務目標(2025年度)]
○「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向けた中間目標
※3 ハイブリッド社債の資本性を考慮
戦略Ⅰ エネルギーサービス事業の進化
エネルギー情勢やお客さまニーズの多様化など、環境変化を先取りし、エネルギーサービスを進化させ、環境に優しく、低廉なエネルギーを安定的にお届けし続ける。
○ 発電・販売事業については、S(安全)+3E(エネルギーの安定供給、環境保全、経済性)の観点から、容量市場など新たな電力取引市場も最大限活用しつつ、最適なエネルギーミックスを追求していく。
再生可能エネルギーについては、地熱や水力に加え、洋上風力やバイオマス等について、地域との共生や収益性等を勘案しながら、国内外で開発を推進し、主力電源化を図る。
原子力発電については、CO2排出抑制面やエネルギーセキュリティ面等で総合的に優れた電源であり、安全の確保を大前提として最大限活用していく。玄海原子力発電所3、4号機については、特定重大事故等対処施設の完成を受け、引き続き、安全・安定運転に万全を期していく。川内原子力発電所1、2号機については、特別点検の結果を踏まえ、20年間の運転期間延長認可申請を提出しており、今後の国の審査に真摯かつ丁寧に対応していく。また、地域の皆さまの安心と信頼を高めていくため、分かりやすい情報発信やフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーション活動を継続していく。
火力発電については、電力の需給調整に不可欠な電源であり、最新鋭のLNG火力発電所の開発や、非効率石炭火力のフェードアウト対応など、環境面やコスト競争力、供給安定性のバランスを追求しつつ活用していく。
また、電力の安定供給については、電力需給変動リスクや燃料価格変動リスク等を踏まえた供給力の確保や燃料調達等を徹底しつつ、適切に対応していく。
さらに、電力販売については、競争環境が厳しさを増し、社会全体の環境意識も高まる中、引き続きお客さまにお選びいただけるよう、法人お客さま向けの再エネ・CO2フリープランである「再エネECO極」のほか、「再エネECOプラス」、「CO2削減プラン」やご家庭向けの「まるごと再エネプラン」など、お客さまニーズに沿った料金プラン・サービスの提案や、グループ会社商材との一体販売など、エネルギーサービスの充実を図っていく。
○ 送配電事業については、九州電力送配電株式会社を中心に、一層の公平性・透明性・中立性を確保しつつ、安定供給とコスト低減の両立を実現する。
再生可能エネルギーの最大限の受入れや効率的な設備運用等を目指し、送配電ネットワークの次世代化を推進していく。
○ 海外事業については、リスク評価や収益性評価などのリスク管理機能を強化しつつ、当社がこれまで蓄積したノウハウやネットワークを活かして、一層の収益拡大を目指す。
再生可能エネルギー・火力発電事業、送配電事業、マイクログリッド事業等に取り組み、これまでのアジア・中東・米州に加え、欧州・アフリカ地域など、進出エリアや事業領域の更なる拡大を図っていく。
戦略Ⅱ 持続可能なコミュニティの共創
地域・社会の課題解決に向けて、グループの強みやエネルギーサービス事業とのシナジー等を発揮できる都市開発やICTサービス等の事業を中心に取り組んでいく。
○ 都市開発事業については、大型都市開発プロジェクトへの参画や、オフィス・住宅・物流施設の開発など、九州をはじめ国内外の案件を開拓し、収益拡大を図るとともに、交流人口拡大や地域の賑わい創出など地域の発展・活性化にも貢献していく。
○ ICTサービス事業については、DXが進展する中、光ブロードバンド事業やモバイルサービス事業、データセンター事業等の既存事業に加え、ドローンサービスや地域情報プラットフォームサービスなど、地域・社会のニーズにお応えする新たなサービス創出にグループを挙げて取り組んでいく。
○ また、自治体向けのカーボンニュートラル支援や森林資源を活用したJ-クレジット事業など、当社グループのソリューションの提供等を通じて、地域・社会の課題解決に貢献していく。
○ さらに、イノベーションの取組みである「KYUDEN i-PROJECT」を推進し、多岐にわたる領域での新規事業・サービスの創出に挑戦していく。
戦略Ⅲ 経営基盤の強化
持続的成長と中長期の企業価値向上に向けたグループ一体の挑戦により、経営を支える基盤を強化していく。
○ 安全・健康・ダイバーシティを重視した組織風土をつくる。
