有価証券報告書-第70期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、為替市場では、ドル円相場は、平成29年中は1ドル=107~115円程度での動きが続きましたが、日米の政治リスクなどから年明け以降は円高ドル安が進み、平成30年3月には一時1ドル=104円台をつけました。その後も米国を中心とした貿易摩擦への懸念は残り、106円台で当年度の取引を終えました。
株式市場は、夏場にかけて北朝鮮リスク等の高まりや円高ドル安が意識され、日経平均株価は2万円付近でさえない動きとなりましたが、秋口以降は衆院選与党勝利による政治基盤の安定を好感し堅調に推移しました。企業の好業績等も投資家心理の支えとなり、平成29年11月にはバブル崩壊後の戻り高値を更新し、平成30年1月には約26年ぶりに一時24,000円台をつけました。しかし、2月以降は米国発の世界同時株安に見舞われたことから日経平均株価も大幅に下落し、21,454円30銭で当年度の取引を終えました。
債券市場では、10年国債利回りをゼロ%程度に推移させるという日銀の金利操作方針のもと、平成29年7月や平成30年2月の金利上昇局面では、0.10%近辺で日銀が指値での国債買入オペを実施し、利回り上昇を抑えました。一方、平成29年9月に10年国債利回りが一時マイナス利回りをつけた局面においても、日銀は国債買入額の減額で対応し、マイナス圏への利回り低下は一時的にとどまりました。10年国債利回りは年度を通じて概ね日銀の操作目標近辺での横ばい推移となり、0.045%で当年度の取引を終了しました。
このような状況のもと、当社は現親会社である株式会社ランキャピタルマネジメントとの間で、平成29年2月13日付で「資本業務提携契約」を締結し、その後、同年6月26日開催の定時株主総会において、経営体制の刷新を行いました。
新たな経営方針として「顧客第一&共に成長」を掲げ、中期的には中国関連の事業に関してNo.1になることを目指すとともに、基本方針として、①法令順守に根差した社内改革、②ビジネスモデルのフロー型からストック型への転換、③中国関連事業の開拓、④自己投資の強化を掲げ、業務に邁進して行くことと致しました。
その結果、当期の決算は、お陰様を持ちまして3期ぶりの黒字となりました。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況は次のとおりであります。
・営業収益は、1,643百万円と前年同期と比べ516百万円(45.8%)の増収となりました。
・営業利益は、238百万円と前年同期と比べ292百万円(542.9%)の増益となりました。
・経常利益は、223百万円と前年同期と比べ275百万円(532.5%)の増益となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益は、215百万円と前年同期と比べ275百万円(463.1%)の増益となりました。
当連結会計年度の主な収益、費用等の状況は次のとおりであります。
・ 受入手数料
受入手数料は1,203百万円(前期比130.1%)となりました。
イ.委託手数料
委託手数料は602百万円(前期比92.6%)となりました。株式委託手数料が主なもので、当社の受託売買金額は、72,515百万円となり、9,121百万円の増加となりました。
ロ.募集・売出しの手数料
募集・売出しの取扱手数料は254百万円(前期比168.8%)となり、その大部分が外国投資信託の私募取扱手数料であります。
ハ.その他受入手数料
その他受入手数料は、346百万円(前期比280.3%)となり、アドバイザリー手数料等であります。
・ トレーディング損益
トレーディング損益は、株券と債券で378百万円(前期比328.1%)となりました。
・ 金融収支
金融収益は61百万円(前期比71.2%)、金融費用は58百万円(前期比92.4%)となり、金融収支は3百万円(前期比13.4%)となりました。
・ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、取引関係費212百万円(前期比85.7%)、人件費636百万円(前期比109.0%)、不動産関係費83百万円(前期比97.3%)、事務費113百万円(前期比98.4%)、その他販売費及び一般管理費223百万円(前期比468.3%)、減価償却費14百万円(前期比90.1%)、租税公課27百万円(前期比168.3%)、貸倒引当金繰入35百万円となり、合計は1,346百万円(前期比120.5%)となりました。
・ 営業外収支
営業外費用は15百万円で、主な内訳は日本証券業協会への過怠金であります。
・ 特別損益
特別利益は21百万円で、主な内訳は投資有価証券の売却益20百万円であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加百万円、投資活動による資金の増加24百万円、財務活動による資金の増加60百万円となり、資金は82百万円の増加となりました。この結果、当連結会計年度末の資金は366百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動における資金は百万円の増加となりました。これは短期差入保証金が204百万円の増加、信用取引資産が409百万円、顧客分別金信託が350百万円、信用取引負債が578百万円減少したこと等の増減によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動における資金は24百万円の増加となりました。
これは、投資有価証券の売却による29百万円の増加、有形固定資産の取得による3百万円の支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動における資金は60百万円の増加となりました。これは長期借入れによる収入180百万円の増加、社債の返済による300百万円の支出によるものです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま す。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたりまして、債権等の貸倒れ及び当該引当金の会計処理については会計関連諸法規に則り、過去の実績や状況に応じ合理的な基準により見積り、判断を行っております。
② 経営成績の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績等の状況 」に記載してあるとおりでございます。
③ 財政状態の分析
・ 資産
資産総額は、信用取引貸付金3,507百万円、短期差入保証金436百万円、顧客分別金信託2,216百万円などにより、7,217百万円となりました。
・ 負債
負債総額は、信用取引借入金3,179百万円、受入保証金577百万円、預り金1,960百万円などにより、6,325百万円となりました。
・ 純資産
純資産総額は、資本金1,868百万円、資本剰余金1,352百万円、利益剰余金△2,328百万円などにより、892百万円となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況 」に記載してあるとおりでございます。