有価証券報告書-第19期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響から、世界各国の経済環境が急速に悪化するとともに、日本でも、政府が4月に緊急事態宣言を発出したことなどにより経済活動が停滞した結果、景気は低迷し、極めて厳しい状況となりました。また、世界各国の新型コロナウイルス感染拡大防止措置の影響を受け、航空業界の経営環境も急速に悪化いたしました。このような状況のもと、当社のリースアレンジメント事業においても、リース事業組成金額及び出資金販売額が前年度に比べ減少するなど、大きな影響を受けました。また、当社はAir Mauritius Limited(以下「AML」といいます。)を賃借人とするオペレーティング・リース事業案件(以下「AML案件」といいます。)を組成し、当該案件の匿名組合出資持分を在庫として保有していますが、AMLが2020年4月22日(現地時間)に任意管理手続き申請を行ったことに伴い、当該リース事業の匿名組合の営業者である当社子会社のSPC(特別目的会社)3社を連結の範囲に含めるとともに、合計で2,661百万円の評価損・正味費用を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は12,708百万円(前年度比52.2%減)、営業利益は1,879百万円(前年度比87.0%減)、経常利益は1,719百万円(前年度比88.1%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は1,136百万円(前年度比88.7%減)となりました。
売上高
売上高は、12,708百万円(前年度比52.2%減)となりました。
(リースアレンジメント事業)
売上高は、10,356百万円(前年度比50.2%減)となりました。これは、航空機リース事業案件において、採算性の低い案件が多く手数料率が低下したこと、また、出資金販売額について、新型コロナウイルス感染症の影響により投資家の投資判断が慎重になったこと、政府による緊急事態宣言の影響により4月と5月の営業活動が大きく制約されたことから、6月以降は、徐々に回復したものの、通期では94,804百万円(前年度比39.5%減)にとどまったことによるものです。
また、リース事業組成金額についても、賃借人の与信審査を厳格化する等、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、慎重な組成活動を行ったことから158,497百万円(前年度比70.5%減)となりました。
(注)本書における用語の説明
(多角化事業)
売上高は、2,351百万円(前年度比59.4%減)となりました。このうち不動産事業の売上高は、前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因がなかったことから、前年度比83.9%減となる685百万円となりました。不動産事業は、2020年3月にセカンダリーの売却案件を除き在庫が完売したものの、新型コロナウイルス感染症の影響もあり新規組成を停止しておりました。しかしながら、不動産小口化商品の需要はその後も底堅く、第4四半期より新規組成を再開しております。また、保険事業の売上高は325百万円(前年度比64.4%減)、M&A事業の売上高は107百万円(前年度比26.8%減)にそれぞれとどまる一方で、投資管理サービス事業等(注)の売上高は、海外子会社の売上が増加したこともあり、1,232百万円(前年度比161.6%増)となりました。
(注)投資管理サービス事業等とは、プライベート・エクイティ事業、海外子会社の投資管理サービス事業、証券・信託等の国内子会社の事業を総称するものです。
売上原価
売上原価は、AML案件に係る商品出資金評価損527百万円及び販売用航空機評価損1,574百万円を計上したものの、前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因に係る原価の計上がなかったことから、4,770百万円(前年度比22.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、6,058百万円(前年度比0.7%増)となりました。
これは主に人件費が3,432百万円(前年度比3.8%増)、その他の費用が2,625百万円(前年度比3.1%減)となったことによるものであります。
(注)人件費には、給料手当、賞与(引当金繰入額含む。)、法定福利費、福利厚生費、退職給付費用、人材採用費等を含めております。
営業利益
上記の結果、営業利益は、1,879百万円(前年度比87.0%減)となりました。
営業外収益/営業外費用
営業外収益は、2,769百万円(前年度比36.2%増)となりました。これは主に投資家から収受している商品出資金の立替利息が減少した結果、受取利息が687百万円(前年度比2.5%減)となった他、金銭の信託運用益が1,213百万円(前年度比131.6%増)、関連会社に関する持分法による投資利益が319百万円(前年度比33.2%減)、さらに販売用航空機に係るリース料収入が441百万円となったことによるものであります。
営業外費用は、2,928百万円(前年度比41.4%増)となりました。これは主に支払利息が938百万円(前年度比13.2%減)、支払手数料が775百万円(前年度比2.0%増)、連結計上したノンリコースローンの換算差額を含む為替差損が725百万円(前年度比446.1%増)、販売用航空機に係る減価償却費が425百万円となったことによるものであります。
経常利益/特別損益/親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益は、1,719百万円(前年度比88.1%減)となりました。
