有価証券報告書-第61期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善、また各種政策の効果もあり緩やかに回復しております。先行きにつきましても緩やかな回復の継続が期待される一方で、中東情勢の動向に加え、金融資本市場の変動や物価上昇が及ぼす影響については引き続き注視する必要があります。
情報サービス産業におきましては、政府による「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の施策により行政手続きのオンライン化等、社会全体のデジタル化が推進されております。また、クラウドサービスの市場拡大や生成AIの急速な普及によりデータセンター需要の牽引など、さらなる拡大が期待されます。
このような状況の中、当社グループは以下の重点施策と事業の推進を行いました。
a. 全顧客に対し、国が定める標準仕様に準拠した総合行政情報システム「Reams」への移行を完了。新規顧客獲得のため、移行が完了していない自治体への提案を実施。
b. リース業向けのリース業務パッケージ、医療福祉機関向けの病院総合情報システム、製造業向けの生産管理システム、自治体向けの観光ソリューション等の提案と受注活動。
c. 新サービスとしてリース業向けに「リース情報発信Webサービス」を開発し、販売を開始。
d. 「SmartKMS」や「Observe AI」等のAI技術を活用した商品の提案と受注活動。
e. 「Reams」の次期プロダクトの研究開発を実施。
f. 将来のプロダクト開発を推進するコア人材及びシステム構築技術者の育成。
当連結会計年度の業績については、次のとおりです。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
(注) セグメント利益の算定にあたり、営業費用の配賦方法を当社の経営管理手法により即したものとし、セグメント利益の実態をより明瞭に表示するために、当社の管理部門等のうち、報告セグメントに帰属しない費用については「調整額」に含めております。
また、業務の種類別による売上高の状況は、次のとおりです。
(注) 「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
② 財政状況
当連結会計年度末における財政状態については、次のとおりです。
(資産)
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末と比較して4,182百万円増加し、25,645百万円となりました。これは主に、無形固定資産のソフトウエアが994百万円、リース投資資産が425百万円減少したものの、売掛金が3,635百万円、現金及び預金が1,561百万円、契約資産が345百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して636百万円増加し、9,389百万円となりました。これは主に、短期借入金が490百万円、長期借入金が460百万円、固定負債のリース債務が341百万円、一年内返済予定の長期借入金が270百万円減少したものの、未払法人税等が978百万円、流動負債のその他が838百万円、買掛金が436百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して3,545百万円増加し、16,256百万円となりました。これは主に、自己株式の取得等により781百万円減少したものの、利益剰余金が4,267百万円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて861百万円、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて2,277百万円資金使用したものの、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて4,310百万円資金獲得したことにより、前連結会計年度末に比べ1,171百万円増加し、当連結会計年度末には2,975百万円(前年同期比65.0%増)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は4,310百万円(前年同期比45.3%増)となりました。これは主に、売上債権の増加3,971百万円、法人税等の支払974百万円により資金使用したものの、税金等調整前当期純利益6,307百万円、減価償却費1,609百万円、仕入債務の増加436百万円により資金獲得したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は861百万円(前年同期比7.4%減)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,010百万円により資金獲得したものの、定期預金の預入による支出1,400百万円、有形固定資産の取得による支出294百万円、無形固定資産の取得による支出186百万円により資金使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は2,277百万円(前年同期比77.1%増)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出820百万円、長期借入金の返済による支出730百万円、短期借入金の純減額490百万円、配当金の支払210百万円により資金使用したことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産は、サービスメニューごとの規模等により作業手順、作業時間、工程管理等が異なります。さらに、受注形態も個別かつ、多岐にわたっている上に完成後直ちに顧客へ引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため記載をしておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の受注実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
(注)「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の販売実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
■当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度は、公共分野において、標準準拠システムへの移行作業を当初期限であった2026年3月までに完了したことが、売上、利益に大きく影響しました。また、各種法制度改正の対応、戸籍総合システムや住民基本台帳ネットワークシステムの機器リプレイス等により売上、利益が伸展しました。
