有価証券報告書-第38期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/21 15:15
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、輸出の持ち直しや生産の増加を背景に企業収益の改善が続く中、所得環境の改善や個人消費の持ち直しが見られる等、緩やかな回復が続きました。しかしながら、国内における人手不足の深刻化に加え、米国による関税引き上げをはじめとする保護主義的な動きの広がりや円高、資源高の進行、近隣諸国の地政学リスク等により、景気の先行きには慎重な見方が必要な状況となっております。
国内の雇用情勢につきましては、製造業やサービス業に加え、運輸業、建設業等、各分野で人手不足が一段と深刻化しており、平成30年2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.58倍、正社員有効求人倍率(季節調整値)も1.07倍と引き続き高い水準で推移しております。こうした中、人材獲得に向けた採用活動の強化や女性・シニア人材の活用、賃上げに取り組む企業も増えてきましたが、依然として人手不足の抜本的な解消には至っておりません。
このような事業環境の中、当社グループでは、既存サービスの強化に加え、新たな注力分野の開拓やサービスの開発等により、人材採用をはじめとする顧客企業の人事労務課題等の解決をサポートしていくことで、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組みました。また、当社グループの新卒採用をはじめ優秀な人材の積極的な採用や待遇改善等、人材への投資により事業基盤の強化を進めました。
なお、非連結子会社でありました㈱ワークプロジェクト及びQUICK GLOBAL MEXICO,S.A.DE C.V.については、重要性が増したこと等により、また、Centre People Appointments LTD.については、平成29年8月に株式を取得したことにより、当連結会計年度において新たに連結の範囲に含めております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における連結総資産は10,587百万円(前年同期比13.8%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,286百万円増加しました。
連結総負債は3,610百万円(前年同期比3.0%増)となり、前連結会計年度末と比較して105百万円増加しました。
連結純資産は6,977百万円(前年同期比20.4%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,180百万円増加しました。
b.経営成績
当連結会計年度における当社グループの売上高は16,775百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益は2,198百万円(同10.0%増)、経常利益は2,300百万円(同10.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,627百万円(同17.0%増)と、8期連続の増収増益を達成するとともに、売上高・利益とも過去最高を更新しました。
セグメントの業績(報告セグメント及びその他)は、次のとおりであります。
(人材サービス事業)
1.人材紹介
人材紹介では、建設・土木分野や製造分野等の一般企業及び病院や介護施設をはじめとする医療施設の採用ニーズが引き続き高い水準で推移しました。このような状況の中、各種領域における運営サイトやサービスの拡充を図るとともに、競合他社との競争激化が進む登録者獲得について引き続きプロモーション強化を行うことで、差別化や顧客満足の向上に取り組みました。これらの結果、一般企業への専門職・技術職紹介、医療施設への看護師紹介実績はともに順調に拡大しました。
2.人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等
人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等では、雇用環境の改善に伴い正社員をはじめとする直接採用の難易度が高まっていることから、企業の派遣活用ニーズは堅調な状況が続いております。こうした中、専門性を要するIT及びWeb関連職種のほか、オフィスワークを中心にパートタイム派遣が伸長したことに加え、医療・福祉分野へのスタッフ派遣や保育士派遣についても引き続き順調に推移しました。
これらの結果、人材サービス事業の売上高は9,915百万円(前年同期比21.6%増)、営業利益は1,735百万円(同16.3%増)となりました。
(リクルーティング事業)
リクルーティング事業では、人手不足に伴う企業の採用ニーズの高まりを受け、中途採用領域におきまして、派遣登録スタッフ及びアルバイト・パート等の求人広告の取り扱いが堅調に推移するとともに、正社員の求人広告取り扱いについても底堅く推移しました。
一方、新卒採用領域におきましても、学生優位の売り手市場を背景に企業の新卒採用活動も積極化・多様化してきたことから、平成30年3月より販売を開始した平成31年3月卒業予定の大学生向け新卒採用広告や合同企業説明会等のイベント出展に関する取り扱いが拡大しました。
また、求人広告取り扱い以外のサービスについても採用サイトや会社パンフレットをはじめとする採用ツール等の制作物の取り扱いが順調に推移しました。こうした中、待遇改善や採用強化をはじめ人材への投資を進めたことで人件費等の費用が拡大しました。
この結果、リクルーティング事業の売上高は3,693百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は881百万円(同2.4%減)となりました。
(情報出版事業)
情報出版事業では、北陸の住宅情報誌「家づくりナビ」の広告取り扱いやコンシェルジュサービス「ココカラ。家づくり」といった住宅領域のサービスに加え、折り込みチラシ等のポスティングサービスが引き続き堅調に推移しました。また、主力の生活情報誌は、飲食店やショップ等の集客のためのタウン広告の取り扱いが好調だったことで石川エリアの業績が上向いてきたものの、富山・新潟エリアにおいては苦戦が続きました。
