有価証券報告書-第41期(2025/06/01-2026/05/31)
(業績等の概要)
(1) 業績
当事業年度(以下、「当期」)における当社の属する国内の情報サービス産業においては、システム更新需要のほか、企業が収集するあらゆるデジタルデータを活用した業務効率化、人的資本をはじめとするサステナビリティ経営の実現に向けたIT環境整備、エンドユーザーとの接点強化など企業成長、競争力強化を目的とするIT投資が底堅く推移しております。
このような環境下において、当社は広範で統合されたクラウドサービス、最高水準のセキュリティ、パフォーマンス、効率性を備えたエンタープライズ向けのAIなど新しいテクノロジーの活用によって顧客企業のイノベーションの実現とビジネス変革、成長を強力に支援することへの価値訴求を継続してまいりました。
また、当社のお客様が主体となって運営するユーザー会「日本OATUG(Oracle Applications and Technology Users Group)」では、会員企業間の交流や当社製品の活用事例共有、講演会等の活動が継続的に実施されています。これらの活動の活発化に伴い、登録企業数および会員数は増加基調で推移しています。当社は経営陣および製品担当、開発、サービス部門が中心となって日本OATUGの活動を支援しており、当社製品のユースケースの共有・拡充や導入・活用ノウハウの蓄積を通じて、製品価値の理解促進に資する取り組みとして位置付けています。
このような取り組みの結果、売上高285,073百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益89,795百万円(前年同期比3.4%増)、経常利益91,373百万円(前年同期比4.5%増)、当期純利益63,537百万円(前年同期比4.6%増)となり、通期としては売上高、営業利益、経常利益および当期純利益ともに過去最高を達成いたしました。
市場展開方針(2026年5月期)
ミッション・ステートメント
当社は、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。また人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことをミッションとしております。
我々自身が進化を続け、そしてお客様の進化を正しくナビゲートしていくことが、世の中を正しい方向に導く一歩となり、いずれ社会や人類への貢献に繋がると考えております。
当社の強み
お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。テクノロジー企業であるオラクルが自社のテクノロジーを用いて実践したビジネスプロセスの近代化、デジタル化の成果をお客様企業へ導入することで、日本企業の成長とイノベーションを支える基盤づくりに邁進してまいります。
当社はシステムを構築するために必要なプラットフォーム製品、業務アプリケーション、ハードウェアまでを、クラウド、ソフトウェア・ライセンスいずれの環境においても展開可能な総合的製品ポートフォリオを有しております。特にソフトウェア・ライセンス製品は、長年、高度なセキュリティ、可用性と高速処理性能が求められるミッション・クリティカル領域で広く採用されております。事業の中核である進化したOracle Cloudのテクノロジーを、お客様のオンプレミス環境でも利用できることを強みとしております。
重点施策
データ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウドサービス、それらの利用を支援する各種サービスの提供をさらに加速させ、日本の社会のために貢献してまいります。
日本市場でのレガシー・システムのモダナイゼーションと、将来の技術進化を見据えることが不可欠であるという考えのもと、広範で統合されたクラウドサービスに加えて、最高水準のセキュリティ、パフォーマンス、効率性を備えたエンタープライズ向けのAIを提供し、お客様のビジネスを革新する存在として成長してまいります。
2024年5月期に始動した重点施策では、「日本のためのクラウド提供」と「お客様のためのAI推進」の2つの方針を掲げております。
3年目となる当事業年度(2026年5月期)につきましては、この方針を引き続き強化、拡充し、日本企業の基幹システムの進化を支え、新たな価値の創造を目指します。
1.これまで培ってきたOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、お客様のミッションクリティカル・システムのモダナイゼーションと生成AIの活用をさらに展開してまいります。
大規模なAIモデル作成を高速で低コストに実現できるGPU環境、顧客データをセキュアに活用した生成AIサービスやAIエージェントサービス、AI向けデータプラットフォーム等の提供を強化いたします。
2.ガバメントクラウドに認定されたOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、日本全国、地方自治体のデジタル化および生成AIを活用した業務の効率化を支援することで、日本政府が推進するガバメントクラウドに貢献します。
3.「Oracle Alloy」を活用し、日本企業(パートナー様)から提供される日本初のソブリンクラウドを展開いたします。地政学リスクや経済安全保障リスクに対応し、データ主権および運用主権の要件に対応するソブリンクラウドとソブリンAIの提供を推進してまいります。
4.ITコストの構造改革や生成AI活用のための最適解を常に提案し、オンプレミスとクラウドのハイブリッドクラウド環境や、他ハイパースケーラーとのマルチクラウド環境を提供いたします。
5.AIが組み込まれたCloud Applicationsの提供により、お客様のライフサイクルコスト構造の変革、進化を続けるAI技術の享受、さらに変化対応力の両立を支援します。四半期ごとのバージョンアップやお客様独自のAIエージェント開発機能を提供することで、最新AI技術の価値をご利用いただけます。
