四半期報告書-第38期第1四半期(令和4年6月1日-令和4年8月31日)
当社の四半期財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この四半期財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産および負債の金額、収益および費用の金額に影響を与えるような仮定、見積り、判断を必要とします。過去の経験や状況に応じ合理的と判断した入手可能な情報に基づいた仮定、見積り、判断であっても、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。また、文中における将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
① 業績の状況
当第1四半期累計期間(自 2022年6月1日 至 2022年8月31日。以下、「当四半期」)の経営成績につきましては、売上高51,018百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益16,145百万円(前年同期比4.7%減)、経常利益16,334百万円(前年同期比3.8%減)、四半期純利益11,326百万円(前年同期比3.8%減)となり、第1四半期の売上高としては9期連続、過去最高を達成いたしました。
減益となった主な理由は、ライセンスビジネスの減収に起因しております。
当四半期における当社の属する国内の情報サービス産業においては、システム更新需要のほか、企業が収集するあらゆるデジタルデータを活用した業務効率化、サステナビリティ経営の実現に向けたIT環境整備、エンドユーザーとの接点強化など企業成長、競争力強化を目的とするクラウドサービス(*1)や、Autonomous(自動化)、AI(人工知能)、マシーン・ラーニング(機械学習)、ディープ・ラーニング(深層学習)など新しいテクノロジーに対するIT投資が底堅く推移しております。
このような環境下において、当社は引き続き、当社製品・サービスの活用によって顧客企業のイノベーションの実現とビジネス変革、成長を強力に支援することへの価値訴求を継続してまいりました。
また今般の新型コロナウイルスについて、当社としても、社員および顧客企業をはじめとするあらゆるステークホルダーの安全と健康を守り、安定的に事業運営を継続していくための対策を講じることが最重要課題のひとつと捉えております。全従業員のリモートワークへのシフトと顧客企業への安定的なサービスの提供、営業体制の構築を継続して実施してまいりました。また、2022年5月からはオフィスを段階的にリオープンし、より自由度の高いハイブリッドな働き方にシフトしております。
② 報告セグメント別の状況
市場展開方針
ミッション・ステートメント
当社は、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。また人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことをミッションとしております。
我々自身が進化を続け、そしてお客様の進化を正しくナビゲートしていくことが、世の中を正しい方向に導く一歩となり、いずれ社会や人類への貢献に繋がると考えております。
当社の強み
「Be a TRUSTED TECHNOLOGY ADVISOR」を掲げ、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。テクノロジー企業であるオラクルが自社のテクノロジーを用いて実践したビジネスプロセスの近代化、デジタル化の成果をお客様企業へ導入することで、Oracle@Oracleが実現したデータ・ドリブンなデジタル・トランスフォーメーションへのジャーニーを支援してまいります。
当社はシステムを構築するために必要なプラットフォーム製品、業務アプリケーション、ハードウェアまでを、クラウド、オンプレミス(*2)いずれの環境においても展開可能な総合的製品ポートフォリオを有しております。特にソフトウェア・ライセンス製品は、長年、高度なセキュリティ、可用性と高速処理性能が求められるミッションクリティカル領域で広く採用されております。新たな事業の柱として注力しているオラクルクラウドは、このソフトウェア・ライセンスと同じ設計思想、同じ技術で構築しており、オラクルのソフトウェア・ライセンスで構築したオンプレミス・システムとオラクルクラウドとの連携、双方向の移行を可能とすることを強みとしております。
重点施策
そのために、これまで注力してきたデータ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウドサービス、それらの利用を支援する各種サービスの提供をさらに加速させ、ライセンスチーム・クラウドチームがより強力に連携することで、お客様のクラウドトランスフォーメーションをともに推進いたします。
さらに組織横断的なコラボレーションによりインダストリーモデルをより強化し、各業界のお客様に最適なオラクルソリューションをご提供することで、お客様のビジネスに貢献してまいります。
