有価証券報告書-第59期(2025/06/01-2026/05/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては14,594百万円となり、前連結会計年度末に比べ120百万円増加しました。流動資産は12,937百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,028百万円増加となりました。固定資産は1,656百万円となり、前連結会計年度末に比べ908百万円減少しました。主な要因は、投資有価証券が有価証券へ振替えられたことや売上債権が増加したことによります。
負債につきましては2,967百万円となり、前連結会計年度末に比べ417百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等が減少したことによります。
純資産につきましては、11,626百万円となり、前連結会計年度末に比べ537百万円増加しました。主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したことによります。
この結果、自己資本比率は79.7%となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなど緩やかな回復基調が継続しました。一方で、アメリカの通商政策、中東情勢の影響、物価上昇の継続、金融資本市場の変動などが、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。
情報サービス産業においては、企業の競争力強化を目的としたAI、IoT、クラウドサービスなどの先端技術の導入が積極的に進められるなど、IT投資ニーズは好調に推移しています。また、業務の効率化や生産性の向上、さらにはデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けた取組みも活発化しており、情報通信技術(ICT)の活用意欲も依然として高い水準を維持しています。加えて、自動車業界におけるSDV(Software Defined Vehicle)に象徴されるように、IT技術は産業の垣根を越えて活用領域を広げております。
こうした環境の中、当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(2024年6月~2027年5月)を策定し、2027年5月期時点で連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を中期経営目標として取組んでおります。
事業活動については、「トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービス(T-SES)のレベルを上げて注力分野を拡大する」を基本方針とし、人材育成による新規設計能力、見積能力、マネージメント能力の向上や、T-SESのトータル度向上により生産性を高め、新規設計案件や大規模案件の受注を増やすことで事業規模拡大を目指します。なお、人材育成については、各セグメントで事業特性を考慮した目標を設定し、新規設計ができる高度技術者の育成や次世代汎用技術の底上げを進めております。またマネージメント能力の向上を図るため、社内研修の対象を経験の浅い技術者まで拡大し進めております。こうした取り組みの結果、生産性が向上し、大規模案件や新規設計案件の受注が増加したことにより、事業規模が拡大しております。
注力事業、注力分野については、社会インフラのDXへ注力しております。当社が考える社会インフラのDXは、保守性、拡張性が高く、サイバーセキュリティが備わった先進的なシステムへ転換することです。社会インフラの「セキュア」で「スマート」なプラットフォームへの変革に貢献し、IoTやクラウド、AIなどの最新の技術を備えた新たなシステム開発に注力いたします。なお今中計期間では、自動運転/先進運転支援関連、ガバメントクラウドなどのクラウドシステム、航空宇宙・危機管理関連での規模拡大を図っており、2年間で売上高は35.0%増、売上総利益は40.2%増となりました。
持続的成長への施策として、人的投資については4期連続の賃上げを実施し社員への還元と優秀な人材の獲得に向けた採用競争力の維持・強化を図るとともに、事業規模の拡大を見据えた新卒・中途採用の強化も進めております。なお、2026年新卒採用は期首計画のとおり社員の1割程度となりました。また即戦力人材の中途採用も順調に進み、技術者を着実に増やしております。加えて、戦略的な技術習得と社員の自律的なスキルアップに向け、資格取得報奨金制度の拡充の他、全社員が利用できるオンライン学習プラットフォームを導入しております。
また、2025年9月30日付でSCSK株式会社と資本業務提携契約を締結いたしました。両社の強みを融合・連携させることで自動車システムを始めとする産業分野において、強固な競争力を築いてまいります。
この結果、売上高は12,119百万円(前年同期比15.7%増)、利益面においては、売上高が増加したことに加え、費用は当初計画のとおり推移したことにより営業利益は1,509百万円(前年同期比31.8%増)、経常利益は前期に発生した保険解約返戻金の剥落などにより1,525百万円(前年同期比19.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に発生した投資有価証券売却益の剥落などにより1,138百万円(前年同期比23.0%減)、ROEは10.0%となり、売上高、営業利益は5期連続、経常利益は8期連続で上場来最高を更新しました。これにより、中期経営目標として掲げた連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を1年前倒しで達成しております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(制御システム)
制御システムでは、電力グリッドは開発規模拡大により順調に推移しました。東京圏輸送管理システムは前期より開始した大型開発案件により売上利益とも好調に推移しました。在来線は更新案件を受注したことで堅調に推移し、新幹線の運行管理システムは開発案件の切れ目により減少しました。
この結果、売上高は1,945百万円(前年同期比14.0%増)、セグメント利益は487百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
