有価証券報告書-第16期(平成31年2月1日-令和2年1月31日)

【提出】
2020/04/24 15:02
【資料】
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【項目】
109項目
1.業績等の概要
(1)業績
当社は、「世界を変える、新しい流れを。」というミッションの下、インターネットを通じて、法人・個人の垣根を壊し、誰もが多様な専門性を生かすことで今まで存在しなかった新しい価値を創造する、Specialty Market Place(スペシャルティマーケットプレイス)「BUYMA(バイマ)」を中心とした事業を展開しております。
当事業年度(2019年2月1日~2020年1月31日)における我が国経済は、上半期では好調な企業収益等が牽引し、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかに回復してきたものの、下半期以降は、長引く米中貿易摩擦をはじめ英国のEU離脱や中東情勢、新型肺炎ウイルスの世界的な広がり等、今後の世界経済が減速していくリスクも抱えており、国内経済に与える下振れリスクの高まりによって企業収益は弱含みを見せてきていることを背景に、先行きの雇用・所得は伸び悩みが示唆されております。
国内の個人消費においては、節約志向の継続や可処分所得の伸びの鈍化に加え、消費増税を背景とする下押し影響もあり、実感を伴った景気回復に向けては楽観視できない状況が続く中、選別消費傾向はより鮮明になってきております。
一方で、ファッションEC市場におきましては、小売店やブランド等の事業者側によるオムニチャネル化やファッション系スマートフォンアプリの増加等を背景に、引き続き市場規模を拡大してきております。
このような環境の中、当社は、当社の基幹事業であるSpecialty Market Place「BUYMA」において、前期に引き続き、新マーケティングミックスによる、「認知度向上」を起点とする「会員数向上」から「アクティブ数・リピート数向上」への効率的な連携と、「取扱件数向上」関連施策を短期サイクルで展開することで取扱高の継続的な拡大を進めております。機能面においては、引き続きアプリ訴求施策、アプリ機能強化、パーソナルショッパー(出品者)連携施策の加速に加え、ビッグデータ分析との連携によるマーケティング施策強化にも取り組んできており、一層安全かつ満足度の高い購入体験をBUYMAでお楽しみいただけるよう積極的にサービスの拡充を進めてまいりました。また、世界中の消費者にBUYMAサービスを提供できるよう、「英語版BUYMA」の拡大に向け、各種施策を展開する一方で体制強化も進めております。
当事業年度におきましては、アプリ経由での取引が好調に拡大したことに加え、世界中のトレンドを先取りした企画・セールの展開、SNSを活用したアプリ訴求、監視強化による購入体験品質の向上等、サービス・機能の拡充を図る各種施策の展開による効果を背景に購入単価も上昇し、全体の総取扱高成長は計画通り堅調に推移しました。パーソナルショッパーとの密な連携により、国内トレンドにもリアルタイムで豊富な品揃えを実現し、ターゲット別の特集やセールを効果的に実施することで、レディースカテゴリ、メンズカテゴリを始めとして、ベビーキッズ、ビューティ、ライフスタイル等各カテゴリでも成長を続けております。
また、2019年8月より「BUYMA TRAVEL(バイマトラベル)」を独立サイトとして提供を開始し、従来のファッションアイテムだけでなく、世界161ヵ国に在住する14万6千人を超えるパーソナルショッパーから、海外旅行者へ“現地ならではのパーソナライズされた旅行体験”の幅広いサービス提供に向けて出品商品の拡充を進め、2020年2月よりBUYMAならではの商品ラインナップを揃えてグランドオープンいたしました。
以上の結果、会員数は7,302,929人(前期比18.9%増)、商品総取扱高は53,276百万円(前期比17.0%増)、と順調に拡大し、当事業年度における当社の売上高は6,097,281千円(前期比15.4%増)、営業利益は2,692,574千円(前期比25.6%増)、経常利益は2,681,698千円(前期比25.1%増)、当期純利益は1,860,539千円(前期比21.1%増)となりました。
また、当社の事業セグメントはソーシャルコマース事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載は省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末より1,730,082千円獲得し、8,186,097千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は1,754,019千円(前期は2,611,335千円の獲得)となりました。
この主な増加要因は、税引前当期純利益2,685,332千円等によるものであり、また、減少要因は、法人税等の納税931,536千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は24,648千円(前期は11,586千円の使用)となりました。
この主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出8,105千円および無形固定資産の取得による支出8,586千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により使用した資金は49千円(前期は該当ありません。)となりました。
この主な減少要因は、自己株式の取得による支出49千円によるものであります。
2.生産、受注及び販売の実績
当社は、ソーシャルコマース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。なお、当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
事業部売上高(千円)前年同期比(%)
ソーシャルコマース事業6,097,281115.4
合計6,097,281115.4

(注)1.最近2事業年度における販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満のため、記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当事業年度における資産合計は8,835,482千円(前期比23.5%増)となりました。
流動資産8,647,879千円(前期比25.4%増)となりました。主な内訳は、現金及び預金8,186,097千円であります。