「クラウドトランスフォーメーションを加速」させていくための施策として、具体的には以下5点に注力し取り組みます。
(1) ミッション・クリティカル・システムのTCO(*3)を最適化
コスト構造の変革、事業継続リスクの最小化、および変化対応力の両立を支援します。
(2) ビジネスプロセス全体のデジタル化
間接業務負荷を軽減し、付加価値の高い業務へ経営資源を集中できるよう支援します。
(3) 安全、安心で、豊かな暮らしを支える社会公共基盤の実現
経済安全保障に求められる強靭でセキュアな社会基盤の実現を支援します。
(4) 社会・企業活動のサステナビリティを加速
中期的な企業価値向上と、循環型経済の実現に向けITの側面から支援します。
(5) ビジネスパートナーとのエコシステムを強化
当社とステークホルダーの強みを合わせ、イニシアチブを推進します。
[用語解説]
*1 クラウドサービス:企業等のITシステムに利用されるソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービスとして提供する形態。
*2 オンプレミス:ITシステムを自社所有で構築・運用する形態。
*3 TCO:Total Cost of Ownership - 総保有コスト。初期投資額だけではなく、ランニングコスト(保守・運用・維持等のための費用、例えば設備・システムなどのメンテナンス、有償の更新、管理のための人件費、光熱費など)として必要になる経費をトータルに含めた経費で、実際に支出すべき金銭の全額。
[クラウド&ライセンス]
売上高は42,381百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は16,259百万円(前年同期比3.8%減)となりました。内訳につきましては、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの売上高は6,883百万円(前年同期比13.6%減)、クラウドサービス&ライセンスサポートの売上高は35,497百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
当セグメントは企業等のIT基盤に利用される、データベース管理ソフトウェア、各種ミドルウェア、ERP等の業務アプリケーションソフトウェアのソフトウェア・ライセンスを販売する「クラウドライセンス&オンプレミスライセンス」とライセンスを利用されているお客様に更新版等のアップデートや技術サポートを提供する「ライセンスサポート」、これらのソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービス提供する「クラウドサービス」から構成されます。
当四半期は、上記の市場展開方針により、当社製品・サービスの価値訴求を積極的に展開してまいりました。
ライセンスビジネスにおいては、コスト削減のためだけではなく、ビジネスを成長させていくためのIT投資需要は引き続き堅調ですが、依然としてお客様の業種等によっては投資動向に振れ幅があり、低調な結果となりました。
今後とも引き続き慎重に状況を精査し、事業を推進してまいります。また、パートナー企業様とのアライアンス強化を積極的に推進し、クラウドパートナーとの協業強化を進め、中堅中小企業向けの需要創出にも注力してまいります。
クラウドサービスにおいては、クラウドシフトをさらに加速させるため、当社のオンプレミスをご利用いただいている既存のお客様向けに“Oracle Fusion Cloud ERP”へのアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)に一層注力し、新規顧客の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。一方、急拡大してきた組織の営業体制の見直しや別部門への異動等の最適化を実施したことにより、一時的なコストが発生いたしました。
“Oracle Cloud Infrastructure (OCI)”については、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視されるお客様からの引合いは引き続き強く、東京および大阪データセンターの利用量は順調に増加しております。
また、OCI, PaaSおよびOracle Exadata Cloud@Customerは、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP - Information system Security Management and Assessment Program)に適合したクラウドサービスとして登録されております。政府機関等のデジタル化の推進に伴う、中長期的な需要創出および基盤構築への寄与を目指します。
中堅中小企業向けCloud ERPのNetSuiteにおいても、クラウドサービスを導入する企業の需要を取り込み堅調に推移いたしました。