6.以上の施策を実現するために、パートナー様との連携をさらに強化いたします。
さらに組織横断のコラボレーションにより、各業界のお客様に最適なオラクルソリューションをご提供することで、お客様のビジネスに貢献してまいります。
[用語解説]
GPU:Graphics Processing Unit(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)の略。画像を描写するために必要な計算処理を行う画像処理装置。並列計算能力が高く、膨大なデータ量を瞬時に演算処理することが可能であり、ビッグデータ処理、AI開発等にも適している。
各セグメント別の営業の概況は次のとおりであります。
[クラウド・アンド・ソフトウェア]
売上高は244,481百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は93,145百万円(前年同期比8.7%増)となりました。内訳につきましては、クラウドの売上高は83,184百万円(前年同期比34.3%増)、ソフトウェアの売上高は161,297百万円(前年同期比0.1%増)、となりました。
当セグメントは企業等のIT基盤に利用される、データベース管理ソフトウェア、各種ミドルウェア、ERP等の業務アプリケーションソフトウェアのソフトウェア・ライセンスを販売する「ソフトウェア・ライセンス」とライセンスを利用されているお客様に更新版等のアップデートや技術サポートを提供する「ソフトウェア・サポート」、これらのソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービス提供する「クラウド」から構成されます。
クラウドにおいては、クラウドシフトをさらに加速させるため、既存のお客様向けに“Oracle Fusion Cloud Applications”へのアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)に一層注力するとともに、新規顧客の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。
“Oracle Cloud Infrastructure (OCI)”については、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視されるお客様からの引合いは引き続き強く、東京および大阪データセンターの利用量は順調に増加しております。
OCIは、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP - Information system Security Management and Assessment Program)に適合したクラウドサービスとして登録されております。
さらにOCIは、2022年10月「デジタル庁におけるガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」に決定いたしました。政府機関、地方自治体等のデジタル化の推進に伴う、中長期的な需要創出および基盤構築への寄与を目指します。
政府・自治体向けOCIに関する情報提供webサイトを開設しておりますのでご参照ください。
https://www.oracle.com/jp/cloud/government/
中堅中小企業向け Cloud ERPのNetSuiteにおいても、組織再編を進めクラウドサービスを導入する企業の需要を取り込み堅調に推移いたしました。
ソフトウェア・ライセンスビジネスにおいては、レガシー・システムからの脱却とシステム標準化・オープン化の動きが活発化しております。またコスト削減のためだけではなく、デジタル改革をする柔軟なIT基盤への刷新、ビジネスを成長させていくためのIT投資需要は引き続き堅調です。
また、パートナー企業様とのアライアンス強化を積極的に推進し、クラウドパートナーとの協業強化を進め、中堅中小企業向けの需要創出にも注力してまいりました。
ソフトウェア・サポートは、高い契約更新率を維持しており、オンプレミスライセンスの販売に伴う新規保守契約も高水準を堅持しております。
[ハードウェア]
売上高は15,048百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益は547百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
当セグメントは、サーバー、ストレージ、エンジニアド・システム、ネットワーク機器等のハードウェアの販売およびそれらのオペレーティングシステム(OS)や関連ソフトウェアを提供する「ハードウェア・プロダクト」、ハードウェア製品の技術サポート、修理、メンテナンスの提供およびOS等関連ソフトウェアの更新版等の提供を行う「ハードウェア・サポート」から構成されます。
ハードウェアにつきましては、2025年1月に“Oracle Exadata”プラットフォームの最新世代となる“Oracle Exadata X11M”の提供を開始いたしました。
最新世代のAMD EPYC™プロセッサ向けに最適化された“Oracle Exadata X11M”は、前世代と同じ価格のままで、AI、分析、オンライン・トランザクション処理(OLTP)のパフォーマンスを大幅に向上させます。インテリジェントな電力管理と、ミッション・クリティカルなワークロードをより少ないシステムで高速に実行する機能により、エネルギー効率とサステナビリティの目標達成を支援します。
“Oracle Exadata X11M”のパフォーマンスはストレージ・ボトルネックを排除し、アナリティクス、IoT、不正検出、高頻度取引など、最も過酷なワークロード全体でパフォーマンスを大幅に向上させます。AIではベクトル検索の大幅な高速化、トランザクション処理ではIOPSの大幅な高速化とレイテンシの短縮、分析ではデータスキャンとクエリ処理能力の大幅な高速化が実現しています。