(自動車システム)
自動車システムでは、自動運転/先進運転支援関連は複数の車種一括受注により新規案件の獲得や担当範囲を拡大するなど売上は堅調に推移しました。車載情報関連は新たな案件を獲得するなど好調に推移し、電動化関連は開発規模縮小に伴い減少しました。
この結果、売上高は2,632百万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益は649百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
(特定情報システム)
特定情報システムでは、危機管理関連は開発量の増加により体制を拡大したことで好調に推移し、航空宇宙関連は新たな案件の獲得により堅調に推移しました。衛星画像関連は一部開発が終了したことで売上利益ともに減少しました。
この結果、売上高は2,013百万円(前年同期比12.3%増)、セグメント利益は523百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
(組込システム)
組込システムでは、ストレージデバイス開発は半導体市場の回復を背景に体制を拡大させたことで好調に推移しました。IoT建設機械関連は新たな案件の獲得や既存案件で開発量が増加したことで好調に推移しました。
この結果、売上高は1,838百万円(前年同期比24.6%増)、セグメント利益は371百万円(前年同期比38.9%増)となりました。
(産業・ICTソリューション)
産業・ICTソリューションでは、クラウドシステムはガバメント向け開発の受注量が増加したことで売上利益とも順調に推移し、システム構築は前期から開始した開発案件で体制を拡大したことで好調に推移しました。IoTクラウドは一部開発が終了したことで売上利益ともに減少しました。社会インフラ関連の駅務機器開発は更新案件の受注やシンクライアント対応などで体制を拡大したことで好調に推移しました。
この結果、売上高は3,689百万円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益は764百万円(前年同期比28.2%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ21百万円減少し、5,642百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、191百万円(前年同期は498百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に税金等調整前当期純利益によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、425百万円(前年同期は1,030百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に有価証券の償還によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、665百万円(前年同期は444百万円の使用)となりました。当連結会計年度においては、配当金の支払いを行ったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ)経営成績等の状況
売上高は、組込システムのストレージデバイス開発で体制を拡大するなど、全セグメントが好調に推移したことで、前連結会計年度に比べ1,646百万円増加し、12,119百万円(前年同期比15.7%増)となりました。
営業利益は、売上が増加したことに加え、賃上げや新卒・中途採用の強化、技術者育成教育の拡充などを計画通り実施する一方で、サービス価値向上による採算性の改善、プロジェクト管理の強化による不採算プロジェクトの最小化、適正な経費執行などにより、前連結会計年度に比べ364百万円増加し、1,509百万円(前年同期比31.8%増)となりました。
経常利益は、営業利益の増加や前期に発生した保険解約返戻金の剥落などにより、前連結会計年度に比べ243百万円増加し、1,525百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した投資有価証券売却益の剥落などにより、1,138百万円(前年同期比23.0%減)となりました。
なお、セグメントごとの業績につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(2024年6月~2027年5月)に基づき、2027年5月期時点で連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を中期経営目標として取組んでまいりました。中計2年目となる当期は、期首計画に対して、売上高は5.4%増、営業利益は19.8%増と好調に推移し、ROEについては10.0%となりました。また、人材育成については、各セグメントで事業特性を考慮した新規設計ができる高度技術者の育成や、次世代汎用技術の底上げ、マネージメント能力向上のための教育を経験の浅い技術者まで対象に拡大するなど、人材育成も着実に進んでおります。この結果、中期経営計画で掲げた目標を1年前倒しで達成しております。なお、株主還元につきましては、累進配当政策に基づき7期連続の増配を実施しております。
ロ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(b)資金需要
当社グループの営業活動において必要な資金は、主にソフトウェアの開発・運用・保守業務を行うための運転資金(主に人件費・外注費等)と事業活動を維持していくための管理費、継続的な発展を実現するための人材投資(採用・教育費等)が主になります。また投資活動においては、事業シナジーを意図した投資有価証券の取得や、余剰資金を有効活用するための債券投資が主になります。今後も持続的な成長を目指し、人材投資と事業シナジーを意図した投資を進めていく予定であります。
(c)財政政策
当社グループでは、営業活動及び投資活動ともに内部資金を充当しており、有利子負債による調達は行っておりません。なお、当社グループでは、資本効率の向上と持続的な企業価値創造を目指し、自己株式の取得・保有・消却の基本方針を以下のとおり定め、取り組んでおります。
i)自己株式の取得に係る基本方針