ライセンスサポートは、高い契約更新率を維持しており、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの販売に伴う新規保守契約も高水準を堅持しております。
[ハードウェア・システムズ]
売上高は3,179百万円(前年同期比10.1%減)、営業利益は132百万円(前年同期比15.9%減)となりました。
当セグメントは、サーバー、ストレージ、エンジニアド・システム、ネットワーク機器等のハードウェアの販売およびそれらのオペレーティングシステム(OS)や関連ソフトウェアを提供する「ハードウェア・システムズ・プロダクト」、ハードウェア製品の技術サポート、修理、メンテナンスの提供およびOS等関連ソフトウェアの更新版等の提供を行う「ハードウェア・システムズ・サポート」から構成されます。
当四半期は、2021年9月に提供を開始したインテル社製の“Persistent Memory(永続性メモリ)”を搭載した、“Oracle Exadata Database Machine X9M”(X8Mのアップグレード版)につきましては、引き続き需要は堅調です。世界的な半導体不足に伴うチップ不足により、出荷への影響が続いております。
Exadata X9Mは、ストレージ・ボトルネックを排除し、オンライン・トランザクション処理(OLTP)、アナリティクス、IoT、不正検出、高頻度取引など、最も過酷なワークロード向けにパフォーマンスを大幅に向上させます。
[サービス]
売上高は5,457百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は1,108百万円(前年同期比4.8%増)となりました。
当セグメントは、当社製品の導入支援を行う「コンサルティングサービス」、予防保守サービスやお客様のIT環境の包括的な運用管理サービスを提供する「アドバンストカスタマーサポートサービス」から構成されております。
当四半期は、コンサルティングサービスにおいて、オンプレミス環境からIaaS・PaaS環境への基盤移行、ERPクラウドを始めとするSaaSとの連携案件など、当社の総合的な製品サービス・ポートフォリオを活かした複合型案件が堅調に推移しております。
<報告セグメント別売上高の状況>
(注) 金額は単位未満を切り捨て、構成比ならびに対前年同期比は単位未満を四捨五入で表示しております。
③ 営業利益
営業利益は、主にクラウド&ライセンスセグメントにおける営業利益の減少により、16,145百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
売上原価は、26,639百万円(前年同期比3.3%増)となりました。クラウド&ライセンスセグメントにおいてロイヤルティ及び業務委託費が増加しました。一方、ハードウェア・システムズセグメントにおいては、当期仕入高が減少しました。
販売費及び一般管理費では、人件費及び業務委託費等が増加した結果、8,233百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
④ 営業外損益および経常利益
経常利益は、営業外損益188百万円の収益(純額)を計上した結果、16,334百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
⑤ 四半期純利益
法人税等(5,011百万円)を計上した結果、四半期純利益は11,326百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当第1四半期会計期間末における流動資産は、71,070百万円(前事業年度末比13,729百万円減)となりました。当第1四半期会計期間末における固定資産は、151,757百万円(前事業年度末比310百万円減)となりました。
(負債の部)
当第1四半期会計期間末における負債は、106,643百万円(前事業年度末比4,869百万円減)となりました。
(純資産の部)
当第1四半期会計期間末における純資産は、116,184百万円(前事業年度末比9,170百万円減)となりました。これは主に、ストック・オプションの行使による資本金、資本剰余金の各々の増加(15百万円)、当四半期純利益の計上(11,326百万円)、配当金の支払(20,518百万円)等によるものです。
この結果、自己資本比率は52.1%(前事業年度末比0.8ポイントダウン)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期累計期間において、重要な変更はありません。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
2022年8月24日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載した内容から重要な変更はありません。
(1) 経営成績の分析
① 業績の状況
