有価証券報告書-第23期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 16:32
【資料】
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【項目】
134項目
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
対前年同期比
(増減額)
対前年同期比
(増減率)
連結売上高11,303百万円13,417百万円2,114百万円18.7%
営業利益1,103百万円1,732百万円629百万円57.0%
経常利益1,194百万円1,804百万円609百万円51.0%
親会社株主に帰属する当期純利益653百万円1,012百万円358百万円54.9%

当連結会計年度の連結業績につきましては、自社クラウド基盤「cybozu.com」上で提供するクラウドサービスの売上が引き続き積み上がり、連結売上高は13,417百万円(前期比18.7%増)となりました。このうち、クラウド関連事業の売上高は9,560百万円(前期比28.6%増)となっております。利益項目につきましては、前連結会計年度に比べ従業員数増加による人件費等の増加や家賃の増加等があったものの、営業利益は1,732百万円(前期比57.0%増)、経常利益は1,804百万円(前期比51.0%増)となりました。また、法人税等計上後の親会社株主に帰属する当期純利益は1,012百万円(前期比54.9%増)となりました。
なお、当社グループ(当社及び連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発、販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、セグメントごとの記載を省略しております。
①主な製品・サービスの経過及び成果
前期から引き続きクラウドサービス成長のための投資やエコシステムの拡大・強化に努めてまいりました。地域、業界など様々な背景を持ったパートナー同士を、それぞれの特色を活かしてネットワーク化し、当社グループ関連ビジネスの最大化を図ってまいりました。2011年に提供を開始したクラウドサービス「cybozu.com」は、ご利用いただいている契約社数が36,000社を超え、契約ユーザーライセンス数も140万人を突破し、連結売上高71.3%を占めるまでに成長しました。
○業務アプリ構築クラウドサービス「kintone」
主力製品である「kintone」は、前期に引き続き広告展開を行い、業務改善に役立つクラウドサービスとして認知度を向上してまいりました。契約社数は14,000社を超え順調に推移しております。売上高については連結ベースで前年同期比40.2%増加となりました。「kintone」の利用が拡大する中、利用率の高いモバイル版について、2019年5月にiOS/Androidアプリともにデザインを大幅リニューアルいたしました。「kintone」内のアプリやレコードに到達するまでの操作性などのユーザビリティ改善及びアクセシビリティへの配慮をするとともに、PC版との親和性をより高めております。2019年7月には自治体専用閉域ネットワークLGWANに対応し、官公庁でも「kintone」を活用し業務を効率化していただくことが可能となりました。また、教育現場での校務支援や、児童虐待防止のための地域連携でも「kintone」が活用され、様々な場面での活用が広がっております。
○その他グループウェア製品
中小企業向けグループウェア「サイボウズ Office」は4年連続で過去最高売上高を更新し、2019年度末時点で66,000社を超えるお客様に安心の国産グループウェアとしてご利用いただいております。
中堅・大規模組織向けグループウェア「Garoon」は、エンタープライズ向け製品としての認知が広まり、多くの案件を創出し、2019年度末時点でパッケージ製品とクラウドサービスを合わせて累計導入社数5,400社を突破いたしました。クラウドサービスの売上高が順調に増加しており、中堅・大規模組織でもクラウドサービスが主力になりつつあることがうかがえます。クラウドサービスの需要が増えつつある一方で、パッケージ版の利用ユーザー数も堅調に増加しているため、2019年10月にはパッケージ版最新バージョン「Garoon 5」をリリースし、スケジュールやワークフロー、メッセージなどAPIを強化し、より柔軟にカスタマイズができるようにするなど、幅広いニーズに対応できるようになりました。
○チーム応援ライセンス
2018年4月に提供を開始した「チーム応援ライセンス」は、NPO法人、任意団体、非営利型一般社団法人を対象にクラウドサービスを特別価格で提供するライセンスであり、2020年1月時点で約1,850団体にご利用いただいております。2019年12月より対象サービスのうち「kintone」と「Garoon」について、1サービスあたりの利用料金を据え置きのまま、利用できるユーザー数をこれまでの3倍にあたる900ユーザーにまで拡大しました。これまでは300ユーザー以上は通常価格としていましたが、予算が厳しい非営利チームでもより多くのメンバーとご利用いただけるようになりました。
○信頼性強化への取り組み
多くのユーザーの皆様により長く安心してご利用いただくため、製品・サービス及び当社グループ自体への信頼を高める取り組みに注力しております。特にクラウドサービス「cybozu.com」の信頼性強化に重点を置いて取り組みを進め、セキュリティ向上に対して継続的な投資を行っております。2019年12月にはクラウドサービスに関する情報セキュリティ管理の国際規格である「ISO/ IEC 27017:2015」に基づいたISMSクラウドセキュリティ認証を取得いたしました。また、2014年より開始している「脆弱性報奨金制度」では、バグハンターの皆様からの報告件数が過去最高となる年間498件となり、年を追うごとに製品が堅牢な状態に改善され、これらの活動を継続することでさらなるセキュリティ向上に繋げております。「脆弱性報奨金制度」を活用して寄せられる外部の協力者からの情報は、当社グループが持つセキュリティに関する情報と技術的に補完関係にあることが多く、品質の向上に大いに役立っております。今後も安全なクラウドサービスをお客様に提供するため、より一層情報セキュリティの管理体制を強化してまいります。
○市場からの評価
『日経コンピュータ』誌(発行:株式会社日経BP)が2019年8月22日号で発表した「顧客満足度2019-2020 クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)部門」において、第一位を獲得しました。今回は総合満足度で第一位を獲得したことに加え、信頼性、運用性、コスト、サポートにおいても高得点を獲得いたしました。また、「HDI-Japan」(ヘルプデスク協会)が主催する、HDI格付けベンチマーク「モニタリング」において、当社カスタマーセンターは最高ランクである三つ星を2018年から2年連続で獲得いたしました。
②グローバル展開における体制強化
米国子会社 Kintone Corporationでは、2019年度末時点における契約中のサブドメイン数は360サブドメイン(前期比33.3%増)となりました。2019年9月から米国向けに提供している「kintone」については、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)上で構築した環境にて提供を開始いたしました。米国内のAWSデータセンターからサービス提供することにより、現地のお客様の製品セキュリティへのニーズを満たしつつ、より高いパフォーマンスを実現することが可能となりました。
中華圏においては、2019年度末時点の導入社数が1,030社となり引き続き堅調に推移しております。
東南アジア市場においては、「kintone」を中心とした製品・サービスの導入が進み、導入社数が前期比39.5%増の590社となりました。東南アジアでは主に現地の日系企業とパートナー契約を結び、各地域に特化した販売・サポート体制を強化しております。各国におけるパートナーの活動としては、タイが依然として高い成果をあげているほか、2019年度はインドネシアやシンガポール等でのビジネス拡大が顕著となりました。今後は新たにインドやマレーシアなどへの販路拡大を予定しております。引き続き、各地域に特化した体制でグローバル展開を加速させてまいります。
③チームワークあふれる社会を創るための取り組み(メソッド事業)
社会の様々なチームのチームワーク向上のため、製品・サービスの普及だけでなく、チームワークに関する当社グループのノウハウを活かした取り組みとして2017年に設立した「チームワーク総研」では、2019年度末時点で講演152件、研修60件を実施しました。また、2019年11月には新たな取り組みとして、チームワークを題材にした絵本『こまったこまった。チームワークがなくなった。』を出版いたしました。今後もサイボウズ流のチームワークや働き方改革のメソッドを、講演、企業研修、組織コンサルティングサービスとして提供してまいります。
生産、受注及び販売の状況は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループ(当社および連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発・販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
ソフトウェア事業4974.1