こうした中、平成30年2月に富山県高岡市に高岡営業所を開設したほか、3月には地元編集者が厳選した金沢の最新情報を毎日配信するWebメディア「週末、金沢。」をリリースする等、新たなマーケットの開拓にも積極的に取り組みました。
この結果、情報出版事業の売上高は1,762百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益は3百万円(同95.0%減)となりました。
(その他)
1.ネット関連事業
ネット関連事業では、少子高齢化による人手不足や企業の「働き方改革」に向けた動きを背景に、人材採用や育成、福利厚生の充実、生産性の改善等、企業の人事戦略をサポートするHRソリューションビジネスへの関心が高まったことから、業界各社のプロモーションニーズも旺盛な状況が続き、人事・労務に関するポータルサイト「日本の人事部」の広告収入が順調に推移しました。
こうした中、平成29年11月には日本最大級の人事イベント「HRカンファレンス」においてHRテクノロジーに特化した「HR Technologyカンファレンス2017」を同時開催したほか、平成30年2月には人生100年時代のキャリアと教育をテーマに、企業の枠組みを越えて人事担当者が学び合う「HRコンソーシアム」を開催する等、市場のニーズや関心に合わせた新たなサービスや機会を提供するとともに「日本の人事部」ブランドのさらなる浸透に取り組みました。
2.海外事業
海外事業では、QUICK USA,Inc.において、堅調な米国経済を背景に雇用情勢の改善が続く中、外国人の就労ビザ取得の厳格化による求職者優位の売り手市場の流れは変わらず、日英バイリンガル人材の登録者獲得競争が熾烈さを増す中、登録サイトのスマートフォン対応や使い勝手を考えたデザインリニューアル等による登録者獲得強化にも取り組み、人材紹介・人材派遣とも順調に拡大しました。
上海クイック有限公司においては、中国経済の停滞感が強く、企業の採用マインドも上向かない中、顧客企業の経営強化につながる従業員の適正報酬の分析や人事制度の整備、人材育成のための研修等の人事労務コンサルティングが堅調でした。
QUICK GLOBAL MEXICO,S.A.DE C.V.においては、引き続き堅調な自動車関連メーカーのメキシコ進出を背景に、これらの現地日系企業への通訳や営業・生産管理・経理職等の人材紹介が順調に拡大しました。
また、Centre People Appointments LTD.においては、人材紹介・人材派遣とも堅調に推移しました。
これらの結果、その他の売上高は1,404百万円(前年同期比33.4%増)、営業利益は198百万円(同9.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増減額は、法人税等の支払、配当金の支払等はありましたが、税金等調整前当期純利益の計上等により、前連結会計年度末に比べ375百万円資金が増加し、当連結会計年度末における残高は5,014百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
法人税等の支払817百万円、売上債権の増加135百万円等により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益2,275百万円の計上等により資金が増加したため、営業活動の結果得られた資金は1,432百万円(前年同期比28.4%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得による支出288百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出142百万円等により資金が減少したため、投資活動の結果使用した資金は490百万円(前年同期比91.8%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払618百万円、リース債務の返済による支出14百万円等により資金が減少したため、財務活動の結果使用した資金は634百万円(前年同期比25.8%増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当社グループの各事業における仕入実績につきましては、提供するサービスの性格上該当事項がない又は金額が僅少であることから、記載を省略しております。
なお、業務上、当社グループの仕入に類似するリクルーティング事業の求人広告掲載費用を参考として示すと次のとおりであります。
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
求人広告掲載枠取扱額(千円)992,028108.7

(注)1.上記のうち、主な相手先別の取扱額及び総取扱額に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社リクルートホールディングス867,13095.0954,30896.2

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
人材サービス事業(千円)9,915,233121.6
リクルーティング事業(千円)3,693,440103.3
情報出版事業(千円)1,762,26598.2
報告セグメント計(千円)15,370,939113.6
その他(千円)1,404,138133.4
合計(千円)16,775,078115.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社リクルートホールディングス2,222,52215.22,427,70714.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態及び経営成績等の分析
1.財政状態の分析
当連結会計年度末における連結総資産は10,587百万円(前年同期比13.8%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,286百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、投資有価証券の増加等によるものであります。