当第1四半期累計期間(自 2022年6月1日 至 2022年8月31日。以下、「当四半期」)の経営成績につきましては、売上高51,018百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益16,145百万円(前年同期比4.7%減)、経常利益16,334百万円(前年同期比3.8%減)、四半期純利益11,326百万円(前年同期比3.8%減)となり、第1四半期の売上高としては9期連続、過去最高を達成いたしました。
減益となった主な理由は、ライセンスビジネスの減収に起因しております。
当四半期における当社の属する国内の情報サービス産業においては、システム更新需要のほか、企業が収集するあらゆるデジタルデータを活用した業務効率化、サステナビリティ経営の実現に向けたIT環境整備、エンドユーザーとの接点強化など企業成長、競争力強化を目的とするクラウドサービス(*1)や、Autonomous(自動化)、AI(人工知能)、マシーン・ラーニング(機械学習)、ディープ・ラーニング(深層学習)など新しいテクノロジーに対するIT投資が底堅く推移しております。
このような環境下において、当社は引き続き、当社製品・サービスの活用によって顧客企業のイノベーションの実現とビジネス変革、成長を強力に支援することへの価値訴求を継続してまいりました。
また今般の新型コロナウイルスについて、当社としても、社員および顧客企業をはじめとするあらゆるステークホルダーの安全と健康を守り、安定的に事業運営を継続していくための対策を講じることが最重要課題のひとつと捉えております。全従業員のリモートワークへのシフトと顧客企業への安定的なサービスの提供、営業体制の構築を継続して実施してまいりました。また、2022年5月からはオフィスを段階的にリオープンし、より自由度の高いハイブリッドな働き方にシフトしております。
② 報告セグメント別の状況
市場展開方針
ミッション・ステートメント
当社は、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。また人々が新たな方法でデータを理解し、本質を見極め、無限の可能性を解き放てるよう支援していくことをミッションとしております。
我々自身が進化を続け、そしてお客様の進化を正しくナビゲートしていくことが、世の中を正しい方向に導く一歩となり、いずれ社会や人類への貢献に繋がると考えております。
当社の強み
「Be a TRUSTED TECHNOLOGY ADVISOR」を掲げ、お客様企業の基幹システムのクラウド移行と積極的なデータ活用によるビジネス成長を支援することにより、さらなる企業成長を目指しております。テクノロジー企業であるオラクルが自社のテクノロジーを用いて実践したビジネスプロセスの近代化、デジタル化の成果をお客様企業へ導入することで、Oracle@Oracleが実現したデータ・ドリブンなデジタル・トランスフォーメーションへのジャーニーを支援してまいります。
当社はシステムを構築するために必要なプラットフォーム製品、業務アプリケーション、ハードウェアまでを、クラウド、オンプレミス(*2)いずれの環境においても展開可能な総合的製品ポートフォリオを有しております。特にソフトウェア・ライセンス製品は、長年、高度なセキュリティ、可用性と高速処理性能が求められるミッションクリティカル領域で広く採用されております。新たな事業の柱として注力しているオラクルクラウドは、このソフトウェア・ライセンスと同じ設計思想、同じ技術で構築しており、オラクルのソフトウェア・ライセンスで構築したオンプレミス・システムとオラクルクラウドとの連携、双方向の移行を可能とすることを強みとしております。
重点施策
そのために、これまで注力してきたデータ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウドサービス、それらの利用を支援する各種サービスの提供をさらに加速させ、ライセンスチーム・クラウドチームがより強力に連携することで、お客様のクラウドトランスフォーメーションをともに推進いたします。
さらに組織横断的なコラボレーションによりインダストリーモデルをより強化し、各業界のお客様に最適なオラクルソリューションをご提供することで、お客様のビジネスに貢献してまいります。
「クラウドトランスフォーメーションを加速」させていくための施策として、具体的には以下5点に注力し取り組みます。
(1) ミッション・クリティカル・システムのTCO(*3)を最適化
コスト構造の変革、事業継続リスクの最小化、および変化対応力の両立を支援します。
(2) ビジネスプロセス全体のデジタル化
間接業務負荷を軽減し、付加価値の高い業務へ経営資源を集中できるよう支援します。
(3) 安全、安心で、豊かな暮らしを支える社会公共基盤の実現
経済安全保障に求められる強靭でセキュアな社会基盤の実現を支援します。
(4) 社会・企業活動のサステナビリティを加速
中期的な企業価値向上と、循環型経済の実現に向けITの側面から支援します。
(5) ビジネスパートナーとのエコシステムを強化
当社とステークホルダーの強みを合わせ、イニシアチブを推進します。
[用語解説]