[サービス]
売上高は25,543百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は5,281百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
当セグメントは、当社製品の導入支援を行う「コンサルティングサービス」、予防保守サービスやお客様のIT環境の包括的な運用管理サービスを提供する「カスタマーサクセスサービス」から構成されております。
サービスにつきましては、コンサルティングサービスにおいて、オンプレミス環境からOracle Cloud Infrastructure環境への基盤移行、Cloud Applicationsとの連携案件など、当社の総合的な製品サービス・ポートフォリオを活かした複合型案件が堅調に推移しております。
<報告セグメント別売上高の状況>
(注) 1.金額は単位未満を切捨て、構成比ならびに対前年同期比は単位未満を四捨五入で表示しております。
2.当社は従来、顧客との契約から生じる収益の分解情報については、報告セグメントである「クラウド&ライセンス」を「クラウドサービス&ライセンスサポート」、「クラウドライセンス&オンプレミスライセンス」に区分して表示していました。また、「クラウドサービス&ライセンスサポート」は、「クラウドサービス」、「ライセンスサポート」で構成されておりました。
当事業年度より業績の管理区分の変更を行ったため、報告セグメントである「クラウド・アンド・ソフトウェア」を「クラウド」、「ソフトウェア」の区分に変更して表示しています。また、「ソフトウェア」は、「ソフトウェア・ライセンス」、「ソフトウェア・サポート」で構成されております。
なお、前事業年度の顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。
3.当事業年度より、従来「クラウド&ライセンス」としていた報告セグメントの名称を「クラウド・アンド・ソフトウェア」に、「ハードウェア・システムズ」としていた報告セグメントの名称を「ハードウェア」にそれぞれ変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
なお、前事業年度のセグメント情報についても、変更後の名称で表示しています。
(2) キャッシュ・フロー
当期におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、74,707百万円(前年同期比8,107百万円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益(91,376百万円)の計上、仕入債務の増加(2,300百万円)、未払金の増加(2,662百万円)、契約負債の増加(2,868百万円)等によるキャッシュ・インがある一方で、法人税等の納付(28,011百万円)等によるキャッシュ・アウトがあった結果によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、32,129百万円(前年同期比30,173百万円増)となりました。これは主に、2026年2月に親会社であるオラクル・ジャパン・ホールディング・インク向け関係会社短期貸付金の回収による収入(110,000百万円)があった一方で、同年2月から10か月間を貸付期間とする新たな関係会社貸付けによる支出(140,000百万円)があった結果によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、24,331百万円(前年同期比65,632百万円減)となりました。これは主に、当事業年度における配当金の支払額(1株当たり190円。24,378百万円)が前年同期(1株当たり674円。うち特別配当500円を含む)に比べ減少したことによるものです。
以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は前事業年度末と比べ18,351百万円増加し、84,968百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、売上原価によっております。
2.当事業年度よりセグメントの名称を変更いたしました。セグメント変更の内容については、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 セグメント情報等」に記載のとおりであります。
(2) 受注状況
当社の事業はオラクル・コーポレーションの開発した製品の販売およびそれに付随する関連サービスの提供が主体であり、個別受注生産という概念に該当する業務の金額に重要性がないため、記載を省略しております。
(3) 販売状況
(注) 主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
本項における将来に関する記載は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績の分析
イ 売上高
全社売上高は285,073百万円(前年同期比8.2%増)となりました。セグメント別の売上の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
ロ 営業利益および経常利益
統合クラウドやAIなどの先進技術を活用した価値訴求を継続した結果、クラウド・アンド・ソフトウェアセグメントが好調に推移したため、全社として営業利益は89,795百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
売上原価は、156,738百万円(前年同期比10.3%増)となりました。クラウド・アンド・ソフトウェアセグメントにおいてロイヤルティが増加し、サービスセグメントにおいては、人件費が増加しました。一方、ハードウェアセグメントでは、仕入高の減少により売上原価が抑制されました。