また、特別損失28百万円(前年度は特別損失51百万円)を計上し、さらに法人税等を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,136百万円(前年度比88.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年度比較については、前年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(単位:百万円)
(注)1.各セグメントの売上高及びセグメント利益又は損失は、セグメント間取引の消去前の金額を記載しております。
2.セグメント利益又は損失の合計額は、連結損益計算書の経常利益と一致しております。
3.調整額はセグメント間取引消去額であります。
(FPGセグメント)
リースアレンジメント事業が減収となったことから、売上高は、10,890百万円(前年度比56.5%減)、セグメント利益は1,856百万円(前年度比87.0%減)となりました。
(FPG AMENTUMセグメント)
売上高は、1,281百万円(前年度比12.7%増)、セグメント利益は30百万円(前年度は、89百万円のセグメント損失)となりました。
(その他)
売上高は、706百万円(前年度比4.4%増)、セグメント損失は146百万円(前年度は、153百万円のセグメント利益)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は132,850百万円(前年度末比7,011百万円の増加)、負債合計は105,365百万円(前年度末比12,508百万円の増加)、純資産合計は27,484百万円(前年度末比5,496百万円の減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて9,177百万円増加し、25,758百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
商品出資金の販売が進んだこと等から、営業活動から得られた資金は12,195百万円(前年度は、24,840百万円の資金支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
定期預金の預入や新規連結子会社の取得を行ったこと等から投資活動において使用した資金は、2,170百万円(前年度は、391百万円の資金支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金が増加した一方で、配当金の支払、自己株式を取得したこと等から、財務活動において使用した資金は891百万円(前年度は、28,849百万円の資金収入)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループでは生産活動は行っておりませんが、代替的指標として、売上高の多くを占めるリースアレンジメント事業におけるオペレーティング・リース事業組成金額は、以下のとおりであります。
(注)1.「オペレーティング・リース事業組成金額」とは、組成したオペレーティング・リース事業案件の
リース物件の取得価額の合計額であります。
2.当社では、オペレーティング・リース事業案件の組成にあたり、投資家の需要に見合った金額を1つ
の案件として組成し、その案件単位で投資家を募集しております。「オペレーティング・リース事業
組成案件数」とは、その募集した案件数を合計したものであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.オペレーティング・リース事業の組成は主に外貨建で行われており、本邦通貨への換算レートは組成
時の為替レートを採用しております。
(b) 受注実績
当社グループは受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、以下のとおりであります。
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない「FPG証券」、「FPG信託」、「FPG保険サービス」、「北日本航空」及び「FPGテクノロジー」セグメントであります。
4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、FPGセグメントにおいてリースアレンジメント事業が減収となったこと及び多角化事業の内、不動産事業において前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因がなかったこと等によるものであります。
5.リースアレンジメント事業において、当社が販売した出資金の最近2連結会計年度の販売額、累積残高は以下のとおりです。
上記の用語の意味は以下のとおりです。
・出資金販売額
出資金(オペレーティング・リース事業の匿名組合出資持分及び任意組合出資持分)について、リース開始日までに投資家へ私募の取扱いを行った額及びリース開始日時点で当社が一旦立替取得し、(連結)貸借対照表の「商品出資金」に計上したものについて、投資家へ譲渡した額の合計額であります。なお信託機能を活用した航空機リース事業案件に係る信託受益権譲渡価額を含めております。
・出資金販売額累積残高
当社が、当連結会計年度末までに販売した出資金のうち当連結会計年度末時点で、オペレーティング・リース事業が継続しているものの合計額であります。また、社数は延べベースでの社数になります。
6.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
(注)A社との間で守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
資産の概況
資産合計は、132,850百万円(前年度末比7,011百万円の増加)となりました。その概況は以下のとおりであります。
(流動資産)
流動資産は、126,464百万円(前年度末比5,368百万円の増加)となりました。
・現金及び預金は手元流動性を厚くしたこともあり、27,158百万円(前年度末比10,577百万円の増加)となりました。
