有価証券報告書-第49期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/25 9:04
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(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当社賃貸・割賦事業では、主要顧客である官公庁・自治体等との良好な取引関係を活かして取引規模の拡大に努めると共に、民需営業においては顧客基盤の拡充や小口リースをはじめとしたベンダーファイナンスプログラムへの取り組み等による民需掘り起こしを行った結果、当連結会計年度における成約高及び契約実行高は共に前期を上回る実績となりました。これら営業活動の展開により、売上高は前期比増加となったものの、貸倒引当金戻入額の減少等により、営業利益は減益となりました。
ファイナンス事業においては、幅広い顧客に対するファイナンス案件の取り組みや、海外案件の取り組み強化を行ったものの、個別ファクタリングの減少により、成約高、契約実行高共に、前期比ほぼ横ばいとなりました。なお、営業利益については、配当収益や金利収入等の計上や貸倒引当金戻入により増益となりました。
リサ事業においては、当期において配当収入や販売用不動産売却益を計上したものの、前期に大型の営業投資有価証券売却益を計上したことから営業利益は減益となっております。
その他の事業においては、太陽光を中心とした再生可能エネルギーの収益化を図ると共に、ICT資産に関する各種運用サービスメニューの拡充やPFI/PPP事業の取り組み強化等を行いました。しかしながら、営業投資有価証券の減損を計上したことから営業損失となりました。
以上により、当連結会計年度の業績は、売上高2,041億31百万円(前期比11.8%減)、営業利益89億29百万円(同29.5%減)、経常利益89億円(同33.9%減)となったものの、法人税等や非支配株主に帰属する当期純利益の減少に伴い、親会社株主に帰属する当期純利益は63億91百万円(同6.4%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
a. 賃貸・割賦事業
賃貸・割賦事業の売上高は、前期比1.7%増の1,668億47百万円となったものの、営業利益は貸倒引当金戻入額の減少等により、前期比4億9百万円減少し40億87百万円となりました。
b. ファイナンス事業
ファイナンス事業の売上高は、配当収益や金利収入等により前期比8.4%増の66億44百万円となり、営業利益は貸倒引当金戻入額の計上等により、前期比1億88百万円増加の33億21百万円となりました。
c. リサ事業
リサ事業の売上高は、当期に配当収入や販売用不動産の売却があったものの、前期にファンドによる大型の営業投資有価証券の売却があったことから前期比19.4%減の140億51百万円となり、営業利益は前期比29億84百万円減少し36億34百万円となりました。
d. その他の事業
その他の事業の売上高は、前期に大型のヘルスケア関連不動産の売却があったことから、前期比62.1%減の166億49百万円となり、営業損益は営業投資有価証券の減損処理等により、前期比4億92百万円悪化し3億54百万円の損失となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて108億11百万円減少し、8,956億83百万円となりました。主な要因としては、リース債権及びリース投資資産が90億6百万円増加したものの、現金及び預金が139億95百万円、営業貸付金が70億33百万円減少したことによります。
負債は、前連結会計年度末に比べて58億21百万円減少し、7,896億84百万円となりました。主な要因としては、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が156億90百万円増加したものの、コマーシャル・ペーパーが150億円、債権流動化に伴う支払債務(債権流動化に伴う長期支払債務を含む)が59億20百万円減少したことによります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて49億90百万円減少し、1,059億99百万円となりました。主な要因としては、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益等により52億49百万円増加したものの、非支配株主持分が93億92百万円減少したことによります。
③キャッシュ・フローの状況
当社グループは、官公庁・自治体や大企業から中小企業までの幅広い顧客層に対して、主としてリース、割賦及び企業融資等のファイナンスサービスを提供している他、ファクタリング、決済・回収代行及び債権流動化等のサービスについても行っており、割賦債権、リース債権及びリース投資資産並びに営業貸付金等の営業債権を保有しております。また、営業投資有価証券、有価証券及び投資有価証券は、主に株式、債券及び組合出資金であり、純投資目的及び営業推進目的で保有しています。さらにこれらに加えて、外貨建ての海外投融資に取り組む他、当社グループの一部の連結子会社では、自己勘定やファンドを通じて、企業(株式)、貸付債権及び不動産を対象に投融資を行っております。
当社グループの資金調達は営業資産との整合を基本としており、営業資産等の増減にあわせて資金調達を行っています。具体的には、市場の状況を踏まえ、長期と短期や直接と間接等のバランスを図りつつ、金融機関からの借入れを中心に、社債やコマーシャル・ペーパーの発行並びに債権流動化といった様々な方法で資金調達をしております。
また、当社グループの主たる営業資産は、リースや割賦取引を中心とした固定金利の資産でありますが、資金調達は主に変動金利での借入を中心に行っているため、営業資産及び負債の総合管理(ALM)により、金利変動リスク及び流動性リスクの低減に努めております。その一環として、現在及び将来の獲得利鞘が変動するリスクをヘッジするために金利スワップ取引を利用しています。
なお、外貨建の営業資産の為替変動リスクについては、外貨建資産・調達の残高を両建てとする取引を行う他、通貨スワップ取引を用いてヘッジしております。
資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払を実行できなくなるリスク)に対しては、営業資産のキャッシュ・フローと営業負債のキャッシュ・フローの対応関係を適切に維持することのほか、資金調達手段の多様化への取組みや適正な水準の手許流動性を維持することなどによりリスクの低減を図っております。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下資金という)は、206億86百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果によって得られた資金は56億61百万円(前期は315億96百万円の支出)となりました。これは税金等調整前当期純利益89億86百万円を計上していることに加え、主に賃貸資産の取得による支出130億73百万円並びにリース債権及びリース投資資産の増加額90億6百万円があったものの、減価償却費101億22百万円及び営業貸付金の減少額70億33百万円があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果によって使用した資金は97百万円(前期は129億22百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の償還による収入134億43百万円があったものの、投資有価証券の取得による支出127億77百万円があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果によって使用した資金は199億99百万円(前期は361億96百万円の収入)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,346億64百万円及び社債の発行による収入300億円があったものの、長期借入金の返済による支出1,194億19百万円、社債の償還による支出300億円、非支配株主への配当金の支払額150億27百万円及びコマーシャル・ペーパーの減少額150億円があったことによります。
(2) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金)の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(1999年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、当社の貸付金(営業貸付金)の状況は次のとおりであります。
①貸付金の種別残高内訳
2019年3月31日現在
貸付種別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)平均約定金利
(%)
消費者向
無担保(住宅向を除く)
有担保(住宅向を除く)
住宅向
事業者向
5,032100.00226,494100.002.63
合計5,032100.00226,494100.002.63