販売費及び一般管理費は、人件費(退職関連費用を含む)及び業務委託費等が増加した結果38,539百万円(前年同期比11.5%増)となりました。
営業外損益1,578百万円の収益(純額)を計上した結果、経常利益は91,373百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
ハ 当期純利益
特別利益(新株予約権戻入益)2百万円、法人税等27,839百万円を計上した結果、当期純利益は63,537百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
ニ 1株当たり当期純利益(EPS)
上記の結果、1株当たり当期純利益(EPS)は21.99円増加し、495.97円(前年同期比4.6%増)となりました。
②財政状態の分析
当事業年度末における総資産は368,416百万円(前期末比52,012百万円増)となりました。
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は、326,509百万円(前期末比122,647百万円増)となりました。当事業年度末における固定資産は、41,907百万円(前期末比70,634百万円減)となりました。
これは主に、親会社であるオラクル・ジャパン・ホールディング・インク向け関係会社貸付金について、2026年12月に期限到来を迎えるため当該貸付金(72,000百万円)を固定資産から流動資産へ振り替えたことによるものです。また、2026年2月に同社向け関係会社短期貸付金の償還(110,000百万円)があった一方で、同年2月から10か月間を貸付期間とする新たな貸付(140,000百万円)を実行した結果、関係会社短期貸付金が増加しております。
(負債の部)
当事業年度末における負債は、前事業年度末比で10,965百万円増加し、163,687百万円となりました。これは主に、未払金が前事業年度末比で2,940百万円増加し、8,693百万円及び契約負債が前事業年度末比で2,868百万円増加し、112,168百万円となったこと等によるものです。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末比で41,047百万円増加し、204,728百万円となりました。これは主に、ストック・オプションの行使による資本金、資本剰余金の各々の増加(28百万円)、当期純利益の計上(63,537百万円)および期末配当金として1株当たり190円を支払ったこと(24,375百万円)による利益剰余金の増加(39,162百万円)によるものです。この結果、自己資本比率は55.6%(前期末比3.9ポイントアップ)となりました。
なお、当社では、経営の意思決定上、資産及び負債を各セグメントに配分していないため、セグメントごとの財政状態の状況に関する記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの分析
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社における資金の使途の主な内容としましては、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用並びに各種税金の納付等であります。売上原価の内訳は、主に「クラウド・アンド・ソフトウェア」に係るロイヤルティ、原価部門における労務費及び業務委託費、「ハードウェア」セグメントにおける仕入原価であります。その他の資金の使途の主な内容としましては、クラウド事業に関連する設備投資、各種税金の納付、配当金の支払となっております。これらの資金需要は、営業キャッシュ・フローから生じる自己資金によって賄っております。
当社の資金管理・運用については、当社が定める資金管理・運用規程(オラクル・コーポレーションが定めるglobal policy)に則り、高い安全性と適切な流動性の確保を図っております。
また、当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3配当政策」に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社においては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表等は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。この財務諸表等の作成にあたっては、期末日における資産および負債、会計期間における収益および費用に影響を与えるような仮定や見積りを必要とします。過去の経験および状況下において妥当と考えられた見積りであっても、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 業績
当事業年度(以下、「当期」)における当社の属する国内の情報サービス産業においては、システム更新需要のほか、企業が収集するあらゆるデジタルデータを活用した業務効率化、人的資本をはじめとするサステナビリティ経営の実現に向けたIT環境整備、エンドユーザーとの接点強化など企業成長、競争力強化を目的とするIT投資が底堅く推移しております。
このような環境下において、当社は広範で統合されたクラウドサービス、最高水準のセキュリティ、パフォーマンス、効率性を備えたエンタープライズ向けのAIなど新しいテクノロジーの活用によって顧客企業のイノベーションの実現とビジネス変革、成長を強力に支援することへの価値訴求を継続してまいりました。
また、当社のお客様が主体となって運営するユーザー会「日本OATUG(Oracle Applications and Technology Users Group)」では、会員企業間の交流や当社製品の活用事例共有、講演会等の活動が継続的に実施されています。これらの活動の活発化に伴い、登録企業数および会員数は増加基調で推移しています。当社は経営陣および製品担当、開発、サービス部門が中心となって日本OATUGの活動を支援しており、当社製品のユースケースの共有・拡充や導入・活用ノウハウの蓄積を通じて、製品価値の理解促進に資する取り組みとして位置付けています。