「九電グループ安全行動憲章」に基づき、事業に関わる全ての人たちの安全を守り、その先にある安心と信頼につなげていくため、「九州電力安全推進委員会(委員長:社長)」を設置し、安全を最優先する風土・文化の醸成に努めている。重大災害を撲滅するという強い決意のもと、当社グループ、委託・請負先一体となって災害防止に向けた先取り型の安全諸活動を一層強化していく。
また、従業員の活力・生産性向上に向け、「九州電力健康宣言」のもと、従業員の健康保持・増進に取り組んでいく。
さらに、変革や新たな事業展開を担う多様な人材の確保・育成、これらの人材が活躍できる組織風土づくりに取り組んでいく。
併せて、事業活動に関わる全ての人々の人権を尊重するとともに、新たな価値を創出するため、女性活躍をはじめとした多様な個性を活かすダイバーシティを推進する。
○ DXによる業務改革、働き方改革により、生産性の向上と新たな付加価値創造の強固な基盤を創っていく。
ICTを用いた業務効率化・高度化などDXの取組みを進めており、デジタルを起点とした業務の抜本的改革や新たなビジネスの展開を更に加速するとともに、生産性・収益性の向上や、社会への新たな価値提供等に取り組んでいく。
また、リモートワークの活用をはじめ場所や時間に捉われない、柔軟に働ける環境整備を進め、生産性が高く、働きがいが実感できる働き方の改革を推進する。
○ ステークホルダーからの信頼向上に継続的に取り組む。
当社グループの持続的成長と企業価値の向上に向け、コーポレート・ガバナンスの充実や、コンプライアンス経営の推進、情報セキュリティの確保、迅速で分かりやすい情報発信の徹底を図る。
さらに、株主価値向上に向け、財務体質を改善し、株主還元の更なる充実に取り組んでいく。
当社グループとしては、これらの取組みを通じて、ステークホルダーの皆さまへの価値提供を果たしていく。
(文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において、当社グループが判断したもの)
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は3,284百万円である。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設・除却等について、当第3四半期連結累計期間において、運転を開始した設備、廃止した設備は次のとおりである。
新設等
送電
除却等
火力
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大や物価上昇のなか、感染拡大防止と経済活動の両立等による個人消費の回復などにより、緩やかに持ち直している。九州経済は、同様に個人消費が回復するとともに、持ち直しの動きが一服していた輸出・生産についても自動車生産が回復するなど、総じてみると持ち直している。
当第3四半期連結累計期間の業績については、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響の差損が前年同四半期に比べ拡大したことに加え、卸電力市場価格の上昇により購入電力料が増加したことや、原子力発電所の稼働減により燃料費が増加したことなどから、赤字となった。
ア 収支
当第3四半期連結累計期間の小売販売電力量については、域内の契約電力は増加しているものの、域外の契約電力が減少していることなどにより、前年同四半期に比べ2.4%減の564億kWhとなった。また、卸売販売電力量については10.2%増の144億kWhとなった。この結果、総販売電力量は前年同四半期と同水準の708億kWhとなった。
小売・卸売に対する供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用等により、また、エリア需給については、調整力電源の運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施等により、安定して電力を供給することができた。
当第3四半期連結累計期間の連結収支については、収入面では、国内電気事業において、燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などにより小売販売収入が増加したことに加え、卸売販売収入が増加したことなどから、売上高(営業収益)は前年同四半期に比べ3,707億円増(+31.0%)の1兆5,675億円、経常収益は3,760億円増(+31.1%)の1兆5,841億円となった。
支出面では、国内電気事業において、燃料価格の上昇や原子力発電所の稼働減などにより燃料費が増加したことに加え、卸電力市場価格の上昇などにより購入電力料が増加したことなどから、経常費用は5,659億円増(+49.3%)の1兆7,147億円となった。