また、産業分野においては、医療福祉機関向けの病院総合情報システムや医事会計システム、生産管理システムの導入やリプレイス、リース業務パッケージの対応等で売上、利益を計上しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は27,987百万円(前年同期比49.3%増)、営業利益は6,296百万円(前年同期比150.1%増)、経常利益は6,294百万円(前年同期比149.4%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益は4,478百万円(前年同期比143.1%増)となりました。
a. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率につきましては10%以上を目指すとともに、キャッシュ・フローを重視しております。
当連結会計年度における、売上高営業利益率は22.5%となり、前連結会計年度と比べて9.1ポイント増加しております。
また、キャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ1,171百万円増加し、2,975百万円(前連結会計年度比65.0%増)となりました。
今後も、企業成長に必要な研究開発や設備への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、キャッシュ・フローの更なる改善を目指してまいります。
b. 新技術・新サービスへの取組み
当社は、2025年大阪・関西万博における「地方創生SDGsフェス」長野市出展に際し、体験型デジタルコンテンツへの対応を含む、デジタル技術を活用した情報発信施策の企画・推進を支援いたしました。また、観光分野では、めぐるデジタルスタンプラリーやデジタルサイネージを活用した実証実験を通じて、観光客の周遊動向データを収集・分析し、インバウンド需要を見据えた観光施策の高度化及び新たな付加価値の創出に取り組んでおります。
AI外観検査システム「Observe AI」では、AIモデルの作成に要する時間や工数がかかるといった課題がありました。この課題を解消するため、「AIモデルの作成や改善作業をAIが支援・自動化する機能」の開発に着手いたしました。
データセンターサービスでは、コンテナ型仮想化(※)の提供について検討を始めました。
さらに、公共分野においては、当社の「Reams」の各種データを活用し、移住・定住に関するデータの可視化及び分析・検証を行うことで、データに基づく政策立案(EBPM)の推進や、自治体における施策検討の高度化を支援しております。産業分野においては、新たな事業領域への取組みとして、サービスロボット及びAIを活用した省人化・業務自動化について、2026年度の事業化を視野に検討を進めております。人手不足への対応や業務効率化といった社会課題の解決に資するソリューションを提供することで、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
■公共分野の状況
公共分野におきましては、国が定めた標準仕様に準拠した「Reams」の導入を着実に推進し、当連結会計年度において、予定していた168団体すべての移行を完了いたしました。
あわせて、標準仕様に準拠した戸籍総合システムにつきましても62団体への導入を完了するとともに、既存顧客に対しては、財務会計システムのリプレイスを25団体、住民基本台帳ネットワークシステム機器のリプレイスを36団体に実施し、地方公共団体向けシステム全般における安定的な運用及び継続的な更新を支援してまいりました。
システム提供サービスにおいては、子ども・子育て支援金制度、定額減税調整給付金(令和7年度不足額給付)、所得税及び個人住民税の定額減税、並びに令和7年度税制改正に伴う介護保険料の見直し等、各種法制度改正への対応を行いました。
また、観光ソリューションサービスにおきましては、めぐるデジタルスタンプラリーに加え、VR(※)、AR(※)、NFT(※)等の先端技術を活用したサービスを5団体に提供するなど、観光分野における取組みも着実に進展いたしました。
研究開発におきましては、今後のさらなる事業展開及び競争力強化に向けた積極的な投資として、主力製品である「Reams」の次期プロダクト開発を継続的に実施しております。
これらの結果、公共分野の売上高は22,529百万円(前年同期比58.7%増)、営業利益は5,764百万円(前年同期比172.8%増)となりました。
■産業分野の状況
産業分野におきましては、リース業向けのリース業務パッケージ、製造・流通業向けの販売管理システム・生産管理システムの開発と導入作業のほか、医療福祉機関向けの検体検査システム・病院総合情報システム・介護支援システム等の導入とリプレイスを進めました。
当連結会計年度は、主力製品であるリース業務パッケージでは、1社が予定どおり稼働いたしました。また、現在稼働に向けた開発及び準備を4社において行っております。
医療福祉機関向けのシステム提供サービスでは、新たに検体検査システムを2団体に提供したほか、電子カルテシステム・医事会計システム、病院総合情報システムの導入及びリプレイスを4団体において実施いたしました。また介護支援システムのリプレイスを11団体に行いました。
製造・流通業向けのシステム提供サービスでは、販売管理システムのリプレイスを6社にて実施、生産管理システムでは、1社のリプレイスを行いました。また、AI外観検査システム「Observe AI」を1社に提供いたしました。
クラウド・データセンターサービスでは、仮想サーバーサービスやハウジングサービスを新たに6社へ提供いたしました。
研究開発におきましては、2025年8月に当社の製品である「医薬品在庫管理システム」の市場シェア拡大に向けて、次期プロダクトの開発を開始しております。
これらの結果、産業分野の売上高は5,458百万円(前年同期比20.1%増)、営業利益は536百万円(前年同期比32.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引金融機関と総額8,100百万円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における借入実行残高は1,202百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前事業年度と比べて6.6%減少し、4.7%となっております。今後も、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めてまいります。