このような取り組みの結果、売上高285,073百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益89,795百万円(前年同期比3.4%増)、経常利益91,373百万円(前年同期比4.5%増)、当期純利益63,537百万円(前年同期比4.6%増)となり、通期としては売上高、営業利益、経常利益および当期純利益ともに過去最高を達成いたしました。
市場展開方針(2026年5月期)
ミッション・ステートメント
当社は、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。また人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことをミッションとしております。
我々自身が進化を続け、そしてお客様の進化を正しくナビゲートしていくことが、世の中を正しい方向に導く一歩となり、いずれ社会や人類への貢献に繋がると考えております。
当社の強み
お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。テクノロジー企業であるオラクルが自社のテクノロジーを用いて実践したビジネスプロセスの近代化、デジタル化の成果をお客様企業へ導入することで、日本企業の成長とイノベーションを支える基盤づくりに邁進してまいります。
当社はシステムを構築するために必要なプラットフォーム製品、業務アプリケーション、ハードウェアまでを、クラウド、ソフトウェア・ライセンスいずれの環境においても展開可能な総合的製品ポートフォリオを有しております。特にソフトウェア・ライセンス製品は、長年、高度なセキュリティ、可用性と高速処理性能が求められるミッション・クリティカル領域で広く採用されております。事業の中核である進化したOracle Cloudのテクノロジーを、お客様のオンプレミス環境でも利用できることを強みとしております。
重点施策
データ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウドサービス、それらの利用を支援する各種サービスの提供をさらに加速させ、日本の社会のために貢献してまいります。
日本市場でのレガシー・システムのモダナイゼーションと、将来の技術進化を見据えることが不可欠であるという考えのもと、広範で統合されたクラウドサービスに加えて、最高水準のセキュリティ、パフォーマンス、効率性を備えたエンタープライズ向けのAIを提供し、お客様のビジネスを革新する存在として成長してまいります。
2024年5月期に始動した重点施策では、「日本のためのクラウド提供」と「お客様のためのAI推進」の2つの方針を掲げております。
3年目となる当事業年度(2026年5月期)につきましては、この方針を引き続き強化、拡充し、日本企業の基幹システムの進化を支え、新たな価値の創造を目指します。
1.これまで培ってきたOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、お客様のミッションクリティカル・システムのモダナイゼーションと生成AIの活用をさらに展開してまいります。
大規模なAIモデル作成を高速で低コストに実現できるGPU環境、顧客データをセキュアに活用した生成AIサービスやAIエージェントサービス、AI向けデータプラットフォーム等の提供を強化いたします。
2.ガバメントクラウドに認定されたOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、日本全国、地方自治体のデジタル化および生成AIを活用した業務の効率化を支援することで、日本政府が推進するガバメントクラウドに貢献します。
3.「Oracle Alloy」を活用し、日本企業(パートナー様)から提供される日本初のソブリンクラウドを展開いたします。地政学リスクや経済安全保障リスクに対応し、データ主権および運用主権の要件に対応するソブリンクラウドとソブリンAIの提供を推進してまいります。
4.ITコストの構造改革や生成AI活用のための最適解を常に提案し、オンプレミスとクラウドのハイブリッドクラウド環境や、他ハイパースケーラーとのマルチクラウド環境を提供いたします。
5.AIが組み込まれたCloud Applicationsの提供により、お客様のライフサイクルコスト構造の変革、進化を続けるAI技術の享受、さらに変化対応力の両立を支援します。四半期ごとのバージョンアップやお客様独自のAIエージェント開発機能を提供することで、最新AI技術の価値をご利用いただけます。
6.以上の施策を実現するために、パートナー様との連携をさらに強化いたします。
さらに組織横断のコラボレーションにより、各業界のお客様に最適なオラクルソリューションをご提供することで、お客様のビジネスに貢献してまいります。
[用語解説]
GPU:Graphics Processing Unit(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)の略。画像を描写するために必要な計算処理を行う画像処理装置。並列計算能力が高く、膨大なデータ量を瞬時に演算処理することが可能であり、ビッグデータ処理、AI開発等にも適している。
各セグメント別の営業の概況は次のとおりであります。
[クラウド・アンド・ソフトウェア]
売上高は244,481百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は93,145百万円(前年同期比8.7%増)となりました。内訳につきましては、クラウドの売上高は83,184百万円(前年同期比34.3%増)、ソフトウェアの売上高は161,297百万円(前年同期比0.1%増)、となりました。