②資金調達内訳
2019年3月31日現在
借入先等残高(百万円)平均調達金利(%)
金融機関等からの借入455,0540.72
その他270,7580.18
社債・CP258,0000.15
合計725,8120.52
自己資本88,779
資本金・出資額3,776


③業種別貸付金残高内訳
2019年3月31日現在
業種別先数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)
農業、林業、漁業、鉱業20.471,7080.75
建設業133.054,1621.84
製造業9422.0766,26829.26
電気、ガス、熱供給、水道業266.1018,0857.98
情報通信業245.6312,0845.33
運輸業214.939,8284.34
卸売・小売業4911.507,9913.53
金融・保険業255.8721,1469.34
不動産業5312.4440,75918.00
飲食店、宿泊業143.294,4901.98
医療、福祉30.701,7390.77
教育、学習支援業51.171,2790.56
サービス業9622.5436,39416.07
個人
その他10.245550.25
合計426100.00226,494100.00

④担保別貸付金残高内訳
2019年3月31日現在
受入担保の種類残高(百万円)構成割合(%)
有価証券640.03
うち株式640.03
債権13,7456.07
うち預金
商品3000.13
不動産45,50320.09
財団5050.22
その他16,7567.40
76,87533.94
保証2,1980.97
無担保147,42165.09
合計226,494100.00

⑤期間別貸付金残高内訳
2019年3月31日現在
期間別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)
1年以下3,84276.3576,61033.82
1年超 5年以下80716.0492,65940.91
5年超 10年以下3216.3834,85915.39
10年超 15年以下310.6110,0924.46
15年超 20年以下300.6011,3935.03
20年超 25年以下10.028790.39
25年超
合計5,032100.00226,494100.00
一件当たり平均期間18.09月