以上により、経常損益は1,305億円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益は有価証券売却益を特別利益に計上したことや独禁法関連損失引当金繰入額を特別損失に計上したことなどから894億円の損失となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
| 当第3四半期連結累計期間 (2022年4月1日から 2022年12月31日まで) | 対前年同四半期増減率 (%) | ||
| 金額(百万円) | |||
| 発電・販売事業 | 売 上 高 | 1,362,684 | 30.3 |
| 経常損失(△) | △186,671 | - | |
| 送配電事業 | 売 上 高 | 520,806 | 25.2 |
| 経常利益 | 23,308 | 32.1 | |
| 海外事業 | 売 上 高 | 4,938 | 44.0 |
| 経常利益 | 7,155 | 413.1 | |
| その他エネルギーサービス事業 | 売 上 高 | 174,281 | 37.2 |
| 経常利益 | 20,284 | 92.7 | |
| ICTサービス事業 | 売 上 高 | 80,276 | 5.7 |
| 経常利益 | 2,531 | △37.5 | |
| 都市開発事業 | 売 上 高 | 17,403 | 13.2 |
| 経常利益 | 2,092 | 24.5 | |
(注) 1 第1四半期連結会計期間より報告セグメントを変更している。
2 対前年同四半期増減率の数値は、セグメント変更後の区分により作成している。
[参考]国内電気事業再掲
| 当第3四半期連結累計期間 (2022年4月1日から 2022年12月31日まで) | 対前年同四半期増減率 (%) | ||
| 金額(百万円) | |||
| 国内電気事業 | 売 上 高 | 1,422,750 | 31.7 |
| 経常損失(△) | △163,362 | - | |
(注) 「発電・販売事業」と「送配電事業」との内部取引消去後の数値を記載している。
① 発電・販売事業
発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。
売上高は、燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などによる小売販売収入の増加に加え、卸売販売収入が増加したことなどから、前年同四半期に比べ3,171億円増(+30.3%)の1兆3,626億円となった。
経常損益は、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響の差損が前年同四半期に比べ拡大したことに加え、卸電力市場価格の上昇などによる購入電力料の増加や、原子力発電所の稼働減などによる燃料費の増加などから、2,104億円減の1,866億円の損失となった。
② 送配電事業
送配電事業は、九州域内における一般送配電事業等を展開している。
売上高は、卸売販売収入が再生可能エネルギー電源からの買取増に伴う卸売販売電力量の増により増加したことや、託送収益がインバランスに係る収益の増加等により増加したことなどから、前年同四半期に比べ1,047億円増(+25.2%)の5,208億円となった。
経常利益は、購入電力料が再生可能エネルギー電源からの買取額及びインバランスに係る費用の増加等により増加したが、売上高が増加したことなどから、56億円増(+32.1%)の233億円となった。
③ 海外事業
海外事業は、海外における発電・送配電事業等を展開している。
売上高は、送電事業に係る収入の増加などにより、前年同四半期に比べ15億円増(+44.0%)の49億円、経常利益は、為替差益の増加などもあり、57億円増(+413.1%)の71億円となった。
④ その他エネルギーサービス事業
その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。
売上高は、ガス・LNG販売価格の上昇や2022年2月にバイオマス発電所が営業運転を開始したことなどにより、前年同四半期に比べ472億円増(+37.2%)の1,742億円、経常利益は97億円増(+92.7%)の202億円となった。
⑤ ICTサービス事業
ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。
売上高は、情報システム開発受託の増加などにより、前年同四半期に比べ43億円増(+5.7%)の802億円、経常利益は、光ブロードバンドサービスに係る設備の減価償却費の増加などにより、15億円減(△37.5%)の25億円となった。
