半期報告書-第44期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/12/13 15:30
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間の世界経済は、米国は、雇用の堅調さもあり、製造業を除き底堅く推移しました。欧州は、ウクライナ戦争の長期化や物価高騰の影響等により低調に推移しており、英国でも鈍化の兆しが見られています。インドでは経済は堅調に推移しています。
わが国においては、個人消費は回復基調で推移しましたが、エネルギー価格や原材料の高騰によるインフレーション傾向や、人手不足の継続や利上の予想により先行き不透明な状況が続いております。しかしながら政府が掲げる「新しい資本主義」において、人への投資の抜本的強化が重点戦略の中に位置づけられており、人的資本の重要性が高まっております。今後さらに取り組みが強化されていく中で、当社グループへの引合い機会もより拡大していくものと考えております。
このような環境下、日本の売上高は横ばい傾向、米国子会社の売上高は微減傾向で推移しました。当中間半期連結会計期間においてはグループ全体で売上高は前年同期比で微増となり、営業利益率は販売管理費の削減で改善したものの、営業損失を計上いたしました。
しかしながら、研修市場の傾向としては、特に日本において「人的資本経営」の関連で、上場企業は人材育成への投資金額の開示等が要求されるようになるため、引合いは拡大基調にあります。
①財政状態
(イ) 流動資産
当中間連結会計期間末における流動資産の残高は、10億2千9百万円(前連結会計年度末は10億8千9百万円)となり、6千万円減少しました。これは、主に受取手形、売掛金及び契約資産の増加5千7百万円、その他の増加6千1百万円がありましたが、現金及び預金の減少1億8千6百万円があったことによるものです。
(ロ) 固定資産
当中間連結会計期間末における固定資産の残高は、5億2千2百万円(前連結会計年度末は6億7千6百万円)となり、1億5千3百万円減少しました。これは、主に長期未収入金の減少1億4千6百万円があったことによるものです。
(ハ) 流動負債
当中間連結会計期間末における流動負債の残高は、4億6千5百万円(前連結会計年度末は5億1千4百万円)となり、4千9百万円減少しました。これは、主に未払費用の減少3千9百万円があったことによるものです。
(ニ) 固定負債
当中間連結会計期間末における固定負債の残高は、3億4千3百万円(前連結会計年度末は3億9千4百万円)となり、5千1百万円減少しました。これは、主にリース債務の増加4千4百万円がありましたが、長期未払費用の減少8千6百万円があったことによるものです。
(ホ) 純資産
当中間連結会計期間末における純資産の残高は、7億4千3百万円(前連結会計年度末は8億5千6百万円)となり、1億1千3百万円減少しました。これは、主に資本金の増加2千6百万円、資本剰余金の増加2千6百万円がありましたが、親会社株主に帰属する中間純損失の計上による利益剰余金の減少1億8千7百万円があったことによるものです。
②経営成績
当中間連結会計期間における経営成績は、売上高8億5千8百万円(前年同期比1.5%増)、営業損失2億円(前年同期は2億9千5百万円の営業損失)、経常損失1億8千8百万円(前年同期は3億1千7百万円の経常損失)となっております。また、親会社株主に帰属する中間純損失は1億8千7百万円(前年同期は3億2千万円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(イ) 国内
日本では、当中間連結会計期間の大半の期間中、企業研修市場は回復傾向にあり、外部との共同プロモーションの参加者も増加しておりますが、売上高は横ばい傾向でした。原価と販売管理費につきましては、継続して抑制策を続けており、営業損失は前中間連結会計期間に引続き改善いたしました。
この結果、売上高3億6千4百万円(前年同期比0.5%減)、営業損失6千6百万円(前年同期は8千万円の営業損失)となりました。
(ロ) 北米
米国では、企業の人材投資意欲が縮小する傾向がみられ、売上高は減少しましたが、販売管理費については、人件費を大幅に削減し、営業損失を大幅に改善いたしました。
この結果、売上高3億5千2百万円(前年同期比5.9%減)、営業損失1億8千6百万円(前年同期は2億4千9百万円の営業損失)となりました。
(ハ) 欧州
ウィルソン・ラーニング ヨーロッパ LTD.(イギリス)の売上は、景気の回復基調に伴い、企業の人材育成予算の凍結傾向が緩和され、売上高は増加しました。事業のウィルソン・ラーニング コーポレーション(米国)への移管に伴い、一時的なコストを計上したため損失が増加しました。ウィルソン・ラーニング フランス(フランス)は、主要顧客からの売上高が減少したことと、同じく事業のウィルソン・ラーニング コーポレーション(米国)への移管に伴い、営業損失を計上しました。
この結果、売上高1億5千2百万円(前年同期比25.9%増)、営業損失3千1百万円(前年同期は2千2百万円の営業損失)となりました。
(ニ) 中国
中国では、事業の清算を開始して販売管理費が大幅削減されたことにより、第1四半期連結会計期間に引続き営業利益を計上いたしました。
この結果、売上高3千6百万円(前年同期比25.4%減)、営業利益7百万円(前年同期は1千9百万円の営業損失)となりました。
(ホ) アジア・パシフィック
インドでは、当中間連結会計期間において低調なスタートとなりましたが、売上高、営業損失ともに前年同期より改善いたしました。アジアでは、直販案件の増加により、増収増益で第1四半期連結会計期間に引続き営業利益となりました。
この結果、売上高7千8百万円(前年同期比96.1%増)、営業損失6百万円(前年同期は4千4百万円の営業損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1億6千7百万円減少し、2億4千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において営業活動の結果減少した資金は、2億2百万円(前中間連結会計期間は2億3千3百万円の資金の減少)となりました。これは、支出として税金等調整前中間純損失1億9千万円等を計上したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において投資活動の結果増加した資金は、1千1百万円(前中間連結会計期間は3百万円の資金の減少)となりました。これは、収入として定期預金の払戻による収入1千4百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間において財務活動の結果増加した資金は、2千9百万円(前中間連結会計期間は1億4千5百万円の資金の増加)となりました。これは、収入として新株予約権の行使による株式の発行による収入5千3百万円等があったことによるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は2千9百万円となっております。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、運転資金及び開発投資資金の安定的な確保と維持に向け、グループ内の資金を最大限に有効活用してまいります。民間の金融機関に対しても、引き続き新規の資金融資交渉を行っております。また、2024年8月30日に第2回新株予約権の発行を行い、2024年10月10日までに発行数の60.3%の行使を完了し、資本の増強を行いました。
以上の施策を実施するとともに、今後も引き続き有効と考えられる施策につきましては、積極的に実施してまいります。しかしながら、収益構造の改善にはアフターコロナ時代における新しい取り組みが含まれていることから不確実性が認められます。
また、財務基盤の安定化については、さらなる新規の資金融資や資本増強について継続的に検討しているものの、その実現には時間を要しており、確実な見通しが得られている状況ではありません。
(8)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。