(3) 営業取引の状況
①契約実行高
当連結会計年度における契約実行高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、契約実行高は提出会社の取引が大半を占めているため、提出会社の状況について記載しております。
セグメントの名称前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
契約実行高
(百万円)
前期比(%)契約実行高
(百万円)
前期比(%)
賃貸・割賦事業ファイナンス・リース155,21816.6157,9751.8
オペレーティング・リース10,40195.313,59230.7
割賦5,51639.010,60292.2
賃貸・割賦事業計171,13720.2182,1706.4
ファイナンス事業463,01525.8456,832△1.3
その他の事業7,99075.05,805△27.3
合計642,14324.7644,8080.4

(注)賃貸・割賦事業については、当事業年度に取得した資産の購入金額を表示しております。
②営業資産残高
当連結会計年度における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度
期末残高
(百万円)
構成比
(%)
期末残高
(百万円)
構成比
(%)
賃貸・割賦事業492,39159.9507,83961.4
ファイナンス事業260,73331.7254,01530.7
リサ事業66,7698.162,0707.5
その他の事業2,0590.32,9080.4
合計821,954100.0826,834100.0

(注)当連結会計年度におけるリサ事業の営業資産残高の内訳は、営業貸付金が10,420百万円、買取債権が12,873百万円、営業投資有価証券が16,284百万円、販売用不動産が2,939百万円、賃貸資産が251百万円、投資有価証券が19,300百万円となっております。
③営業実績
連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
セグメントの名称売上高
(百万円)
売上原価
(百万円)
差引利益
(百万円)
資金原価
(百万円)
売上総利益
(百万円)
賃貸・割賦事業164,011150,36413,6462,88610,760
ファイナンス事業6,127256,1021,1754,926
リサ事業17,4426,18911,25337210,880
その他の事業43,89841,3072,5901312,459
調整△48△11△3632△68
合計231,432197,87533,5564,59828,957

当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
セグメントの名称売上高
(百万円)
売上原価
(百万円)
差引利益
(百万円)
資金原価
(百万円)
売上総利益
(百万円)
賃貸・割賦事業166,847152,94213,9043,14110,763
ファイナンス事業6,6444656,1781,2854,893
リサ事業14,0515,4088,6433998,244
その他の事業16,64914,8381,811741,736
調整△62△14△47-△47
合計204,131173,64030,4904,90125,588

