有価証券報告書-第19期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/28 14:04
【資料】
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【項目】
136項目
(重要な後発事象)
(資本業務提携契約の締結、及び連結子会社の異動(株式の一部譲渡))
2022年5月12日開催の当社取締役会において、SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾吉孝、以下「SBIホールディングス」という。)との間で、エネルギー分野及びCrypto分野での包括的な協業による事業拡大を目的として、資本業務提携を行うことを決議し、同日付で本資本業務に関する契約を締結しました
本資本業務提携は、SBIホールディングスによる当社株式5%の株式市場を通じての取得、及びSBIホールディングスのグループ会社に対する当社連結子会社(孫会社)であるBPJの株式51%の譲渡を伴う、包括的な資本業務提携となります。
1.資本業務提携の目的
当社グループの中核事業は、小売電気事業者として最終需要家に電力供給を行うエネルギー事業と、暗号資産取引所・販売所の運営及び暗号資産関連事業投資等を行う金融関連事業となっております。
こうした中、当社グループでは、SBIグループが持つ地域金融機関とのネットワークやファイナンス機能によるエネルギー事業等における協業により事業伸長の可能性が高いこと、また、SBIグループで展開している暗号資産関連事業やメタバース領域等での新しい取組みにおいても当社グループとのシナジーが大きいことから、包括的な業務提携を結ぶことで、当社グループ事業の安定と更なる企業価値増大が実現できるとの考えに至りました。
2.資本業務提携の概要
本資本業務提携における資本提携の内容は以下の通りです。
① 資本提携の内容
a)SBIホールディングスが、東京証券取引所スタンダード市場に上場する当社の発行済株式総数116,530,700株(2022年3月31日現在)のうち5.0%相当の普通株式を市場内取引で取得する
b)BPJ株式の51%のSBIグループ会社への譲渡
・SBIファイナンシャルサービシーズ株式会社(SBIホールディングス100%子会社、本社:東京都港区、代表取締役社長:髙村正人、以下「SBIFS」という。)が、当社連結子会社である株式会社ビットポイント・ホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役:小田玄紀)(以下「BPH」という。)から、BPJの発行済株式総数128,400株のうち51.0%の普通株式を、12,750百万円で譲り受ける
(なお、上記譲渡金額のほかに、BPJの今後の業績如何によってBPHが追加で譲渡代金を受け取る旨のアーンアウト条項が含まれる)
② 業務提携の内容
a)暗号資産関連分野での連携
・SBIグループとのクロスマーケティングによる、BPJが運営する暗号資産取引所・販売所の口座数の増加
・暗号資産業界で世界トップレベルのマーケットメイカーであるB2C2社(SBIグループ会社)との連携による、BPJの暗号資産取引流動性の向上
・SBIグループの関与する世界中の暗号資産関連プロジェクトの中から厳選したトークンを、日本で初めてBPJが取り扱うことによる、暗号資産ビジネスの拡大
b)Web3.0関連分野での連携
・Web3.0発展に向けた、一般社団法人日本デジタル空間経済連盟(所在地:東京都港区、代表理事:北尾吉孝)への当社の参画、メタバースを含むWeb3.0及びこれに関する事業の推進における協業
・グローバルに金融事業を営むSBIグループと暗号資産交換業で培った当社グループの知見を活かしたメタバース関連ファンドの共同組成・運用
c)エネルギー関連分野での連携
・風力、バイオマス、水上太陽光、小水力等の再生可能エネルギー利用の電源の共同開発
・PPA事業(*)の全国展開における協業
(*)「PPA事業」とは、PPA(Power Purchase Agreement、「電力購入契約」のこと。)スキームにより、電力事業者が需要家から発電システム等に係るスペースの提供を受け、発電システム等を設置し、需要家に対して当該発電システム等による電力を供給することにより事業コストの回収を図るものです。需要家は発電システム等に係る初期投資を負担しない代わりに、電力事業者との間で一定期間電力購入契約を締結することになります。本資本業務提携により、SBIグループの金融機関ネットワークとの連携が図られ、同事業の展開が加速すると考えております。
3.異動する子会社(孫会社)の概要
(1)名称株式会社ビットポイントジャパン
(2)本社所在地東京都港区虎ノ門四丁目3番9号
(3)代表者の役職・氏名代表取締役会長 小田 玄紀
代表取締役社長 田代 卓
(4)主な事業内容暗号資産取引所・販売所の運営等
(5)資本金100百万円(2022年3月31日現在)
(6)設立年月日2016年3月3日
(7)大株主及び持株比率株式会社ビットポイント・ホールディングス100%(注)
(8)上場会社と当該会社との間の関係資本関係当社は、中間持株会社であるBPHを通じて、当該会社の議決権の100%を保有しております。
人的関係当該会社の取締役6名中2名は当社の取締役、残り4名は当社の従業員であります。
取引関係当社は、当該会社に対し、経営管理業務等のサービスを提供しております。
関連当事者への該当状況当該会社は、当社の連結子会社(孫会社)であります。
(9)当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態(単位:百万円。特記を除く)