固定資産は187,603千円(前期比25.8%減)となりました。主な内訳は、敷金及び保証金63,826千円、建物45,663千円であります。
(負債)
当事業年度における負債合計は1,463,569千円(前期比10.8%減)となりました。
流動負債は1,447,815千円(前期比10.9%減)となりました。主な内訳は、預り金712,680千円であります。
固定負債15,753千円(前期比1.1%増)となりました。主な内訳は、資産除去債務15,753千円であります。
(純資産)
当事業年度における純資産は7,371,913千円(前期比33.8%増)となりました。主な内訳は、資本金381,903千円、利益剰余金7,014,241千円であります。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当社は、当社は、当社の基幹事業であるSpecialty Market Place「BUYMA」において、前期に引き続き、新マーケティングミックスによる、「認知度向上」を起点とする「会員数向上」から「アクティブ数・リピート数向上」への効率的な連携と、「取扱件数向上」関連施策を短期サイクルで展開することで取扱高の継続的な拡大を進めております。
また、機能面においては、引き続きアプリ訴求施策、アプリ機能強化、パーソナルショッパー(出品者)連携施策の加速に加え、ビッグデータ分析との連携によるマーケティング施策強化にも取り組んできており、一層安全且つ満足度の高い購入体験をBUYMAでお楽しみいただけるよう積極的にサービスの拡充を進めてまいりました。
また、世界中の消費者にBUYMAサービスを提供できるよう、「英語版BUYMA」の拡大に向け、各種施策を展開する一方で体制強化も進めております。
当事業年度におきましては、アプリ経由での取引が好調に拡大したことに加え、世界中のトレンドを先取りした企画・セールの展開、SNSを活用したアプリ訴求、監視強化による購入体験品質の向上等、サービス・機能の拡充を図る各種施策の展開による効果を背景に購入単価も上昇し、全体の総取扱高成長は計画通り堅調に推移しました。パーソナルショッパーとの密な連携により、国内トレンドにもリアルタイムで豊富な品揃えを実現し、ターゲット別の特集やセールを効果的に実施することで、レディースカテゴリ、メンズカテゴリをはじめとして、ベビーキッズ、ビューティ、ライフスタイル等各カテゴリでも成長を続けております。また、2019年8月より「BUYMA TRAVEL(バイマトラベル)」を独立サイトとして提供を開始し、従来のファッションアイテムだけでなく、世界161ヵ国に在住する14万6千人を超えるパーソナルショッパーから、海外旅行者へ“現地ならではのパーソナライズされた旅行体験”の幅広いサービス提供に向けて出品商品の拡充を進め、2020年2月にはBUYMA独自の商品ラインナップを揃えてグランドオープンしました。
以上の結果、会員数は7,302,929人(前期比18.9%増)、商品総取扱高は53,276百万円(前期比17.0%増)、売上高は6,097,281千円(前期比15.4%増)と順調に拡大しました。
(売上原価)
当事業年度における売上原価は1,106,723千円(前期比20.9%増)となりました。これは主として、商品購入者に対する取引代金の回収業務委託先へ支払う決済手数料となります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、2,297,983千円(前期比3.3%増)となりました。これは主として、広告宣伝費、販売促進費及び人件費となります。
以上の結果、当事業年度における営業利益は、2,692,574千円(前期比25.6%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当事業年度における営業外収益は、10,915千円(前期比1700.5%増)となりました。これは主として、未払成約代金受入益となります。
一方、営業外費用は、21,790千円(前期比3322.9%増)となりました。これは主として、株式公開費用となります。以上の結果、当事業年度における経常利益は、2,681,698千円(前期比25.1%増)となりました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
当事業年度における特別利益は、4,498千円となりました。これは主として、貸倒引当金戻入額によるものです。
一方、特別損失は、865千円(前期比29.9%減)となりました。これは主として、固定資産除却損によるものです。以上の結果、税引前当期純利益は2,685,332千円(前期比25.3%増)となりました。
また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、824,793千円(前期比36.0%増)であります。
以上の結果、当事業年度における当期純利益は1,860,539千円(前期比21.1%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
「1.業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(5)経営戦略の現状と見通し
(次期の見通し)
今後の我が国経済は、米中の貿易摩擦に加え、英国EU離脱による欧州経済への影響、さらには新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大などにより、先行き不透明な状況で推移すると予測しております。とりわけ、新型コロナウイルス感染症は世界規模で急速な拡大により世界各国で緊急的な対応に追われており、我が国経済のみならず世界経済への長期的な影響が懸念されております。
このような経済環境の中、当社は、当社の基幹事業であるSpecialty Market Place「BUYMA」において、アプリ訴求施策、アプリ機能強化、パーソナルショッパー(出品者)連携施策に加え、ビッグデータ分析との連携によるマーケティング施策強化等各種施策を展開し、取扱高の継続的な拡大を進めており、2021年1月期第1四半期における総取扱高は、引き続き前期比110%程度の水準で堅調に推移すると予測しておりますが、今後国内経済全体に及ぶ無限定な危機管理対応が必要となることも想定される中、これらの対応における不確定要素が今後の業績に与える影響範囲の適正かつ合理的な予測は非常に困難であります。
その為、2021年1月期の業績予想につきましては未定とし、合理的に予測可能となった時点で公表させて頂きます。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。