・組成資産(注1)は75,867百万円(前年度末比22,055百万円の減少)となりました。商品出資金は組成を抑え販売を進めたことから前年度末に比べ減少しました。金銭の信託(組成用航空機)は第4四半期に販売があった一方で組成が進んだことから前年度末に比べ増加しました。組成用不動産は、新規案件としてFPGリンクス神宮前の物件を取得したものの、前年度の保有物件は完売したため前年度末に比べ減少しました。
(組成資産の内訳)
(単位:百万円)
(注1)組成資産には、商品出資金・金銭の信託(組成用航空機)・金銭の信託・組成用不動産を計上しております。
(注2)当社が組成する信託機能を活用した航空機リース事業案件は、当該リース事業を遂行する特定金外信託契約に係る受益権を投資家に譲渡するものであり、当社は、この法的実態を鑑み、未販売の当該受益権相当額を「金銭の信託(組成用航空機)」に計上しております。当該信託契約は、当社が信託の受託者である株式会社FPG信託に金銭を信託し、同社が当初委託者である当社の指図に基づき、当該金銭をもって航空機を購入したうえで、航空会社にリース・市場売却等を行うものであります。信託受益権を、投資家に譲渡することで、委託者の地位が承継されると共に、信託財産から生じる譲渡後の損益が投資家に帰属いたします。
・AML案件に係る販売用航空機は、14,665百万円となりました。
・上記以外の流動資産は、8,772百万円(前年度末比2,180百万円の増加)となりました。
(固定資産)
固定資産は、6,386百万円(前年度末比1,643百万円の増加)となりました。
・有形固定資産は、462百万円(前年度末比145百万円の増加)となりました。
・無形固定資産は、北日本航空株式会社及び株式会社FPGテクノロジー(2020年7月15日付で株式会社ケンファーストより商号変更)を連結子会社とし、のれんを計上したこともあり1,444百万円(前年度末比500百万円の増加)となりました。
・投資その他の資産は、4,478百万円(前年度末比996百万円の増加)となりました。
負債の概況
負債合計は、105,365百万円(前年度末比12,508百万円の増加)となりました。その概況は以下のとおりであります。
(流動負債)
流動負債は、83,218百万円(前年度末比816百万円の増加)となりました。
・借入金・社債(注)は、手元現預金の確保のための資金調達を進めたこと、AML案件に係る1年内返済予定の長期ノンリコースローンを計上したことから74,285百万円(前年度末比8,389百万円の増加)となりました。
・翌連結会計年度以降に販売予定の商品出資金に係る手数料を含む前受金は、5,458百万円(前年度末比4,332百万円の減少)となりました。
・上記以外の流動負債は、3,473百万円(前年度末比3,240百万円の減少)となりました。
・機動的な資金調達が可能となるコミットメントライン契約及び当座貸越契約の総額は、当連結会計年度末で、134,911百万円(前年度末比5,763百万円の減少)となりました。
(固定負債)
固定負債は、22,147百万円(前年度末比11,691百万円の増加)となりました。これは主に、AML案件に係る長期ノンリコースローンを計上したことから、借入金・社債(注)が、21,746百万円(前年度末比11,557百万円の増加)となったことによるものであります。
(注)流動負債及び固定負債の借入金・社債には、コマーシャル・ペーパー、ノンリコースローンを含めております。
純資産の概況
純資産合計は、27,484百万円(前年度末比5,496百万円の減少)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,136百万円を計上した一方で、前年度の期末配当4,696百万円を実施したこと、また、自己株式1,999百万円を取得したことによるものであります。
自己資本比率は、当連結会計年度末時点で20.5%(前連結会計年度末は26.0%)となりました。
b.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響から、世界各国の経済環境が急速に悪化するとともに、日本でも、政府が4月に緊急事態宣言を発出したことなどにより経済活動が停滞した結果、景気は低迷し、極めて厳しい状況となりました。また、世界各国の新型コロナウイルス感染拡大防止措置の影響を受け、航空業界の経営環境も急速に悪化いたしました。
当社グループの売上高の多くは、リースアレンジメント事業において、オペレーティング・リース事業案件を組成し、投資家に対して、その出資金(匿名組合出資持分等)を販売することで得られる手数料であります。当連結会計年度におけるオペレーティング・リース事業組成金額は、158,497百万円(前年度比70.5%減)、出資金販売額は94,804百万円(前年度比39.5%減)と前年度に比べ減少し、リースアレンジメント事業の売上高は、10,356百万円(前年度比50.2%減)となるなど、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響を大きく受けました。
多角化事業につきましては、不動産事業の売上高が前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因がなかったことから前年度比83.9%減となる685百万円となったこともあり、2,351百万円(前年度比59.4%減)となりました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は12,708百万円(前年度比52.2%減)となりました。
また、当社はAir Mauritius Limited(以下「AML」といいます。)を賃借人とするオペレーティング・リース事業案件を組成し、当該案件の匿名組合出資持分を在庫として保有していますが、AMLが2020年4月22日(現地時間)に任意管理手続き申請を行ったことに伴い、当該リース事業の匿名組合の営業者である当社子会社のSPC(特別目的会社)3社を連結の範囲に含めるとともに、合計で2,661百万円の評価損・正味費用を計上いたしました。