・当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、安定的な配当の継続と連結配当性向66%の目標に加え、自己株式取得による利益還元も弾力的に実施していきます。
・当社は、資本効率の向上を図るため、自己株式の取得を進めていきます。
ⅱ)自己株式の保有・消却に係る基本方針
・当社は、M&A戦略(M&Aや業務資本提携等)を実施するため、一定の自己株式を保有します。
・当社は、役職員と共に持続的な企業価値創造を実現していくため、その動機付けの原資として一定の自己株式を保有します。
・当社は、株主の自己株式処分による希薄化の懸念を少しでも払拭できるよう、自己株式の保有については、発行済株式総数の10%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却します。
ハ)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、連結財務諸表の作成に当たり採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表を作成するにあたっては、重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っており、これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で継続的に評価を行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては14,594百万円となり、前連結会計年度末に比べ120百万円増加しました。流動資産は12,937百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,028百万円増加となりました。固定資産は1,656百万円となり、前連結会計年度末に比べ908百万円減少しました。主な要因は、投資有価証券が有価証券へ振替えられたことや売上債権が増加したことによります。
負債につきましては2,967百万円となり、前連結会計年度末に比べ417百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等が減少したことによります。
純資産につきましては、11,626百万円となり、前連結会計年度末に比べ537百万円増加しました。主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したことによります。
この結果、自己資本比率は79.7%となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなど緩やかな回復基調が継続しました。一方で、アメリカの通商政策、中東情勢の影響、物価上昇の継続、金融資本市場の変動などが、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。
情報サービス産業においては、企業の競争力強化を目的としたAI、IoT、クラウドサービスなどの先端技術の導入が積極的に進められるなど、IT投資ニーズは好調に推移しています。また、業務の効率化や生産性の向上、さらにはデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けた取組みも活発化しており、情報通信技術(ICT)の活用意欲も依然として高い水準を維持しています。加えて、自動車業界におけるSDV(Software Defined Vehicle)に象徴されるように、IT技術は産業の垣根を越えて活用領域を広げております。
こうした環境の中、当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(2024年6月~2027年5月)を策定し、2027年5月期時点で連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を中期経営目標として取組んでおります。
事業活動については、「トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービス(T-SES)のレベルを上げて注力分野を拡大する」を基本方針とし、人材育成による新規設計能力、見積能力、マネージメント能力の向上や、T-SESのトータル度向上により生産性を高め、新規設計案件や大規模案件の受注を増やすことで事業規模拡大を目指します。なお、人材育成については、各セグメントで事業特性を考慮した目標を設定し、新規設計ができる高度技術者の育成や次世代汎用技術の底上げを進めております。またマネージメント能力の向上を図るため、社内研修の対象を経験の浅い技術者まで拡大し進めております。こうした取り組みの結果、生産性が向上し、大規模案件や新規設計案件の受注が増加したことにより、事業規模が拡大しております。
注力事業、注力分野については、社会インフラのDXへ注力しております。当社が考える社会インフラのDXは、保守性、拡張性が高く、サイバーセキュリティが備わった先進的なシステムへ転換することです。社会インフラの「セキュア」で「スマート」なプラットフォームへの変革に貢献し、IoTやクラウド、AIなどの最新の技術を備えた新たなシステム開発に注力いたします。なお今中計期間では、自動運転/先進運転支援関連、ガバメントクラウドなどのクラウドシステム、航空宇宙・危機管理関連での規模拡大を図っており、2年間で売上高は35.0%増、売上総利益は40.2%増となりました。
持続的成長への施策として、人的投資については4期連続の賃上げを実施し社員への還元と優秀な人材の獲得に向けた採用競争力の維持・強化を図るとともに、事業規模の拡大を見据えた新卒・中途採用の強化も進めております。なお、2026年新卒採用は期首計画のとおり社員の1割程度となりました。また即戦力人材の中途採用も順調に進み、技術者を着実に増やしております。加えて、戦略的な技術習得と社員の自律的なスキルアップに向け、資格取得報奨金制度の拡充の他、全社員が利用できるオンライン学習プラットフォームを導入しております。
また、2025年9月30日付でSCSK株式会社と資本業務提携契約を締結いたしました。両社の強みを融合・連携させることで自動車システムを始めとする産業分野において、強固な競争力を築いてまいります。
