有価証券報告書-第56期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあるなか、一部に弱さが見られるものの、持ち直しの動きが続いています。先行きにつきましては、新型コロナウイルス感染症の動向が内外経済に与える影響や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるものの、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直していくことが期待されております。
情報サービス産業におきましては、ソフトウェア投資はこのところ弱含んでいますが、IoTやクラウドサービスの利活用、DX(デジタルトランスフォーメーション)※の推進が加速していくことが見込まれ、成長分野への対応等を背景に、持ち直しに向かうことが期待されます。
このような状況の中、当社グループは下記の重点施策・事業の推進を行いました。
a. 公共分野では、総合行政情報システムの計画的な販売活動、販売網の拡大のためのパートナーとの提携強化、基幹系及び情報系システムのリプレイス、各種法制度改正対応に伴うシステム開発、行政手続きのデジタル化に向けたオンラインサービスの開発と提供の開始。
b. 産業分野では、リース業務パッケージ、販売管理システム、生産管理システム等の開発及び導入、各種システムの新規受注獲得及び医療機関向けシステムの販売拡大に向けた計画的な販売活動。
c. AI(Artificial Intelligence:人工知能)※2を活用した新たなサービスとして外観検査システムをリリースし、実証実験を実施。
d. オンラインセミナーの開催等、新たな販売促進活動の企画と実施。
e. テレワーク制度の拡充と環境の整備等、働き方改革の推進。
当連結会計年度の業績については、次のとおりです。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
(注)1.セグメント利益又は損失の算定にあたり、営業費用の配賦方法を当社の経営管理手法により即したものとし、セグメント利益又は損失の実態をより明瞭に表示するために、当社の管理部門等のうち、報告セグメントに帰属しない費用については「調整額」に含めております。
2.産業分野のセグメント利益又は損失の前年同期比につきましては、前年同期にセグメント損失を計上しているため記載しておりません。
また、業務の種類別による売上高の状況は、次のとおりです。
② 財政状況
当連結会計年度末における財政状態については、次のとおりです。
(資産)
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末と比較して1,042百万円増加し、19,736百万円となりました。これは主に無形固定資産が470百万円及びリース投資資産が439百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が2,016百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して1,856百万円増加し、13,016百万円となりました。これは主にリース債務(固定負債)が382百万円減少したものの、長期借入金が1,048百万円、買掛金が632百万円及び短期借入金が570百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して814百万円減少し、6,719百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益599百万円、その他有価証券評価差額金80百万円を計上したものの、自己株式の取得等により1,315百万円、期末配当及び中間配当により195百万円減少したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて589百万円資金獲得したものの、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて642百万円、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて5百万円資金使用したことにより、前連結会計年度末に比べ57百万円減少し、当連結会計年度末には390百万円(前年同期比12.9%減)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は589百万円(前年同期比57.1%減)となりました。これは、主に売上債権の増加2,016百万円により資金使用したものの、税金等調整前当期純利益972百万円、減価償却費815百万円、仕入債務の増加632百万円、減損損失123百万円により資金獲得したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は642百万円(前年同期比24.9%増)となりました。これは、主に定期預金の払戻による収入255百万円により資金獲得したものの、有形固定資産の取得による支出564百万円及び定期預金の預入による支出285百万円により資金使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は5百万円(前年同期比99.4%減)となりました。これは、主に長期借入金の借入による収入1,400百万円により資金獲得したものの、自己株式の取得による支出1,396百万円により資金使用したこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産は、サービスメニューごとの規模等により作業手順、作業時間、工程管理等が異なります。さらに、受注形態も個別かつ、多岐にわたっている上に完成後直ちに顧客へ引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため記載をしておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の受注実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の販売実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
■当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度は、公共分野での、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応及び新型コロナワクチン接種券対応、戸籍法一部改正・デジタル手続法対応、国民健康保険オンライン資格確認対応等の法制度改正対応、基幹系及び情報系システムのリプレイス、共同利用型システムの導入・運用保守等、また、産業分野での、リース業務パッケージ及び販売管理システム等の各種パッケージシステムの構築・導入並びに病院総合情報システムのリプレイス等で売上を確保しました。