この結果、営業利益は1,879百万円(前年度比87.0%減)、経常利益は1,719百万円(前年度比88.1%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は1,136百万円(前年度比88.7%減)となりました。
なお詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績及び財政状態の状況」に記載したとおりであります。
当社グループは中長期的に預かり資産残高1兆円の達成を目指しておりますが、預かり資産残高は当連結会計年度末現在で7,746億円とリースアレンジメント事業における出資金や不動産事業における不動産小口化商品の販売が進んだ結果、前年度末の6,847億円から順調に増加しました。
c.当社グループの経営成績等に需要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループにおける主な資金需要は、投資家に販売する目的で一時的に保有する組成資産の取得資金、人件費その他費用を含む運転資金及びその他法人税等の支払資金等の営業活動によるもの、配当金の支払資金や借入金の返済資金といった財務活動によるものであります。設備投資は、主に本社・支店等の各拠点の維持・拡大に関するものであり、重要な設備投資は予定しておりません。
また、主な資金の源泉は、組成資産の投資家への譲渡代金や当社グループが収受する各種手数料等といった営業活動によるもの、資金需要を賄うための金融機関からの借入の実行やコマーシャル・ペーパーの発行等により調達する資金等の財務活動によるものであります。
当連結会計年度の資金の状況につきまして、主に組成資産の販売が進んだため、資金の残高は、前連結会計年度末に比べて9,177百万円増加し、25,758百万円となりました。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。資金需要につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受けた世界経済や航空会社の経営環境は、今後、落ち着きを取り戻し、2023年9月期中には新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の水準まで回復する想定でおり、組成資産の取得のための資金需要は、今後も継続して発生する想定です。
資金調達につきましては、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行等を行っております。
当連結会計年度末において、有利子負債の残高は96,180,549千円であります。また、当連結会計年度末において、金融機関との間で総額134,911,515千円のコミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しております(借入実行残高60,600,373千円、借入未実行残高74,311,141千円)。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。連結財務諸表作成にあたっては重要な判断や見積りを行っており、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目として、商品出資金、金銭の信託(組成用航空機)、組成用不動産、販売用航空機、のれん及び繰延税金資産の評価が挙げられます。
商品出資金、金銭の信託(組成用航空機)、組成用不動産、販売用航空機の評価につきましては、将来キャッシュ・フロー、正味売却可能価額等の前提条件に基づき、その評価の妥当性を確認しております。
のれんについては、子会社の業績の実績や将来の事業計画等の前提条件をもとにその評価の妥当性を検討しております。繰延税金資産につきましては、課税所得の実績や将来の予測等の前提条件をもとに回収可能性を評価しております。
これらの評価を行う上での、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響についての仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 追加情報」に記載しております。
これらの評価に際して利用した将来予測等の前提条件・仮定は、実際と異なる可能性があり、その結果、評価損等の計上を行うなどして、連結財務諸表に影響を与える可能性があります。
なお重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響から、世界各国の経済環境が急速に悪化するとともに、日本でも、政府が4月に緊急事態宣言を発出したことなどにより経済活動が停滞した結果、景気は低迷し、極めて厳しい状況となりました。また、世界各国の新型コロナウイルス感染拡大防止措置の影響を受け、航空業界の経営環境も急速に悪化いたしました。このような状況のもと、当社のリースアレンジメント事業においても、リース事業組成金額及び出資金販売額が前年度に比べ減少するなど、大きな影響を受けました。また、当社はAir Mauritius Limited(以下「AML」といいます。)を賃借人とするオペレーティング・リース事業案件(以下「AML案件」といいます。)を組成し、当該案件の匿名組合出資持分を在庫として保有していますが、AMLが2020年4月22日(現地時間)に任意管理手続き申請を行ったことに伴い、当該リース事業の匿名組合の営業者である当社子会社のSPC(特別目的会社)3社を連結の範囲に含めるとともに、合計で2,661百万円の評価損・正味費用を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は12,708百万円(前年度比52.2%減)、営業利益は1,879百万円(前年度比87.0%減)、経常利益は1,719百万円(前年度比88.1%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は1,136百万円(前年度比88.7%減)となりました。
売上高
