有価証券報告書-第22期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/29 15:03
【資料】
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【項目】
149項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)における当社グループは、ゴルフ専門のITサービス企業として圧倒的な情報量とゴルフに特化したサービス力を強みに、ゴルファーにより快適で楽しいゴルフライフを提供してまいりました。しかしながら、3月中旬以降COVID-19の影響から政府や地方自治体の要請による外出自粛の制限等でゴルフプレーの減少や実店舗の休業等から一時的に業績は苦戦を強いられました。当該制限解除後はパンデミック環境下におけるレジャースポーツの中でもゴルフは「3密」を避けやすい屋外スポーツであることが認知されたこと、天候に恵まれたこと等から順調に回復し、売上高33,690百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益838百万円(前年同期比14.3%減)、経常利益907百万円(前年同期比6.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益261百万円(前年同期比27.1%減)となりました。
主要セグメント別の業績は次の通りであります。
「国内」セグメント
当連結会計年度における「国内」セグメントの業績は、売上高26,723百万円(前年同期比0.4%減)となりました。また、セグメント利益は1,780百万円(前年同期比15.9%増)となりました。
「海外」セグメント
当連結会計年度における「海外」セグメントの業績は、売上高6,967百万円(前年同期比6.3%減)となりました。また、セグメント損失は941百万円(前年同期セグメント損失556百万円)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の財政状態は、次の通りであります。
総資産は17,994百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,570百万円減少しました。流動資産は9,640百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,071百万円減少となりました。これは主に商品が減少したこと等によります。固定資産は8,353百万円となり、前連結会計年度末に比べて499百万円の減少となりました。
負債は、流動負債が11,078百万円となり、前連結会計年度末に比べ934百万円減少となりました。これは主に買掛金や短期借入金が減少したこと等によります。固定負債は559百万円となり、前連結会計年度末に比べて676百万円の減少となりました。
純資産は6,356百万円となり、前連結会計年度末に比べて40百万円増加となりました。
主要な勘定残高は、現金及び預金が876百万円増加した一方、短期借入金が1,974百万円、商品が1,793百万円、買掛金が625百万円減少しました。利益剰余金は160百万円の増加となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度と比較して876百万円増加し2,873百万円(前連結会計年度末比43.9%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4,888百万円の収入(前年同期は2,123百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益829百万円、減価償却費1,190百万円等の非資金項目、たな卸資産の減少1,766百万円、前受金の増加543百万円が、仕入債務の減少607百万円、売上債権の増加19百万円、法人税等の支払額474百万円を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,284百万円の支出(前年同期は1,952百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出872百万円、無形固定資産の取得による支出349百万円、事業譲受による支出63百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,703百万円の支出(前年同期は128百万円の収入)となりました。これは短期借入金の純減少額1,933百万円、長期借入金の返済による支出667百万円、配当金の支払額100百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
国内10,81482.0
海外1,188101.5
合計12,00283.6

(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ. 受注実績
当社グループは、受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。また、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
ニ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
国内26,72399.6
海外6,96793.7
合計33,69098.3

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性及びリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので留意ください
① 当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上は、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた1年でした。国内セグメントでは、4、5月において店舗やレッスンスタジオが2ヶ月程度休業を余儀なくされゴルフプレー需要も一時的に減少したものの、7、8月以降はゴルフプレー需要が回復しインターネット需要も追い風となり、売上は0.4%の減少に留まりました。海外セグメントでは、もっとも需要の伸びる時期である4、5月の2か月程度レッスンスタジオの休業を余儀なくされたことにより売上は前年より6.3%減少しました。
以上の結果、売上高は前年同期比1.7%減少し33,690百万円、売上総利益は13,075百万円、となりました。
(販売費及び一般管理費)
国内セグメントでは、人件費やマーケティング費用のコストコントロールを行いました。海外セグメントでは、4、5月において店舗やレッスンスタジオが2ヶ月程度休業を余儀なくされましたが、レッスンコーチの雇用を維持し再開に備える選択をしました。