当セグメントは企業等のIT基盤に利用される、データベース管理ソフトウェア、各種ミドルウェア、ERP等の業務アプリケーションソフトウェアのソフトウェア・ライセンスを販売する「ソフトウェア・ライセンス」とライセンスを利用されているお客様に更新版等のアップデートや技術サポートを提供する「ソフトウェア・サポート」、これらのソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービス提供する「クラウド」から構成されます。
クラウドにおいては、クラウドシフトをさらに加速させるため、既存のお客様向けに“Oracle Fusion Cloud Applications”へのアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)に一層注力するとともに、新規顧客の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。
“Oracle Cloud Infrastructure (OCI)”については、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視されるお客様からの引合いは引き続き強く、東京および大阪データセンターの利用量は順調に増加しております。
OCIは、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP - Information system Security Management and Assessment Program)に適合したクラウドサービスとして登録されております。
さらにOCIは、2022年10月「デジタル庁におけるガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」に決定いたしました。政府機関、地方自治体等のデジタル化の推進に伴う、中長期的な需要創出および基盤構築への寄与を目指します。
政府・自治体向けOCIに関する情報提供webサイトを開設しておりますのでご参照ください。
https://www.oracle.com/jp/cloud/government/
中堅中小企業向け Cloud ERPのNetSuiteにおいても、組織再編を進めクラウドサービスを導入する企業の需要を取り込み堅調に推移いたしました。
ソフトウェア・ライセンスビジネスにおいては、レガシー・システムからの脱却とシステム標準化・オープン化の動きが活発化しております。またコスト削減のためだけではなく、デジタル改革をする柔軟なIT基盤への刷新、ビジネスを成長させていくためのIT投資需要は引き続き堅調です。
また、パートナー企業様とのアライアンス強化を積極的に推進し、クラウドパートナーとの協業強化を進め、中堅中小企業向けの需要創出にも注力してまいりました。
ソフトウェア・サポートは、高い契約更新率を維持しており、オンプレミスライセンスの販売に伴う新規保守契約も高水準を堅持しております。
[ハードウェア]
売上高は15,048百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益は547百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
当セグメントは、サーバー、ストレージ、エンジニアド・システム、ネットワーク機器等のハードウェアの販売およびそれらのオペレーティングシステム(OS)や関連ソフトウェアを提供する「ハードウェア・プロダクト」、ハードウェア製品の技術サポート、修理、メンテナンスの提供およびOS等関連ソフトウェアの更新版等の提供を行う「ハードウェア・サポート」から構成されます。
ハードウェアにつきましては、2025年1月に“Oracle Exadata”プラットフォームの最新世代となる“Oracle Exadata X11M”の提供を開始いたしました。
最新世代のAMD EPYC™プロセッサ向けに最適化された“Oracle Exadata X11M”は、前世代と同じ価格のままで、AI、分析、オンライン・トランザクション処理(OLTP)のパフォーマンスを大幅に向上させます。インテリジェントな電力管理と、ミッション・クリティカルなワークロードをより少ないシステムで高速に実行する機能により、エネルギー効率とサステナビリティの目標達成を支援します。
“Oracle Exadata X11M”のパフォーマンスはストレージ・ボトルネックを排除し、アナリティクス、IoT、不正検出、高頻度取引など、最も過酷なワークロード全体でパフォーマンスを大幅に向上させます。AIではベクトル検索の大幅な高速化、トランザクション処理ではIOPSの大幅な高速化とレイテンシの短縮、分析ではデータスキャンとクエリ処理能力の大幅な高速化が実現しています。
[サービス]
売上高は25,543百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は5,281百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
当セグメントは、当社製品の導入支援を行う「コンサルティングサービス」、予防保守サービスやお客様のIT環境の包括的な運用管理サービスを提供する「カスタマーサクセスサービス」から構成されております。
サービスにつきましては、コンサルティングサービスにおいて、オンプレミス環境からOracle Cloud Infrastructure環境への基盤移行、Cloud Applicationsとの連携案件など、当社の総合的な製品サービス・ポートフォリオを活かした複合型案件が堅調に推移しております。
<報告セグメント別売上高の状況>
| 区分 | 2025年5月期 | 2026年5月期 | |||||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 対前年 同期比 | |||
| 百万円 | % | 百万円 | % | % | |||
| クラウド | 61,962 | 23.5 | 83,184 | 29.2 | 34.3 | ||