決算期2020年3月期2021年3月期2022年3月期
純資産1,0032,2348,013
総資産10,73242,49265,178
1株当たり純資産(円)9,012.0617,399.5762,408.91
売上高7431,28310,320
営業利益△983△1927,198
当期純利益△5,325△4695,780
1株当たり当期純利益(円)△47,805.82△3,659.1845,009.35
1株当たり配当金(円)

(注)BPHは、当社100%出資の連結子会社(中間持株会社)です。
4.資本業務提携先の概要
SBIホールディングスの概要
(1)名称SBIホールディングス株式会社
(2)代表者代表取締役社長 北尾 吉孝
(3)本店所在地東京都港区六本木一丁目6番1号
(4)事業内容株式等の保有を通じた企業グループの統括・運営等
(5)資本金99,312百万円(2022年3月31日現在)
(6)設立年月日1999年7月8日
(7)大株主及び持株比率
(2021年9月30日現在)(注)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)13.97%
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 5.22%
(8)当社との関係資本関係該当事項はありません。
人的関係該当事項はありません。
取引関係該当事項はありません。
関連当事者への該当状況該当事項はありません。
(9)最近3年間の連結経営成績及び連結財政状況(単位:百万円。特記を除く。IFRS。)
決算期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
資本合計562,557593,699717,095
資産合計5,034,1245,513,2277,208,572
1株当たり親会社所有者帰属持ち分(円)2,000.821,955.912,297.87
収益351,411368,055541,145
税引前利益83,03765,819140,380
親会社の所有者に帰属する当期利益52,54837,48781,094
基本的1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)(円)231.43163.18339.78
1株当たり配当金(円)100100120

(注)自己株式を除いた発行済株式総数に対する所有株式の割合です。
5.BPJ株式に関する譲渡株式数、譲渡価額及び譲渡前後の所有株式の状況
(1)移動前の所有株式数128,400株
(議決権の数:128,400個)
(議決権所有割合:100%)
(2)譲渡株式数65,484株
(議決権の数:65,484個)
(3)譲渡価額12,750百万円
(4)移動後の所有株式数62,916株
(議決権の数:62,916個)
(議決権所有割合:49%)