(注) 1.金額は、製造原価とソフトウェアのうち自社開発分(資産計上分)の合計により算出しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は受注開発を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
③ 販売実績
当社グループ(当社および連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発・販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、ソフトウェア事業に含めて記載しております。
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
ソフトウェア事業13,417118.7

(注) 1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
株式会社大塚商会1,36312.11,59711.9

(2) 財政状態
前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
対前年同期比
(増減額)
資産合計7,328百万円8,874百万円1,545百万円
負債合計3,930百万円4,882百万円952百万円
純資産合計3,398百万円3,991百万円593百万円

資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ1,545百万円増加し、8,874百万円となりました。主な増減理由としましては、当連結会計年度において、売上の増加により売掛金が346百万円増加したことや、「cybozu.com」サービス用サーバー増設等により工具器具備品等の固定資産が1,283百万円増加したこと等によるものです。
負債合計につきましては、ユーザー数が増加したこと等によって前受金が329百万円増加したことや、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により未払法人税等が296百万円増加したことから、前連結会計年度末に比べ952百万円増加し、4,882百万円となりました。
また、純資産合計につきましては、当連結会計年度に1,012百万円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ593百万円増加し3,991百万円となりました。
また、当連結会計年度の自己資本比率は45.0%となりました。
なお、当社グループ(当社および連結子会社)の報告セグメントは「ソフトウェアの開発・販売」のみであり、その他の事業セグメントは開示の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より611百万円増加し、2,198百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
対前年同期比
(増減額)
営業活動による
キャッシュ・フロー
1,598百万円2,355百万円757百万円
投資活動による
キャッシュ・フロー
△1,436百万円△1,314百万円122百万円
財務活動による
キャッシュ・フロー
△412百万円△412百万円△0百万円

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金収支は、2,355百万円の収入となりました。これは売上債権の増加による影響があったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金収支は、1,314百万円の支出となりました。これは固定資産の取得による支出があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金収支は、412百万円の支出となりました。これは剰余金の配当を実施したことによるものです。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動キャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、「cybozu.com」サービス用サーバー増設等の設備投資であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。

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