| ソフトウェア・ライセンス | 48,630 | 18.5 | 47,618 | 16.7 | △2.1 | ||
| ソフトウェア・サポート | 112,438 | 42.7 | 113,678 | 39.9 | 1.1 | ||
| ソフトウェア | 161,068 | 61.1 | 161,297 | 56.6 | 0.1 | ||
| クラウド・アンド・ソフトウェア | 223,030 | 84.6 | 244,481 | 85.8 | 9.6 | ||
| ハードウェア | 15,590 | 5.9 | 15,048 | 5.3 | △3.5 | ||
| サービス | 24,890 | 9.4 | 25,543 | 9.0 | 2.6 | ||
| 合計 | 263,510 | 100.0 | 285,073 | 100.0 | 8.2 | ||
(注) 1.金額は単位未満を切捨て、構成比ならびに対前年同期比は単位未満を四捨五入で表示しております。
2.当社は従来、顧客との契約から生じる収益の分解情報については、報告セグメントである「クラウド&ライセンス」を「クラウドサービス&ライセンスサポート」、「クラウドライセンス&オンプレミスライセンス」に区分して表示していました。また、「クラウドサービス&ライセンスサポート」は、「クラウドサービス」、「ライセンスサポート」で構成されておりました。
当事業年度より業績の管理区分の変更を行ったため、報告セグメントである「クラウド・アンド・ソフトウェア」を「クラウド」、「ソフトウェア」の区分に変更して表示しています。また、「ソフトウェア」は、「ソフトウェア・ライセンス」、「ソフトウェア・サポート」で構成されております。
なお、前事業年度の顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。
3.当事業年度より、従来「クラウド&ライセンス」としていた報告セグメントの名称を「クラウド・アンド・ソフトウェア」に、「ハードウェア・システムズ」としていた報告セグメントの名称を「ハードウェア」にそれぞれ変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
なお、前事業年度のセグメント情報についても、変更後の名称で表示しています。
(2) キャッシュ・フロー
当期におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、74,707百万円(前年同期比8,107百万円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益(91,376百万円)の計上、仕入債務の増加(2,300百万円)、未払金の増加(2,662百万円)、契約負債の増加(2,868百万円)等によるキャッシュ・インがある一方で、法人税等の納付(28,011百万円)等によるキャッシュ・アウトがあった結果によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、32,129百万円(前年同期比30,173百万円増)となりました。これは主に、2026年2月に親会社であるオラクル・ジャパン・ホールディング・インク向け関係会社短期貸付金の回収による収入(110,000百万円)があった一方で、同年2月から10か月間を貸付期間とする新たな関係会社貸付けによる支出(140,000百万円)があった結果によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、24,331百万円(前年同期比65,632百万円減)となりました。これは主に、当事業年度における配当金の支払額(1株当たり190円。24,378百万円)が前年同期(1株当たり674円。うち特別配当500円を含む)に比べ減少したことによるものです。
以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は前事業年度末と比べ18,351百万円増加し、84,968百万円となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| クラウド・アンド・ソフトウェア | 126,949 | 12.5 |
| ハードウェア | 13,615 | △1.4 |
| サービス | 16,173 | 4.8 |
| 合計 | 156,738 | 10.3 |
(注)1.金額は、売上原価によっております。
2.当事業年度よりセグメントの名称を変更いたしました。セグメント変更の内容については、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 セグメント情報等」に記載のとおりであります。
(2) 受注状況
当社の事業はオラクル・コーポレーションの開発した製品の販売およびそれに付随する関連サービスの提供が主体であり、個別受注生産という概念に該当する業務の金額に重要性がないため、記載を省略しております。
(3) 販売状況
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) | ||
| クラウド・アンド・ソフトウェア | ||||
| クラウド | 83,184 | 34.3 | ||
| ソフトウェア・ライセンス | 47,618 | △2.1 | ||
| ソフトウェア・サポート | 113,678 | 1.1 | ||
| ソフトウェア | 161,297 | 0.1 | ||
| クラウド・アンド・ソフトウェア計 | 244,481 | 9.6 | ||
| ハードウェア | ||||
| ハードウェア計 | 15,048 | △3.5 | ||
| サービス | ||||
| サービス計 | 25,543 | 2.6 | ||
| 合計 | 285,073 | 8.2 | ||