*1 クラウドサービス:企業等のITシステムに利用されるソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービスとして提供する形態。
*2 オンプレミス:ITシステムを自社所有で構築・運用する形態。
*3 TCO:Total Cost of Ownership - 総保有コスト。初期投資額だけではなく、ランニングコスト(保守・運用・維持等のための費用、例えば設備・システムなどのメンテナンス、有償の更新、管理のための人件費、光熱費など)として必要になる経費をトータルに含めた経費で、実際に支出すべき金銭の全額。
[クラウド&ライセンス]
売上高は42,381百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は16,259百万円(前年同期比3.8%減)となりました。内訳につきましては、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの売上高は6,883百万円(前年同期比13.6%減)、クラウドサービス&ライセンスサポートの売上高は35,497百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
当セグメントは企業等のIT基盤に利用される、データベース管理ソフトウェア、各種ミドルウェア、ERP等の業務アプリケーションソフトウェアのソフトウェア・ライセンスを販売する「クラウドライセンス&オンプレミスライセンス」とライセンスを利用されているお客様に更新版等のアップデートや技術サポートを提供する「ライセンスサポート」、これらのソフトウェアやハードウェアのリソースを、インターネットを通じてサービス提供する「クラウドサービス」から構成されます。
当四半期は、上記の市場展開方針により、当社製品・サービスの価値訴求を積極的に展開してまいりました。
ライセンスビジネスにおいては、コスト削減のためだけではなく、ビジネスを成長させていくためのIT投資需要は引き続き堅調ですが、依然としてお客様の業種等によっては投資動向に振れ幅があり、低調な結果となりました。
今後とも引き続き慎重に状況を精査し、事業を推進してまいります。また、パートナー企業様とのアライアンス強化を積極的に推進し、クラウドパートナーとの協業強化を進め、中堅中小企業向けの需要創出にも注力してまいります。
クラウドサービスにおいては、クラウドシフトをさらに加速させるため、当社のオンプレミスをご利用いただいている既存のお客様向けに“Oracle Fusion Cloud ERP”へのアップグレード(オンプレミスからクラウドへのリフト&シフト)に一層注力し、新規顧客の獲得にも積極的に取り組んでまいりました。一方、急拡大してきた組織の営業体制の見直しや別部門への異動等の最適化を実施したことにより、一時的なコストが発生いたしました。
“Oracle Cloud Infrastructure (OCI)”については、パフォーマンスやセキュリティ、費用対効果を重視されるお客様からの引合いは引き続き強く、東京および大阪データセンターの利用量は順調に増加しております。
また、OCI, PaaSおよびOracle Exadata Cloud@Customerは、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP - Information system Security Management and Assessment Program)に適合したクラウドサービスとして登録されております。政府機関等のデジタル化の推進に伴う、中長期的な需要創出および基盤構築への寄与を目指します。
中堅中小企業向けCloud ERPのNetSuiteにおいても、クラウドサービスを導入する企業の需要を取り込み堅調に推移いたしました。
ライセンスサポートは、高い契約更新率を維持しており、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの販売に伴う新規保守契約も高水準を堅持しております。
[ハードウェア・システムズ]
売上高は3,179百万円(前年同期比10.1%減)、営業利益は132百万円(前年同期比15.9%減)となりました。
当セグメントは、サーバー、ストレージ、エンジニアド・システム、ネットワーク機器等のハードウェアの販売およびそれらのオペレーティングシステム(OS)や関連ソフトウェアを提供する「ハードウェア・システムズ・プロダクト」、ハードウェア製品の技術サポート、修理、メンテナンスの提供およびOS等関連ソフトウェアの更新版等の提供を行う「ハードウェア・システムズ・サポート」から構成されます。
当四半期は、2021年9月に提供を開始したインテル社製の“Persistent Memory(永続性メモリ)”を搭載した、“Oracle Exadata Database Machine X9M”(X8Mのアップグレード版)につきましては、引き続き需要は堅調です。世界的な半導体不足に伴うチップ不足により、出荷への影響が続いております。
