有価証券報告書-第24期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/26 9:43
【資料】
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【項目】
157項目
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
対前年同期比
(増減額)
対前年同期比
(増減率)
連結売上高13,417百万円15,674百万円2,256百万円16.8%
営業利益1,732百万円2,270百万円538百万円31.1%
経常利益1,804百万円2,272百万円467百万円25.9%
親会社株主に帰属する当期純利益1,012百万円1,435百万円423百万円41.8%

当連結会計年度の連結業績につきましては、自社クラウド基盤「cybozu.com」上で提供するクラウドサービスの売上が引き続き積み上がり、連結売上高は15,674百万円(前期比16.8%増)となりました。このうち、クラウド関連事業の売上高は11,945百万円(前期比24.9%増)となっております。利益項目につきましては、前連結会計年度に比べ従業員数増加等による人件費の増加や広告宣伝費の増加、地代家賃の増加等があったものの、営業利益は2,270百万円(前期比31.1%増)、経常利益は2,272百万円(前期比25.9%増)となりました。また、法人税等計上後の親会社株主に帰属する当期純利益は1,435百万円(前期比41.8%増)となりました。
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、エンドユーザの事業状況により一部解約の状況が発生する一方で、テレワーク推進に伴い当社グループ製品・サービスが注目されている状況でもあり、現時点において新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による連結売上高への影響は軽微であると考えております。また、当社グループは、社内外への感染防止と全従業員の安全確保を最優先とすべく、引き続き在宅勤務を中心に業務を行っております。従来からテレワークをはじめ柔軟な働き方に対応した業務環境の整備等を推進していたということもあり、営業活動及び採用活動や、自社製品の開発計画やクラウドサービス基盤の運用・保守体制等についても大きな変更はなく、現時点において新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による事業活動、業績及び会計上の見積り等への重大な影響はないと考えております。
なお、当社グループ(当社及び連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発、販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、セグメントごとの記載を省略しております。
①主な製品・サービスの経過及び成果
前期から引き続きクラウドサービス成長のための投資やエコシステムの拡大・強化に努めてまいりました。当期は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、当社の取り組みに関する特設サイト(https://page.cybozu.co.jp/-/covid19-cybozu/)を開設し、既存ユーザー様への情報提供や新型コロナウイルス対策を行う団体へのシステム支援等に注力しました。また、クラウドサービス「kintone」の初となるテレビコマーシャルを放映する等、製品や企業の認知度向上のための広告宣伝に積極的に投資してきました。
2011年に提供を開始したクラウドサービス「cyobozu.com」は、ご利用いただいている契約社数が42,000社を超え、契約ユーザーライセンス数も170万人を突破し、連結売上高の76.2%を占めるまでに成長しました。
○業務アプリ構築クラウドサービス「kintone」
主力製品である「kintone」は、前期に引き続き積極的な広告宣伝活動を行い、業務改善に役立つクラウドサービスとして認知度を向上してまいりました。導入社数は18,000社を超え順調に推移しております。売上高については連結ベースで前期比37.5%増加となりました。
「kintone」の利用が拡大する中、当期は自治体に導入していただく事例が増加しました。大阪府では2020年4月より「kintone」を用いて「新型コロナウイルス対応状況管理システム」を構築し、患者が増加する局面においても効率的な業務を実現しました。また、大阪府と連携し、同システムのテンプレートを同様の問題に直面する全国の自治体に無償で提供することにより、感染症対策として社会全体に貢献する取り組みを行いました。
さらに2020年7月には大阪府と「kintone」を活用した全庁的な業務改善、児童虐待防止情報連携システムの構築等を目的とした事業連携協定を締結し、大阪府のスマートシティ推進に向けた取り組み支援を開始しました。そのほか、神奈川県、岐阜県高山市、兵庫県加古川市、厚生労働省などでも「kintone」を導入いただき、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応のための業務システムや自治体の業務改善ツールとして活用されるなど、様々な場面での活用が広がっております。
○その他グループウェア製品
中小企業向けグループウェア「サイボウズ Office」は5年連続で最高売上高を更新し、2020年度末時点で69,000社を超えるお客様に安心の国産グループウェアとしてご活用いただいております。約3年ぶりに新機能追加を再開し、スケジュールや掲示板等に新たな機能を追加し業務をより円滑に進めていただけるようになりました。
中堅・大規模組織向けグループウェア「Garoon」は、エンタープライズ向け製品としての認知が広まり、2020年度末時点でパッケージ製品とクラウドサービスを合わせて導入社数5,800社を突破いたしました。クラウドサービスの売上高が50%を超え、中堅・大規模組織でもクラウドサービスが主力になりつつあることが伺えます。クラウドサービスの需要が増えつつある一方で、パッケージ版の利用ユーザー数も堅調に推移しているため、2020年11月にはパッケージ版最新バージョン「Garoon 5.5」をリリースし、特に大規模組織で新規導入時に発生する設定の負担を軽減するための機能を強化しました。
○信頼性強化への取り組み
多くのユーザーの皆様により長く安心してご利用いただくため、製品・サービス及び当社グループ自体への信頼を高める取り組みに注力しております。特にクラウドサービス「cybozu.com」の信頼性強化に重点を置いて取り組みを進め、セキュリティ向上に対して継続的な投資を行っております。
2020年1月にはクラウドサービスに関する情報セキュリティ管理の国際規格である「ISO/IEC 27017:2015」に基づいたISMSクラウドセキュリティ認証を取得いたしました。また、2014年より開始している「脆弱性報奨金制度」では、バグハンターの皆様からの報告件数が年間131件となり、年を追うごとに製品が堅牢な状態に改善され、これらの活動を継続することでさらなるセキュリティ向上に繋げております。「脆弱性報奨金制度」を活用して寄せられる外部の協力者からの情報は、当社グループが持つセキュリティに関する情報と技術的に補完関係にあることが多く、品質の向上に大いに役立っております。
今後も安全なクラウドサービスをお客様に提供するため、より一層情報セキュリティの管理体制を強化してまいります。
○市場からの評価
『日経コンピュータ』誌(発行:株式会社日経BP)が2020年9月3日号で発表した「顧客満足度2020-2021 クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門」において第1位を獲得し、当部門において2年連続1位獲得となりました。さらに同誌が2021年2月18日号にて発表した「パートナー満足度調査2021 クラウド情報系サービス部門」においても、第1位を獲得しております。
②グローバル展開における体制強化
グローバル市場での2020年度末時点における導入社数は、米国市場では520社(前期比44.4%増)、中華圏市場では1,110社(前期比7.8%増)、その他アジア市場では750社(前期比27.1%増)となり堅調に推移しております。また、グローバル事業の体制強化として、2020年1月に「事業戦略室」を新設しました。国外拠点における事業ノウハウを社内で効率よく展開し連携しながらグローバル展開の推進を目指します。さらに、2020年10月にはタイでの「kintone」販売市場を本格的に開拓するため、タイ駐在員事務所を開設しました。今回の駐在員事務所開設により、現地パートナー支援を通じて、日系企業に加えタイの現地企業への販売を強化し、現地での需要に応えるための調査活動を実施し、2023年までに500社への導入を目指す予定です。引き続き、グローバル展開を加速してまいります。
③チームワークあふれる社会を創るための取り組み(メソッド事業)
社会の様々なチームのチームワーク向上のため、製品・サービスの普及だけでなく、チームワークに関する当社グループのノウハウを活かした取り組みとして2017年に設立した「チームワーク総研」では、2020年度末時点で講演152件、研修47件を実施しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う講演等の実施延期・中止などもありましたが、テレワーク需要が高まる中で「テレワーク下におけるチームワークノウハウ」をテーマにした講演・研修の依頼も多くありました。また、自社の取り組みを紹介する書籍を2冊出版しました。今後もサイボウズ流のチームワークや働き方改革のメソッドを、講演、企業研修、組織コンサルティングサービスとして提供してまいります。
④生産、受注及び販売実績。
a.生産実績
当社グループ(当社および連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発・販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
ソフトウェア事業79160.8

