有価証券報告書-第41期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
[当連結会計年度の経営成績]
(単位:百万円)
[経済状況]
当連結会計年度のわが国経済は、政府の各種経済政策などにより、企業収益や雇用、所得環境の改善傾向が続くなど緩やかな回復基調が継続いたしました。しかしながら、中国経済減速の影響により輸出や生産の一部に弱さがみられるなど、今後も通商問題の動向、金融資本市場の変動などに留意すべき状況が続いております。
[当社グループの事業概況]
当社グループの経営成績は営業収入551億6千6百万円(前年同期比16.7%増)、営業利益44億7千9百万円(前年同期比34.0%増)、経常利益46億1千1百万円(前年同期比42.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億4千2百万円(前年同期比135.4%増)となりました。大型コンサートツアーの増加によるイベント収入及び関連グッズ収入が好調であり増収となりました。利益に関しましては、増収要因に加え販売費及び一般管理費の減少、持分法投資損益の改善、固定資産売却益など特別利益の計上により大幅な増益となりました。
<営業収入>・ イベント収入(大型コンサートツアー)が増加
・ 商品売上収入(コンサートグッズ、音楽パッケージ)が増加
・ ファンクラブ会員収入が増加
・ 印税収入(新譜・旧譜)が増加
上記要因などにより増収となりました。
<営業利益>・ 増収に伴う増益に加え、販売費及び一般管理費の減少により増益となりました。
<経常利益>・ 持分法投資損益の改善により増益となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>・ 固定資産売却益など特別利益の計上により大幅な増益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(営業収入)
(単位:百万円)
(セグメント利益又は損失(△))
(単位:百万円)
[アーティストマネージメント事業]
営業収入488億3千8百万円(前年同期比19.2%増)、セグメント利益44億4千万円(前年同期比24.3%増)となり、増収増益となりました。
[主な事業]
・ イベント収入:<コンサート>福山雅治、星野源、ONE OK ROCK、SEKAI NO OWARI、ポルノグラフィティ、Perfume、BABYMETAL、高橋優のコンサートツアー
<舞台・公演>地球ゴージャス「ZEROTOPIA」、熱海五郎一座「船上のカナリアは陽気な不協和音」
・ 商品売上収入:コンサートグッズ
ONE OK ROCK、福山雅治、BABYMETALの音楽パッケージ
・ ファンクラブ収入:サザンオールスターズ、福山雅治、星野源、ONE OK ROCK、
SEKAI NO OWARI
・ 印税収入(新譜):サザンオールスターズ(アルバムCD)、星野源(アルバムCD)
・ 出演収入・CM収入:大泉洋、福山雅治、吉高由里子、神木隆之介、サザンオールスターズ、佐藤健など
<営業収入>・ イベント収入(大型コンサート公演数、規模など)が増加
(前年同期は桑田佳祐、星野源、ONE OK ROCK、福山雅治、ポルノグラフィティ、BABYMETAL、Perfume、高橋優のコンサートなど)
・ 商品売上収入(コンサートグッズ、音楽パッケージ)が増加
(前年同期よりイベント増加による関連グッズ増加、音楽パッケージ大型作品増加)
・ ファンクラブ収入(サザンオールスターズ)が増加
・ 印税収入(新譜)(サザンオールスターズ、星野源)が増加
上記要因などにより増収となりました。
<セグメント利益>増収要因により増益となりました。
[メディアビジュアル事業]
営業収入11億8百万円(前年同期比25.1%減)、セグメント損失2千3百万円(前年同期は9千3百万円のセグメント損失)となり、減収増益となりました。
[主な事業]
・ 映像作品販売収入:TEAM NACS舞台「PARAMUSHIR」、大泉洋主演映画「探偵はBARにいる3」などのDVD販売収入
・ 映像製作収入:佐藤健主演映画「8年越しの花嫁」、「億男」、
神木隆之介主演映画「フォルトゥナの瞳」などの劇場配給分配収入
・ 番組制作収入:映画「ギャングース」制作受託など
<営業収入>・ 映像作品販売収入が減少
(前年同期は福山雅治主演映画「三度目の殺人」、星野源主演ドラマ「プラージュ」などのDVD販売収入)
・ 映像製作収入が減少
(前年同期は「三度目の殺人」などの配給・DVD分配収入)
上記要因などにより減収となりました。
<セグメント利益>・ 音楽パッケージ販売手数料(主にONE OK ROCK関連)が好調であり増益となりました。
[コンテンツ事業]
営業収入29億9千2百万円(前年同期比16.8%増)、セグメント利益10億8千6百万円(前年同期比18.0%増)となり、増収増益となりました。
[主な事業]
・ サザンオールスターズ、福山雅治、BEGIN、ポルノグラフィティ、Perfume、ONE OK ROCK、BABYMETALなどによる旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用
<営業収入>・ 著作権印税の増加などにより増収となりました。
<セグメント利益>・ 増収要因により増益となりました。
[プレイスマネージメント事業]
営業収入22億2千6百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント損失1億8千5百万円(前年同期は7千万円のセグメント損失)となりました。