売上高は、12,708百万円(前年度比52.2%減)となりました。
(リースアレンジメント事業)
売上高は、10,356百万円(前年度比50.2%減)となりました。これは、航空機リース事業案件において、採算性の低い案件が多く手数料率が低下したこと、また、出資金販売額について、新型コロナウイルス感染症の影響により投資家の投資判断が慎重になったこと、政府による緊急事態宣言の影響により4月と5月の営業活動が大きく制約されたことから、6月以降は、徐々に回復したものの、通期では94,804百万円(前年度比39.5%減)にとどまったことによるものです。
また、リース事業組成金額についても、賃借人の与信審査を厳格化する等、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、慎重な組成活動を行ったことから158,497百万円(前年度比70.5%減)となりました。
(注)本書における用語の説明
| リース事業組成金額 | 組成したオペレーティング・リース事業案件のリース物件の取得価額の合計額 |
| 出資金販売額 | 出資金(オペレーティング・リース事業の匿名組合出資持分及び任意組合出資持分)について、リース開始日までに投資家へ私募の取り扱いを行った額及びリース開始日時点で当社が一旦立替取得し、(連結)貸借対照表の「商品出資金」に計上したものについて、投資家へ譲渡した額の合計額であります。なお信託機能を活用した航空機リース事業案件に係る信託受益権譲渡価額を含めております。 |
(多角化事業)
売上高は、2,351百万円(前年度比59.4%減)となりました。このうち不動産事業の売上高は、前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因がなかったことから、前年度比83.9%減となる685百万円となりました。不動産事業は、2020年3月にセカンダリーの売却案件を除き在庫が完売したものの、新型コロナウイルス感染症の影響もあり新規組成を停止しておりました。しかしながら、不動産小口化商品の需要はその後も底堅く、第4四半期より新規組成を再開しております。また、保険事業の売上高は325百万円(前年度比64.4%減)、M&A事業の売上高は107百万円(前年度比26.8%減)にそれぞれとどまる一方で、投資管理サービス事業等(注)の売上高は、海外子会社の売上が増加したこともあり、1,232百万円(前年度比161.6%増)となりました。
(注)投資管理サービス事業等とは、プライベート・エクイティ事業、海外子会社の投資管理サービス事業、証券・信託等の国内子会社の事業を総称するものです。
売上原価
売上原価は、AML案件に係る商品出資金評価損527百万円及び販売用航空機評価損1,574百万円を計上したものの、前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因に係る原価の計上がなかったことから、4,770百万円(前年度比22.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、6,058百万円(前年度比0.7%増)となりました。
これは主に人件費が3,432百万円(前年度比3.8%増)、その他の費用が2,625百万円(前年度比3.1%減)となったことによるものであります。
(注)人件費には、給料手当、賞与(引当金繰入額含む。)、法定福利費、福利厚生費、退職給付費用、人材採用費等を含めております。
営業利益
上記の結果、営業利益は、1,879百万円(前年度比87.0%減)となりました。
営業外収益/営業外費用
営業外収益は、2,769百万円(前年度比36.2%増)となりました。これは主に投資家から収受している商品出資金の立替利息が減少した結果、受取利息が687百万円(前年度比2.5%減)となった他、金銭の信託運用益が1,213百万円(前年度比131.6%増)、関連会社に関する持分法による投資利益が319百万円(前年度比33.2%減)、さらに販売用航空機に係るリース料収入が441百万円となったことによるものであります。
営業外費用は、2,928百万円(前年度比41.4%増)となりました。これは主に支払利息が938百万円(前年度比13.2%減)、支払手数料が775百万円(前年度比2.0%増)、連結計上したノンリコースローンの換算差額を含む為替差損が725百万円(前年度比446.1%増)、販売用航空機に係る減価償却費が425百万円となったことによるものであります。
経常利益/特別損益/親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益は、1,719百万円(前年度比88.1%減)となりました。
また、特別損失28百万円(前年度は特別損失51百万円)を計上し、さらに法人税等を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,136百万円(前年度比88.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年度比較については、前年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(単位:百万円)
| セグメント | 2019年9月期 連結会計年度 | 2020年9月期 連結会計年度 | ||||
| 売上高 | 売上高のうち セグメント間の 内部売上高 | セグメント利益又は損失(△) | 売上高 | 売上高のうち セグメント間の 内部売上高 | セグメント利益又は損失(△) | |
| FPG | 25,060 | 10 | 14,291 | 10,890 | 6 | 1,856 |
| FPG AMENTUM | 1,137 | 42 | △89 | 1,281 | 63 | 30 |
| その他 | 676 | 226 | 153 | 706 | 100 | △146 |
| 調整額 | △279 | △279 | 40 | △170 | △170 | △20 |
| 合計 | 26,595 | - | 14,394 | 12,708 | - | 1,719 |