この結果、売上高は12,119百万円(前年同期比15.7%増)、利益面においては、売上高が増加したことに加え、費用は当初計画のとおり推移したことにより営業利益は1,509百万円(前年同期比31.8%増)、経常利益は前期に発生した保険解約返戻金の剥落などにより1,525百万円(前年同期比19.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に発生した投資有価証券売却益の剥落などにより1,138百万円(前年同期比23.0%減)、ROEは10.0%となり、売上高、営業利益は5期連続、経常利益は8期連続で上場来最高を更新しました。これにより、中期経営目標として掲げた連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を1年前倒しで達成しております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメント | 売上高 | セグメント利益 | ||||||
| 前期 | 当期 | 増減額 | 前年同期比 | 前期 | 当期 | 増減額 | 前年同期比 | |
| 制御システム | 1,705 | 1,945 | 239 | 14.0% | 403 | 487 | 84 | 20.9% |
| 自動車システム | 2,407 | 2,632 | 224 | 9.3% | 602 | 649 | 47 | 7.8% |
| 特定情報システム | 1,793 | 2,013 | 220 | 12.3% | 495 | 523 | 27 | 5.6% |
| 組込システム | 1,476 | 1,838 | 362 | 24.6% | 267 | 371 | 103 | 38.9% |
| 産業・ICT ソリューション | 3,089 | 3,689 | 599 | 19.4% | 596 | 764 | 168 | 28.2% |
| 合計 | 10,473 | 12,119 | 1,646 | 15.7% | 2,364 | 2,796 | 431 | 18.3% |
(制御システム)
制御システムでは、電力グリッドは開発規模拡大により順調に推移しました。東京圏輸送管理システムは前期より開始した大型開発案件により売上利益とも好調に推移しました。在来線は更新案件を受注したことで堅調に推移し、新幹線の運行管理システムは開発案件の切れ目により減少しました。
この結果、売上高は1,945百万円(前年同期比14.0%増)、セグメント利益は487百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
(自動車システム)
自動車システムでは、自動運転/先進運転支援関連は複数の車種一括受注により新規案件の獲得や担当範囲を拡大するなど売上は堅調に推移しました。車載情報関連は新たな案件を獲得するなど好調に推移し、電動化関連は開発規模縮小に伴い減少しました。
この結果、売上高は2,632百万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益は649百万円(前年同期比7.8%増)となりました。
(特定情報システム)
特定情報システムでは、危機管理関連は開発量の増加により体制を拡大したことで好調に推移し、航空宇宙関連は新たな案件の獲得により堅調に推移しました。衛星画像関連は一部開発が終了したことで売上利益ともに減少しました。
この結果、売上高は2,013百万円(前年同期比12.3%増)、セグメント利益は523百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
(組込システム)
組込システムでは、ストレージデバイス開発は半導体市場の回復を背景に体制を拡大させたことで好調に推移しました。IoT建設機械関連は新たな案件の獲得や既存案件で開発量が増加したことで好調に推移しました。
この結果、売上高は1,838百万円(前年同期比24.6%増)、セグメント利益は371百万円(前年同期比38.9%増)となりました。
(産業・ICTソリューション)
産業・ICTソリューションでは、クラウドシステムはガバメント向け開発の受注量が増加したことで売上利益とも順調に推移し、システム構築は前期から開始した開発案件で体制を拡大したことで好調に推移しました。IoTクラウドは一部開発が終了したことで売上利益ともに減少しました。社会インフラ関連の駅務機器開発は更新案件の受注やシンクライアント対応などで体制を拡大したことで好調に推移しました。
この結果、売上高は3,689百万円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益は764百万円(前年同期比28.2%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ21百万円減少し、5,642百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、191百万円(前年同期は498百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に税金等調整前当期純利益によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、425百万円(前年同期は1,030百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に有価証券の償還によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、665百万円(前年同期は444百万円の使用)となりました。当連結会計年度においては、配当金の支払いを行ったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 制御システム | 1,457,702 | +11.9 |
| 自動車システム | 1,982,702 | +9.8 |
| 特定情報システム | 1,490,841 | +14.9 |
| 組込システム | 1,467,734 | +21.4 |
| 産業・ICTソリューション | 2,924,443 | +17.3 |
| 合計 | 9,323,424 | +15.0 |