⑥ 都市開発事業
都市開発事業は、都市開発・不動産・社会インフラ事業等を展開している。
売上高は、オール電化マンション販売の増加などにより、前年同四半期に比べ20億円増(+13.2%)の174億円、経常利益は4億円増(+24.5%)の20億円となった。
当社グループの主たる事業である国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)においては、通常の営業形態として、売上高は、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、第2・4四半期連結会計期間において大きくなる傾向にあることや、営業費用は、発電所の修繕工事の実施時期などによる影響を受けることから、四半期毎の業績に変動がある。
イ 販売及び生産の状況
当社グループの事業内容は、国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の販売、生産及び受注の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、販売及び生産の状況を、国内電気事業における実績によって示している。
なお、国内電気事業においては、通常の営業形態として、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、四半期毎の販売及び生産には季節的変動がある。
① 販売実績
| 種 別 | 当第3四半期連結累計期間 (2022年4月1日から 2022年12月31日まで) | 対前年同四半期増減率 (%) | |
| 電力量(百万kWh) | |||
| 小売販売電力量 | 56,385 | △2.4 | |
| 電灯 | 16,403 | △2.5 | |
| 電力 | 39,982 | △2.4 | |
| 卸売販売電力量 | 14,379 | 10.2 | |
| 総販売電力量 | 70,765 | △0.1 | |
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。
3 卸売販売電力量には間接オークションに伴う自己約定を含んでいる。
② 発受電実績
| 種 別 | 当第3四半期連結累計期間 (2022年4月1日から 2022年12月31日まで) | 対前年同四半期増減率 (%) | |||
| 電力量(百万kWh) | |||||
| 発 受 電 電 力 量 | 発 電 電 力 量 | 水力発電電力量 | 3,623 | △5.7 | |
| 火力発電電力量 | 27,275 | 62.4 | |||
| 原子力発電電力量 | 13,239 | △48.5 | |||
| 新エネルギー等発電電力量 | 983 | 2.8 | |||
| 融通・他社受電電力量 | 32,058 | 5.1 | |||
| (水力再掲) | (1,260) | (14.3) | |||
| (新エネルギー等再掲) | (15,345) | (13.8) | |||
| 揚水発電所の揚水用電力量等 | △1,769 | △2.4 | |||
| 合 計 | 75,408 | △0.8 | |||
| 損失電力量等 | 4,644 | △10.4 | |||
| 総販売電力量 | 70,765 | △0.1 | |||
| 出水率 | 89.4% | - | |||
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。
3 発電電力量は、送電端の数値を記載している。
4 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。
5 当第3四半期連結累計期間の融通・他社受電電力量は、期末時点で把握している受電電力量を記載している。
6 揚水発電所の揚水用電力量等は、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び自己託送の電力量である。
7 出水率は、当社の自流式水力発電電力量の1991年度から2020年度までの第3四半期累計期間における30か年平均に対する比である。
(2) 資産、負債及び純資産の状況
資産は、繰延税金資産などの固定資産の増加に加え、棚卸資産などのその他の流動資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ3,067億円増(+5.7%)の5兆6,491億円となった。