(注)1.各セグメントの売上高及びセグメント利益又は損失は、セグメント間取引の消去前の金額を記載しております。
2.セグメント利益又は損失の合計額は、連結損益計算書の経常利益と一致しております。
3.調整額はセグメント間取引消去額であります。
(FPGセグメント)
リースアレンジメント事業が減収となったことから、売上高は、10,890百万円(前年度比56.5%減)、セグメント利益は1,856百万円(前年度比87.0%減)となりました。
(FPG AMENTUMセグメント)
売上高は、1,281百万円(前年度比12.7%増)、セグメント利益は30百万円(前年度は、89百万円のセグメント損失)となりました。
(その他)
売上高は、706百万円(前年度比4.4%増)、セグメント損失は146百万円(前年度は、153百万円のセグメント利益)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は132,850百万円(前年度末比7,011百万円の増加)、負債合計は105,365百万円(前年度末比12,508百万円の増加)、純資産合計は27,484百万円(前年度末比5,496百万円の減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて9,177百万円増加し、25,758百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
商品出資金の販売が進んだこと等から、営業活動から得られた資金は12,195百万円(前年度は、24,840百万円の資金支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
定期預金の預入や新規連結子会社の取得を行ったこと等から投資活動において使用した資金は、2,170百万円(前年度は、391百万円の資金支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
借入金が増加した一方で、配当金の支払、自己株式を取得したこと等から、財務活動において使用した資金は891百万円(前年度は、28,849百万円の資金収入)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループでは生産活動は行っておりませんが、代替的指標として、売上高の多くを占めるリースアレンジメント事業におけるオペレーティング・リース事業組成金額は、以下のとおりであります。
| 当連結会計年度 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | 前年同期比(%) | |
| オペレーティング・リース事業組成金額 (千円) | 158,497,319 | △70.5 |
| オペレーティング・リース事業組成案件数 (件) | 40 | △54.5 |
(注)1.「オペレーティング・リース事業組成金額」とは、組成したオペレーティング・リース事業案件の
リース物件の取得価額の合計額であります。
2.当社では、オペレーティング・リース事業案件の組成にあたり、投資家の需要に見合った金額を1つ
の案件として組成し、その案件単位で投資家を募集しております。「オペレーティング・リース事業
組成案件数」とは、その募集した案件数を合計したものであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.オペレーティング・リース事業の組成は主に外貨建で行われており、本邦通貨への換算レートは組成
時の為替レートを採用しております。
(b) 受注実績
当社グループは受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | 前年同期比(%) | |
| FPG | 10,884,044 | △56.6 | |
| (リースアレンジメント事業) | 9,855,660 | △50.5 | |
| (多角化事業) | 1,028,383 | △80.0 | |
| FPG AMENTUM | 1,218,429 | 11.2 | |
| 報告セグメント計(千円) | 12,102,473 | △53.7 | |
| その他 | 605,848 | 34.4 | |
| 合計(千円) | 12,708,322 | △52.2 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない「FPG証券」、「FPG信託」、「FPG保険サービス」、「北日本航空」及び「FPGテクノロジー」セグメントであります。
4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、FPGセグメントにおいてリースアレンジメント事業が減収となったこと及び多角化事業の内、不動産事業において前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因がなかったこと等によるものであります。
5.リースアレンジメント事業において、当社が販売した出資金の最近2連結会計年度の販売額、累積残高は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | |||
| 金額(千円) | 社数 | 金額(千円) | 社数 | |
| 出資金販売額 | 156,785,255 | 2,904 | 94,804,891 | 2,148 |
| 出資金販売額累積残高 | 649,705,033 | 12,884 | 734,203,147 | 14,807 |
上記の用語の意味は以下のとおりです。
・出資金販売額
出資金(オペレーティング・リース事業の匿名組合出資持分及び任意組合出資持分)について、リース開始日までに投資家へ私募の取扱いを行った額及びリース開始日時点で当社が一旦立替取得し、(連結)貸借対照表の「商品出資金」に計上したものについて、投資家へ譲渡した額の合計額であります。なお信託機能を活用した航空機リース事業案件に係る信託受益権譲渡価額を含めております。