6.日程
2022年5月12日 当社取締役会決議
2022年5月12日 資本業務提携契約(当社とSBIホールディングス間での契約)締結
株式譲渡契約(BPHとSBIFS間での契約)締結
2022年7月1日(予定) 株式譲渡(BPJ株式の発行済株式51%のSBIFSへの譲渡)の実行
7.今後の見通し
本資本業務提携により、2023年3月期第2四半期連結会計期間において、子会社株式売却益約8,662百万円が特別利益として計上される見込みです(2022年3月31日時点の財務諸表に基づいて算出、譲渡予定日7月1日までの2022年第1四半期の業績により変動します)。一方で、BPJ株式の譲渡により、これまで当社連結子会社であったBPJが2022年7月1日をもって当社持分法適用関連会社となる予定です。
加えて、今後展開するSBIグループとのエネルギー関連分野、暗号資産関連分野での協業による収益貢献が期待されますが、それらが当社グループの業績に与える影響見通しについては、具体的な数値が判明した時期に、公表する予定です。
(資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分及び自己株式取得)
当社は、2022年5月13日開催の取締役会において、「資本準備金の額の減少の件」を2022年6月28日開催予定の第19期定時株主総会(以下「本株主総会」という。)に付議することを決議いたしました。
また、本株主総会において本議案が承認可決されることを条件として、剰余金の処分及び資本剰余金を原資とする自己株式の取得について付議することを決議いたしました。
1.資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分及び自己株式取得の目的
資本準備金の額の減少につきましては、今後の資本政策上の柔軟性及び機動性を確保すること、また、剰余金の配当及び自己株式の取得など、株主還元策を実施できる状態にすることを目的として行うものであります。
剰余金の処分につきましては、2022年3月期決算において生じております繰越利益剰余金の欠損額を解消し、財務体質の健全化を図ることを目的として行うものであります。
また、自己株式取得につきましては、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行するためであり、その他資本剰余金を原資として、実施するものであります。
2.資本準備金の額の減少の内容
会社法第448条第1項の規定に基づき、資本準備金の額を減少し、その他資本剰余金に振り替えるものであります。
(1)減少する準備金の額の項目及びその額
資本準備金 7,198,527,446円のうち7,198,527,446円
(2)増加する剰余金の項目及びその額
その他資本剰余金 7,198,527,446円
3.剰余金の処分の内容
2022年3月期決算におきまして、繰越利益剰余金は4,627,225,701円の欠損額が生じておりますので、上記2の資本準備金の額の減少が原案どおり本株主総会において承認可決され、効力が生じることを条件として、以下のとおり会社法第452 条及び第459条第1項の規定に基づく当社定款の定めにより、その他資本剰余金7,198,527,446円のうち、4,627,225,701円を繰越利益剰余金に振り替えて欠損額を解消するものであります。
(1)減少する剰余金の額の項目及びその額
その他資本剰余金 4,627,225,701円
(2)増加する剰余金の項目及びその額
繰越利益剰余金 4,627,225,701円
4.自己株式取得に関する事項
上記2の資本準備金の額の減少が原案どおり本株主総会において承認可決され、効力を生じることを条件として、会社法第459条第1項第1号の規定による当社定款の定めに基づき、その他資本剰余金のうち、2,000,000,000円を使用して自己株式取得を実施するものであります。
(1)取得する株式の種類 当社普通株式
(2)取得する株式の総数 4,000,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合3.44%)
(3)株式の取得価額の総額 2,000,000,000円(上限)
(4)取得する期間 2022年7月4日~2022年9月30日
(5)取得方法 東京証券取引所における市場買付
(ご参考)
2022年4月30日時点の自己株式の保有
発行済株式総数(自己株式を除く)116,470,700株
自己株式数60,000株

5.資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分及び自己株式取得に関する日程(予定)
(1)取締役会決議日 2022年5月13日
(2)債権者異議申述公告日 2022年5月23日
(3)債権者異議申述最終期日 2022年6月24日
(4)本株主総会決議日 2022年6月28日
(5)資本準備金の額の減少の効力発生日 2022年6月28日
(6)自己株式取得開始 2022年7月4日(予定)
6.今後の見通し
本件の資本準備金の額の減少及び剰余金の処分による繰越利益剰余金の損失の解消は、貸借対照表の「純資産の部」における勘定科目の振替処理であり、当社の純資産の額に変動はなく、業績に与える影響はありません。また、自己株式取得につきましても、当社の純資産の額が減少するものの、資本取引であることから、当社の損益に直接影響を及ぼすものではありません。
上記の内容につきましては、会社法に基づく債権者保護手続きが完了し、本株主総会において、「資本準備金の額の減少の件」が承認されることを条件といたします。