利益につきましては、法制度改正対応の受注・売上が順調に伸展したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、客先訪問を自粛し、Web会議や電話対応による営業活動を推進したこと及びシステム展示会やセミナーを対面からWebでの開催に変更したことで営業活動費が減少したこと等により増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は16,098百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は1,154百万円(前年同期比283.6%増)、経常利益は1,108百万円(前年同期比253.8%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益は599百万円(前年同期比129.2%増)となりました。
a. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率につきましては10%以上を目指すとともに、キャッシュ・フローを重視しております。
当連結会計年度における、売上高営業利益率は7.2%となり、前連結会計年度と比べて5.2ポイント増加しております。
また、キャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ57百万円減少し、390百万円(前連結会計年度比12.9%減)となりました。
今後も、設備や人材育成への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、キャッシュ・フローの更なる改善を目指してまいります。
b. 新技術・新サービスへの取り組み
当連結会計年度は、実証実験を進めてきたAI外観検査システム(Observe AI)を6月にリリースし、同時に長野県工業技術総合センターと「AIを用いた画像識別」の共同研究を開始いたしました。Observe AIは導入を前提としたPoC(Proof of Concept:概念実証)※を2社で実施したほか、1社が実施の準備をしております。
デジタル庁の新設に代表される行政のデジタル化では、AIやRPA(Robotic Process Automation)※等のデジタル技術を積極的に活用した業務プロセス標準モデルを構築することが求められています。このようなスマート自治体の実現に向け、コニカミノルタ株式会社が長野県から受注した「県と市町村によるスマート自治体実証サポート業務」に当社が協力し、「RPA及びAI-OCR技術」と「AI音声文字起こし技術」の共同化事業実現に向けた調査として、業務フローの分析やDXに必要な要件の定義に取り組みました。
デジタル技術を活用した製品・サービスにより、お客様のDX実現を積極的にサポートしてまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
■公共分野の状況
公共分野におきましては、住民税・国民健康保険・固定資産税・介護保険等の受託処理、総合行政情報システム等のシステム保守のほか、基幹系及び情報系システム等の開発・導入・リプレイス作業を進めました。
当連結会計年度は、愛知県の1団体(4市町)において介護保険システム及び地域包括支援システムを、長野県における基幹系システム共同利用で3市共同化・5町村共同化を予定どおり稼働しました。総合行政情報システムにおける既存顧客に対しては、22団体の基幹系システムと情報系システムのリプレイスを行いました。また、戸籍総合システムにおける既存顧客に対しては、2団体のシステムのリプレイスを行っております。既存顧客への新規システム販売では、子ども子育て支援システムほか4業務を1団体に、公営企業会計システムを3団体に販売しました。またパートナー企業を通じた新規システム販売では、介護保険システムを1団体(3市)に販売しております。
システム提供サービスでは、2020年度の法制度改正対応として、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応や新型コロナワクチン接種券対応などを行いました。
データセンターサービスでは、総合行政情報システムを軸としたクラウドサービスを新規に5団体に提供しました。
新サービスの提供では、行政手続きのデジタル化を支援する汎用オンライン予約サービスを1団体に提供しました。
これらの結果、公共分野の売上高は11,421百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は1,093百万円(前年同期比264.7%増)となりました。
■産業分野の状況
産業分野におきましては、リース業務パッケージの開発・導入作業をはじめ、製造・流通業向けの販売管理システム・生産管理システムの開発、電子カルテ・医事会計システム・介護支援システムを中心とした医療系・福祉系システムの受注・リプレイスを進めました。
当連結会計年度は、主力商品であるリース業務パッケージにおいて、5社に対し開発・導入を進めました。2社が予定どおり稼働し、3社については、現在稼働に向けた開発及び準備を行っております。
医療機関向けシステム提供サービスでは、電子カルテシステム・医事会計システムを含む病院総合情報システムで2病院に対しリプレイスを行いました。また、7団体の介護支援システムのリプレイスを行いました。
製造・流通業向けの販売管理システムでは、2社を新規受注し、1社のリプレイスを行いました。生産管理システムでは、1社に対し新規導入するとともに、新たに2社を受注しました。
データセンターサービスでは、仮想サーバサービスを22社へ提供、インターネット事業では、16社のコンテンツ管理システムのリプレイスを実施、新サービスの提供では、AIを搭載したナレッジマネジメントシステム「SmartKMS」を2社に提供しました。
これらの結果、産業分野の売上高は4,677百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は73百万円(前年同期は2百万円の営業損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引金融機関と総額80億50百万円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における借入実行残高は35億2百万円であります。また、当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前事業年度と比べて6.9%増加し、32.0%となっております。今後は、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めてまいります。