(注) 1.セグメントの区分は、主な営業取引の種類により区分しております。
2.各セグメントの主要品目は以下のとおりであります。
①賃貸・割賦事業……情報・事務用機器、産業・土木・建設機械等の賃貸(リース・レンタル)及び
割賦販売業務等
②ファイナンス事業…金銭の貸付業務、ファクタリング業務及び営業目的の収益を得るために所有する
有価証券の投資業務等
③リサ事業……………株式会社リサ・パートナーズが行っている企業投資、債権投資、不動産、
ファイナンス及びアドバイザリー業務
④その他の事業………物品売買、賃貸取引の満了・中途解約に伴う物件売却、手数料取引、
ベンチャー企業向け投資、ヘルスケア関連及び太陽光発電売電業務等
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、基本となる重要な事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。なお、当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、日本基準で連結財務諸表を作成しております。IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針です。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は売上高2,041億31百万円(前期比11.8%減)、営業利益89億29百万円(前期比29.5%減)、経常利益89億円(前期比33.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益63億91百万円(前期比6.4%増)となりました。売上高、営業利益、経常利益に関しては、前期のヘルスケア関連施設の売却やリサのファンド事業における大型のEXIT(売却)収益計上、当期における為替評価損の発生及び与信関連費用の戻入益減少等により前期比減収減益となりました。しかしながら、この実績は期首の予想を上回るものであると共に、為替評価損益や与信関連費用の影響を除いた実力値ベースでは、前期水準を確保できたと考えております。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益におきましては、非支配株主に帰属する当期純利益や法人税の減少により、前期に続き上場来最高益を更新することができました。これにより、当初「中期計画2017」で設定した3ヶ年累計目標値については、2年で達成することができました。
来期については、主力の賃貸・割賦事業において営業資産残高の継続的な増加による収益力の回復が見られること、ファイナンス事業において提案型営業による国内市場の拡大や海外向けビジネスを伸長していくこと、加えてリサ事業において安定的に収益を創出していること等、それぞれの事業が収益力を伸ばし業績に貢献することにより、増収増益の計画を立てております。
「中期計画2017」の2年目、という観点から当連結会計年度を振り返ると、CSV経営実現に向けた歩みを着実に進めることができたと認識しております。「中期計画2017」の2年目は、グループビジョン実現に向けた10年間の、ちょうど、中間地点に位置しており、その実現に向けた各種取り組みの進捗を確認する良いタイミングだと考えております。
「中期計画2017」では「コア領域の完成」と「ビジョン実現に向けた新事業の立ち上げ」を目標に掲げています。「コア領域の完成」においては、大きく3つの観点から取り組みを進めております。第一は「NECとの戦略的なパートナーシップの確立と深耕」です。官公庁や民間大企業のお客様向けに、NECとの連携強化により着実に取扱高を増加させております。また、NEC商材を活用した新たなレンタルサービスの試行開始など、今後を見据えた取り組みにも着手しております。第二は「独自商流における顧客基盤の拡充」です。外資系ICTベンダーとの連携強化によるベンダーファイナンスビジネスの拡大や、大口販社との取り組み強化による小口リースの取り扱い高伸長など、目に見えるかたちでの成果もあがってきました。第三は「高い利益成長の源泉を確保」です。2017年度、2018年度と当社連結経営成績に大きな貢献をした株式会社リサ・パートナーズの収益性向上に加え、PFI事業において代表企業として初参画できたこと、価値共創ベンチャー2号有限責任事業組合の立上げなど、足元の高い利益成長の源泉を確保しつつ、将来の利益成長の源泉確保に向けても着実に取り組みを遂行しております。
第二の目標である「ビジョン実現に向けた新事業の立ち上げ」においては、当社の取り組むべき社会課題として「エネルギー」「農業」「ヘルスケア」「観光」の4領域を新事業領域と捉え、「中期計画2017」の期間に当社の強みと結び付けてビジネスを立ち上げ、次の「中期計画2020」で収益化するというロードマップを描いています。当連結会計年度における取り組みとして、エネルギー領域では、太陽光に加え、水力発電分野への取り組みを開始しております。農業領域では、米の生産、加工、販売を主事業としている株式会社みらい共創ファーム秋田において、秋田の気候風土に沿った、米と畑作の複合農業への試行を開始しました。ヘルスケア領域ではヘルスケア施設のリート向けウェアハウジング事業の取組み、観光領域では、阿寒湖や白馬岩岳などにおいて、各地域の観光資源活性化を通した事業創出、街づくりに取り組んでおります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、日銀の異次元金融緩和政策が挙げられます。この影響により、銀行をはじめとする金融機関の競合が激化し、国内のリース市場にも影響を与えていると考えておりますが、当連結会計年度については、Windows10の入替特需や、労働力不足を補う設備投資需要などを背景に業界全体のリース取扱高は前期比2.8%増となり、5兆円の大台を回復しました。こうした事業環境のもと、当社グループにおいては、官公庁領域での長年のノウハウの蓄積による強固な営業力や、顧客の課題解決を金融面からサポートする「提案型営業」の展開により、業界全体の水準を上回ることができました。