[主な事業]
・ 東京ワンピースタワー、アミューズミュージアムの入場料収入、グッズ販売収入
・ ベルギービール等の飲食店収入
<営業収入>・ 東京ワンピースタワーのフォト・グリーティングなどのパーク内イベント収入が低調であったことなどにより、減収となりました。
<セグメント利益>・ 減収要因により減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ56億8百万円増加し、当連結会計年度末には249億5千5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は55億5百万円(前年同期は8億1千3百万円の使用)となりました。
これは、主に法人税等の支払による資金減少要因はありましたが、営業債務の増加及び税金等調整前当期純利益計上に伴う資金増加要因が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は6億6千4百万円(前年同期は1億8千4百万円の獲得)となりました。
これは、主に有形固定資産、関係会社株式の取得による資金減少要因を、有形固定資産の売却による資金増加要因が上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億6千1百万円(前年同期は5億3千7百万円の使用)となりました。
これは、主に配当金の支払による資金減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
1) 生産実績及び受注状況
該当事項はありません。
2) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3.数量の表示は、取扱い品目が多岐にわたり記載が困難であるため省略しております。
4.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループは、貸倒債権、たな卸資産、投資、法人税等、退職給付債務、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1) 経営成績の分析
当社グループは国内における好調なコンサート市場を背景に、福山雅治、ONE OK ROCK、星野源などの大規模コンサートツアーを展開し、好成績を収めました。しかしながら、一部イベントにおける制作費の増加などにより利益面では苦戦を強いられました。また、今期は多くのCMやドラマで活躍した大泉洋や賀来賢人を始めとする、多くのアーティストがドラマや映画で活躍し、新規CM契約を多数獲得することができました。プレイスマネージメント事業は、引き続き当社グループに一定の営業収入として貢献しておりますが、利益面では昨年度から大きな改善は見られず、貢献をするまでに至っておりません。
新たな取り組みとしては、事業ポートフォリオの多様化を目的に、オンライン塾とインターナショナルスクールを主に展開しております株式会社GLOBAL EDUCATIONAL PARTNERSへ出資するなど、新規事業へ取り組みました。
今後も様々なコンテンツを通してより多くの方々に感動をお届けできるよう努力してまいります。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は営業収入551億6千6百万円(前年同期比16.7%増)、営業利益44億7千9百万円(前年同期比34.0%増)、経常利益46億1千1百万円(前年同期比42.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億4千2百万円(前年同期比135.4%増)となりました。大型コンサートを積極的に実施した結果、イベント収入が増加し主要な増収要因となりました。利益に関しては、コンサート関連グッズ、レーベル、ファンクラブ、印税などが好調に推移したことに加え、販売費及び一般管理費の減少により営業利益増益となりました。さらに、持分法投資損益の改善や固定資産売却益などの計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な増益となりました。
なお、セグメントの概況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載されているとおりであります。
2) 財政状態の分析
(総資産)
当連結会計年度末の総資産は455億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ65億2千3百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、流動資産「現金及び預金」の増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は151億5千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億8千1百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、流動負債「営業未払金」の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は304億4千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億4千1百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上によるものであります。この結果、自己資本比率は63.3%となりました。
3) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下のものがあげられます。
会社の戦略上の判断、アーティスト本人の要因もあわせ主要アーティストの人気・活動・契約状況、中長期的には新人アーティストの発掘・育成状況、それらアーティストから生み出される作品・商品のヒット状況等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。大規模なコンサート・舞台制作は短期的に営業収入を急増させますが、開催が不定期であることが多く、またその性質上、自然災害・天候・感染症等の要因に影響されることもあります。同様に、音楽及び映像のパッケージ・配信等の各種作品の発売・興行時期も業績変動の要因となります。特に舞台・映像などの出資作品は投資した資金の回収期間が長期にわたることもあり、その間の制作状況・外部環境の変化も含め、リスクが増大することがあります。当社グループが保有している資産について、市場価格の著しい下落、事業収益性悪化の場合、減損会計の適用により減損損失が発生し、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、総合エンターテインメント企業として、積極的に新規事業に取り組んでおりますが、エンターテインメントビジネスは、そもそもがヒットビジネスであり、新たな試みは、既存の市場にチャレンジするものも多く、その性質上リスクの発生は否めず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
日本国内の人口減少の長期的な影響から国内市場の成長性は不透明な状況です。そのため海外への事業展開を積極的に進めておりますが、政治的・経済的要因、法律・制度及び各種規制、テロ・戦争等予期し得ない事由が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
4) 資本の財源及び資金の流動性
・当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。
・当連結会計年度における借入実績及び期末残高はありません。
・当社グループの財務政策は、運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源につきまして、内部資金を財源とし安定的な供給を行うことを基本方針としておりますが、財務状況により機動的な運転資金の調達先として銀行借入を選択する場合もあります。
5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループの事業の特徴は、アーティストをマネージメントし、そこから創造されるコンテンツを事業化することに始まり、非常に多岐にわたっております。そのため、各事業を小単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っております。年度毎の業績の変動が比較的大きく、事業により利益率の差はありますが、全体としての営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としております。
当社グループの次期の業績見通しは、次のとおりであります。
<営業収入>・ 大型イベントが減少
・ 大型音楽作品のリリースが減少
上記要因などにより、減収となる計画です。
<営業利益>減収要因などにより減益となる計画です。
<経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益>経常利益については営業利益の減益により減益に、
親会社株主に帰属する当期純利益については上記要因に加え、当期の所有不動産売却による特別利益がないため、減益となる計画です。
セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。
[アーティストマネージメント事業]
減収減益となる計画です。
[主な事業]
・ イベント収入:<コンサート>サザンオールスターズ(4-6月)、ポルノグラフィティ(9月)、BABYMETAL(6月、7月)、SEKAI NO OWARI(4-8月)のコンサートツアーなど
<舞台・公演>「Kinky Boots」(4-5月)など
・ 出演収入・CM収入:福山雅治、大泉洋、吉高由里子、佐藤健、神木隆之介など
・ 印税収入(新譜):BABYMETAL アルバム、桑田佳祐 DVD、Perfume DVDなど
・ ファンクラブ収入・商品売上収入:サザンオールスターズのファンクラブ会員収入、グッズなど
<営業収入>大型イベントや、大型音楽作品のリリースが減少することにより減収となる計画です。
<セグメント利益>減収要因により減益となる計画です。
[メディアビジュアル事業]
当期と同程度となる計画です。
[主な事業]
・ 映像作品販売収入:「ギャングース」(6月)などのDVD販売収入
・ 映像製作収入:大泉洋主演映画「そらのレストラン」、福山雅治主演映画「マチネの終わりに」などの
劇場配給分配収入
<営業収入>当期と同程度となる計画です。
<セグメント利益>当期と同程度となる計画です。
[コンテンツ事業]
減収減益となる計画です。
[主な事業]
・ サザンオールスターズ、福山雅治、BEGIN、ONE OK ROCK、Perfumeなどによる旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用