・出資金販売額累積残高
当社が、当連結会計年度末までに販売した出資金のうち当連結会計年度末時点で、オペレーティング・リース事業が継続しているものの合計額であります。また、社数は延べベースでの社数になります。
6.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| A社 | 2,980,000 | 11.2 | - | - |
(注)A社との間で守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
資産の概況
資産合計は、132,850百万円(前年度末比7,011百万円の増加)となりました。その概況は以下のとおりであります。
(流動資産)
流動資産は、126,464百万円(前年度末比5,368百万円の増加)となりました。
・現金及び預金は手元流動性を厚くしたこともあり、27,158百万円(前年度末比10,577百万円の増加)となりました。
・組成資産(注1)は75,867百万円(前年度末比22,055百万円の減少)となりました。商品出資金は組成を抑え販売を進めたことから前年度末に比べ減少しました。金銭の信託(組成用航空機)は第4四半期に販売があった一方で組成が進んだことから前年度末に比べ増加しました。組成用不動産は、新規案件としてFPGリンクス神宮前の物件を取得したものの、前年度の保有物件は完売したため前年度末に比べ減少しました。
(組成資産の内訳)
(単位:百万円)
| 2020年 9月末 | 前年度末比 | |
| リースアレンジメント事業 | ||
| 商品出資金 | 39,616 | △35,818 |
| 金銭の信託(組成用航空機)(注2) | 34,038 | 14,928 |
| 不動産事業 | ||
| 組成用不動産 | 2,213 | △1,164 |
(注1)組成資産には、商品出資金・金銭の信託(組成用航空機)・金銭の信託・組成用不動産を計上しております。
(注2)当社が組成する信託機能を活用した航空機リース事業案件は、当該リース事業を遂行する特定金外信託契約に係る受益権を投資家に譲渡するものであり、当社は、この法的実態を鑑み、未販売の当該受益権相当額を「金銭の信託(組成用航空機)」に計上しております。当該信託契約は、当社が信託の受託者である株式会社FPG信託に金銭を信託し、同社が当初委託者である当社の指図に基づき、当該金銭をもって航空機を購入したうえで、航空会社にリース・市場売却等を行うものであります。信託受益権を、投資家に譲渡することで、委託者の地位が承継されると共に、信託財産から生じる譲渡後の損益が投資家に帰属いたします。
・AML案件に係る販売用航空機は、14,665百万円となりました。
・上記以外の流動資産は、8,772百万円(前年度末比2,180百万円の増加)となりました。
(固定資産)
固定資産は、6,386百万円(前年度末比1,643百万円の増加)となりました。
・有形固定資産は、462百万円(前年度末比145百万円の増加)となりました。
・無形固定資産は、北日本航空株式会社及び株式会社FPGテクノロジー(2020年7月15日付で株式会社ケンファーストより商号変更)を連結子会社とし、のれんを計上したこともあり1,444百万円(前年度末比500百万円の増加)となりました。
・投資その他の資産は、4,478百万円(前年度末比996百万円の増加)となりました。
負債の概況
負債合計は、105,365百万円(前年度末比12,508百万円の増加)となりました。その概況は以下のとおりであります。
(流動負債)
流動負債は、83,218百万円(前年度末比816百万円の増加)となりました。
・借入金・社債(注)は、手元現預金の確保のための資金調達を進めたこと、AML案件に係る1年内返済予定の長期ノンリコースローンを計上したことから74,285百万円(前年度末比8,389百万円の増加)となりました。
・翌連結会計年度以降に販売予定の商品出資金に係る手数料を含む前受金は、5,458百万円(前年度末比4,332百万円の減少)となりました。
・上記以外の流動負債は、3,473百万円(前年度末比3,240百万円の減少)となりました。
・機動的な資金調達が可能となるコミットメントライン契約及び当座貸越契約の総額は、当連結会計年度末で、134,911百万円(前年度末比5,763百万円の減少)となりました。
(固定負債)
固定負債は、22,147百万円(前年度末比11,691百万円の増加)となりました。これは主に、AML案件に係る長期ノンリコースローンを計上したことから、借入金・社債(注)が、21,746百万円(前年度末比11,557百万円の増加)となったことによるものであります。
(注)流動負債及び固定負債の借入金・社債には、コマーシャル・ペーパー、ノンリコースローンを含めております。
純資産の概況
純資産合計は、27,484百万円(前年度末比5,496百万円の減少)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,136百万円を計上した一方で、前年度の期末配当4,696百万円を実施したこと、また、自己株式1,999百万円を取得したことによるものであります。
自己資本比率は、当連結会計年度末時点で20.5%(前連結会計年度末は26.0%)となりました。
b.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響から、世界各国の経済環境が急速に悪化するとともに、日本でも、政府が4月に緊急事態宣言を発出したことなどにより経済活動が停滞した結果、景気は低迷し、極めて厳しい状況となりました。また、世界各国の新型コロナウイルス感染拡大防止措置の影響を受け、航空業界の経営環境も急速に悪化いたしました。