(注) 主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 日本電気㈱ | 32,246 | 12.2 | 34,695 | 12.2 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
本項における将来に関する記載は、本有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績の分析
イ 売上高
全社売上高は285,073百万円(前年同期比8.2%増)となりました。セグメント別の売上の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
ロ 営業利益および経常利益
統合クラウドやAIなどの先進技術を活用した価値訴求を継続した結果、クラウド・アンド・ソフトウェアセグメントが好調に推移したため、全社として営業利益は89,795百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
売上原価は、156,738百万円(前年同期比10.3%増)となりました。クラウド・アンド・ソフトウェアセグメントにおいてロイヤルティが増加し、サービスセグメントにおいては、人件費が増加しました。一方、ハードウェアセグメントでは、仕入高の減少により売上原価が抑制されました。
販売費及び一般管理費は、人件費(退職関連費用を含む)及び業務委託費等が増加した結果38,539百万円(前年同期比11.5%増)となりました。
営業外損益1,578百万円の収益(純額)を計上した結果、経常利益は91,373百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
ハ 当期純利益
特別利益(新株予約権戻入益)2百万円、法人税等27,839百万円を計上した結果、当期純利益は63,537百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
ニ 1株当たり当期純利益(EPS)
上記の結果、1株当たり当期純利益(EPS)は21.99円増加し、495.97円(前年同期比4.6%増)となりました。
②財政状態の分析
当事業年度末における総資産は368,416百万円(前期末比52,012百万円増)となりました。
(資産の部)
当事業年度末における流動資産は、326,509百万円(前期末比122,647百万円増)となりました。当事業年度末における固定資産は、41,907百万円(前期末比70,634百万円減)となりました。
これは主に、親会社であるオラクル・ジャパン・ホールディング・インク向け関係会社貸付金について、2026年12月に期限到来を迎えるため当該貸付金(72,000百万円)を固定資産から流動資産へ振り替えたことによるものです。また、2026年2月に同社向け関係会社短期貸付金の償還(110,000百万円)があった一方で、同年2月から10か月間を貸付期間とする新たな貸付(140,000百万円)を実行した結果、関係会社短期貸付金が増加しております。
(負債の部)
当事業年度末における負債は、前事業年度末比で10,965百万円増加し、163,687百万円となりました。これは主に、未払金が前事業年度末比で2,940百万円増加し、8,693百万円及び契約負債が前事業年度末比で2,868百万円増加し、112,168百万円となったこと等によるものです。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末比で41,047百万円増加し、204,728百万円となりました。これは主に、ストック・オプションの行使による資本金、資本剰余金の各々の増加(28百万円)、当期純利益の計上(63,537百万円)および期末配当金として1株当たり190円を支払ったこと(24,375百万円)による利益剰余金の増加(39,162百万円)によるものです。この結果、自己資本比率は55.6%(前期末比3.9ポイントアップ)となりました。
なお、当社では、経営の意思決定上、資産及び負債を各セグメントに配分していないため、セグメントごとの財政状態の状況に関する記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの分析
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社における資金の使途の主な内容としましては、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用並びに各種税金の納付等であります。売上原価の内訳は、主に「クラウド・アンド・ソフトウェア」に係るロイヤルティ、原価部門における労務費及び業務委託費、「ハードウェア」セグメントにおける仕入原価であります。その他の資金の使途の主な内容としましては、クラウド事業に関連する設備投資、各種税金の納付、配当金の支払となっております。これらの資金需要は、営業キャッシュ・フローから生じる自己資金によって賄っております。
当社の資金管理・運用については、当社が定める資金管理・運用規程(オラクル・コーポレーションが定めるglobal policy)に則り、高い安全性と適切な流動性の確保を図っております。
また、当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3配当政策」に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社においては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表等は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。この財務諸表等の作成にあたっては、期末日における資産および負債、会計期間における収益および費用に影響を与えるような仮定や見積りを必要とします。過去の経験および状況下において妥当と考えられた見積りであっても、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。