当社グループは、設備や研究開発などへの積極的な投資を行っております。設備及び研究開発への投資につきましては、「第3 設備の状況」及び「6研究開発活動」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。当社グループは、事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決してまいります。
[用語解説]
ここに示す用語解説は、文中の「(※)」印で示す用語の本書内での意味を説明するものであり、必ずしも一般的な用法用例を包含するとは限りません。(アルファベット、50音順)
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善、また各種政策の効果もあり緩やかに回復しております。先行きにつきましても緩やかな回復の継続が期待される一方で、中東情勢の動向に加え、金融資本市場の変動や物価上昇が及ぼす影響については引き続き注視する必要があります。
情報サービス産業におきましては、政府による「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の施策により行政手続きのオンライン化等、社会全体のデジタル化が推進されております。また、クラウドサービスの市場拡大や生成AIの急速な普及によりデータセンター需要の牽引など、さらなる拡大が期待されます。
このような状況の中、当社グループは以下の重点施策と事業の推進を行いました。
a. 全顧客に対し、国が定める標準仕様に準拠した総合行政情報システム「Reams」への移行を完了。新規顧客獲得のため、移行が完了していない自治体への提案を実施。
b. リース業向けのリース業務パッケージ、医療福祉機関向けの病院総合情報システム、製造業向けの生産管理システム、自治体向けの観光ソリューション等の提案と受注活動。
c. 新サービスとしてリース業向けに「リース情報発信Webサービス」を開発し、販売を開始。
d. 「SmartKMS」や「Observe AI」等のAI技術を活用した商品の提案と受注活動。
e. 「Reams」の次期プロダクトの研究開発を実施。
f. 将来のプロダクト開発を推進するコア人材及びシステム構築技術者の育成。
当連結会計年度の業績については、次のとおりです。
| 2026年3月期 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| 売上高 | 27,987 | 149.3 |
| 営業利益 | 6,296 | 250.1 |
| 経常利益 | 6,294 | 249.4 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 4,478 | 243.1 |
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | 前年同期比 (%) | セグメント利益 (百万円) | 前年同期比 (%) |
| 公共分野 | 22,529 | 158.7 | 5,764 | 272.8 |
| 産業分野 | 5,458 | 120.1 | 536 | 132.5 |
| 調整額 | - | - | △4 | - |
| 合計 | 27,987 | 149.3 | 6,296 | 250.1 |
(注) セグメント利益の算定にあたり、営業費用の配賦方法を当社の経営管理手法により即したものとし、セグメント利益の実態をより明瞭に表示するために、当社の管理部門等のうち、報告セグメントに帰属しない費用については「調整額」に含めております。
また、業務の種類別による売上高の状況は、次のとおりです。
| 業務の種類別 | 売上高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 構成比 (%) |
| 情報処理・通信サービス | 4,068 | 116.6 | 14.5 |
| ソフトウェア開発・ システム提供サービス | 10,151 | 143.1 | 36.3 |
| システム機器販売等 | 7,407 | 177.8 | 26.5 |
| その他関連サービス | 6,359 | 159.4 | 22.7 |
| 合計 | 27,987 | 149.3 | 100.0 |
(注) 「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
② 財政状況
当連結会計年度末における財政状態については、次のとおりです。
(資産)
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末と比較して4,182百万円増加し、25,645百万円となりました。これは主に、無形固定資産のソフトウエアが994百万円、リース投資資産が425百万円減少したものの、売掛金が3,635百万円、現金及び預金が1,561百万円、契約資産が345百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して636百万円増加し、9,389百万円となりました。これは主に、短期借入金が490百万円、長期借入金が460百万円、固定負債のリース債務が341百万円、一年内返済予定の長期借入金が270百万円減少したものの、未払法人税等が978百万円、流動負債のその他が838百万円、買掛金が436百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して3,545百万円増加し、16,256百万円となりました。これは主に、自己株式の取得等により781百万円減少したものの、利益剰余金が4,267百万円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて861百万円、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて2,277百万円資金使用したものの、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて4,310百万円資金獲得したことにより、前連結会計年度末に比べ1,171百万円増加し、当連結会計年度末には2,975百万円(前年同期比65.0%増)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は4,310百万円(前年同期比45.3%増)となりました。