連結総負債は3,610百万円(前年同期比3.0%増)となり、前連結会計年度末と比較して105百万円増加しました。主な要因は、未払法人税等は減少しましたが、未払金、未払費用が増加したこと等によるものであります。
連結純資産は6,977百万円(前年同期比20.4%増)となり、前連結会計年度末と比較して1,180百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等によるものであります。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.5ポイント改善し65.8%となりました。
2.経営成績の分析
売上高
当社グループでは既存サービスの強化に加え、新たな注力分野の開拓やサービスの開発等により、人材採用をはじめとする顧客企業の人事労務課題等の解決をサポートしていくことで、他社との差別化や顧客満足度の向上に取り組みました。
なお、非連結子会社でありました㈱ワークプロジェクト(人材サービス事業)及びQUICK GLOBAL MEXICO,S.A.DE C.V.(海外事業)については、重要性が増したこと等により、また、Centre People Appointments LTD.(海外事業)については、平成29年8月に株式を取得したことにより、当連結会計年度において新たに連結の範囲に含めております。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、16,775百万円と前年同期比15.1%の増加となりました。人材サービス事業の売上高は順調に推移し9,915百万円(前年同期比21.6%増)となりました。また、他のセグメントについては、リクルーティング事業が3,693百万円(前年同期比3.3%増)、情報出版事業が1,762百万円(前年同期比1.8%減)、その他が1,404百万円(前年同期比33.4%増)となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度における当社グループの売上原価は、前年同期比19.0%増の7,026百万円となりました。人材サービス事業において㈱ワークプロジェクトが新たに連結の範囲に含まれたことによる費用の増加、また、人材紹介におけるプロモーション強化等もあり、売上原価率は41.9%となり、前年同期より1.4ポイント増加いたしました。
販売費及び一般管理費は、採用強化等による従業員数の増加及び待遇改善等に伴う人材投資に係る人件費の増加等もあり、前年同期比13.1%増の7,549百万円となりました。
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、営業利益は前年同期比10.0%増の2,198百万円となりました。営業外収益において、人材サービス事業における助成金収入30百万円等の計上、また、営業外費用において支払利息2百万円等が計上された結果、経常利益は前年同期比10.9%増の2,300百万円となりました。
さらに、特別損失において固定資産除却損26百万円を計上したほか、法人税等646百万円の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比17.0%増の1,627百万円となりました。
3.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
[キャッシュ・フローの参考資料]
平成28年
3月期
平成29年
3月期
平成30年
3月期
自己資本比率(%)64.262.365.8
時価ベースの自己資本比率(%)226.0238.4337.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.20.10.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)316.2736.5623.8

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3. キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上された負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象にしております。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは規模の拡大を目指すほか、独自の営業網や転職希望登録者の獲得ノウハウ等の事業資産の有効活用により、利益重視の体制を整える方針であります。これらを実現させ、安定的な成長と堅実な財務体質の構築に向け、中長期的に売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)を高めていくことを目指してまいります。
当連結会計年度における売上高経常利益率は13.7%(前年同期比0.5ポイント低下)であり、自己資本当期純利益率は25.5%(前年同期比1.0ポイント低下)でありました。引き続き当該指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
d.資本の財源及び資金の流動性
資本政策については、財務の健全性や資本効率等を考慮し、将来の事業展開の為の内部留保の充実と、株主への利益還元とのバランスを考えながら実施していくことを基本としております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員に係る人件費等であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、事業所等の附属設備への投資、社内システムへの投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、必要に応じて金融機関から資金調達することとしております。また、設備投資や長期運転資金についても必要に応じて金融機関から資金調達することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は202百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,014百万円となっております。

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