負債は、有利子負債が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ3,746億円増(+8.0%)の5兆407億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ4,412億円増(+12.1%)の4兆793億円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上や配当金の支払による減少などにより、前連結会計年度末に比べ679億円減(△10.0%)の6,084億円となった。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.9ポイント低下し10.2%となった。
(3) 経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、「ずっと先まで、明るくしたい。」をブランド・メッセージとする「九電グループの思い」のもと、「低廉で良質なエネルギーをお客さまにお届けすることを通じて、お客さまや地域社会の生活や経済活動を支える」ことを使命に、事業活動を進めている。
① 経営環境
一般送配電事業等の分社化や小売競争の激化など電力システム改革の進展に加え、脱炭素の潮流や新型コロナウイルス感染拡大、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速など、社会構造も変容しており、大きな転換期にある。
特に、脱炭素の潮流については、日本政府の方針である「2050年カーボンニュートラル」や「2030年温室効果ガス排出削減目標」の実現に向け、エネルギー事業者としての積極的な貢献が期待されている。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、社会生活の維持に不可欠なエネルギーの安定供給を担う責務は更に大きくなっており、事業運営に支障を来すことのないよう感染予防・拡大防止対策に万全を期すことが求められている。
加えて、世界情勢が不安定さを増す中、エネルギー資源の価格高騰等の動向を注視し、リスクを踏まえたサプライチェーンマネジメントを徹底する必要がある。
② 中長期的な経営戦略
当社グループは、変化する経営環境に対応し、地域・社会とともに持続的成長を果たしていくため、事業を通じて「社会価値」と「経済価値」を同時創出するサステナビリティ経営を一層推進し、「九電グループ経営ビジョン2030」の着実な実現を図り、お客さまから信頼され、選ばれ続ける企業グループを目指していく。
| サステナビリティ経営の推進 |
〇 サステナビリティの推進体制及び方針の整備
カーボンニュートラルをはじめとするESG(環境、社会、ガバナンス)諸課題に戦略的かつスピーディーに取り組むため、2021年7月、取締役会の監督下に「サステナビリティ推進委員会(委員長:社長)」を設置するなど、推進体制を整備した。
また、2021年12月に、基本的姿勢を示す「九電グループサステナビリティ基本方針」を制定するとともに、2022年4月には、社会と当社グループのサステナビリティ実現に向けた経営上の重要課題として「マテリアリティ」を設定した。
これらの推進体制及び方針のもと、課題解決に向けたグループ一体での取組みを加速させ、持続可能な社会の実現と企業の中長期的な成長の両立を図っていく。
[マテリアリティ(サステナビリティ実現に向けた経営上の重要課題)]

〇 カーボンニュートラルの実現に向けた取組み
サステナビリティの実現に向けては、責任あるエネルギー事業者として、気候変動をはじめとした社会課題の解決に貢献することが極めて重要であると考え、2021年4月に、「九電グループ カーボンニュートラルビジョン2050」を策定し、エネルギー供給面での「電源の低・脱炭素化」と需要面での「電化の推進」に取り組んでいく方針を示した。
また、2021年11月には、「九電グループ カーボンニュートラルの実現に向けたアクションプラン」を策定し、2030年の経営目標(環境目標)や、その達成に向けたKPI(重要業績評価指標)を設定するなど、カーボンニュートラル実現への道筋を示した。
その実現に向けたエネルギー需給両面の取組みとして、「電源の低・脱炭素化」については、再生可能エネルギーの主力電源化や原子力の最大限の活用、火力発電の低炭素化等に積極的に取り組んでいく。
「電化の推進」については、家庭部門でのオール電化の更なる推進や、業務・産業部門での電気式空調・給湯・厨房設備等の普及拡大、運輸部門での電気自動車の普及促進など、あらゆる部門で最大限の電化に挑戦し、九州の電化率向上に貢献していく。
これらの取組みを通じて、当社グループは、自らの温室効果ガス(GHG)排出量を上回る削減効果を社会全体で創出し、事業活動によるGHG排出量を実質マイナスにする「カーボンマイナス」を2050年よりできるだけ早期に実現する。