Exadata X9Mは、ストレージ・ボトルネックを排除し、オンライン・トランザクション処理(OLTP)、アナリティクス、IoT、不正検出、高頻度取引など、最も過酷なワークロード向けにパフォーマンスを大幅に向上させます。
[サービス]
売上高は5,457百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は1,108百万円(前年同期比4.8%増)となりました。
当セグメントは、当社製品の導入支援を行う「コンサルティングサービス」、予防保守サービスやお客様のIT環境の包括的な運用管理サービスを提供する「アドバンストカスタマーサポートサービス」から構成されております。
当四半期は、コンサルティングサービスにおいて、オンプレミス環境からIaaS・PaaS環境への基盤移行、ERPクラウドを始めとするSaaSとの連携案件など、当社の総合的な製品サービス・ポートフォリオを活かした複合型案件が堅調に推移しております。
<報告セグメント別売上高の状況>
区分 | 2022年5月期 第1四半期 | 2023年5月期 第1四半期 | 2022年5月期 | |||||
金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 対前年 同期比 | 金額 | 構成比 | ||
百万円 | % | 百万円 | % | % | 百万円 | % | ||
クラウドライセンス& オンプレミスライセンス | 7,964 | 15.8 | 6,883 | 13.5 | △13.6 | 44,975 | 20.9 | |
クラウドサービス& ライセンスサポート | 33,620 | 66.7 | 35,497 | 69.6 | 5.6 | 132,636 | 61.8 | |
クラウド&ライセンス | 41,584 | 82.5 | 42,381 | 83.1 | 1.9 | 177,612 | 82.7 | |
ハードウェア・システムズ | 3,537 | 7.0 | 3,179 | 6.2 | △10.1 | 15,429 | 7.2 | |
サービス | 5,266 | 10.5 | 5,457 | 10.7 | 3.6 | 21,649 | 10.1 | |
合計 | 50,388 | 100.0 | 51,018 | 100.0 | 1.3 | 214,691 | 100.0 |
(注) 金額は単位未満を切り捨て、構成比ならびに対前年同期比は単位未満を四捨五入で表示しております。
③ 営業利益
営業利益は、主にクラウド&ライセンスセグメントにおける営業利益の減少により、16,145百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
売上原価は、26,639百万円(前年同期比3.3%増)となりました。クラウド&ライセンスセグメントにおいてロイヤルティ及び業務委託費が増加しました。一方、ハードウェア・システムズセグメントにおいては、当期仕入高が減少しました。
販売費及び一般管理費では、人件費及び業務委託費等が増加した結果、8,233百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
④ 営業外損益および経常利益
経常利益は、営業外損益188百万円の収益(純額)を計上した結果、16,334百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
⑤ 四半期純利益
法人税等(5,011百万円)を計上した結果、四半期純利益は11,326百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当第1四半期会計期間末における流動資産は、71,070百万円(前事業年度末比13,729百万円減)となりました。当第1四半期会計期間末における固定資産は、151,757百万円(前事業年度末比310百万円減)となりました。
(負債の部)
当第1四半期会計期間末における負債は、106,643百万円(前事業年度末比4,869百万円減)となりました。
(純資産の部)
当第1四半期会計期間末における純資産は、116,184百万円(前事業年度末比9,170百万円減)となりました。これは主に、ストック・オプションの行使による資本金、資本剰余金の各々の増加(15百万円)、当四半期純利益の計上(11,326百万円)、配当金の支払(20,518百万円)等によるものです。
この結果、自己資本比率は52.1%(前事業年度末比0.8ポイントダウン)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期累計期間において、重要な変更はありません。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
2022年8月24日に提出した前事業年度の有価証券報告書の「資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載した内容から重要な変更はありません。