当社グループは、設備や研究開発などへの積極的な投資を行っております。設備及び研究開発への投資につきましては、「第3 設備の状況」及び「5研究開発活動」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループは、主に長野県・新潟県を中心とした地方公共団体向けの情報システムの開発・提供を行い、着実に成長してまいりました。しかしながら、情報システムの共同利用やクラウドサービスの普及により、今後ますます顧客獲得競争が激化するものと考えております。このような状況のもと、公共分野におきましては、2021年4月の組織変更で新設したDX推進室を中心に、IT業界におけるビジネス環境の変化に迅速に対応するとともに、当社の顧客や社会からのニーズに的確に対応し、デジタルインフラ、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連サービスを軸とした販売活動を進めてまいります。あわせて、新規パートナー獲得に向け新規提案活動を実施するとともに、パートナーとの連携を強化し、全国の市区町村への販売を拡大してまいります。産業分野におきましては、リース業務パッケージ、販売管理システム等の主力パッケージシステムの業務知識を活かしたシステムの機能強化の実施及び提案活動による拡販並びに子会社と協業し医療関連システム事業を更に拡大することで、産業分野における安定的・継続的な成長を目指してまいります。また、デジタルトランスフォーメーションの検討範囲を産業分野に拡大し、新規顧客の獲得、新たな事業の創設に取り組みます。
あわせて、当社グループの事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決してまいりたいと考えております。
当社グループの今後の成長のためには、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠であると認識しており、事業規模拡大に合わせた人材の採用及び技術力向上を目的とした人材育成、さらにスキルを持つシニア層の活躍促進について、重要課題として取組んでまいります。また、新たな技術取得や企業規模の拡大を目的とするM&Aの実施や他社との新たなアライアンス、海外企業との連携強化による新規事業の開拓を実施し、長期的な視点から業績向上や財務体質の改善につなげていきたいと考えております。
⑤ 新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響について
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、連結子会社のティー・エム・アール・システムズが予定していた、病院やクリニックへ向けた売上案件について、延期や失注が発生しました。ついては、同社に係るのれんの回収計画が遅れていること及びコロナ禍の長期化により同社が手掛ける医療分野への影響が継続すると予想されることから、当該のれんを減損処理し、減損損失を特別損失として計上しております。
一方、当社グループ全体としては、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応及び新型コロナワクチン接種券対応のほか、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて営業活動費が減少したことにより、売上、利益を確保しております。
今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況であり、収束状況によっては、当社グループに影響を与える可能性があります。
[用語解説]
ここに示す用語解説は、文中で※印で示す用語の本書内での意味を説明するものであり、必ずしも一般的な用法用例を包含するとは限りません。(アルファベット、50音順)
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあるなか、一部に弱さが見られるものの、持ち直しの動きが続いています。先行きにつきましては、新型コロナウイルス感染症の動向が内外経済に与える影響や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるものの、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直していくことが期待されております。
情報サービス産業におきましては、ソフトウェア投資はこのところ弱含んでいますが、IoTやクラウドサービスの利活用、DX(デジタルトランスフォーメーション)※の推進が加速していくことが見込まれ、成長分野への対応等を背景に、持ち直しに向かうことが期待されます。
このような状況の中、当社グループは下記の重点施策・事業の推進を行いました。
a. 公共分野では、総合行政情報システムの計画的な販売活動、販売網の拡大のためのパートナーとの提携強化、基幹系及び情報系システムのリプレイス、各種法制度改正対応に伴うシステム開発、行政手続きのデジタル化に向けたオンラインサービスの開発と提供の開始。
b. 産業分野では、リース業務パッケージ、販売管理システム、生産管理システム等の開発及び導入、各種システムの新規受注獲得及び医療機関向けシステムの販売拡大に向けた計画的な販売活動。
c. AI(Artificial Intelligence:人工知能)※2を活用した新たなサービスとして外観検査システムをリリースし、実証実験を実施。
d. オンラインセミナーの開催等、新たな販売促進活動の企画と実施。
e. テレワーク制度の拡充と環境の整備等、働き方改革の推進。
当連結会計年度の業績については、次のとおりです。
| 2021年3月期 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| 売上高 | 16,098 | 108.3 |
| 営業利益 | 1,154 | 383.6 |
| 経常利益 | 1,108 | 353.8 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 599 | 229.2 |
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | 前年同期比 (%) | セグメント利益 又は損失(△) (百万円) | 前年同期比 (%) |