以上の結果、販売費及び一般管理費は前年同期比3.5%減少し12,236百万円、営業利益は838百万円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
営業外損益は68百万円の利益(純額)となりました。助成金等収入63百万円、不動産賃貸料13百万円等を計上したことにより、営業外収益は100百万円となりました。また、支払利息27百万円等を計上したことにより、営業外費用は31百万円となりました。
以上の結果、経常利益は907百万円となりました。
(特別損益及び税金等調整前当期純利益)
特別損益は77百万円の損失(純額)となりました。固定資産除却損75百万円等を計上したことにより、特別損失は77百万円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は829百万円となりました。
(法人税等(法人税等調整額を含む)及び親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等は568百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は261百万円となりました。1株当たり当期純利益金額は、14円31銭となりました。
(重要な非財務指標)
当社グループはGDOクラブ会員数と当社ウェブサイトの総ビジター数、ユニークビジター数(注)を、当社グループの成長に重要な影響を与える指標と位置付けております。
2021年2月末におけるGDOクラブ会員数は、前連結会計年度末である2019年12月末時点の413万人から約59万人増加し472万人となりました。また、2021年2月末時点の当社ウェブサイトの総ビジター数は1,361万人、ユニークビジター数は457万人となりました。当社ウェブサイトを視聴しながら、「GDOゴルフショップ」においてゴルフ用品を購入したり、当社ゴルフ場予約サービスを利用してゴルフ場予約を行い、また当社の媒体価値が高まっていくことで新たな広告収入を喚起することが見込まれます。
(注)当社ウェブサイトを特定の期間のうちに訪れた正味の人数
② 当連結会計年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は17,994百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,570百万円減少しました。流動資産は商品の仕入を適切にコントロールしたこと等により9,640百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,071百万円減少となりました。固定資産は投資を適切にコントロールした結果8,353百万円となり、前連結会計年度末に比べて499百万円の減少となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、流動負債が11,078百万円となり、前連結会計年度末に比べ934百万円減少となりました。これは主に商品の仕入を適切にコントロールしたことにより買掛金や短期借入金が減少したこと等によります。固定負債は559百万円となり、前連結会計年度末に比べて676百万円の減少となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における、純資産は6,356百万円となり、前連結会計年度末に比べて40百万円増加となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、主な事業内容における資金需要とそれに対する施策は以下のとおりです。
ゴルフ用品販売サービスにおける運転資金需要は、通常、売掛金年齢、在庫回転率及び仕入規模に多大な影響を受けますが、当社グループの場合は、インターネットによる販売を主なものとしているため、仕入から売上計上のサイクルが極めて近く、在庫回転率は概ね月商の2~3ヶ月前後で推移しております。
ゴルフ場予約サービス及び、広告サービスについては、仕入コストが極めて少額であり、売上金額の大部分が売上総利益となるため、営業キャッシュインフローとなります。売上計上と資金回収の期間は概ね2ヶ月以内であると同時に、ほぼ毎月において定額的な収入となるため、当社の安定的な資金源として大きく貢献しております。なお、昨今のゴルフ場の経営破たんにより、貸倒れとなるケースが一部ありますが、金額としては極めて少額であり、当社の財政に大きな影響を及ぼす要因にはなっておりません。
経費面において、人件費やシステム投資等の固定費に加え、インターネットマーケティング費用の増大から変動販売費の割合が増加する傾向にありますが、更なる変動販売費比率の厳格管理により、適度な資金を維持しております。
当社の資金需要に対しては、自己資金及び金融機関からの借入金により充足されており、今後は売上成長に伴う更なる運転資金需要も見込まれております。現在、当社と金融機関との関係は極めて良好であり、資金運用面及び情報提供において、金融機関から積極的な支援を得ております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。
(固定資産の減損)
固定資産の減損は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合に減損損失を認識することとし、帳簿価額を回収可能価額まで減額させた当該減少額を減損損失として測定しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定を行うにあたっては、過年度の実績や事業計画等に基づく資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フロー、回収可能価額等の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等によりこの見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の繰延税金資産の回収可能性は、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性、将来加算一時差異の十分性等を満たしている場合に、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するものとしております。これらの判断は、将来の利益計画に基づく課税所得、一時差異等の解消見込年度等の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等によりこの見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。