(注) 1.金額は、製造原価とソフトウェアのうち自社開発分(資産計上分)の合計により算出しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は受注開発を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
c. 販売実績
当社グループ(当社および連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発・販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、ソフトウェア事業に含めて記載しております。
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
ソフトウェア事業15,674116.8

(注) 1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
株式会社大塚商会1,59711.91,80411.5

(2) 財政状態
前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
対前年同期比
(増減額)
資産合計8,874百万円12,235百万円3,360百万円
負債合計4,882百万円5,829百万円946百万円
純資産合計3,991百万円6,405百万円2,414百万円

資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ3,360百万円増加し、12,235百万円となりました。主な増減理由としましては、当連結会計年度において当社が株式を保有するトヨクモ株式会社が東京証券取引所へ上場したことに伴い、当社が保有する株式を一部売却し、残りの保有株式については時価評価へ変更しました。それにより、現金及び預金や投資有価証券が増加したこと等によるものです。
負債合計につきましては、ユーザー数が増加したこと等によって前受金が131百万円増加したことや、課税所得の増加により未払法人税等が360百万円増加したこと等から前連結会計年度末に比べ946百万円増加し、5,829百万円となりました。
また、純資産合計につきましては、当連結会計年度に1,435百万円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことや、投資有価証券評価によりその他有価証券評価差額金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,414百万円増加し6,405百万円となりました。また、当連結会計年度の自己資本比率は52.4%となりました。
なお、当社グループ(当社および連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発・販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より1,757百万円増加し、3,956百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
対前年同期比
(増減額)
営業活動による
キャッシュ・フロー
2,355百万円2,537百万円181百万円
投資活動による
キャッシュ・フロー
△1,314百万円△290百万円1,023百万円
財務活動による
キャッシュ・フロー
△412百万円△459百万円△46百万円

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金収支は、2,537百万円の収入となりました。これは売上債権の増加等による影響や法人税等の支払いがあったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金収支は、290百万円の支出となりました。これは投資有価証券の売却による収入があったものの、固定資産の取得による支出があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金収支は、459百万円の支出となりました。これは剰余金の配当を実施したことによるものです。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動キャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、国内外でのクラウドサービス認知度を向上させるための広告宣伝および「cybozu.com」サービス用サーバー増設等の設備投資であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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