[カーボンニュートラルの実現]
○ 九電グループが目指す姿

○ 2030年の環境目標

○ 2030年の環境目標の達成に向けたKPI(2030年度)
| 項 目 | KPI(重要業績評価指標) | |
| 電源の 低・脱炭素化 (供給側) | 再エネの主力電源化 | 再エネ開発量 500万kW(国内外) |
| 火力発電の低炭素化 | 省エネ法 ベンチマーク指標の達成 水素1%・アンモニア20%混焼に向けた技術確立 | |
| 電化の推進 (需要側) | 九州の電化率向上 への貢献 | [家庭部門]増分電力量15億kWh(2021-2030年合計) [業務部門]増分電力量16億kWh(2021-2030年合計) [運輸部門]社有車100%EV化(特殊車両を除く) |
| 「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向けた取組み |
2019年6月、「九電グループ経営ビジョン2030」を策定し、2030年のありたい姿の実現に向けた戦略Ⅰ・Ⅱ・Ⅲを掲げている。
また、2021年4月には、経営ビジョンの実現に向けた中間目標として、2025年度を対象に、財務目標(連結経常利益・自己資本比率)を策定した。
経営ビジョンに掲げる3つの戦略(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)をグループ一体で加速させ、財務目標の達成を図り、その先にある経営ビジョンの実現をより確かなものとしていく。
[九電グループ経営ビジョン2030]
○ 2030年のありたい姿

○ 経営目標(2030年度)

[財務目標(2025年度)]
○「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向けた中間目標
| 項 目 | 目 標 |
| 〇連結経常利益 | 1,250億円以上 |
| ・国内電気事業 | 750億円 |
| ・成長事業 | 500億円 |
| 〇自己資本比率 | 20%程度※3 |
※3 ハイブリッド社債の資本性を考慮
戦略Ⅰ エネルギーサービス事業の進化
エネルギー情勢やお客さまニーズの多様化など、環境変化を先取りし、エネルギーサービスを進化させ、環境に優しく、低廉なエネルギーを安定的にお届けし続ける。
○ 発電・販売事業については、S(安全)+3E(エネルギーの安定供給、環境保全、経済性)の観点から、容量市場など新たな電力取引市場も最大限活用しつつ、最適なエネルギーミックスを追求していく。
再生可能エネルギーについては、地熱や水力に加え、洋上風力やバイオマス等について、地域との共生や収益性等を勘案しながら、国内外で開発を推進し、主力電源化を図る。
原子力発電については、CO2排出抑制面やエネルギーセキュリティ面等で総合的に優れた電源であり、安全の確保を大前提として最大限活用していく。玄海原子力発電所3、4号機については、特定重大事故等対処施設の完成を受け、引き続き、安全・安定運転に万全を期していく。川内原子力発電所1、2号機については、特別点検の結果を踏まえ、20年間の運転期間延長認可申請を提出しており、今後の国の審査に真摯かつ丁寧に対応していく。また、地域の皆さまの安心と信頼を高めていくため、分かりやすい情報発信やフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーション活動を継続していく。
火力発電については、電力の需給調整に不可欠な電源であり、最新鋭のLNG火力発電所の開発や、非効率石炭火力のフェードアウト対応など、環境面やコスト競争力、供給安定性のバランスを追求しつつ活用していく。
また、電力の安定供給については、電力需給変動リスクや燃料価格変動リスク等を踏まえた供給力の確保や燃料調達等を徹底しつつ、適切に対応していく。
さらに、電力販売については、競争環境が厳しさを増し、社会全体の環境意識も高まる中、引き続きお客さまにお選びいただけるよう、法人お客さま向けの再エネ・CO2フリープランである「再エネECO極」のほか、「再エネECOプラス」、「CO2削減プラン」やご家庭向けの「まるごと再エネプラン」など、お客さまニーズに沿った料金プラン・サービスの提案や、グループ会社商材との一体販売など、エネルギーサービスの充実を図っていく。
○ 送配電事業については、九州電力送配電株式会社を中心に、一層の公平性・透明性・中立性を確保しつつ、安定供給とコスト低減の両立を実現する。
再生可能エネルギーの最大限の受入れや効率的な設備運用等を目指し、送配電ネットワークの次世代化を推進していく。