| 公共分野 | 11,421 | 111.1 | 1,093 | 364.7 |
| 産業分野 | 4,677 | 101.9 | 73 | - |
| 調整額 | - | - | △12 | - |
| 合計 | 16,098 | 108.3 | 1,154 | 383.6 |
(注)1.セグメント利益又は損失の算定にあたり、営業費用の配賦方法を当社の経営管理手法により即したものとし、セグメント利益又は損失の実態をより明瞭に表示するために、当社の管理部門等のうち、報告セグメントに帰属しない費用については「調整額」に含めております。
2.産業分野のセグメント利益又は損失の前年同期比につきましては、前年同期にセグメント損失を計上しているため記載しておりません。
また、業務の種類別による売上高の状況は、次のとおりです。
| 業務の種類別 | 売上高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 構成比 (%) |
| 情報処理・通信サービス | 3,273 | 107.8 | 20.3 |
| ソフトウェア開発・ システム提供サービス | 6,679 | 111.9 | 41.5 |
| システム機器販売等 | 3,490 | 106.1 | 21.7 |
| その他関連サービス | 2,655 | 103.0 | 16.5 |
| 合計 | 16,098 | 108.3 | 100.0 |
② 財政状況
当連結会計年度末における財政状態については、次のとおりです。
(資産)
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末と比較して1,042百万円増加し、19,736百万円となりました。これは主に無形固定資産が470百万円及びリース投資資産が439百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が2,016百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して1,856百万円増加し、13,016百万円となりました。これは主にリース債務(固定負債)が382百万円減少したものの、長期借入金が1,048百万円、買掛金が632百万円及び短期借入金が570百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して814百万円減少し、6,719百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益599百万円、その他有価証券評価差額金80百万円を計上したものの、自己株式の取得等により1,315百万円、期末配当及び中間配当により195百万円減少したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて589百万円資金獲得したものの、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて642百万円、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて5百万円資金使用したことにより、前連結会計年度末に比べ57百万円減少し、当連結会計年度末には390百万円(前年同期比12.9%減)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は589百万円(前年同期比57.1%減)となりました。これは、主に売上債権の増加2,016百万円により資金使用したものの、税金等調整前当期純利益972百万円、減価償却費815百万円、仕入債務の増加632百万円、減損損失123百万円により資金獲得したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は642百万円(前年同期比24.9%増)となりました。これは、主に定期預金の払戻による収入255百万円により資金獲得したものの、有形固定資産の取得による支出564百万円及び定期預金の預入による支出285百万円により資金使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は5百万円(前年同期比99.4%減)となりました。これは、主に長期借入金の借入による収入1,400百万円により資金獲得したものの、自己株式の取得による支出1,396百万円により資金使用したこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 40.2 | 34.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 59.8 | 65.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 4.8 | 13.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 75.4 | 33.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産は、サービスメニューごとの規模等により作業手順、作業時間、工程管理等が異なります。さらに、受注形態も個別かつ、多岐にわたっている上に完成後直ちに顧客へ引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため記載をしておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 公共分野 | 11,490,581 | 100.7 | 7,659,551 | 100.9 |
| 産業分野 | 4,726,221 | 104.8 | 2,796,129 | 101.8 |
| 合計 | 16,216,803 | 101.9 | 10,455,680 | 101.1 |
なお、当連結会計年度の受注実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
| 業務の種類別 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 情報処理・通信サービス | 3,451,745 | 102.9 | 3,073,708 | 106.2 |
| ソフトウェア開発・ システム提供サービス | 6,646,679 | 97.3 | 4,697,585 | 99.3 |
| システム機器販売等 | 3,452,227 | 107.2 | 517,118 | 93.1 |
| その他関連サービス | 2,666,150 | 106.2 | 2,167,267 | 100.5 |