<営業収入>当期のような大型作品リリースの予定がないため、減収となる計画です。
<セグメント利益>減収要因により減益となる計画です。
[プレイスマネージメント事業]
当期と同程度となる計画です。
[主な事業]
・ 東京ワンピースタワーの入場料収入、グッズ販売収入
<営業収入>当期と同程度となる計画です。
<セグメント利益>当期と同程度となる計画です。
6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは様々な権利、コンテンツ、作品を多数保有しビジネスを行うのみならず、そこで作り上げたノウハウ・サービスを応用して展開する総合エンターテインメント企業として、あらゆる人々に夢と感動を届けることを基本方針としております。
当社グループを取り巻く事業環境は、日本の人口減少、エンターテインメント各種市場の変化、技術の進展等により目まぐるしく変化しており、このような事業環境に対して、より迅速かつ明確な経営判断が益々求められております。
そのような認識のもと、アーティストポートフォリオの拡大、アーティスト等から派生するプロダクツの多様化・拡充、バリューチェーンの内製化、国内外の新規市場の開拓など既存事業の拡大を図りながら、様々な新規事業・新規プロジェクトを展開してまいります。
また、そのような事業を展開するに当たり、クリエイティブな環境づくりと、透明性が高くガバナンスの効いた会社経営に努め、企業価値の増大を図っていく所存であります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
[当連結会計年度の経営成績]
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 増減 | 増減率(%) | |
| 営業収入 | 47,283 | 55,166 | 7,882 | 16.7 |
| 営業利益 | 3,342 | 4,479 | 1,137 | 34.0 |
| 経常利益 | 3,237 | 4,611 | 1,373 | 42.4 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 1,887 | 4,442 | 2,555 | 135.4 |
[経済状況]
当連結会計年度のわが国経済は、政府の各種経済政策などにより、企業収益や雇用、所得環境の改善傾向が続くなど緩やかな回復基調が継続いたしました。しかしながら、中国経済減速の影響により輸出や生産の一部に弱さがみられるなど、今後も通商問題の動向、金融資本市場の変動などに留意すべき状況が続いております。
[当社グループの事業概況]
当社グループの経営成績は営業収入551億6千6百万円(前年同期比16.7%増)、営業利益44億7千9百万円(前年同期比34.0%増)、経常利益46億1千1百万円(前年同期比42.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億4千2百万円(前年同期比135.4%増)となりました。大型コンサートツアーの増加によるイベント収入及び関連グッズ収入が好調であり増収となりました。利益に関しましては、増収要因に加え販売費及び一般管理費の減少、持分法投資損益の改善、固定資産売却益など特別利益の計上により大幅な増益となりました。
<営業収入>・ イベント収入(大型コンサートツアー)が増加
・ 商品売上収入(コンサートグッズ、音楽パッケージ)が増加
・ ファンクラブ会員収入が増加
・ 印税収入(新譜・旧譜)が増加
上記要因などにより増収となりました。
<営業利益>・ 増収に伴う増益に加え、販売費及び一般管理費の減少により増益となりました。
<経常利益>・ 持分法投資損益の改善により増益となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>・ 固定資産売却益など特別利益の計上により大幅な増益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(営業収入)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 増減 | 増減率(%) | |
| アーティストマネージメント事業 | 40,969 | 48,838 | 7,869 | 19.2 |
| メディアビジュアル事業 | 1,479 | 1,108 | △371 | △25.1 |
| コンテンツ事業 | 2,561 | 2,992 | 430 | 16.8 |
| プレイスマネージメント事業 | 2,272 | 2,226 | △46 | △2.0 |
| 合計 | 47,283 | 55,166 | 7,882 | 16.7 |
(セグメント利益又は損失(△))
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 増減 | 増減率(%) | |
| アーティストマネージメント事業 | 3,572 | 4,440 | 868 | 24.3 |
| メディアビジュアル事業 | △93 | △23 | 69 | - |
| コンテンツ事業 | 921 | 1,086 | 165 | 18.0 |
| プレイスマネージメント事業 | △70 | △185 | △115 | - |
| 調整額 | △986 | △837 | 149 | - |
| 合計 | 3,342 | 4,479 | 1,137 | 34.0 |
[アーティストマネージメント事業]