当社グループの売上高の多くは、リースアレンジメント事業において、オペレーティング・リース事業案件を組成し、投資家に対して、その出資金(匿名組合出資持分等)を販売することで得られる手数料であります。当連結会計年度におけるオペレーティング・リース事業組成金額は、158,497百万円(前年度比70.5%減)、出資金販売額は94,804百万円(前年度比39.5%減)と前年度に比べ減少し、リースアレンジメント事業の売上高は、10,356百万円(前年度比50.2%減)となるなど、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響を大きく受けました。
多角化事業につきましては、不動産事業の売上高が前年度と異なり自社開発不動産の一棟販売等の特殊要因がなかったことから前年度比83.9%減となる685百万円となったこともあり、2,351百万円(前年度比59.4%減)となりました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は12,708百万円(前年度比52.2%減)となりました。
また、当社はAir Mauritius Limited(以下「AML」といいます。)を賃借人とするオペレーティング・リース事業案件を組成し、当該案件の匿名組合出資持分を在庫として保有していますが、AMLが2020年4月22日(現地時間)に任意管理手続き申請を行ったことに伴い、当該リース事業の匿名組合の営業者である当社子会社のSPC(特別目的会社)3社を連結の範囲に含めるとともに、合計で2,661百万円の評価損・正味費用を計上いたしました。
この結果、営業利益は1,879百万円(前年度比87.0%減)、経常利益は1,719百万円(前年度比88.1%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益は1,136百万円(前年度比88.7%減)となりました。
なお詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績及び財政状態の状況」に記載したとおりであります。
当社グループは中長期的に預かり資産残高1兆円の達成を目指しておりますが、預かり資産残高は当連結会計年度末現在で7,746億円とリースアレンジメント事業における出資金や不動産事業における不動産小口化商品の販売が進んだ結果、前年度末の6,847億円から順調に増加しました。
c.当社グループの経営成績等に需要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループにおける主な資金需要は、投資家に販売する目的で一時的に保有する組成資産の取得資金、人件費その他費用を含む運転資金及びその他法人税等の支払資金等の営業活動によるもの、配当金の支払資金や借入金の返済資金といった財務活動によるものであります。設備投資は、主に本社・支店等の各拠点の維持・拡大に関するものであり、重要な設備投資は予定しておりません。
また、主な資金の源泉は、組成資産の投資家への譲渡代金や当社グループが収受する各種手数料等といった営業活動によるもの、資金需要を賄うための金融機関からの借入の実行やコマーシャル・ペーパーの発行等により調達する資金等の財務活動によるものであります。
当連結会計年度の資金の状況につきまして、主に組成資産の販売が進んだため、資金の残高は、前連結会計年度末に比べて9,177百万円増加し、25,758百万円となりました。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。資金需要につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受けた世界経済や航空会社の経営環境は、今後、落ち着きを取り戻し、2023年9月期中には新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の水準まで回復する想定でおり、組成資産の取得のための資金需要は、今後も継続して発生する想定です。
資金調達につきましては、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行等を行っております。
当連結会計年度末において、有利子負債の残高は96,180,549千円であります。また、当連結会計年度末において、金融機関との間で総額134,911,515千円のコミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しております(借入実行残高60,600,373千円、借入未実行残高74,311,141千円)。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。連結財務諸表作成にあたっては重要な判断や見積りを行っており、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目として、商品出資金、金銭の信託(組成用航空機)、組成用不動産、販売用航空機、のれん及び繰延税金資産の評価が挙げられます。
商品出資金、金銭の信託(組成用航空機)、組成用不動産、販売用航空機の評価につきましては、将来キャッシュ・フロー、正味売却可能価額等の前提条件に基づき、その評価の妥当性を確認しております。
のれんについては、子会社の業績の実績や将来の事業計画等の前提条件をもとにその評価の妥当性を検討しております。繰延税金資産につきましては、課税所得の実績や将来の予測等の前提条件をもとに回収可能性を評価しております。
これらの評価を行う上での、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響についての仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 追加情報」に記載しております。
これらの評価に際して利用した将来予測等の前提条件・仮定は、実際と異なる可能性があり、その結果、評価損等の計上を行うなどして、連結財務諸表に影響を与える可能性があります。
なお重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載しております。