有価証券報告書-第9期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 15:44
【資料】
PDFをみる
【項目】
146項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、当社のオートモーティブ分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。
当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は4億81百万円、量産設計に係る費用は215億91百万円、総額は220億72百万円です。
*オートモーティブ分野
(1)当社のコア技術であるカーオプトロニクスを生かして、英国マクラーレン・オートモーティブ社と高級スポーツカー「McLaren 720S」向け先進的デジタルコックピットシステムを共同開発しました。
(2)業界に先駆けて、ハイレゾ音源の再生に対応したナビゲーションシステム及び車載向けスピーカーを開発、商品化しました。
(3)フルハイビジョンを超える3M(メガ)高解像度録画に対応し、ドライブをサポートする「運転支援機能」を搭載した市販市場向けの高画質ドライブレコーダーを開発、商品化しました。
(4)市販市場向けのApple社CarPlay及びGoogle社Android Autoに対応したナビゲーションシステムの開発、及びディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。
(5)車載向けのスピーカー、CD/DVDメカニズム、光学ピックアップを開発、商品化しました。
(6)純正車両メーカー向けのApple社CarPlay及びGoogle社Android Autoに対応したディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。
当セグメントに係る研究開発費の金額は、101億37百万円です。
*パブリックサービス分野
(1)主に米国公安市場(警察、消防など)向けに、米国無線子会社のEF Johnson Technologies, Inc.との初の共同開発を行ったデジタル無線機を開発、商品化しました。
(2)米州向けに、レストランや衣料品店などで業務連絡を行うために使用する、小型・軽量の携帯型無線機を開発、商品化しました。
(3)欧州向けに、少人数からコンパクトに使えて同時通話が可能な、次世代型デジタルワイヤレスインターカムシステムを開発、商品化しました。
(4)日本向けでは、堅調な需要のある特定小電力無線機市場にむけて、単3電池1本駆動(eneloopや充電式EVOLTAにも対応)を実現したモデルを開発、商品化しました。また、主に行政機関内の通信手段として用いられる移動系地域防災無線機として、4値FSK方式を用いたデジタル無線機を開発、商品化しました。
(5)全世界向けに、パケット通信を応用して双方向でリアルタイムなデータ通信を実現する通信プロトコルAPRSと、音声モードとデータモードを持つデジタルアマチュア無線通信網のD-STARに対応した携帯型アマチュア無線機を開発、商品化しました。
(6)独自プロトコルによる音声品質の確保を実現するとともに、多様化する議場・会議等の運用形態を網羅した議場・会議フル・デジタルシステムを開発しました。
(7)大規模な非常・業務用放送システムとして、さまざまな組み合わせを網羅する制御装置及びシステムを開発しました。
(8)違法車両検知システムやナンバープレート検出及び報知システムなど、複数の監視カメラ映像をリアルタイムでビデオ解析できるIVA(インテリジェントビデオ解析システム)を開発しました。
(9)解像度を重視する市場をターゲットに、忠実再生をコンセプトとしたセキュリティカメラ(ハウジング一体型4Kカメラ)を開発、商品化しました。
(10) 脳科学等、さまざまな分野の研究者に向け、モニター上に提示した映像を目視するだけで視線の可視化を可能とする視線計測装置を開発、商品化しました。
当セグメントに係る研究開発費の金額は、78億85百万円です。
*メディアサービス分野
(1)議会中継、講義収録、結婚式、コンサート等のリモートプロダクション用途向けに、映像・光学技術やIPネットワーク技術、静音駆動の機構技術を生かしたネットワーク制御のHD PTZリモートカメラシステムを開発、商品化しました。
(2)クレーンやドローンなどに装着する組込み用途向けに、1350万画素の4K対応CMOSセンサーを搭載し、多様なレンズを装着して高精細な4K/60p撮影が可能なレンズ交換型の4Kカメラモジュールを開発、商品化しました。
(3)ホームシアター用途向けに、世界最小の0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスと新開発のレーザー光源技術を採用したネイティブ4K対応 D-ILAプロジェクターを開発、商品化しました。
(4)ヘッドホン再生でありながら、リスニングルームのスピーカー音場と定位を再現する頭外定位音場処理技術「EXOFIELD(エクソフィールド)」を新たに開発しました。
(5)本格的にランニングに取り組むランナーに向けて、汗をかいても外れにくい素材を採用し、撥水基板コーティングによる防水仕様IPX5にも対応したBluetooth®搭載スポーツ用ヘッドホン「HA-ET800BT」と、「HA-EC600BT」を商品化しました。
(6)周囲音取り込み機能を搭載した、マルチライブモニターイヤホンを、クラウドファンディングサービスによるプロジェクトとして実行し、開発、商品化しました。
(7)優れた音響特性を持つ“木”を振動板に採用した当社独自の「ウッドコーンスピーカー」を名刺サイズで実現し、コンパクトなアンプとの組み合わせで構成したデスクトップサイズのオーディオシステム「EX-NW1」を開発、商品化しました。
(8)小型高解像度でありながら90%以上の開口率と20000:1のコントラスト比を両立した世界最小0.69型の4K「D-ILA」デバイスを開発、商品化しました。
当セグメントに係る研究開発費の金額は、40億48百万円です。