営業収入488億3千8百万円(前年同期比19.2%増)、セグメント利益44億4千万円(前年同期比24.3%増)となり、増収増益となりました。
[主な事業]
・ イベント収入:<コンサート>福山雅治、星野源、ONE OK ROCK、SEKAI NO OWARI、ポルノグラフィティ、Perfume、BABYMETAL、高橋優のコンサートツアー
<舞台・公演>地球ゴージャス「ZEROTOPIA」、熱海五郎一座「船上のカナリアは陽気な不協和音」
・ 商品売上収入:コンサートグッズ
ONE OK ROCK、福山雅治、BABYMETALの音楽パッケージ
・ ファンクラブ収入:サザンオールスターズ、福山雅治、星野源、ONE OK ROCK、
SEKAI NO OWARI
・ 印税収入(新譜):サザンオールスターズ(アルバムCD)、星野源(アルバムCD)
・ 出演収入・CM収入:大泉洋、福山雅治、吉高由里子、神木隆之介、サザンオールスターズ、佐藤健など
<営業収入>・ イベント収入(大型コンサート公演数、規模など)が増加
(前年同期は桑田佳祐、星野源、ONE OK ROCK、福山雅治、ポルノグラフィティ、BABYMETAL、Perfume、高橋優のコンサートなど)
・ 商品売上収入(コンサートグッズ、音楽パッケージ)が増加
(前年同期よりイベント増加による関連グッズ増加、音楽パッケージ大型作品増加)
・ ファンクラブ収入(サザンオールスターズ)が増加
・ 印税収入(新譜)(サザンオールスターズ、星野源)が増加
上記要因などにより増収となりました。
<セグメント利益>増収要因により増益となりました。
[メディアビジュアル事業]
営業収入11億8百万円(前年同期比25.1%減)、セグメント損失2千3百万円(前年同期は9千3百万円のセグメント損失)となり、減収増益となりました。
[主な事業]
・ 映像作品販売収入:TEAM NACS舞台「PARAMUSHIR」、大泉洋主演映画「探偵はBARにいる3」などのDVD販売収入
・ 映像製作収入:佐藤健主演映画「8年越しの花嫁」、「億男」、
神木隆之介主演映画「フォルトゥナの瞳」などの劇場配給分配収入
・ 番組制作収入:映画「ギャングース」制作受託など
<営業収入>・ 映像作品販売収入が減少
(前年同期は福山雅治主演映画「三度目の殺人」、星野源主演ドラマ「プラージュ」などのDVD販売収入)
・ 映像製作収入が減少
(前年同期は「三度目の殺人」などの配給・DVD分配収入)
上記要因などにより減収となりました。
<セグメント利益>・ 音楽パッケージ販売手数料(主にONE OK ROCK関連)が好調であり増益となりました。
[コンテンツ事業]
営業収入29億9千2百万円(前年同期比16.8%増)、セグメント利益10億8千6百万円(前年同期比18.0%増)となり、増収増益となりました。
[主な事業]
・ サザンオールスターズ、福山雅治、BEGIN、ポルノグラフィティ、Perfume、ONE OK ROCK、BABYMETALなどによる旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用
<営業収入>・ 著作権印税の増加などにより増収となりました。
<セグメント利益>・ 増収要因により増益となりました。
[プレイスマネージメント事業]
営業収入22億2千6百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント損失1億8千5百万円(前年同期は7千万円のセグメント損失)となりました。
[主な事業]
・ 東京ワンピースタワー、アミューズミュージアムの入場料収入、グッズ販売収入
・ ベルギービール等の飲食店収入
<営業収入>・ 東京ワンピースタワーのフォト・グリーティングなどのパーク内イベント収入が低調であったことなどにより、減収となりました。
<セグメント利益>・ 減収要因により減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ56億8百万円増加し、当連結会計年度末には249億5千5百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は55億5百万円(前年同期は8億1千3百万円の使用)となりました。
これは、主に法人税等の支払による資金減少要因はありましたが、営業債務の増加及び税金等調整前当期純利益計上に伴う資金増加要因が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は6億6千4百万円(前年同期は1億8千4百万円の獲得)となりました。
これは、主に有形固定資産、関係会社株式の取得による資金減少要因を、有形固定資産の売却による資金増加要因が上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億6千1百万円(前年同期は5億3千7百万円の使用)となりました。
これは、主に配当金の支払による資金減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
1) 生産実績及び受注状況
該当事項はありません。
2) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| アーティストマネージメント事業(千円) | 48,838,805 | 19.2 |
| メディアビジュアル事業(千円) | 1,108,635 | △25.1 |
| コンテンツ事業(千円) | 2,992,645 | 16.8 |
| プレイスマネージメント事業(千円) | 2,226,188 | △2.0 |