(注)金額は製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 制御システム | 1,862,712 | +2.0 | 215,100 | △27.7 |
| 自動車システム | 2,586,318 | +2.8 | 467,140 | △8.9 |
| 特定情報システム | 2,202,121 | +16.9 | 573,454 | +48.8 |
| 組込システム | 1,856,027 | +21.5 | 270,182 | +6.8 |
| 産業・ICTソリューション | 3,893,431 | +19.9 | 758,080 | +36.8 |
| 合計 | 12,400,612 | +12.7 | 2,283,959 | +14.0 |
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 制御システム | 1,945,212 | +14.0 |
| 自動車システム | 2,632,044 | +9.3 |
| 特定情報システム | 2,013,953 | +12.3 |
| 組込システム | 1,838,829 | +24.6 |
| 産業・ICTソリューション | 3,689,399 | +19.4 |
| 合計 | 12,119,440 | +15.7 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社日立製作所 | 3,093,036 | 29.5 | 3,515,615 | 29.0 |
| Astemo株式会社 | 1,364,200 | 13.0 | 1,325,140 | 10.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ)経営成績等の状況
売上高は、組込システムのストレージデバイス開発で体制を拡大するなど、全セグメントが好調に推移したことで、前連結会計年度に比べ1,646百万円増加し、12,119百万円(前年同期比15.7%増)となりました。
営業利益は、売上が増加したことに加え、賃上げや新卒・中途採用の強化、技術者育成教育の拡充などを計画通り実施する一方で、サービス価値向上による採算性の改善、プロジェクト管理の強化による不採算プロジェクトの最小化、適正な経費執行などにより、前連結会計年度に比べ364百万円増加し、1,509百万円(前年同期比31.8%増)となりました。
経常利益は、営業利益の増加や前期に発生した保険解約返戻金の剥落などにより、前連結会計年度に比べ243百万円増加し、1,525百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に発生した投資有価証券売却益の剥落などにより、1,138百万円(前年同期比23.0%減)となりました。
なお、セグメントごとの業績につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする中期経営計画(2024年6月~2027年5月)に基づき、2027年5月期時点で連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を中期経営目標として取組んでまいりました。中計2年目となる当期は、期首計画に対して、売上高は5.4%増、営業利益は19.8%増と好調に推移し、ROEについては10.0%となりました。また、人材育成については、各セグメントで事業特性を考慮した新規設計ができる高度技術者の育成や、次世代汎用技術の底上げ、マネージメント能力向上のための教育を経験の浅い技術者まで対象に拡大するなど、人材育成も着実に進んでおります。この結果、中期経営計画で掲げた目標を1年前倒しで達成しております。なお、株主還元につきましては、累進配当政策に基づき7期連続の増配を実施しております。
ロ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(b)資金需要
当社グループの営業活動において必要な資金は、主にソフトウェアの開発・運用・保守業務を行うための運転資金(主に人件費・外注費等)と事業活動を維持していくための管理費、継続的な発展を実現するための人材投資(採用・教育費等)が主になります。また投資活動においては、事業シナジーを意図した投資有価証券の取得や、余剰資金を有効活用するための債券投資が主になります。今後も持続的な成長を目指し、人材投資と事業シナジーを意図した投資を進めていく予定であります。
(c)財政政策
当社グループでは、営業活動及び投資活動ともに内部資金を充当しており、有利子負債による調達は行っておりません。なお、当社グループでは、資本効率の向上と持続的な企業価値創造を目指し、自己株式の取得・保有・消却の基本方針を以下のとおり定め、取り組んでおります。
i)自己株式の取得に係る基本方針
・当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、安定的な配当の継続と連結配当性向66%の目標に加え、自己株式取得による利益還元も弾力的に実施していきます。
・当社は、資本効率の向上を図るため、自己株式の取得を進めていきます。
ⅱ)自己株式の保有・消却に係る基本方針
・当社は、M&A戦略(M&Aや業務資本提携等)を実施するため、一定の自己株式を保有します。
・当社は、役職員と共に持続的な企業価値創造を実現していくため、その動機付けの原資として一定の自己株式を保有します。
・当社は、株主の自己株式処分による希薄化の懸念を少しでも払拭できるよう、自己株式の保有については、発行済株式総数の10%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却します。
ハ)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、連結財務諸表の作成に当たり採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表を作成するにあたっては、重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っており、これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で継続的に評価を行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。