○ 海外事業については、リスク評価や収益性評価などのリスク管理機能を強化しつつ、当社がこれまで蓄積したノウハウやネットワークを活かして、一層の収益拡大を目指す。
再生可能エネルギー・火力発電事業、送配電事業、マイクログリッド事業等に取り組み、これまでのアジア・中東・米州に加え、欧州・アフリカ地域など、進出エリアや事業領域の更なる拡大を図っていく。
戦略Ⅱ 持続可能なコミュニティの共創
地域・社会の課題解決に向けて、グループの強みやエネルギーサービス事業とのシナジー等を発揮できる都市開発やICTサービス等の事業を中心に取り組んでいく。
○ 都市開発事業については、大型都市開発プロジェクトへの参画や、オフィス・住宅・物流施設の開発など、九州をはじめ国内外の案件を開拓し、収益拡大を図るとともに、交流人口拡大や地域の賑わい創出など地域の発展・活性化にも貢献していく。
○ ICTサービス事業については、DXが進展する中、光ブロードバンド事業やモバイルサービス事業、データセンター事業等の既存事業に加え、ドローンサービスや地域情報プラットフォームサービスなど、地域・社会のニーズにお応えする新たなサービス創出にグループを挙げて取り組んでいく。
○ また、自治体向けのカーボンニュートラル支援や森林資源を活用したJ-クレジット事業など、当社グループのソリューションの提供等を通じて、地域・社会の課題解決に貢献していく。
○ さらに、イノベーションの取組みである「KYUDEN i-PROJECT」を推進し、多岐にわたる領域での新規事業・サービスの創出に挑戦していく。
戦略Ⅲ 経営基盤の強化
持続的成長と中長期の企業価値向上に向けたグループ一体の挑戦により、経営を支える基盤を強化していく。
○ 安全・健康・ダイバーシティを重視した組織風土をつくる。
「九電グループ安全行動憲章」に基づき、事業に関わる全ての人たちの安全を守り、その先にある安心と信頼につなげていくため、「九州電力安全推進委員会(委員長:社長)」を設置し、安全を最優先する風土・文化の醸成に努めている。重大災害を撲滅するという強い決意のもと、当社グループ、委託・請負先一体となって災害防止に向けた先取り型の安全諸活動を一層強化していく。
また、従業員の活力・生産性向上に向け、「九州電力健康宣言」のもと、従業員の健康保持・増進に取り組んでいく。
さらに、変革や新たな事業展開を担う多様な人材の確保・育成、これらの人材が活躍できる組織風土づくりに取り組んでいく。
併せて、事業活動に関わる全ての人々の人権を尊重するとともに、新たな価値を創出するため、女性活躍をはじめとした多様な個性を活かすダイバーシティを推進する。
○ DXによる業務改革、働き方改革により、生産性の向上と新たな付加価値創造の強固な基盤を創っていく。
ICTを用いた業務効率化・高度化などDXの取組みを進めており、デジタルを起点とした業務の抜本的改革や新たなビジネスの展開を更に加速するとともに、生産性・収益性の向上や、社会への新たな価値提供等に取り組んでいく。
また、リモートワークの活用をはじめ場所や時間に捉われない、柔軟に働ける環境整備を進め、生産性が高く、働きがいが実感できる働き方の改革を推進する。
○ ステークホルダーからの信頼向上に継続的に取り組む。
当社グループの持続的成長と企業価値の向上に向け、コーポレート・ガバナンスの充実や、コンプライアンス経営の推進、情報セキュリティの確保、迅速で分かりやすい情報発信の徹底を図る。
さらに、株主価値向上に向け、財務体質を改善し、株主還元の更なる充実に取り組んでいく。
当社グループとしては、これらの取組みを通じて、ステークホルダーの皆さまへの価値提供を果たしていく。
(文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において、当社グループが判断したもの)
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は3,284百万円である。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設・除却等について、当第3四半期連結累計期間において、運転を開始した設備、廃止した設備は次のとおりである。
新設等
送電
| セグメントの 名称 | 線路名等 | 電圧(kV) | 亘長(km) | 着工 | 運転開始 |
| 送配電事業 | 日向幹線(新設) | 500 | 124 | 2014年11月 | 2022年6月 |
除却等
火力
| セグメントの 名称 | 発電所名 | 出力(千kW) | 廃止 |
| 発電・販売事業 | 川内発電所 | 500[1号機] 500[2号機] | 2022年4月 |