| 合計(千円) | 55,166,276 | 16.7 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3.数量の表示は、取扱い品目が多岐にわたり記載が困難であるため省略しております。
4.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱ローソンエンタテインメント | 7,496,133 | 15.9 | 6,172,915 | 11.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループは、貸倒債権、たな卸資産、投資、法人税等、退職給付債務、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1) 経営成績の分析
当社グループは国内における好調なコンサート市場を背景に、福山雅治、ONE OK ROCK、星野源などの大規模コンサートツアーを展開し、好成績を収めました。しかしながら、一部イベントにおける制作費の増加などにより利益面では苦戦を強いられました。また、今期は多くのCMやドラマで活躍した大泉洋や賀来賢人を始めとする、多くのアーティストがドラマや映画で活躍し、新規CM契約を多数獲得することができました。プレイスマネージメント事業は、引き続き当社グループに一定の営業収入として貢献しておりますが、利益面では昨年度から大きな改善は見られず、貢献をするまでに至っておりません。
新たな取り組みとしては、事業ポートフォリオの多様化を目的に、オンライン塾とインターナショナルスクールを主に展開しております株式会社GLOBAL EDUCATIONAL PARTNERSへ出資するなど、新規事業へ取り組みました。
今後も様々なコンテンツを通してより多くの方々に感動をお届けできるよう努力してまいります。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は営業収入551億6千6百万円(前年同期比16.7%増)、営業利益44億7千9百万円(前年同期比34.0%増)、経常利益46億1千1百万円(前年同期比42.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億4千2百万円(前年同期比135.4%増)となりました。大型コンサートを積極的に実施した結果、イベント収入が増加し主要な増収要因となりました。利益に関しては、コンサート関連グッズ、レーベル、ファンクラブ、印税などが好調に推移したことに加え、販売費及び一般管理費の減少により営業利益増益となりました。さらに、持分法投資損益の改善や固定資産売却益などの計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な増益となりました。
なお、セグメントの概況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載されているとおりであります。
2) 財政状態の分析
(総資産)
当連結会計年度末の総資産は455億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ65億2千3百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、流動資産「現金及び預金」の増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は151億5千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億8千1百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、流動負債「営業未払金」の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は304億4千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億4千1百万円増加いたしました。主な増加要因としましては、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上によるものであります。この結果、自己資本比率は63.3%となりました。
3) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、以下のものがあげられます。
会社の戦略上の判断、アーティスト本人の要因もあわせ主要アーティストの人気・活動・契約状況、中長期的には新人アーティストの発掘・育成状況、それらアーティストから生み出される作品・商品のヒット状況等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。大規模なコンサート・舞台制作は短期的に営業収入を急増させますが、開催が不定期であることが多く、またその性質上、自然災害・天候・感染症等の要因に影響されることもあります。同様に、音楽及び映像のパッケージ・配信等の各種作品の発売・興行時期も業績変動の要因となります。特に舞台・映像などの出資作品は投資した資金の回収期間が長期にわたることもあり、その間の制作状況・外部環境の変化も含め、リスクが増大することがあります。当社グループが保有している資産について、市場価格の著しい下落、事業収益性悪化の場合、減損会計の適用により減損損失が発生し、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、総合エンターテインメント企業として、積極的に新規事業に取り組んでおりますが、エンターテインメントビジネスは、そもそもがヒットビジネスであり、新たな試みは、既存の市場にチャレンジするものも多く、その性質上リスクの発生は否めず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