これは主に、売上債権の増加3,971百万円、法人税等の支払974百万円により資金使用したものの、税金等調整前当期純利益6,307百万円、減価償却費1,609百万円、仕入債務の増加436百万円により資金獲得したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は861百万円(前年同期比7.4%減)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,010百万円により資金獲得したものの、定期預金の預入による支出1,400百万円、有形固定資産の取得による支出294百万円、無形固定資産の取得による支出186百万円により資金使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は2,277百万円(前年同期比77.1%増)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出820百万円、長期借入金の返済による支出730百万円、短期借入金の純減額490百万円、配当金の支払210百万円により資金使用したことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 59.2 | 63.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 43.8 | 67.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.3 | 0.5 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 166.0 | 221.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と
しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産は、サービスメニューごとの規模等により作業手順、作業時間、工程管理等が異なります。さらに、受注形態も個別かつ、多岐にわたっている上に完成後直ちに顧客へ引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため記載をしておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 公共分野 | 22,785,190 | 141.8 | 12,891,858 | 102.0 |
| 産業分野 | 5,589,093 | 130.9 | 3,267,755 | 104.2 |
| 合計 | 28,374,283 | 139.5 | 16,159,613 | 102.5 |
なお、当連結会計年度の受注実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
| 業務の種類別 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 情報処理・通信サービス | 4,449,726 | 140.0 | 3,908,538 | 110.8 |
| ソフトウェア開発・ システム提供サービス | 12,241,646 | 177.9 | 7,606,170 | 137.9 |
| システム機器販売等 | 6,061,854 | 111.6 | 651,545 | 32.6 |
| その他関連サービス | 5,621,056 | 116.0 | 3,993,358 | 84.4 |
| 合計 | 28,374,283 | 139.5 | 16,159,613 | 102.5 |
(注)「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 公共分野 | 22,529,129 | 158.7 |
| 産業分野 | 5,458,125 | 120.1 |
| 合計 | 27,987,254 | 149.3 |
なお、当連結会計年度の販売実績を業務の種類別に示すと、次のとおりであります。
| 業務の種類別 | 販売高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 情報処理・通信サービス | 4,068,640 | 116.6 |
| ソフトウェア開発・ システム提供サービス | 10,151,495 | 143.1 |
| システム機器販売等 | 7,407,735 | 177.8 |
| その他関連サービス | 6,359,383 | 159.4 |
| 合計 | 27,987,254 | 149.3 |
(注)1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
2.「その他関連サービス」には、顧客との契約から生じる収益以外の収益も含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
■当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度は、公共分野において、標準準拠システムへの移行作業を当初期限であった2026年3月までに完了したことが、売上、利益に大きく影響しました。また、各種法制度改正の対応、戸籍総合システムや住民基本台帳ネットワークシステムの機器リプレイス等により売上、利益が伸展しました。
また、産業分野においては、医療福祉機関向けの病院総合情報システムや医事会計システム、生産管理システムの導入やリプレイス、リース業務パッケージの対応等で売上、利益を計上しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は27,987百万円(前年同期比49.3%増)、営業利益は6,296百万円(前年同期比150.1%増)、経常利益は6,294百万円(前年同期比149.4%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益は4,478百万円(前年同期比143.1%増)となりました。
a. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率につきましては10%以上を目指すとともに、キャッシュ・フローを重視しております。
当連結会計年度における、売上高営業利益率は22.5%となり、前連結会計年度と比べて9.1ポイント増加しております。
また、キャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ1,171百万円増加し、2,975百万円(前連結会計年度比65.0%増)となりました。