当社グループの当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性について、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー共に、問題ない状態と考えております。外貨金利の上昇により、調達コストは若干上昇しておりますが、こちらについても想定内の上昇にとどまっており、経営成績に大きな影響を及ぼすものではないと考えております。
なお、当連結会計年度においては、特筆すべきほどの大規模な資本的支出はありません。
b. セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
賃貸・割賦事業
契約実行高は2期連続前期比増となり、営業資産残高が2010年3月末以来9年ぶりに5,000億円の大台を回復したことなどから、賃貸・割賦事業の売上高は前期比1.7%増、売上総利益は前期比下げ止まることができました。営業利益については前期に与信関連戻入益の計上があったことから前期比減となりましたが、この影響を除きますと前期比増の水準にあると考えております。売上総利益の底打ち、反転をより確実なものとしていくため、従来の情報通信機器のリースに加え、航空機や建物などのリース、付帯サービス収益や再リース収益が期待できるリース契約などに継続して取り組むことで、収益力の向上を図っていく予定です。
ファイナンス事業
契約実行高については、ファクタリングの減少はあったものの、企業融資が堅調に推移したことから、ほぼ前期並みの水準を維持しました。営業利益については、与信関連戻入益の増加により前期比6.0%増となりました。営業資産残高については前期比2.6%減となっておりますが、これは短期のファクタリングが減少した結果であり、経営成績への影響は軽微なものとなっております。
リサ事業
前期にファンド事業における大型のEXIT(売却)収益計上があったことから、売上高、営業利益ともに前期比減となっておりますが、期初の計画値に対しては想定を上回る進捗となりました。また、当社グループが株式会社リサ・パートナーズを連結対象としてから当連結会計年度で8年が経過しました。リスク管理を強化しつつ資産の入れ替えを進めた結果、足元の実績が示すとおり、毎期安定的な収益を確保できるようになりました。
その他の事業
前期にへルスケア関連施設の売却があったことにより、売上高は前期比大幅減となりました。加えて営業投資有価証券の減損処理などを行ったことから、前期比減益となり、営業損失となりました。今回の減損処理は投資ビジネスにおけるリスク許容範囲内のものであり、引き続き案件選別を行いつつ投資ビジネスに取り組んでいく予定です。
c. 目標とする経営指標の達成状況等
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、当社は「中期計画2017」において、連結ROAを公表しております。これはアセットビジネスを中心とした当社のビジネス特性から、中計3ヶ年における収益性の向上を測るうえで適切な指標であると判断したためであります。当連結会計年度の連結ROAは1.0%であり、これは「中期計画2017」において最終年度に達成する目標とした1.0%を、昨年に続き、維持する水準となりました。現状取り組みを進めている各種施策の着実な遂行を通して、「中期計画2017」に掲げた目標を継続して達成すると共に、更に高いベンチマークを設定できるよう努力していく所存であります。
d. 今後の見通し
2019年度のわが国経済は、国内外の不確定要因によって、先行き不透明な状況になりつつあると考えられます。国外においては、中国経済の減速鮮明化や、米国の金融政策正常化の急激な後退に伴うマーケットの混乱、国内では深刻な人手不足などが成長抑制要因として懸念される状況となっております。
また、リース事業を取り巻く環境として、リースに関する国際的な会計基準の変更に伴い、日本基準においても今後その動向を注視する必要があると考えております。
このような事業環境において、当社グループは、NECグループの金融サービス事業会社として成長し、また「地域の活性化による日本の発展」に寄与するべく、各種ソリューションを通して、企業と社会双方に共通の価値を生み出すCSV経営(Creating Shared Value=共通価値の創造)を推進していく所存です。その基本方針として策定したのが、グループビジョン「お客様と共に、社会価値向上を目指して、グローバルに挑戦するサービス・カンパニー」であります。
上記の環境、方針のもと、次期は中期計画2017の最終年度として「コア領域の完成と新事業立上げ」を目指していきます。賃貸・割賦事業の契約実行高を伸長させると共に、PFIやICTをはじめとした当社ならではの独自サービスの提供や、グローバル事業の拡大、更にはエネルギー関連や多様なアセットへの取り組みによる事業機会の拡大を図ってまいります。
こうした取り組みを踏まえ、2020年3月期の通期連結売上高予想は、当期比2.9%増の2,100億円を見込んでおります。
また、2020年3月期の通期連結の利益予想は、賃貸・割賦事業をはじめとした各セグメントの成長を維持することで、経常利益は当期比12.3%増の100億円、親会社株主に帰属する当期純利益は当期比1.7%増の65億円を予想しております。これらの利益水準は中計2017策定当初の水準を大幅に上回るものであり、本予測が実現した場合、3ヶ年の利益計画全体も当初想定を大幅に上回る水準に達するものと認識しております。
なお、以上の文中における業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当連結会計年度末現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

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