日本国内の人口減少の長期的な影響から国内市場の成長性は不透明な状況です。そのため海外への事業展開を積極的に進めておりますが、政治的・経済的要因、法律・制度及び各種規制、テロ・戦争等予期し得ない事由が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
4) 資本の財源及び資金の流動性
・当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。
・当連結会計年度における借入実績及び期末残高はありません。
・当社グループの財務政策は、運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源につきまして、内部資金を財源とし安定的な供給を行うことを基本方針としておりますが、財務状況により機動的な運転資金の調達先として銀行借入を選択する場合もあります。
5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループの事業の特徴は、アーティストをマネージメントし、そこから創造されるコンテンツを事業化することに始まり、非常に多岐にわたっております。そのため、各事業を小単位に分け、事業毎の営業利益管理を行っております。年度毎の業績の変動が比較的大きく、事業により利益率の差はありますが、全体としての営業利益・営業利益率・株主資本利益率などの向上を目標としております。
当社グループの次期の業績見通しは、次のとおりであります。
<営業収入>・ 大型イベントが減少
・ 大型音楽作品のリリースが減少
上記要因などにより、減収となる計画です。
<営業利益>減収要因などにより減益となる計画です。
<経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益>経常利益については営業利益の減益により減益に、
親会社株主に帰属する当期純利益については上記要因に加え、当期の所有不動産売却による特別利益がないため、減益となる計画です。
セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。
[アーティストマネージメント事業]
減収減益となる計画です。
[主な事業]
・ イベント収入:<コンサート>サザンオールスターズ(4-6月)、ポルノグラフィティ(9月)、BABYMETAL(6月、7月)、SEKAI NO OWARI(4-8月)のコンサートツアーなど
<舞台・公演>「Kinky Boots」(4-5月)など
・ 出演収入・CM収入:福山雅治、大泉洋、吉高由里子、佐藤健、神木隆之介など
・ 印税収入(新譜):BABYMETAL アルバム、桑田佳祐 DVD、Perfume DVDなど
・ ファンクラブ収入・商品売上収入:サザンオールスターズのファンクラブ会員収入、グッズなど
<営業収入>大型イベントや、大型音楽作品のリリースが減少することにより減収となる計画です。
<セグメント利益>減収要因により減益となる計画です。
[メディアビジュアル事業]
当期と同程度となる計画です。
[主な事業]
・ 映像作品販売収入:「ギャングース」(6月)などのDVD販売収入
・ 映像製作収入:大泉洋主演映画「そらのレストラン」、福山雅治主演映画「マチネの終わりに」などの
劇場配給分配収入
<営業収入>当期と同程度となる計画です。
<セグメント利益>当期と同程度となる計画です。
[コンテンツ事業]
減収減益となる計画です。
[主な事業]
・ サザンオールスターズ、福山雅治、BEGIN、ONE OK ROCK、Perfumeなどによる旧譜楽曲の販売及び旧譜楽曲の二次使用
<営業収入>当期のような大型作品リリースの予定がないため、減収となる計画です。
<セグメント利益>減収要因により減益となる計画です。
[プレイスマネージメント事業]
当期と同程度となる計画です。
[主な事業]
・ 東京ワンピースタワーの入場料収入、グッズ販売収入
<営業収入>当期と同程度となる計画です。
<セグメント利益>当期と同程度となる計画です。
6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは様々な権利、コンテンツ、作品を多数保有しビジネスを行うのみならず、そこで作り上げたノウハウ・サービスを応用して展開する総合エンターテインメント企業として、あらゆる人々に夢と感動を届けることを基本方針としております。
当社グループを取り巻く事業環境は、日本の人口減少、エンターテインメント各種市場の変化、技術の進展等により目まぐるしく変化しており、このような事業環境に対して、より迅速かつ明確な経営判断が益々求められております。
そのような認識のもと、アーティストポートフォリオの拡大、アーティスト等から派生するプロダクツの多様化・拡充、バリューチェーンの内製化、国内外の新規市場の開拓など既存事業の拡大を図りながら、様々な新規事業・新規プロジェクトを展開してまいります。
また、そのような事業を展開するに当たり、クリエイティブな環境づくりと、透明性が高くガバナンスの効いた会社経営に努め、企業価値の増大を図っていく所存であります。