| 合計 | 16,216,803 | 101.9 | 10,455,680 | 101.1 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 公共分野 | 11,421,194 | 111.1 |
| 産業分野 | 4,677,225 | 101.9 |
| 合計 | 16,098,419 | 108.3 |
なお、当連結会計年度の販売実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
| 業務の種類別 | 販売高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 情報処理・通信サービス | 3,273,123 | 107.8 |
| ソフトウェア開発・ システム提供サービス | 6,679,477 | 111.9 |
| システム機器販売等 | 3,490,403 | 106.1 |
| その他関連サービス | 2,655,414 | 103.0 |
| 合計 | 16,098,419 | 108.3 |
(注)1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
■当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度は、公共分野での、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応及び新型コロナワクチン接種券対応、戸籍法一部改正・デジタル手続法対応、国民健康保険オンライン資格確認対応等の法制度改正対応、基幹系及び情報系システムのリプレイス、共同利用型システムの導入・運用保守等、また、産業分野での、リース業務パッケージ及び販売管理システム等の各種パッケージシステムの構築・導入並びに病院総合情報システムのリプレイス等で売上を確保しました。
利益につきましては、法制度改正対応の受注・売上が順調に伸展したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、客先訪問を自粛し、Web会議や電話対応による営業活動を推進したこと及びシステム展示会やセミナーを対面からWebでの開催に変更したことで営業活動費が減少したこと等により増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は16,098百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は1,154百万円(前年同期比283.6%増)、経常利益は1,108百万円(前年同期比253.8%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益は599百万円(前年同期比129.2%増)となりました。
a. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率につきましては10%以上を目指すとともに、キャッシュ・フローを重視しております。
当連結会計年度における、売上高営業利益率は7.2%となり、前連結会計年度と比べて5.2ポイント増加しております。
また、キャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ57百万円減少し、390百万円(前連結会計年度比12.9%減)となりました。
今後も、設備や人材育成への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、キャッシュ・フローの更なる改善を目指してまいります。
b. 新技術・新サービスへの取り組み
当連結会計年度は、実証実験を進めてきたAI外観検査システム(Observe AI)を6月にリリースし、同時に長野県工業技術総合センターと「AIを用いた画像識別」の共同研究を開始いたしました。Observe AIは導入を前提としたPoC(Proof of Concept:概念実証)※を2社で実施したほか、1社が実施の準備をしております。
デジタル庁の新設に代表される行政のデジタル化では、AIやRPA(Robotic Process Automation)※等のデジタル技術を積極的に活用した業務プロセス標準モデルを構築することが求められています。このようなスマート自治体の実現に向け、コニカミノルタ株式会社が長野県から受注した「県と市町村によるスマート自治体実証サポート業務」に当社が協力し、「RPA及びAI-OCR技術」と「AI音声文字起こし技術」の共同化事業実現に向けた調査として、業務フローの分析やDXに必要な要件の定義に取り組みました。
デジタル技術を活用した製品・サービスにより、お客様のDX実現を積極的にサポートしてまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
■公共分野の状況
公共分野におきましては、住民税・国民健康保険・固定資産税・介護保険等の受託処理、総合行政情報システム等のシステム保守のほか、基幹系及び情報系システム等の開発・導入・リプレイス作業を進めました。
当連結会計年度は、愛知県の1団体(4市町)において介護保険システム及び地域包括支援システムを、長野県における基幹系システム共同利用で3市共同化・5町村共同化を予定どおり稼働しました。総合行政情報システムにおける既存顧客に対しては、22団体の基幹系システムと情報系システムのリプレイスを行いました。また、戸籍総合システムにおける既存顧客に対しては、2団体のシステムのリプレイスを行っております。既存顧客への新規システム販売では、子ども子育て支援システムほか4業務を1団体に、公営企業会計システムを3団体に販売しました。またパートナー企業を通じた新規システム販売では、介護保険システムを1団体(3市)に販売しております。
システム提供サービスでは、2020年度の法制度改正対応として、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応や新型コロナワクチン接種券対応などを行いました。
データセンターサービスでは、総合行政情報システムを軸としたクラウドサービスを新規に5団体に提供しました。
新サービスの提供では、行政手続きのデジタル化を支援する汎用オンライン予約サービスを1団体に提供しました。
これらの結果、公共分野の売上高は11,421百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は1,093百万円(前年同期比264.7%増)となりました。
■産業分野の状況