今後も、企業成長に必要な研究開発や設備への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、キャッシュ・フローの更なる改善を目指してまいります。
b. 新技術・新サービスへの取組み
当社は、2025年大阪・関西万博における「地方創生SDGsフェス」長野市出展に際し、体験型デジタルコンテンツへの対応を含む、デジタル技術を活用した情報発信施策の企画・推進を支援いたしました。また、観光分野では、めぐるデジタルスタンプラリーやデジタルサイネージを活用した実証実験を通じて、観光客の周遊動向データを収集・分析し、インバウンド需要を見据えた観光施策の高度化及び新たな付加価値の創出に取り組んでおります。
AI外観検査システム「Observe AI」では、AIモデルの作成に要する時間や工数がかかるといった課題がありました。この課題を解消するため、「AIモデルの作成や改善作業をAIが支援・自動化する機能」の開発に着手いたしました。
データセンターサービスでは、コンテナ型仮想化(※)の提供について検討を始めました。
さらに、公共分野においては、当社の「Reams」の各種データを活用し、移住・定住に関するデータの可視化及び分析・検証を行うことで、データに基づく政策立案(EBPM)の推進や、自治体における施策検討の高度化を支援しております。産業分野においては、新たな事業領域への取組みとして、サービスロボット及びAIを活用した省人化・業務自動化について、2026年度の事業化を視野に検討を進めております。人手不足への対応や業務効率化といった社会課題の解決に資するソリューションを提供することで、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
■公共分野の状況
公共分野におきましては、国が定めた標準仕様に準拠した「Reams」の導入を着実に推進し、当連結会計年度において、予定していた168団体すべての移行を完了いたしました。
あわせて、標準仕様に準拠した戸籍総合システムにつきましても62団体への導入を完了するとともに、既存顧客に対しては、財務会計システムのリプレイスを25団体、住民基本台帳ネットワークシステム機器のリプレイスを36団体に実施し、地方公共団体向けシステム全般における安定的な運用及び継続的な更新を支援してまいりました。
システム提供サービスにおいては、子ども・子育て支援金制度、定額減税調整給付金(令和7年度不足額給付)、所得税及び個人住民税の定額減税、並びに令和7年度税制改正に伴う介護保険料の見直し等、各種法制度改正への対応を行いました。
また、観光ソリューションサービスにおきましては、めぐるデジタルスタンプラリーに加え、VR(※)、AR(※)、NFT(※)等の先端技術を活用したサービスを5団体に提供するなど、観光分野における取組みも着実に進展いたしました。
研究開発におきましては、今後のさらなる事業展開及び競争力強化に向けた積極的な投資として、主力製品である「Reams」の次期プロダクト開発を継続的に実施しております。
これらの結果、公共分野の売上高は22,529百万円(前年同期比58.7%増)、営業利益は5,764百万円(前年同期比172.8%増)となりました。
■産業分野の状況
産業分野におきましては、リース業向けのリース業務パッケージ、製造・流通業向けの販売管理システム・生産管理システムの開発と導入作業のほか、医療福祉機関向けの検体検査システム・病院総合情報システム・介護支援システム等の導入とリプレイスを進めました。
当連結会計年度は、主力製品であるリース業務パッケージでは、1社が予定どおり稼働いたしました。また、現在稼働に向けた開発及び準備を4社において行っております。
医療福祉機関向けのシステム提供サービスでは、新たに検体検査システムを2団体に提供したほか、電子カルテシステム・医事会計システム、病院総合情報システムの導入及びリプレイスを4団体において実施いたしました。また介護支援システムのリプレイスを11団体に行いました。
製造・流通業向けのシステム提供サービスでは、販売管理システムのリプレイスを6社にて実施、生産管理システムでは、1社のリプレイスを行いました。また、AI外観検査システム「Observe AI」を1社に提供いたしました。
クラウド・データセンターサービスでは、仮想サーバーサービスやハウジングサービスを新たに6社へ提供いたしました。
研究開発におきましては、2025年8月に当社の製品である「医薬品在庫管理システム」の市場シェア拡大に向けて、次期プロダクトの開発を開始しております。
これらの結果、産業分野の売上高は5,458百万円(前年同期比20.1%増)、営業利益は536百万円(前年同期比32.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引金融機関と総額8,100百万円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における借入実行残高は1,202百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前事業年度と比べて6.6%減少し、4.7%となっております。今後も、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めてまいります。
当社グループは、設備や研究開発などへの積極的な投資を行っております。設備及び研究開発への投資につきましては、「第3 設備の状況」及び「6研究開発活動」に記載しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。当社グループは、事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決してまいります。
[用語解説]
ここに示す用語解説は、文中の「(※)」印で示す用語の本書内での意味を説明するものであり、必ずしも一般的な用法用例を包含するとは限りません。(アルファベット、50音順)
| 用語 | 解説・定義 |
| AR | 拡張現実(Augmented Reality)の略。コンピューターによって、現実世界に仮想世界を重ね合わせて表示する技術のこと。 |
| NFT | 非代替性トークン(Non-Fungible Token)の略。絵や写真、動画や音楽等のデジタルデータの所有や価値等を証明するもの。 |
| VR | 仮想現実(Virtual Reality)の略。コンピューターによって創り出された仮想的な空間等を現実であるかのように疑似体験できる技術のこと。 |
| コンテナ型仮想化 | アプリケーションと稼働に必要な環境を「コンテナ」としてまとめたもの。コンテナの利用により、アプリケーションやWebの開発・管理が効率的に行えるようになる。 |