産業分野におきましては、リース業務パッケージの開発・導入作業をはじめ、製造・流通業向けの販売管理システム・生産管理システムの開発、電子カルテ・医事会計システム・介護支援システムを中心とした医療系・福祉系システムの受注・リプレイスを進めました。
当連結会計年度は、主力商品であるリース業務パッケージにおいて、5社に対し開発・導入を進めました。2社が予定どおり稼働し、3社については、現在稼働に向けた開発及び準備を行っております。
医療機関向けシステム提供サービスでは、電子カルテシステム・医事会計システムを含む病院総合情報システムで2病院に対しリプレイスを行いました。また、7団体の介護支援システムのリプレイスを行いました。
製造・流通業向けの販売管理システムでは、2社を新規受注し、1社のリプレイスを行いました。生産管理システムでは、1社に対し新規導入するとともに、新たに2社を受注しました。
データセンターサービスでは、仮想サーバサービスを22社へ提供、インターネット事業では、16社のコンテンツ管理システムのリプレイスを実施、新サービスの提供では、AIを搭載したナレッジマネジメントシステム「SmartKMS」を2社に提供しました。
これらの結果、産業分野の売上高は4,677百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は73百万円(前年同期は2百万円の営業損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引金融機関と総額80億50百万円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における借入実行残高は35億2百万円であります。また、当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前事業年度と比べて6.9%増加し、32.0%となっております。今後は、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めてまいります。
当社グループは、設備や研究開発などへの積極的な投資を行っております。設備及び研究開発への投資につきましては、「第3 設備の状況」及び「5研究開発活動」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループは、主に長野県・新潟県を中心とした地方公共団体向けの情報システムの開発・提供を行い、着実に成長してまいりました。しかしながら、情報システムの共同利用やクラウドサービスの普及により、今後ますます顧客獲得競争が激化するものと考えております。このような状況のもと、公共分野におきましては、2021年4月の組織変更で新設したDX推進室を中心に、IT業界におけるビジネス環境の変化に迅速に対応するとともに、当社の顧客や社会からのニーズに的確に対応し、デジタルインフラ、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連サービスを軸とした販売活動を進めてまいります。あわせて、新規パートナー獲得に向け新規提案活動を実施するとともに、パートナーとの連携を強化し、全国の市区町村への販売を拡大してまいります。産業分野におきましては、リース業務パッケージ、販売管理システム等の主力パッケージシステムの業務知識を活かしたシステムの機能強化の実施及び提案活動による拡販並びに子会社と協業し医療関連システム事業を更に拡大することで、産業分野における安定的・継続的な成長を目指してまいります。また、デジタルトランスフォーメーションの検討範囲を産業分野に拡大し、新規顧客の獲得、新たな事業の創設に取り組みます。
あわせて、当社グループの事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決してまいりたいと考えております。
当社グループの今後の成長のためには、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠であると認識しており、事業規模拡大に合わせた人材の採用及び技術力向上を目的とした人材育成、さらにスキルを持つシニア層の活躍促進について、重要課題として取組んでまいります。また、新たな技術取得や企業規模の拡大を目的とするM&Aの実施や他社との新たなアライアンス、海外企業との連携強化による新規事業の開拓を実施し、長期的な視点から業績向上や財務体質の改善につなげていきたいと考えております。
⑤ 新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響について
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、連結子会社のティー・エム・アール・システムズが予定していた、病院やクリニックへ向けた売上案件について、延期や失注が発生しました。ついては、同社に係るのれんの回収計画が遅れていること及びコロナ禍の長期化により同社が手掛ける医療分野への影響が継続すると予想されることから、当該のれんを減損処理し、減損損失を特別損失として計上しております。
一方、当社グループ全体としては、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応及び新型コロナワクチン接種券対応のほか、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて営業活動費が減少したことにより、売上、利益を確保しております。
今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況であり、収束状況によっては、当社グループに影響を与える可能性があります。
[用語解説]
ここに示す用語解説は、文中で※印で示す用語の本書内での意味を説明するものであり、必ずしも一般的な用法用例を包含するとは限りません。(アルファベット、50音順)
| 用語 | 解説・定義 |
| DX(デジタルトランスフォーメーション) | データや最新のデジタル技術を活用し、人々の生活及び企業活動をあらゆる面でより良い方向に変革すること。 |
| PoC(Proof of Concept:概念実証) | システムの導入において、その「実現性」「効果」「具体性」などを、事前に実環境で検証したり測定したりする工程のこと。AIやIoTなど、新しい概念によるサービスでは重要なプロセスとなる。 |
| RPA(Robotic Process Automation) | 人間がコンピュータを操作して行う作業を、ソフトウェアによる自動的な操作によって代替すること。主にデスクワークにおけるパソコンを使った業務の自動化・省力化を行うもので、業務の効率化や低コスト化を進めることができる。 |